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ブラックフライデー速報(2)やはり強いアマゾン
インターネット・リテーラー社が今年伸長したブラックフライデーのオンライン動向について興味深い速報を発表しているので、そこから要点をまとめてご紹介したい。

昨日もご紹介した感謝祭とブラックフライデー2日間のオンライン売上のアップデート情報。アドビ・デジタル・インデックス推計値(注1)によると両日48時間で44億7,000万ドル、前年比18%で、米商務省の予測数値15%を上回る結果だったようだが、中でもアマゾンの売上が目覚しかったようだ。

通販企業、シルバー・スター・ブランド社(注2)によると、同社のオンラインストアの前年比は、感謝祭当日で18−42%アップ、ブラックフライデーで12 –30 %アップだった。感謝祭の方が伸び率が高いのは、もともとブラックフライデーの方が市場規模が大きいからだ。

しかしながら、アマゾン・マーケットプレース上のストア売上(ブラックフライデー)は前年比86%だったとのこと。トラフィックの動きを分析すると、消費者はアマゾンを商品検索のスタート地点としているようだ。
アマゾンはまだアメリカでの詳細数値を発表していないが、今年、アメリカ流ブラックフライデーが本格化したと話題になっている英国では、アマゾンのブラックフライデー売上は740 万ドル、前年比34.5%伸長そのことだ。

チャネル・アドバイザー・コープ(注3)の調べでは、ブラックフライデーのオンライン売上成長率は平均で20.3%。チャネル別では、アマゾン20.8%、グーグル・ショッピング40.3%、eベイ1.5%とのことだ。Eベイの数値が低いのは、マーケティングキャンペーンを宝飾品やコレクターアイテムに絞ったことが原因で、この時期、TVやおもちゃの安売りを期待している消費者のニーズに対応できなかったのが敗因のようだ。

もう1つ注目すべきは「Eメールキャンペーンの復活」だろう。マーケティング企業カストラ社(注4)によると、ウェブサイト訪問を動員したトップはEメールだったと言う(図表参照)。Eメールはパーソナル化が進んでおり、ダイレクトに消費者にアプローチできる点でソーシャルメディアを押さえた形だ。

確かに、一時期に比べてフェイスブック等ソーシャルメディア・マーケティングに関するニュースが減った。改めて主要各社のフェイスブック・ページを見ても、あまりぱっとしないし、毎日アップデートしていない企業すらある。アマゾンに至っては、顧客のクレーム対応ページと化しており、それはそれで小売業研究者としては興味深いが、マーケティングツールとしては機能していない様子だ。

明日はサイバーマンデー。すでに今日からオンライン・ストアの次の戦いが始まっている。

(注1)アドビ・デジタル・インデックス推計値:オンラインストア4,500サイト・1億8,000万のサイトヴィジットを調査
(注2)シルバー・スター・ブランド社:1934年創業の通販会社。現在7ブランド、全米1億2,000万人にリーチし、インターネット売上201位。
(注3)チャネル・アドバイザー・コープ:全米有数のeコマース・ソリューション企業によるデータ。
(注4)カストラ社:200以上のオンライン・リテーラーの決済データより。
 2015/11/30 03:11  この記事のURL  / 


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プロフィール

平山幸江(ひらやま・さちえ)

アメリカ小売業コンサルタント

1993年よりニューヨークを拠点に活動。Jクルー・ジャパン(伊藤忠プロミネントUSA)、フェリシモ・ニューヨーク、イオンUSA調査ディレクターを経て2010年に独立。

アメリカ市場でのファッション、小売事業展開の実務経験に基づいた市場調査分析、戦略企画が専門。「販売革新」「ファッション販売」他執筆。米国小売最新情報に関する講演。慶応大学及びファッション工科大学卒業。


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