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開店1か月後のマウジー米国1号店
9月にソフトオープンしたマウジー(バロック社)、10月27日にグランドオープンのイベントが開催された。本当に静かにオープンした9月とはうって変わり、2時間のイベントに約200人が集まったとのこと。イベントもさながら開店後の動向を知りたく、参加した。

イベントはソーホー店内(50坪)で開催され、ニューヨークのイベントらしくDJとアルコールと一口サイズのアペタイザーでスタート。イベントのハイライトは、新鋭の書家、マーヤ・ワカスギによる書の披露だった。文字は「和」と「一」の2作で、ワカスギによる漢字の意味の解説が、そのまま同社のアメリカ出店の意気込みを伝える演出だった。

参加者は下の写真に見られるように、業界関係者と思しき、スラリと背の高い、スタイリッシュな若い人が多かった。しかし混雑でうまく写真がうまく取れなかったが、時々いかにも高そうなブランド品に身を固めたアジア系アメリカ人女性客が友達連れで入店するのが見かけられた。

さて本題だが、バロックUSA社CEO深澤氏に開店後の様子を伺った。まず最初の言葉が、「予想以上にブランドの認知度が高いのが意外だった」とのこと。最大手のユニクロですら、アメリカでは当初、無名との闘いだったので、当然厳しい心構えがあっただろうが、同社にとっては朗報だろう。そして「中国系のお客様が購入客の半数」というのが特徴だそうだ。現地の中国系2世、3世の若い世代だけでなく、中国から観光に来ている友人を連れて来店、というパターンも多いそうだ。

同社の分析では、中国への積極的出店でブランド認知度が中国人の間で高く、その結果とのことだ。実はニューヨークに進出している日系ブランドを長年観察していると、他社でも同様にまず中国系あるいはその他のアジア系が売上構築をリードし、やがて地元のニューヨーカーや非アジア系、ヨーロッパ系アメリカ人に広がっていく、というパターンがあるようだ。

中国の経済環境の変化でアメリカでも少し前のような爆買いは減ってはいるが、中国系による日系ブランドへの影響力はまだまだ無視できない。しかもアメリカを舞台にすると、在米中国系アメリカ人という、地に足のついた客層が大きな塊で存在する。

なお、同社は昨年から西海岸で卸売りも行っているが、1号店開店効果でアメリカの百貨店やセレクトとショップからの引き合いも入ったそうだ。

(写真)筆者撮影


 2016/11/05 01:03  この記事のURL  / 


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プロフィール

平山幸江(ひらやま・さちえ)

アメリカ小売業コンサルタント

1993年よりニューヨークを拠点に活動。Jクルー・ジャパン(伊藤忠プロミネントUSA)、フェリシモ・ニューヨーク、イオンUSA調査ディレクターを経て2010年に独立。

アメリカ市場でのファッション、小売事業展開の実務経験に基づいた市場調査分析、戦略企画が専門。「販売革新」「ファッション販売」他執筆。米国小売最新情報に関する講演。慶応大学及びファッション工科大学卒業。


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