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繊研新聞10月6日掲載
若い世代への
= “買う” 動機づけの必要性 =



モノも情報もあふれている時代に育った若い世代。逆に思い切って生活をシンプルにし、「自分にとって一番大切なものは何か」を知りたいという欲求が高まっている。買う側の価値観が大きく変わろうとしている。

未来を見据えたデジタル活用のマーケティング戦略とは何か。




| モノを持たない 暮らし |

『ぼくたちに、もうモノは必要ない』は、六月十二日に発売された書籍のタイトルだ。書店には「持たない」暮らしを勧める書籍が多数山積みとなっている。
『人生がときめく片づけの魔法』の著者、近藤麻理恵さんが世界的な有名人となり「断捨離や片づけ」ブームが続く日本で、新しく注目を集めるのが「持たない暮らし」を標榜するミニマリスト。
モノが氾濫する現代だからこそ若い世代を中心に、そのライフスタイルが共感を呼んでいる。


今年、五月に文化ファッション大学院大学で『特別セミナー』を行った。

その時、学生の間で話題になったのは、「モノがあふれた時代にこれ以上、モノを増やしたくない」というキーワードだった。トレンドや気分で買ってしまうという購入のスパイラル。不要なものに取り囲まれて毎日うんざりしているという。
この疲弊した購入のスパイラルから脱却し、自分にとって本当に必要なものが何なのか熟考する。
服に限らず食や住居に関しても同様で、全ての消費行動と所有することに疑問を抱き始めた。生活に必要な最小限の「モノ、情報」でどれだけ豊かな暮らしを送ることが出来るだろうか。





新しいマーケットを掘り起こすために、新たなジャンルを提案する雑誌も特集を組んでいる。『&Premium』(アンド プレミアム)では、トレンド軸ではなく「つくりの良さ」という別の価値観で" 新クオリティライフ誌"のポジションを確立している。
これまでの紙面のタイトル「心地よく暮らす人が、していること」「いい物に出会える、いい店」に、思わず引きつけられる。

良い素材で丁寧に作られた服、料理、生活用品など様々な分野で本質的に共感できるモノ・コト。そうした消費に若い世代が目を向けつつある。
安易にモノを買わなくなった若い世代のニーズを喚起し、購買の動機づけをする必要がある。






様々な分野を終結したデジタル活用戦略




トヨタ自動車「レクサス」動画  「CT trick CT TRIP」から



| デジタルで販促 |

今では、スマホが常に手の中にあり、あらゆる分野の情報・コンテンツを場所や時間を問わず入手できるようになってきた。
特に、若年層にリーチするためにはデジタルマーケティングが不可欠だろう。
最近では、既存のテレビCM以外にデジタル分野でどういった販売促進を行うかについて商談で検討する機会が増えてきているそうだ。
単にテレビCMを打てばよかった時代から、デジタル機器、スマホなしでは語れない時代となった。

今後、期待されるのはOOH(OUT OF HOME)メディアとスマホの連携である。
通勤・通学時間帯の電車の中で、中吊り広告やトレインビジョンを見てスマホで検索している姿を見受けることがある。
また、雑誌やチラシ広告を見ながら、スマホで詳細な情報を収集する人たちがいる。

一方、企業はスマホ配信することで、時間帯毎の嗜好を捉えた配信により、利用シーンを喚起しやすくし、商品やサービスの価値を高め、また、指定の曜日と時間帯を選ぶことで一五秒のテレビCMだけでは伝えにくい商品の情緒的価値も伝えている。

事例としてサントリーの「飲むグラノーラ」。
オンエア中のCMを朝の時間帯に動画配信し『朝食の新しいライフスタイル』を提案している。「ザ・プレミアム・モルツ」は『金曜の夜の癒しの時間』を、動画配信している。



| 企業間の共通認識を |

トヨタ自動車「レクサス」のデジタル重視の新車プロモーション「CTトリック」。
トリックアートをテーマにした動画の連続投稿で消費者に「驚き」を与えた。
この動画プロモーションは、多くの人が「レクサス」というブランドに初めて触れるきっかけとなり、次につながる成果だという。

広告主、広告代理店、メディアといったパートナー企業間での新たなデジタルマーケティングの共通認識が必要だ。



ファッション業界では、大手アパレルが次々とリストラ策を打ち出しているが、その次の戦略が見えてこない。
売れ筋を追って同質化し、時代の要請とかけ離れたクリエイションに固執する業界。
未来のグローバルファッション業界へいち早く脱却するには、様々なバックグランドを持つデジタルマーケッターとのチーム化が急がれる。



釜Z本木事務所
 2015/10/08 12:42  この記事のURL  / 


プロフィール
六本木 眞弓
(ろっぽんぎ まゆみ)
(株)六本木事務所 代表取締役社長。

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