キッズダンスで市場は踊る!?
動き始めた必修スポーツ商戦
今、子供達の間で人気急上昇中の習い事がストリートダンス。
女の子を中心に習いたい子が増え、子供ダンス教室は元気いっぱい、かっこよく踊る子で大盛況だ。小学生のファッションリーダーの大半がダンスを習っているという。
12年度から中学校での「ダンス」が必修科目になり、関連市場が追い風となっている。
■キッズダンス元年
いよいよ、今年の4月から公立中学校の体育でダンスが必修科目となる。新学習指導要領では、中学1・2年生は「創作ダンス」「フォークダンス」「現代的なリズムのダンス」のどれかを必ず習う事になる。
「現代的なリズムのダンス」がヒップホップやロックにあわせて踊るストリートダンスにあたる。ダンスの授業を通して「コミュニケーション」「リズム」「感性」「積極性」「尊敬」できるように指導する事をうたっている。音楽に乗せて体を動かす楽しさはもちろん、チームで踊るので、皆で力を合わせて目標に向かう経験ができるのだ。新指導要領が小学校と中学校の教育内容のつながりを重視している事から小学校3,4年生の体育授業でもストリートダンスを取り上げるところも増えている。
一方、指導する先生達は不安気味である。必修化を前に、プロダンサーを招いて特訓を受けたり、外部のダンス教師がダンス指導をする出前授業などが進められている。また、基礎となるダンスの教則動画を無料配信するウェブサイトも出てきており、授業で教材として活用するという。
日本のストリートダンス人口は200万人規模(日本ストリートダンススタジオ協会による)に達しており、今後、授業でストリートダンスに触れる生徒が増えると、その裾野は更に広がりそうだ。
ダンス教室のキッズクラスは各地で開設されて急増している。芸能事務所と直接つながっているエイベックスアカデミーやEXPGなどのダンススクールは子供をメディアで活躍させたい親達の感心を引いている。
ダンス競技人口の拡大を受け全国約50のスタジオが加盟している日本ストリートダンススタジオ協会等が『ダンス検定』と講習プログラムの提供を開始。「習い事」として体系化も進んでいる。各地でコンテストやイベントも盛んである。
■弾むキッズ市場
2010年3月に創刊された『SDMteens』(発行元ジャスト・ビー)は、ティーンズ向けオーディション情報や出演できるイベント情報を網羅するエンタメ・フリー・マガジンとして発行部数10万部。全国約700ヶ所で無料配布している。ダンス雑誌『ダンス・スタイル・キッズ(DSK)』(発行元リットーミュージック)や『ガールズ・ステージ』(発行元主婦の友社)などでは、最新のダンスファッション情報が充実しており、レッスン着・ステージ用コーディネイトやダンスイベントのスナップ写真を大特集。旬のブランドやメイク情報も満載である。
人気のキッズ・ダンス誌&フリーペーパー
「ダンス・スタイル・キッズ」「ガールズ・ステージ」「SDMteens」
昨秋、パイオニアはストリートダンス専用の音響機器「STEEZ」を発売した。ラジカセ、ポータブル・プレーヤーやヘッドホンは、ダンサーマストなサウンド・ギアとして大ブレークしている。「STEEZオーディオ」には『ダンス練習機能』が付いている。
靴メーカーでは、今年1月に発売された「瞬足ダンス」(アキレス)は、スピンがしやすくステップを刻みやすくするダンスに特化した機能を搭載している。他社でも女子向けファッション性と機能性を融合したダンス専用シューズが登場している。
また、ストリートダンサーの代名詞といえるほど一人1個はぜったい持っている帽子『ニューエラ』。「かぶるだけでコーデにハクがつく!」とおしゃれキッズも指名買い。キッズ・ダンス専門雑誌「DSK」の帽子ランキングでは、皆が持っている帽子として第一位となっている。
大手スポーツメーカーやアパレル、化粧品、アクセサリーメーカーなどの関連業界が取り扱い商品の拡大やファッション×音楽×スポーツのコラボも予定している。新たな価値観を持ったキッズの市場に関連業界は熱い視線を送っている。
昨年の6月に開催されたマイケルジャクソン追悼ダンスイベントではキッズグループがM・Jの音楽に合わせてプロのステージさながらにダンススキルを競い合った。そして、昨年末(十二月二十四日)にはavex主催の恒例の日本最大級のダンスイベント『Dance NATION 2011』が幕張メッセで開催された。3000人の出演者と保護者を含め約3万人の観客が全国各地から集結。この日の為に練習してきたキッズもゴージャスな演出の巨大ステージで大スター気分。
ヒップホップの音楽に合わせて広がるキッズ・ダンス市場。
果たして消費もブレークするのだろうか。
釜Z本木事務所 |