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アパレルウェブ取材|ファッション・アパレルのニュース


 
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ワニモデルたちが東京・渋谷に出現 ラコステがポロシャツ販促キャンペーン
  2015/05/27 20:26 | ニュース

ワニモデルたちが自らショップとなって、ショッパーを配布。


 カジュアルブランド「ラコステ(LACOSTE)」(運営:ファブリカ)がきょう27日から6月7日まで、同ブランドの定番アイテム、ポロシャツの新作や着こなしをプロモーションする「I'm SHOP」キャンペーンを実施する。

 メイン会場となる東京・表参道のイベントスペース「ZeroBase表参道」では、ラコステの今春夏コレクションを展示。気に入ったコーディネートを着用し、360度から撮影できる1階特別ブースでフォトセッションを体験できる。撮影した写真は、同日オープンしたサイト「みんなのLOOK BOOK」(31日まで)や、同会場に設置したデジタルサイネージで公開。スタイリング例として共有する(削除も可)。

 また、5月30・31日、6月6・7日には、ワニの姿をしたモデルたちがポロシャツをメインにしたコーディネートを着て、東京の青山・渋谷エリアに出現。「I'm SHOP」の名の通り、自らがショップとなって、小さなショッパーを配布。ショッパーの底部分に記載されたQRコードを読み取ると、オンラインストアでそのコーディネートをまるごと購入することができる。「定番のポロシャツで幅広い着こなしができることを、ぜひ実際に着用して体感してほしい」(竹内早穂子ファブリカマーケティング部部長)という。



ラコステの新作コーディネートを着用してフォトセッションを体験。




■「I'm SHOP」特設サイト(5月27日〜6月7日予定)
 http://www.lacoste.jp/imshop
 ※ワニモデルの出現場所は、特設サイトで確認することができる。

■「みんなのLOOK BOOK」(5月27日〜5月31日)
 http://lacoste-lookbook.com/all.html


新名称は「イグジットメルサ」 東京・銀座のニューメルサが9月改装オープン 銀座最大の免税店も
  2015/05/26 18:55 | ニュース

「イグジットメルサ」の外観イメージ


 今年1月末に営業を休止した東京・銀座5丁目のファッションビル「ニューメルサ」が、「イグジットメルサ(EXITMELSA)」に名称変更し、9月18日に改装オープンする。国内や銀座に初進出する店舗を中心に誘致するほか、銀座最大規模となる総合免税店もオープンするなど、増加するインバウンド需要にも対応する。運営はメルサ(名古屋、松井崇社長)。

 新施設は、地上8階・地下2階の10層構造で、店舗面積は約4,900平方メートル。「カジュアルな、品格。」をコンセプトとし、高級感よりも高品質感、格式よりも暮らしへのこだわりをを追求するクリエイティブな30代女性に向け、37店舗を誘致する。施設名にある“EXIT”は、英語で“出口”の意味。“出口はいつも、別の世界への入り口でもある”というメッセージを込めた。

 ファッション系テナントとして、国内1号店となるイタリアンコンフォート靴「ザ フレックス(The FLEXX)」(モード・エ・ジャコモ)や、銀座初進出となるドレスシャツ専門店「メーカーズシャツ鎌倉」を出店。注目は、家電量販店の「ラオックス」。銀座最大級の総合免税店として、メイドインジャパン商品を中心に品揃えし、常時4カ国語に対応する。

 施設全体としても、公式ウェブサイトの多言語化や、無料Wi-Fiの設置など、増加するインバウンド需要への体制を整える。

 「ニューメルサ」は1977年12月に開業した老舗ファッションビル。入居するビルの耐震補強工事の実施に合わせ、今年1月末に一旦営業を休止している。



「イグジットメルサ」のロゴ




■「イグジットメルサ(EXITMELSA)」公式サイト
 http://www.exitmelsa.jp/
【インタビュー】アパレル企業のウェブ責任者が見る「2018年。3年後のウェブ戦略」―EC台頭でより強まるジュンの組織力【前編】
  2015/05/26 10:00 | インタビュー

ジュン EC事業部兼CRM部執行役員 中嶋賢治氏


「ロペ ピクニック」や「ル ジュン」などのチェーン展開から、「ザ・プール青山」「メゾン ド リーファー」といった個性が光るオンリーワン店舗の開発、さらには飲食店やゴルフ場の運営まで――。「ライフスタイルおよびソーシャルスタイルのイノベーター」を標榜し、1958年創業の老舗企業でありながら、既存の枠にとらわれない事業を次々と創造しているジュン。そんなブランド育成のプロたちが考える“EC事業の育て方”とは?

ビッグデータの台頭やデバイスの進化により、アパレル業界でもオムニチャネル化が急速に進むいま。店舗とネットの同期を進めるとともに、独自の組織体制と専門性で、店舗ならでは、ネットならではのメリットを引き出しているのが同社の戦略だ。EC事業を統括する中嶋賢治氏に話を聞いた。


EC事業によって「縦と横」の関係が明確に


―ジュンがウェブ事業に取り組まれているのはいつ頃からですか?

 「A.P.C.」が国内販売をスタートした頃からですから、相当長いですね(A.P.C.フランスと1992年に合弁会社イーストバイウエストを設立。1994年春夏から、カタログ通信販売「V.P.C.」で同ブランドの販売を開始した)。通販の一環として手運用で始めたんですが、ヨーロッパのブランドをより広くオンラインで販売しようという佐々木(佐々木進社長)のアイディアでした。“EC”というものがまだ存在していなかった時期です。

 店舗システムを取り入れたのもかなり早かったです。DCブランドブームとともに会社も急成長した時期ですので、数値をいち早く“見える化”する必要がありました。ただ、当時は大きな初期投資をしましたし、歴史も長い分、新しい形のeコマースにリプレイスしていく時間もかなり必要でした。


―現在のようなブランド複合型のモール「ジャドール ジュン オンライン(J'aDoRe JUN ONLINE)」を立ち上げたのはいつですか?

 2013年10月です。ちなみに、「ザ・プール青山」は、海外にもお届けしたいという目的があるため単独サイトとしてお見せしています。ただシステム上は、他ブランドと同様、「J'aDoRe」の中に存在している形です。


―中嶋さんはもともとブランド事業部にいらっしゃったそうですが、いつ頃EC事業に携わったのですか?

 「ジャドール ジュン オンライン」が立ち上がる1カ月前です。一番大変な時期ですね(笑)。それまではずっとブランド事業部にいましたし、特別ECに強いわけではありませんでした。それこそ短期間に様々な壁に当たりましたが、よかったのは、ブランド事業部にいながら、EC事業に関わっていることです。それぞれのポジションからお互いを見ることができましたし、両者をどう同期させていくかを常に考えることができたからです。どちらかに関わっていただけでは見えなかったこともあるだろうと思います。

 突き詰めれば、ECもいわば1つの店舗です。お客様をどう呼び込み、どれだけ満足して帰っていただけるか。これは店舗もECも共通しています。ECだからといって特別な壁や意識を持たずに対応することが、いわば今のオムニチャネルの考えにも繋がっています。


―その点については多くのアパレル企業が悩まれているようですね。例えば、ECがどれだけ在庫を確保できるのかという点でも、ブランド事業部とEC事業部との間で意見が対立してしまったり。ジュンでは今、EC事業のあり方をどうとらえていますか?例えば、ECの売り上げについてはどういう見方をしていますか?

 ECの売り上げについては、二元化して見ています。1つは、EC売り上げを含めてブランド全体として見る場合。もう1つは、ブランドを横断したEC全体として見る場合です。

 私たちにはもともと、すべての課題に対して、ブランド軸(縦軸)で見ることと、ブランドをまたいで(横軸)見ること、この2つをうまく組み合わせることが重要だという考えがありました。ECができたことによって、この縦と横の関係が明確にでき上がったといえます。EC事業部は、各事業部のメンバーが集まってできているわけですが、EC事業における仕事の進め方やナレッジの共有がとても大切です。この横軸の関係をどううまく作り上げるかも仕事の1つですね。

 現在EC事業部のメンバーは、月、火曜日はそれぞれが所属するブランド事業部のフロアで仕事をしています。先週の課題を今週どう解決するか、これはチャネル関係なく話し合い、ワークショップを開いたり、実務につなげます。水曜日以降はEC事業部のメンバーとして、ナレッジを共有したり、各サイトへの対策を協議します。1週間で見ると、半分はブランド事業部に、もう半分はEC事業部に関わっている状況です。

 今後はEC事業部が独立する可能性もあるかもしれません。そうした場合、縦の関係が弱くならないための工夫が必要ですし、その逆も考えられます。縦と横のつながりを意識した組織のあり方を考える時期に来ているといえます。


―そういう組織のあり方は、個人に対する評価も明確になりますね。個人個人にとってもどれだけKPIを達成できたか見えやすい。

 ジュンでは、ブランド軸での活動と併せ、ワークプラットフォームという活動があります。これは、MDや企画、製造、バイヤーなど、同じ職種の中で知恵を共有したり、ベストプラクティスを探っていくものです。最適な仕事のやり方やそのためのマニュアルはある程度固まってきています。私たちが今考えているのは、このプラットフォームの先にあるものです。

 仕事をより効率化し、よりスピード感をもって進めるにはどうすればいいのか。店舗づくりやものづくりをする上で、作業効率が求められる業務もありますし、より深い思考が求められる業務もあります。ある程度両者を分けて考える必要があるでしょうし、作業量が多い場合には、横軸でつながり、サポートし合うことも求められるでしょう。そういう意味で、横軸の組織を再編する時期にも差しかかっています。

 私たちEC事業部は、もともとブランドをまたがっているため、この横軸による捉え方を会社の中でも先駆けて行ってきました。


―組織や事業のあり方は今、どの企業にとっても重要な課題になっていますね。なかには、販売員さんにウェブの知識を持ってもらおうとしている企業もあります。例えばSNSの運用についても、本部管轄ではなく、アカウンターである販売員さんが“スーパーIT戦士”になれば、拡散力もより強まるという考えもあります。

 ECでは、予約販売をされるお客様が非常に増えていますね。そして、予約販売によって得られる情報のとらえ方も大きく変わってきました。今はシーズンごとの動きがどんどん早くなっていますから、より先のものを確実に手に入れたいというお客様が多い。この動きは、実売前のテストマーケティングとしても生かされています。

 さらに、これをブランド事業部にどう反映させ、どうアクションにつなげるか。この流れをうまくつなげていくことが求められています。これがうまくいけば、例えば在庫調整や、トレンドをおさえた期中の差し込みといった店舗運営もより精度を上げることが可能になるでしょう。


“ファン獲得”が自社ECの役目


―EC事業側からブランド事業に対して、どうフィードバックできるかが重要ですね。予約販売が増えているというのは、ブランド力が強いジュンならではだと思います。
 ところで先ほどもお話しされましたが、オムニチャネルに対するジュンの考え方や体制などについて教えてください。


 店舗とECの会員連携はすでに実施しています。現在はPOSや基幹システムの乗せ換えに着手しているので、それが完了すれば、店舗、EC、ウェブのシステム面でのオムニチャネルが加速すると考えています。それまではゆっくりとではありますが、店舗、EC、ホームページの同期を行っています。3者が同じタイミングで同じ商品や情報を発信できる状態が第1段階。さらに、店舗の販促、ECの販促、ブランドや商品の背景を語るホームページ、それらを拡散するSNSまでも含めたオムニチャネル化を進めています。


―ECのおける卸販売についてはどうお考えですか?ゾゾタウンやアマゾンといった大規模なファッションモールでの販売と、自社ECはどう棲み分けていますか?

 お客様の嗜好によって使い分けていただくのがいいと思っています。大型のファッションモールは、あらゆる商品やプライスレンジの中から、自分にあったものを検索して選ぶことができるので、利便性は非常に高いですよね。一方で、お客様としっかりとコミュニケーションをとりながらファンを作っていくのは、私たち自社ECの役目だと思っています。

 最近では、特化型サイトも多く見られます。サイズや用途など、特定の要素にセグメントされているサイトですが、とても魅力的ですよね。スタイリストさんが自身のウェブサイトをEC化するケースも目立っていますが、もともとファンがついているので、スタイリストさんお墨付きものであれば、これは売れますよね。ユーザーに対して絞り込みをして接客していくサイトは、今後ますます増えると思っています。

 多くの選択肢の中から選ぶのか、あるいは自分の嗜好に合わせてサイトを選ぶのか。この二極化も進みそうですね。


―自分のライフスタイルやこだわりのものに応じてサイトを選ぶことができるのであれば、その存在価値は非常に高いですよね。

 ユーザーにとっては、ウェブ上の共通ツールが生まれてきたことも大きいですよね。SNSのアカウントでログインできたり、複数のサイトで同じポイントを貯めることができたり。これまで1ケ所でしか使えなかったツールが、複数のサイトで使えることも多い。共通のツールを利用すれば、小規模のサイトでも利便性が上がりますし、ユーザーに対するハードルも下がりますね。



ジャドール ジュン オンライン



(後編に続く)


【インタビュー】アパレル企業のウェブ責任者が見る「2018年。3年後のウェブ戦略」―EC台頭でより強まるジュンの組織力【後編】
  2015/05/26 10:00 | インタビュー

「LE JUN」コクーンシティ店


店舗だからこそできることはまだまだある

―クリック&コレクト(ネットで購入し、店舗で受け取る)という言葉も広がっていますね。最近ではセブン&アイHDが、“世界髄一の店舗数を強みとしたオムニチャネルを追求する”として、店頭受け取りできる商品をどんどん拡大しています。アマゾンや楽天など大型の無店舗型小売業が大半のニーズに応えられるようになった今、有店舗型の小売業だからこそできることは何か。この課題にチャレンジしている企業も見られます。そのなかで店舗受け取りは、来店促進のための大きなきっかけにもなりますよね。

 拠点数で見ればコンビニエンスストアに勝てるものはないでしょう。ですが、そこにサービスを付加するとなると、私たちならではの専門性が求められます。商品の着こなしや使い方、ケアといったことです。店舗を持つメリットをどう生かすかは、つまり専門性をどう生かすかということだと思いますし、そこで初めて店舗の価値が生まれると思っています。同時に、こうした“価値”と、店舗受け取りのために来店してくださるような“アクション”とをどうつなげられるか。ここは私たちがしっかりと取り組まなければならないところです。


―これまで私たちは、ネットショップでどれだけ店舗と同じ体験ができるかということに注力し、その技術革新に時間を割いてきましたが、“ネットと店舗の双方で同じ体験ができる”というオムニチャネル的な観点からみれば、リアル店舗にも変化が求められている時なのだと感じます。
2013年にはスマホアプリの「WEAR」を使って店頭商品のデータをスキャンできる機能が登場したり(現在この機能は終了)、海外ではショールーミング店舗を開くブランドも増えてきました。最近は、店舗導線などを分析する“店舗アナリティクス”なる言葉も使われ始めています。正解が見えないなか、探りながらではありますが、各企業がそれぞれ店舗のIT改革を進めている時期でもありますね。


 さまざまなソリューションが存在していますよね。ハンガーにかかった商品を手にとると、その商品情報がディスプレイに表示されたり、あるいはビーコン端末でお客様の位置情報を検知し、来店を促したり。店舗でできることは増えてきましたが、ソリューションとして一気通貫できていないという課題が残っていると思います。

 今はあらゆるデータベースを取得できます。来店頻度はもちろん、購入に至らなくても来店してくださったお客様は、ブランドに興味を持ってくださっているのだと分析できます。また、ネットの店舗を訪れた方が、どういう経緯やタイミングでリアル店舗に来てくださるのかなど、これまで計測できなかったことが数値化できます。データベースマーケティングは店舗に生かせる要素が多々ありますが、あとはそれをどう使いこなし、シナリオ化していくかですね。

 極端にいえば、ネットで売れるものを、店舗で売る必要はないかもしれません。ウェブにはない店舗の価値は、そのブランドの世界観や商品の背景などを感じていただけることにあると思います。それらを知っていただいた上でネットに来ていただくと、ファン化もより進むでしょう。

 ウェブコンテンツの使い方は、お店に行く前の情報ツールだったり、カタログだったり、あるいはお店を出た後のリマインド的機能だったり、色々あるでしょう。一方、店舗での接客に生かせるウェブの情報は、在庫情報以外にあまりないのではないでしょうか。お客様に伝えるべきことは、店舗そのものにもっともっとあるんじゃないかと思っています。


―来店のきっかけになるような店舗の情報をウェブでしっかりと伝え、実際に来店していただく。店舗ではブランドの世界観を感じていただき、ブランドを好きになっていただく。そこがうまく循環し、ネットでも購入いただけるようになっていくわけですね。

 そうでなければ、ネットだけで商売をされているブランドさんはもっと増えているはずだと思います。ネットだけでブランディングができているということになりますから。でもそれは決して簡単なことではありません。そこに店舗の需要性を強く感じます。


ECのその先にあるもの


―EC運営といえば、写真撮影やデザイン、情報入力といった業務がありますが、すべて内製化されているのでしょうか?または、アウトソーシングが中心でしょうか?

 ほぼ内製化してやっています。外部委託していた時期もありますが、現在は自社で撮影場所を構え、カメラマンやスタイリストさん、ライターさんとともに撮影や掲載を進めています。

 作業効率については、クリエイティブ系の業務に効果がはっきり出ていますね。これ違うな?と思って委託先と修正を繰り返していると、作業工程が増え、時間もかかります。内製化することによってそのスピード感が変わってきたなと実感しています。


―コンテンツの中にある特集企画についても、先ほどお聞きした1週間のサイクルの中で、それぞれの事業部にアイディアを持ち帰って決めていくのでしょうか。

 特集や企画などのコンテンツについては、計画を立てながらもう少し時間をかけていく必要があるので、異なるサイクルですね。1カ月ごとの枠の中で決めていく特集もあリますし、販促ですと短期間で行うものもあります。ライターさんやデザイナーさんとの製作期間もありますので、内容に応じて変えていきます。

 「ジャドール ジュン オンライン」内で、「ジャドール マガジン(J'aDoRe MAGAZINE)」というウェブマガジンを運営しています。アパレルの場合、よくご購入いただく方でも1シーズン4、5回くらいでしょうか。あまり利用されない方だと1シーズン1回という方もいらっしゃいます。そうなると、次のシーズンまでにブランドのことをどれだけ覚えていてくださるかが重要になってきます。様々な分野で活躍される方々のライフスタイルを紹介したり、お手持ちのアイテムとの組み合わせなどを、マガジンという形で提案しています。コンテンツを作ることは、確かに労力もかかりますが、お客様の反応を見ていると、やはり重要なことなんだと実感します。


ジャドール マガジン



―ブランド力のある企業であれば、ECのインフラをきちんと作れば、ある程度の実績は見込めるというか、EC化率5〜10%というのはそこまで難しい数字ではないのだと思います。ただそこから先は、コンテンツをいかに配信できるかという創造力が求められてくるのではないかと思います。ジュンでは飲食を含めて幅広い事業展開をしていらっしゃるので、強いコンテンツ力を発揮できるのではないでしょうか。

 同じような要素のクラスター同士であれば結びつけるのはスムーズなのですが、私たちは、価格帯やターゲットの異なるブランドを多く抱えていますし、ゴルフ場の「ロペクラブ」といったまったく異なる事業形態もあります。それらが共鳴し合い、違うターゲット層のお客様が同じコンテンツ内で様々なブランドを楽しんでもらえるようなコンテンツが生まれれば、広がりも生まれると考えています。


―EC事業部として、数値的な部分を含めた今後の目標はありますか?

 今は、卸販売を含め、EC売り上げ比率20%を1つの指標としています。現在ユーザー数も増えていますし、スマートフォンなどの利用デバイスにもどんどん進化が起きていますので、先が読めない部分もあります。今年度は13%くらいで推移していますが、急激なスピードをもって達成する可能性もありますし、現在のシステム改革も大きな起爆剤になるでしょう。ただ20%を達成したその先は、別のステージというか、今とはまったく違う要素が必要になってくると思います。


3年後、2018年のウェブ戦略はどうなっていると考えていらっしゃいますか?

 私たちが今まさにプランニングしているところですが、店舗とECとの行き来がどれだけしやすくなっているか。これをどれだけ具現化できるかということに尽きると思っています。


中嶋賢治(なかじま・けんじ)氏プロフィール
2006年 大手アパレルでの経験後 潟Wュン入社
2008年 経営企画部
2010年 アダムエロペ事業部執行役員として新業態の立ち上げ等に多数関わる
2012年 ロペ事業部執行役員としてロペブランドの再構築を担当
2013年 ロペ事業部と同時にEC事業部の責任者を兼務
2014年 EC事業部専任となり自社サイト「J'adore」の拡大を進める
2015年 EC事業部とLE JUNの執行役員兼務 事業にオムにチャネル化を推進


■ジュン公式サイト
 http://www.jun.co.jp/index.html

■「ジャドール ジュン オンライン(J'aDoRe JUN ONLINE)」
 http://www.jadore-jun.jp/

(アパレルウェブ編集部)


(前編に戻る)
【インタビュー】今、“大人のための服”にしか可能性を感じていない――岩谷俊和が語る 新生「トゥービーシック」
  2015/05/25 11:55 | インタビュー



 設立13年を迎えた三陽商会の婦人服ブランド「トゥービーシック」が2015秋冬、「ドレスキャンプ」デザイナーの岩谷俊和氏をディレクターに迎え、新しいスタートを切る。よりエレガントに、よりシックにシフトした「トゥービーシック」の魅力について、また、意外性をもって受け止められたミセスブランドへの挑戦について、岩谷氏自身に話を聞いた。


――今回のディレクションの大きなポイントは何ですか?ドレスの印象がとても強かったのですが。

 “よりエレガンスであること”です。よくも悪くも子どもっぽくなりすぎない、というところですね。
 ドレスの型数自体はそんなに増やしていませんが、装飾のあり方だったり、プリント柄のものを増やしているので、その点で際立って見えているかもしれません。


――リブランディングを手がけられたのは初めてですが、これまでと何かアプローチは違いましたか?

 リブランディングという意識は、三陽商会さんにも私にもそんなになくて。もともとあるブランドのテイストをよりいい形で表現するということを一番に意識しました。このブランドをどうディレクションしていくかをフラットにとらえて、現状あるものと、変化させていくもの、そして今後目指していくものを共通認識を持ちながら進めていきました。


――今年で設立13年となるブランドだけに、既存のファンも多くいらっしゃいます。

 まず今いらっしゃる顧客の方が嫌だなって思われることはしないのが第一前提ですね。それでいて、その方々から見てもフレッシュに見えるもの、好きだって感じてくれるものは何だろう?と思い描きながらディレクションしました。


――三陽商会さんと取り組まれていかがでしたか?

 とてもやりやすかったです。そして、すべてにおいて真面目ですね。真面目なことっていいことだと思っているんです。例えば今すぐ「いいもの作りましょう」ってなっても、普通はできませんよね。工場のあり方だったり、素材の選び方だったり、それから通常だと避けられてしまうような細かい品質管理まで。ずっと真面目に取り組んできたからできることですし、そこが強みなんだと思います。


――百貨店向けブランドを初めて手がけましたが、難しさはありましたか?

 大人に向けたブランドですし、ブランド自体に個性を求められているという点で、逆に一番やりやすかったといえます。これが若者向けの低価格ラインになると、世の中にすでにあるものの真似し合いになってしまうでしょうから。
 トレンドについていえば、その時どきで自然に取り入れるものですし、無理やり入れるものではないと思っています。顧客に向き合いながら、アイテム一点一点に集中できる感覚に近いです。



岩谷氏が初ディレクションを行った2015秋冬コレクションは、'50年代の米国NYが舞台。Iラインのチュニックドレスや分量感のあるフレアスカートなど、クラシカルなエレガンスを提案している。



――ミセスゾーンの活性化につなげたいとおっしゃっていますね。

 そこ以外に伸びしろってないなって思っています。今のままだと若い人向けのビジネスは崩壊してしまう気がしています。安くてそれなりに素敵なものは山のようにあるけれど、今は、大人のための、大人がちゃんと満足できるものにしか可能性を感じていません。


――ご自身のブランド「ドレスキャンプ」に共通するところはありますか?

 世の中がそっちを向いているからといって、そっちを向いていないということですね。オリジナリティーがあるということです。


――今後「トゥービーシック」でやってみたいことありますか?

 今後というよりは、季節だったり、その時その時でフレッシュに見えるものを常にやっていくということですね。次は春夏なので、より柄物も増えるでしょうし、カラフルなコレクションになると思います。


――最後に、岩谷さんにとって「大人のシック」とは?

 一言で言うと、エレガンスです。シーズンによって、エレガンスのあり方やムードは変わっていくのだと思いますが、共通しているのは、大人が幸せでいられる服です。 


同ブランドでも初めてだという日本人モデル(小泉深雪さん)を起用。「外国人モデルさんであればすんなりと格好いいものができてしまうけど、そこをあえて日本人モデルさんにすることの面白さがあると思ったんです」(岩谷氏)


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