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NY発の上質カジュアル「セーブ カーキ ユナイテッド(SAVE KHAKI UNITED)」東京・表参道に国内1号店 ベイクルーズが独占輸入販売
  2015/02/25 20:32 | ニュース

店舗イメージ


 ベイクルーズグループ(東京、杉村茂社長)は、米NY発のカジュアルブランド「セーブ カーキ ユナイテッド(SAVE KHAKI UNITED)」と独占輸入販売契約を締結し、3月7日に東京・表参道に旗艦店となる国内1号店を開く。

 「セーブ カーキ ユナイテッド」は、数々の米国主要ブランドでデザイナー経験を積んだデビッド・ミューレン(David Mullen)が2006年NYで立ち上げたブランド。“デニムばかりがもてはやされているなか、カーキ(チノパン)を救いたかった”というミューレン氏の思いが、そのままブランド名になっている。

 “大人が楽しむ上質なベーシックウェア(日常着)”をコンセプトとし、30代中盤の男女に向け、シンプルでベーシックな定番品をそろえる。メイド・イン・USAのアイテムは、ミリタリーとワークをベースとしながらシンプルで洗練されたデザインが持ち味。メンズ・レディスのカテゴリー分けをせず、女性にもフィットするXSからサイズ展開している。

 中心価格帯は、シャツ1万3,000円〜/1万7,000円〜、パンツ1万3,000円〜/1万7,000円〜、Tシャツ4,800円〜。

 ベイクルーズグループは2014年10月、同ブランドの期間限定ショップを東京・渋谷のキャットストリートに3カ月間限定で出店。今回の独占輸入販売権の取得に伴い、同ブランドを新たなアパレルビジネスの柱と見ており、4月上旬には、東京・代官山に2号店をオープンする予定だ。

 国内1号店のオープンを記念し、店頭では商品を購入した人に先着順でメイド・イン・USAのバッグおよびTシャツをプレゼントする。


ブランド創始者のデビッド・ミューレン氏



国内1号店のオープンを記念し、店頭では商品を購入した人に先着順でメイド・イン・USAのバッグおよびTシャツをプレゼントする。



▼「SAVE KHAKI UNITED OMOTESANDO」店舗概要
オープン日:2015年3月7日(土)
住所:東京都渋谷区神宮前5-25-4 1F 2F
店舗面積:235平方メートル(1F:81平方メートル/2F 154平方メートル)


▼関連記事
米NY発の上質カジュアル「SAVE KHAKI UNITED」 東京・渋谷で期間限定店
http://www.apalog.com/report/archive/2518
制服ルックに注目集まる 東京ランウェイがNYコレ初参加 7ブランドが日本のリアルクローズ披露
  2015/02/25 15:31 | ニュース

「マスターマインド feat.エイガールズ(mastermind feat. A-GIRL'S)」



 日本発のリアルクローズイベント「TOKYO RUNWAY(トウキョウランウェイ)」が、初めてニューヨークファッションウィークに参加し、19日に「TOKYO RUNWAY meets NEW YORK(トウキョウランウェイ ミーツ ニューヨーク)」を開催。マンハッタンのリンカーンセンターを舞台に、「フィグ アンド ヴァイパー(FIG&VIPER)」「リッチミー ニューヨーク(Riccimie NEW YORK)」「アウラ(AULA)」「ダブル スタンダード クロージング(DOUBLE STANDARD CLOTHING)」「ハン アンスン(HAN AHN SOON)」「ドレスキャンプ(DRESSCAMP)」「マスターマインド feat.エイガールズ(mastermind feat. A-GIRL'S)」の7ブランドが、2015年秋冬コレクションをランウェイ形式で発表した。現地の招待客や、日本から駆けつけた招待客も集まり、大きな会場を埋め尽くした。



「フィグ アンド ヴァイパー」


 ランウェイのトップを飾ったのは、「フィグ アンド ヴァイパー」。東京・原宿と海外のファッショントレンドを巧みにミックスする新世代ギャル “ネオギャル”の代表格といわれる植野有砂がクリエイティブディレクターを務めるブランドだ。ショーは、ブランドを表現した映像と重低音の音楽が鳴り響くなか始まった。

 今シーズンのテーマは、「Bling-Bling」。ファーストルックは、パープルのファーコートにラメ感のあるトップス。ひざ下から大きく広がるサテンのベルボトムパンツが歩くたびに揺れ、エキゾチックで強い女性像を浮かび上がらせた。黒、ゴールド、ホワイトを基調に、全モデルが黒髪のボブスタイルに鼻ピアスというスタイルで登場。多くのコーディネートに起用された大ぶりのゴールドアクセサリーと厚底靴がコーディネートにアクセントを加えた。

 また、モデルの浦浜アリサは、同イベント唯一の日本人モデルとしてランウェイに登場。浦浜にとっても、今回がニューヨークコレクションへのデビューとなった。


「リッチミー ニューヨーク」


 2番目に登場した「リッチミー ニューヨーク」は、赤いツイードのセットアップにソックススタイルでスタート。すべてのルックで、サマンサタバサの新ブランド「ラプリュム サマンサタバサ(LAPLUME SAMANTHA THAVASA)」のバッグをコーディネートした。ボディーラインを強調したワンピースや、切り返しになった裾が歩くたびに揺れるワンピース、大きなリボンがあしらわれたワンピースなど、女性のキュートさを最大限に表現した同ブランドらしいアイテムが続々登場した。


「アウラ」


 「アウラ」のテーマは、「kaleidoscope(万華鏡)」。ファーストルックで登場した大ぶりなプリーツ風ひざ丈スカートをはじめ、ニットとレザーを組み合わせたポンチョ型コート、ロングのファーベスト。動きのあるデザインの中に、気品のある女性の姿をのぞかせた。ショーは、モノトーン系から、ウエスタン調、ビーズを使ったラグジュアリースタイルとシフト。フィナーレを飾るワンピースには細かなビーズ刺繍が施され、万華鏡をのぞいているかのような迫力あるルックを見せた。


「ダブル スタンダード クロージング」


 「ダブル スタンダード クロージング」は、モロッコ北部にある都市「タンジェ(Tangier)」がテーマ。丸みのあるビッグシルエットに、様々なカラーを取り入れた。ファーストルックで登場したレザーのセットアップは、エメラルドグリーン色の裏地が、大人の遊び心を感じさせた。また、定番のラグジュアリーラインでは、レザーのトップスに、色違いの羽が何層にも付けられたロングドレスが登場し、会場を沸かせた。リアルクローズとラグジュアリーのどちらも楽しませるコレクションとなった。


「ハン アンスン」


 5番目に登場したのは、「ハン アンスン」。テーマは、「イージー エレガンス(Easy Elegance)」。ハン アンスンらしい柄と柄、異素材の組み合わせのポイントになったのがメタリック素材。大胆なゴールドメタリックセーターとパンツのセットアップが目をひいた。ラストに登場したのは、レースブラウスとホワイト&メタリックスカートにファーショールを合わせたルック。クールなイメージを持つメタリックを異素材と合わせ、エレガントな装いと昇華させた。


「ドレスキャンプ」


 「ドレスキャンプ」のテーマは、ラテン語で“空虚”や“むなしさ”を意味する「Vanitas」。ブラウン系のダークなライトに照らされたランウェイに最初に登場したのは、コート、レザーロンググローブ、つば広のハット、白鳥モチーフのバッグのすべてを黒でまとめたスタイル。着物のような素材や、しだれ梅を連想させるコサージュが登場し、どこか日本らしさを感じさせるショーとなった。


「マスターマインド feat.エイガールズ」


 ショーのトリを飾ったのは、「マスターマインド feat.エイガールズ」。現在、ブランドを休止している「マスターマインドジャパン」の本間正章デザイナーが、日本のカットソーメーカー、エイガールズと手がける新ブランドだ。

 テーマは、「May Peace Prevail On Earth」。「マスターマインドジャパン」を象徴するスカルモチーフは封印。ファーストルックには、日本のスクールガールスタイルを彷彿とさせる赤チェックのブレザーとスカートが登場した。

 今回の参加ブランドの中で、唯一メンズラインも披露。チェックのブレザー&パンツスタイルや、ネクタイを用いたスタイルが目立った。メンズ、レディースのペアデザインも登場。終演後、招待客として訪れていたニューヨーク在住日本人女性にたずねると、「「マスターマインド feat.エイガールズ」のチェックの制服風ルックを撮っている人が多く、外国人の多くは、その日本らしさに興味を持っているのだと思う」とコメントした。

 「トウキョウランウェイ」にとっても、ブランドにとっても、初めてのニューヨークファッションウィーク。「アウラ」の川島幸美デザイナーは、「プロフェッショナルな人達が集まり、日本では感じることのできないエネルギーを味わえたのは、とてもいい経験だった。ニューヨークで単独でのショーやインスタレーションもできるようにしたい。また、アメリカやアジア、ヨーロッパなど、もっとインターナショナルにマーケットを広げ、みんなを幸せにできるようなクリエーションをしていきたい」と興奮冷めやらぬなか語った。

 約30分のショーのラストには全ブランドが登場。赤く染められたランウェイを戻って行くモデルたちの姿には大きな歓声と拍手が送られ、「TOKYO RUNWAY」のさらなる進化を感じさせた。


(編集・文:アパレルウェブ/撮影:フェルナンド・コロン(Fernando Colon)
【インタビュー】「2018年。3年後のWeb戦略」モノ、ブランド、ヒト。すべてに“きめ細かく” マッシュスタイルラボ好調の秘密【前半】
  2015/02/23 12:00 | インタビュー


 「スナイデル」や「ジェラートピケ」など多くのヒットブランドを抱える企業、マッシュスタイルラボの名前を知らない業界人はいないと思うが、この社名の由来を考えた人はいるだろうか。“きめ細やかな作風(スタイル)の研究所”という意味合いらしい。ヒットブランドの多さから、“イケイケ”な新興企業と思われることが多いが、この会社の本質は由来の通り、きめ細やかで丁寧で真摯だ。

 細部までこだわった商品、着実に育むブランド、トップから現場まで血の通った組織という理想のトライアングルがこの会社には存在している。その魅力と将来の展望について、店舗・オンラインストアの責任者である鈴木努マッシュスタイルラボ執行役員営業1部部長店舗運営責任者、塩澤亮ウサギオンライン社長、清水真紀マッシュホールディングス広報室室長の3名に語ってもらった。

(写真左から:鈴木努氏、清水真紀氏、塩澤亮氏)


■ブランドではなく、マーケットを作る

―業績好調という噂をよく耳にするのですが、近況を教えてもらえないでしょうか。

鈴木努氏(以下、鈴木):ここ6ヶ月ぐらいで調子がいいのは「ジェラートピケ」です。5周年を迎えた2013年に2ケタ成長することができたのですが、2014年はさらに2ケタ成長することができました。

―「ジェラートピケ」好調の要因は何でしょうか。

鈴木:私は店舗にいることが多いのですが、今年の秋冬シーズンは新規のお客様が多かったと思います。福袋も例年に比べてすこぶる好評でしたしね。

 ブランドを立ち上げてから7年が経ち、何もなかった新しい市場がやっとでき上がり、マスのお客様にも“部屋でもかわいい洋服を着たい”という意識を根付かせることができたおかげで、売り上げという結果に繋がったのではないかと思います。

 また「ジェラートピケ」は、“大人のデザート”というブランドコンセプトがあります。当初からギフト需要も見込んでおり、ベビー用品やギフトボックスもこだわっているのですが、昨年の12月は売り上げの50%がギフト関連でした。

―描いた通りのマーケットや利用シーンが定着したんですね。


鈴木:「ジェラートピケ」以外は「フレイアイディー」も好調でした。こちらは「ジェラートピケ」よりも2年遅い2010年にブランドが立ち上がり、やっと5年目を迎えるのですが、「ジェラートピケ」と同じように、市場ができ上がったその結果がついてきたように思います。


―御社のブランドは綿密にコンセプトを練り上げ、今までにない市場を自分たちで作り上げていくというスタイルが多いですね。

鈴木:はい、その通りだと思います。例えば「フレイアイディー」は、“ニューモードストリート”がコンセプトですが、世の中で働く女性の方々が百貨店で売っている今までのキャリアファッションに満足してないのではないかという発想が最初にあって。それなら自分たちで新しいジャンルのキャリアファッションを作ろうという意気込みでやってきました。

 私たちのブランドが、何もないマーケットを開拓し、最初は赤字でなんとかやり続けていますが、次第に認識され、周りにも同じマーケットのブランドが増える。さらに、百貨店やショッピングセンターでそのマーケットに合ったゾーニングができ上がると、お客様に新しいマーケットが見えてくるようになってくるのではないでしょうか。

 私たちはブランドを作るという意識よりも、新しいマーケットを作るという意識が強いですからね。売れている他社ブランドを意識することはなく、我が道を進みながらブランドやマーケットを創造していくことが多いと思います。

塩澤亮氏(以下、塩澤):会議で他社ブランドの話がまったく出ないので、会議に参加した最初の頃は心配になりましたよ(笑)。

―ブランドを育てるときに気を付けている点はどこでしょうか?

鈴木:「スナイデル」には“ストリート×フォーマル”というコンセプトがありますが、
ブランドコンセプトは常に立ち返れる原点として、とても大事にしています。その原点がぶれないということは意外と難しいことなんですよね。売り上げが下がってしまった時なんかは売れ筋に走ってしまいがちですからね。でも弊社は迷ったら、ブランドコンセプトを見つめ直し、自問自答を繰り返してブランドのコアに立ち返ります。

―ブランドのアイデンティティーの純度を高めていくことで、優位性が際立ち、一朝一夕では追いつくことができないブランドに育つわけですね。

鈴木:それこそファッション界の先輩である川久保怜さん、山本耀司さん、三宅一生さんたちは、周りのことなど考えずに我が道を突き詰めることで、業界やファンを先導していったんじゃないかと思います。


■店舗とオンラインは運命共同体 お互いが支え合う

―物づくりやブランドにこだわりを持つ御社の公式オンラインショップ「ウサギオンライン」の近況を教えていただけないでしょうか。

塩澤:まずは自社ブランドや商品へのこだわりが細部までお客様に伝わるようにやっていきたいと思っています。ウサギオンラインは、“心が伝わるオンラインデパート”というコンセプトで運営していますが、誕生して2年しか経っていないので、まだ発展途上の段階。常に試行錯誤を繰り返しています。今は、写真の撮り方やバナーのデザインなどのクリエイティブにこだわりながら、一番良い形を見つけていきたいと思っています。

―ウサギオンラインが目指す「オンラインデパート」について詳しく聞かせてください。

塩澤:マッシュのグループ企業の中では唯一、「マッシュ」の冠がないことでも分かるように、ウサギオンラインは自社グループだけではなく、グループ外のお取引様とも一緒に成長していきたいと考えています。そして、オンラインデパートとしての存在を高めていくためにも、品揃えを豊富にしていきたいと考えています。洋服以外にも、音楽、本、イラストなどの幅広い商品を取り扱いながら、カルチャーを発信していきたいと考えています。

鈴木:塩澤はもともと百貨店マンですからね(笑)。オンラインデパートの適任者なんですよ。

塩澤:鈴木が管理している店舗側のチームから提案をもらうことが多いので、2015年は鈴木のチームとしっかり連携して、色々なことを仕掛けていきます。まだ発展途上なので、課題は色々とありますが、その中でも来訪してもらえるコンテンツやギミックをしっかり磨いていきたいと思っています。


ウサギオンライン(http://usagi-online.com/


―次はオムニチャネルの現状について教えてもらえますでしょうか。

鈴木:まず目指すべき状態としては、店舗とオンラインストアが常に同じサービスレベルにある状態を実現したいと思っています。店舗とオンラインチームが対立関係にあるというケースが多いと聞きますが、弊社は本当に仲が良いんですよ。お互いに運命共同体という意識でやっています。

 私たち店舗サイドのメンバーは、心の底からオンラインストアをリスペクトしています。店舗では、実際にウサギオンラインの商品画面を見せて、「これありますか?」と尋ねてくださるお客様も多くいらっしゃいますよ。

塩澤:オンラインストア側もまったく同じで、店舗がなければウサギオンラインはやっていけないということを全員が認識しています。洋服を売る上では、店舗で商品を手にとってもらうことが一番大事なことだと思っています。また接客だったり試着だったりリアルでしか提供できないサービスの上にオンラインショップは成り立っていると考えています。実際ショップがない地域ではオンラインストアも売れないですからね。

―自分のテリトリーで買ってもらいたいという気持ちが強くなってしまうため、店舗とオンラインストアの連携に手こずっている企業が多いのですが、尊重し合う関係を築くための極意のようなものはあるのでしょうか。

鈴木:明確なメッセージや規則、ルールはいっさいありません。トップの近藤をはじめ、役員や部長クラスの人間も、店頭とウェブの連携について自然に口にしているので、それが現場スタッフにも伝わっているのだと思います。

 私はよく、「その場で売れなくてもいいから、良い接客をしなさい」と言うのです。「いい接客をしてお客様がいい気持ちになっていただけたら、その場で購入しなくても、家に帰ってからウサギオンラインで購入してくれるかもしれない。それは、店頭での接客が認められたということだよ」と。スタッフは、店頭やオンラインという運営側の都合を気にすることなく、「お客様に喜んでもらえるためにはどうしたらいいのか」という考えが浸透しています。これが大きいですね。

塩澤:ウサギオンラインは体制的には別会社ですが、オンライン側にも各ブランドの担当者がいて、バイイングやオペレーションに携わっています。ブランド側の人間と毎週打合せをして、店頭施策と連動したウェブ展開も検討しています。コミュニケーションを密に図っているので、メンバーによっては、社内のウサギオンラインの人間よりも、関連会社のブランド事業部側の人間と仲良くしている子もいるくらいです(笑)。

鈴木:弊社はオンライン部隊がまったく独立していない。組織に完全に溶け込んでいますよね。

塩澤:オムニチャネルもどちらかに押し付けるのではなく、お互いができることをしっかりやって助け合うという意識でやっています。

鈴木:在庫が店舗になかったら、取り寄せよりも積極的にウサギオンラインをお勧めるのが弊社のスタッフですからね。そういう教育が浸透しているので、オムニチャネル施策を進めやすい土壌だと思います。店頭スタッフは、時間さえあればウサギオンラインを見ていますから(笑)。

後半に続く

【インタビュー】「2018年。3年後のWeb戦略」モノ、ブランド、ヒト。すべてに“きめ細かく” マッシュスタイルラボ好調の秘密【後半】
  2015/02/23 12:00 | インタビュー
■ファミリーだから、競わず助け合う

―素晴らしい関係ですね。今こうしてお話を聞くだけでも、店舗責任者である鈴木さんとオンラインストア責任者である塩澤さんの2人の仲が良く、しっかりコミュニケーションしていることが伝わってきます。

清水真紀氏(以下、清水):私は2人よりも遅く入社したので、この中で一番客観的に会社を見ることができると思いますが、本当に仲の良い会社だと思います。私が入社して一番驚いたのが、展示会の準備をしている時です。特定の人やプレス担当に任せきりにしてしまう企業が多いと思うのですが、弊社は全員で展示会を作っていますね。

 ブランド数も増えて展示会運営のノウハウは貯まってきたので、準備や運営はシステマティックに進めていますが、関わっている人間が本当に多いので、展示会の準備をしている時は、民族大移動か?という感じで大勢で動き回っています(笑)。でも、そこの連帯感はすごいと思いました。

―なぜそのような企業文化になったと思われますか。

清水:最初は経験もノウハウもまったくなかったので、助け合わなければ本当に成り立たなかった、というのが出発点だと思います。その流れのまま成長してきているので、今もブランド間の垣根がまったくなく、ブランドを横断して助け合いの精神が生まれているのだと思います。

塩澤:私も途中入社ですが、各事業部のトップ同士の仲が良いと感じました。それが事業部のメンバーや現場に浸透しているのが強いところですね。

清水:社内の挨拶ひとつ取っても、とてもちゃんとしていて、気分が良くなりますよね。

鈴木:社長の近藤も、「ファミリー」という言葉をしょっちゅう口にしています。家族なんだから困っている人がいれば助け合うのが当たり前でしょっていう感じなのだと思います。

塩澤:スタッフの人事異動もスムーズにやっています。例えばウサギオンラインで人が足りなければ、別の事業部が積極的にサポートしてくれます。ブランドや事業部をスムーズに横断できるのは、他社では考えられないのかもしれません。

清水:それに、“業務の抱え込み”がないですよね。社内では、それがいけないことだという認識が浸透しています。ですから、色々な部署がしっかりと連携していますよね。

鈴木:新ブランドを立ち上げる時も、色々なブランドの人が垣根を越えて手伝って、絶対に全員で成功させようという気持ちですからね。


2015春夏デビューの「emmi」。スニーカーと合わせるモードウエア「emmi atelier」(写真)と、スタジオスポーツウエア「emmi studio」で構成。


塩澤:複数ブランドを持っている企業だと、No.1とNo.2のブランドがライバル関係にあったりして、冷戦状態になることってよくある気がします(笑)。ですが、弊社の双璧である「スナイデル」と「ジェラートピケ」も仲が良いですよ。

清水:会社はブランド同士を争わせることが多いですが、弊社はそれがまったくないので、妙な意地やストレスはまったくないですね。私は立場上、全ブランドと関わっていきますが、ややこしい人間関係も気遣いも必要ないので助かっています(笑)。

―No.1とNo.2のブランド間が冷戦という話はよく聞きますね(笑)。そうなると評価制度について知りたくなってくるのですが、どのようなポイントで評価していくのでしょうか。

鈴木:明確な評価制度というものはありませんが、社内で評価される人間は、自分以外の仕事まで視点を広げているタイプばかりですね。そういうタイプの人間は、周囲から評価されているので、妬まれるようなこともないですからね。

塩澤:自分のミッションが完璧でも、周りを巻き込めなかったり、困っている人を手伝えないタイプは弊社では評価されづらいかもしれないですね。

―では横のつながりではなく、組織における上下の関係性はどうなのでしょうか。

塩澤:ホールディングス制度にしたのは、“血の通い合った世界一小さい会社を作る”というのが狙いです。組織をコンパクト化して、アルバイト社員の悩んでいることが各事業のトップまで届くような血の通った組織を作りたいという思いで実施しました。

鈴木:まさに「ファミリー」ですよね。近藤はよく社内を回っていますし、店舗にも足を運びます。自分の目で見て、課題やヒントを見つけてくるので、近藤の言っていることは腹落ちします。会議でも売り上げについての話は10分ぐらいで、残りは各事業部の悩んでいる問題を一緒に考えて解決することが多いです。

 もし私たちが売り上げ至上主義で、にんじんをぶら下げた成果主義のようなことをやっていたら、428億円(2014年8月期のマッシュホールディングスのグループ全体の売り上げ高見込額)まで行かなかったと思っています。とにかく真摯に自分たちが正しいと思ったことをやり続けたら、結果が後からついてきたという感じです。

―さすが「学生からの注目度ナンバーワン企業※」ですね。このような働きやすい環境が御社の原動力になっているのですね。余計なストレスのないクリアな状態こそ、能力は発揮されますからね。


マッシュグループ2016年度新卒採用サイト(http://www.mash-holdings.com/recruit/)


※繊研新聞社が、15年春卒業予定の全国ファッション専門学校生約1600人を対象に実施した「就職意識調査」で、「注目している企業」の1位にマッシュスタイルラボが浮上した。


■モノ・ブランド・ヒトに手を抜かない 海外店舗でも貫く

―海外展開も好調だと聞いていますが、丁寧なチームビルドや着実なブランドは海外でも通用しているということでしょうか。

清水:今は中国・香港・台湾で海外展開しています。展開ブランドは「スナイデル」「ジェラートピケ」「フレイアイディー」「リリーブラウン」「ミラオーウェン」「ジェラートピケカフェ」の6業態です。店舗数は80店舗を超えております。売り上げも堅調に伸びていて、今期で100億円に到達しそうです。

鈴木:海外展開するときに、モノ、ブランド、ヒトの全てを絶対に手を抜かないということを決めました。例えば海外だと、店舗の内装費が国内の半分ほどしかかからないこともあります。そこで初期投資を抑える企業も多いようですが、弊社は逆の発想で、国内と同じ費用で2倍のクオリティを目指します。ですから、海外の店舗は大理石などの高級素材も多くて高級感を醸し出していますよ(笑)。

 海外からのお客様が日本で私たちのショップに来店された後、自国に帰って私たちのショップを訪れたらイケてなかった、というのはブランドとして駄目だと思うんですよね。

 販売スタッフの教育も同様で、国内スタッフとまったく同じ研修システムでやっています。接客レベルにおいて国民性の違いを嘆く企業もいますが、結局のところ、笑顔の接客をされるのが嫌な方はどこにもいないですよね。人間ですから、根本の部分は一緒なんですよ。そこをしっかり伝えれば、国内と同じ接客レベルを実現することはできます。

 海外展開について近藤は、「洋服を通じて会話したい」ということをよく口にしていますよ。

―出ましたね、近藤語録(笑)。近藤社長は、コンセプトづくりやキャッチフレーズが得意なんですね。

清水:はい。得意ですし、大好きです。すべてのブランドに明確なコンセプトをつけていますが、まず最初にコンセプトを生み出さないと始まらないと思っていますね。ですから、展示会で発表するコンセプトの説明などは、言い回しなどの細かい部分までしっかりチェックしていますね。

塩澤:特に近藤は分かりやすい言葉で伝えることが上手ですよね。こねくり回して複雑にすることはしないです。

―先ほどインバウンドの話がありましたが、実際の状況はどうですか。

鈴木:年々増加していて、本当に驚いています。一番売れている店舗は、全体売り上げの約10%がインバウンドによるものです。

―10%というのはすごい数字ですね。海外のお客様の対応など店舗スタッフさんの業務の幅が広がってきますね。店舗運営において、ウェブやテクノジーを利用した施策などはお考えですか。

鈴木:在庫確認や入庫連絡などの業務などはシステム化できると考えています。在庫確認の時にバックヤードに戻っている間はお客様を待たせてしまうことになりますが、それが3分でも、待っているお客様は2倍にも3倍にも長く感じさせてしまいます。そこを解消するだけで顧客満足度は高まるはずです。

 入庫連絡については、多い店舗だと1日30〜40件とかあります。それに加えて雑誌やテレビ番組で掲載された商品の問い合わせもあるので、対面接客の時間が確保しづらいという課題があります。


■店頭とオンラインはよりシームレスに

―これからウェアラブル端末やIoTなどのテクノロジーが進化して、バーチャル空間からリアル空間に登場する機会が増えてくると思います。少し先の2018年、3年後の世界を見据えた時、どのような形でそれらを活用していくと思いますか?

鈴木:そうですね。もっとお客様のことを知りたいですね。お客様の欲しいものや興味をもっと知ることで、接客のやり方も変わってきますし、それを商品や店づくり、ブランド構築に役立てることができますよね。そうすることで、私たちのブランドがさらに洗練されて、さらにお客様を満足させることができるようになるはずだと考えています。

 老舗ホテルのようなワンランク上の接客が誰でもできるような環境になるといいですよね。

塩澤:そういった顧客体験を、店頭だけではなくオンラインでも提供していきたいですね。早くオムニチャネルの状態が当たり前になり、オムニチャネルという言葉をわざわざ口にすることがなくなる状態を目指していきたいですね。

鈴木:店頭とオンラインストアのシームレスな連携により、私たちのお客様が、商品を欲しい時にいつでもどこでも受け取れるようにするための環境を提供できたら最高ですね。ややこしいことはせず、とにかくシンプルにお客様に喜んでもらえることを考えていきたいですね。



(写真左から)

◆鈴木 努:株式会社マッシュスタイルラボ 執行役員 営業1部部長 店舗運営責任者 兼 株式会社マッシュビューティーラボ 営業本部長
大手ファッション企業で店長・VMD・メンズブランド責任者・支店長を経験。販売代行の会社を立ち上げ、近藤社長と出会い、意気投合し、2009年にマッシュスタイルラボに入社。全国の店舗運営と販売スタッフの教育を担当。

◆清水 真紀:株式会社マッシュホールディングス 広報室 室長 兼 PRコミュニケーションディレクター
美大卒業後、国内大手電機メーカーにて内装設計デザインに携わった後、国内・国外のブランドPRを経て、2014年マッシュホールディングスに入社。

◆塩澤 亮:株式会社ウサギオンライン代表取締役社長
阪急阪神百貨店で婦人服バイヤーを歴任。2013年、ウサギオンライン設立時に入社。


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チュチュアンナ 中国独自のパターン開発 “現地適応化”で海外出店加速
  2015/02/20 12:05 | ニュース

中国・浙江省にオープンした「チュチュアンナ」新店舗



 インナー・レッグウエア企画販売のチュチュアンナ(大阪市、上田利昭社長)は2015秋から、中国市場向けにブラジャーの独自パターンを本格的に採用する。市場の特性に合わせた商品開発や、店舗運営を進める“現地適応化”の一環として、インナー商品の充実を図っている。

 同社は2013年秋から、中国市場に対応したブラジャーの開発をスタート。同ブランドならではの可愛らしいデザインはそのままに、中国人女性に多い丸みのある体型に沿ったパターンを導入。加えて、中国の顧客が好むボリューム感や立体感、胸を寄せる機能などを取り入れた。

 その第1弾となる商品を2014年9月に発売したところ、顧客からの反響も高く、中国の店舗でNo.1 の売り上げを維持している。今春には、同社のヒット商品「運命のブラ」に導入。今秋には全5型にまで広げる予定だ。

 同社は2009年12月、上海の久光百貨店に海外1号店をオープンして以来、北京、上海、成都など中国の主要都市を中心に出店を加速。2014秋冬には新規57店舗を開き、現在中国に163店舗、台湾に4店舗を構える(2014年12月末時点)。今春はさらに12店舗の新規出店を控えており、国内店舗数228店舗(同)に迫る勢いだ。

 海外での出店拡大を支えるのが、現地の市場に合わせた適応化。中国では、現地パートナーによる代理店舗管理体制を敷くことで、「迅速な意思決定や経営判断が可能になっている」(同社)という。日本で約3年間の研修を経て海外で活躍する国際総合職のスタッフも採用している。

 今回の独自パターンに加え、商品についても、オリジナルアイテムの開発を進める。現在中国ではルームウエア商品の7割がオリジナル。「縁起がいいとされる赤色のアイテムの動きがいい。動物や干支などの柄物も人気」(同社)だといい、気温の低い北部では300デニールの厚いタイツがよく動くなど、中国国内でも売れ筋に違いが表れるという。

 「ブランドの世界観を楽しみながらインナーを購入するという、中国にこれまでになかったスタイルが人気の理由」と分析する同社。「今後もその魅力を生かしながら、現地適応化を行いたい」(同社)と話す。



(上左)カップが深く脇高に設計した中国企画(上右)特に中国の北部で好調だという300デニールの厚めレッグウエア
(下)中国人顧客が好むという赤い色や動物柄のソックス



■チュチュアンナ 公式サイト
http://www.tutuanna.jp/
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