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【第24回香港ファッションウィーク春夏(1)】半数以上が初出展 海外進出の糸口探る日本ブランド
  2017/07/18 09:00 | 香港ファッションウィーク


 「第24回香港ファッションウィーク春/夏」(香港貿易発展局主催)が7月13日、4日間の会期を終え閉幕した。19カ国・地域から1,100社が出展し(前回展は18カ国・地域から1,200社)、71カ国・地域から1万2,000人が来場した(前回展68カ国・地域から1万3,000人)。日本からは12社(前回はデザイナー1人を含む8社)が参加し、このうち半数以上の8社が初出展。海外への販路を広げるなか、アジアや欧州など幅広い国・地域にリーチできる香港で市場ニーズを掴みたいという参加者が多い。アパレル系ブランドの出展が少ないのも今回の特徴だ。来場者の微減も見られたが、日本独自のカルチャーや高度な技術を生かし、個性や付加価値を発揮できたブランドは、出展に手応えを感じたようだ。


■制服ファッション「ルーシーポップ」


モデルを務めてくれたのは、香港出身のキリさん。日本文化に精通しており、自らも日本の制服の大ファンだという。


 「ルーシーポップ」が香港貿易発展局による展示会に参加するのは、2015年のワールドブティック香港、2016年のセンターステージに続き3回目。日本のアニメやアイドル人気を背景に、制服ファッションは、中国や香港、台湾、インドネシアなどアジアではすでにファンを獲得しているが、卸先やライセンシー開拓のために出展した。制服を上下で揃えると、上代価格は約3万円。中国では上海の富裕層が中心顧客だというが、「インドネシアだと平均月収にあたる価格。手ごろな価格を実現できるパートナーと組み、若い世代に日本の“カワイイ”をもっと気軽に楽しんでほしい」と神山代表。会期前の7月8日には、香港の制服ファンを集めてイベントを実施。SNSを通じて同展示会の告知も行った。「10〜20代を中心とした消費者への認知度は高いが、バイイングを行う世代への浸透はまだまだ。SNSを中心としたファンのプロモーション力を通じて、制服ファッションに対する理解を広げ、マーケットを拡大していきたい」と話した。出展の模様が地元香港の新聞に取り上げられたり、ネット番組が取材に訪れたりとメディアの反応は上々。“日本の制服”という明確なコンセプトもあり、制服を着たマネキンを撮影しに来る来場者の姿も多数みられた。

●響「ルーシーポップ(Lucy Pop)」
http://lucypop.jp/



■バッグブランド「コケット」


“ほかにはないデザイン”を作り続けている林デザイナー。装飾による華やかさではなく、加工や素材などでひねりを加えることで、女性が華やかさを感じられるバッグをデザインしたいという。


 「コケット」は近年、ウーマンやトラノイなどパリの展示会への出展が続いており、香港の展示会には初めての参加となった。日本以外の販路拡大の一環として、欧州やアジアのハブでありながら非関税、また、日本の伝統文化への造詣も深いといわれる点に魅力を感じ、出展を決めた。レザー調に加工した和紙のバッグや、折りを駆使して編み込んだように見せたレザーのバッグなど、素材加工に特徴のあるアイテムは、今年のトラノイでも披露したものだ。中心価格は3万円台。「レザーバッグの本場である欧州で日本のブランドが勝負するには、ほかのブランドにはない要素が求められる。パリでの出展経験は、結果としてブランドの付加価値を追求することにつながった」と林きょうこデザイナー。初日から来場者の反応は非常によく、なかには、すべてのサンプルを買い取り、拠点である香港や台湾のショールームで反応を見たいと申し出たディストリビューターもいた。

●コケット「コケット(Coquette)」
http://www.coquette.jp


■シューズブランド「チャカ」


バイヤーのリクエストに応じ、ソウルとアッパー部分を自由に組み合わせられるシューズも。赤嶺氏は、展示会のコーディネーターを務めるなどファッション業界で幅広く活躍。



 「コラボレーション企画やライセンスの提案などの話もあり、出展の手応えを感じている」と話すのは、シューズブランド「チャカ」のデザイナー赤嶺勤氏。「チャカ」は、ジェンダーレス、エイジレスをコンセプトとしたスニーカーが主力で、メンズの靴型を軸としたデザインが女性にも非常に人気があるという。上代はおよそ100米ドル。2014年のブランド開始以来、ミカム(伊)やコーラリー(米NY)、プルミエールクラス(仏パリ)など欧米への出展経験があるが、アジアへの海外出展は初。現在、日本と海外の販売額比率は5対5。「IFF MAGIC JAPAN」の交換プログラムとして参加したが、香港などを拠点に将来的にはアジアでの販路を拡大したいという。実際、香港や中国に販売網を持つディストリビューターを中心に引き合いがあり、今後も継続的に香港での出展を検討したいという。

●DJB「チャカ(Chaka)」
http://djb.jp


■スニーカー「サンガッチョ」


90年代スニーカーブームを想起させるカラーリングが特徴。ブランド名は、前田氏が靴づくりを学ぶためにイタリアに住んでいた時の地名。1年間の無料保証やリペアサービスがあるのも、靴職人出身ならでは。



 日本の平仮名「にゅ」をロゴとして配した独自のデザインで、多くの来場者の足を止めていたのが、スニーカーブランド「サンガッチョ」。イタリアで靴づくりを学んだ前田一輝氏が2015年12月に立ち上げた新ブランドだ。「ロゴに使っている平仮名は、最も日本らしい文字だと思い取り入れた」と前田氏。現在はオンラインストアを中心に販売し、セレクトショップなど20社との取引があるが、さらに取引先を開拓したいと香港ファッションウィークに参加した。国内・海外含めて展示会への参加は初めて。オンラインストアでも以前から海外の消費者からの問い合わせが多かったが、会場でもアジア、欧米ともにバイヤーの反応はよく、個人購入したいという来場者や、メディアの取材にも応じた。上代は2万円台。ハイエンドなセレクトショップとの取引を中心に、「まずはアジア市場で販路を広げ、将来的には日本を代表するブランドにしたい」(前田氏)という。

●サンガッチョ ジャパン「サンガッチョ」http://sangacio.base.ec/


■ニッセンケン品質評価センター


 検査・品質評価などのサービスを提供している一般財団法人ニッセンケン品質評価センターは、糸や生地そのものの性能をはじめ、繊維製品に関連する素材の安全性・機能性を評価する第三者検査機関。すでに中国や香港、インドネシア、インド、バングラデシュなど海外7カ国に拠点を持ち、中国や欧州向け検査にも対応している。これまでインドなどへの出展はあるが、香港への出展は初めて。認知度向上と市場ニーズの把握のために参加した。会場での反応は想像以上によく、同様の検査機関が出展するなか、1948年設立以来の検査実績やノウハウをはじめ、ASEANも含めた海外ネットワークや、国際安全規格の「エコテックス規格100」を日本の検査機関では唯一取得している点などがフックになった。来場者だけでなく出展者にも積極的にアプローチするなか、日本向け製品を生産している企業が多く興味を示した。

●一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
http://nissenken.or.jp/



■アクセサリーブランド「トイロ フィランド」


オリエンタルな色調やデザインで来場者の目をひいていた

 1月展への出展も含め、今回が5回目の参加となった「トイロ フィランド」は長崎県出身の小値賀友理デザイナーによるアクセサリーブランド。今回はオーストラリアのバイヤーの反応がよく、オンラインストアやモールなどからの引き合いもあった。ウエアとのコラボレーション提案などもあったことから、今後はクリエイター系ブランドを集めた「センターステージ」(9月開催)への出展も検討したい(小値賀ー)という。

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【第23回香港ファッションウィーク春夏(1)】個性と付加価値で挑む 日本ブランド

●snoozesphinqe「トイロ フィランド(TOIRO-FIRANDO)」「シャネナ(SHANENA)」
http://www.toiro-firando.com


■「バスコ」「クサカンムリ」


 レディスウエア「バスコ」とストールブランド「クサカンムリ」で出展したのは福岡を拠点とするバスコ。日本国内では直営5店舗と百貨店での取引があり、欧米にも販路持つが、アジア市場への販路拡大を目指して出展した。「クサカンムリ」は30代女性を中心にファンも多く、海外での販売比率も3割ほどあるが、「バスコ」の中心顧客は50〜60代が中心。ゆったりしたシルエットを特徴としていることから、プラスサイズ売り場で取り扱われる場合も多く、海外で新規顧客層を獲得することも期待している。会場では、「バスコ」の1ラインで、ブラックフォーマルとしても着られる「クロニクル」への反響が高かった。「ブラックを基調としたデザイン性の高さが、ほかにはない個性として評価されたのでは」とみて商機を探る。「クロニクル」の中心価格は2万〜3万円台。

●バスコ「BASCO(バスコ)」「Kusa Kanmuri(クサ カンムリ)」
http://www.basco-nest.com



■アクセサリーブランド「ブルーランク」


 「ブルーランク」も福岡を拠点とするアクセサリーブランド。トレンドを加味した同ブランドと、よりベーシックで上質なラインの「Dew Lux」の2ブランドを並べた。アジアのバイヤーを中心に引き合いがあり、欧州への販売網を持つバイヤーは、特に後者のラインへの関心が高かった。海外出展は初めて。市場調査も含めて同展示会への参加を決めた。

●ブルーランク「Blue Rank」「Dew Lux」
http://www.bluerank.co.jp


■米国発プリントTシャツ「マルティパーパス」



 もともとは米国のプリント工場が立ち上げたブランドで、個性的なプリント柄をのせたメイドインUSAのTシャツが強み。日本では有力セレクトショップやOEMなどの受注実績がある。米国の大型展示会のほか、アジアでは中国・上海へも出展経験があるが、今回は、「IFF MAGIC JAPAN」の交換プログラムとして、初の香港出展となった。市場ニーズをつかむのが大きな目的だが、OEM生産も含めて幅広いリクエストに対応したいという。

●LA STANDARDS「マルティパーパス(Multeepurpose)」
http://www.lastandards.com/multeepurpose


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