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百貨店の今後とデータ分析
リーマンショック、震災からマーケットは既存の方法では、シュリンクする一方です。
時代は変化していて、マーケットの変化について行くのが難しい状態が継続しています。

百貨店は三越伊勢丹と大丸松坂屋は相反する方向へ、高島屋は中庸路線を堅持し、総論的にはマーケティング不備による経営判断の遅さから、MDの基本的な見直しができずにイベントや話題作りのプロモーションのフックでのつなぎに終始しています。

莫大な経費を掛けた大掛かりなリニューアルに終始しても、そこに介在する人の意識が変わらない限り、運用面でお客様との接点が遊離しており、経費の無駄遣いになります。
確かに見た目やプロモーションには一般のお客様はしばらく来店しますが、根本的な自店顧客への顕在需要のみで、潜在需要までの掘り起こしをすれば継続安定は可能なのです。
根本のMDをお客様視点で見直し、各店のローカライズとカスタマイズした商品構成、売場構築、販売教育を見直せば、V字回復も夢ではないのです。

BRANDINGによるGOODSのONLY-1がそう簡単に作れないのであれば、他社のシェアを食う以外道はないのです。また、既存事業で利益体質にしてから、海外やSCに販路を求めて成功して頂きたいものです。

本来は自店の既存顧客マーケティングの徹底により、既存顧客の購買単価向上と購買頻度の向上を目指し、その後に新規顧客開拓の施策を打つべきなのですが、既存顧客の実態把握が出来ずに、店離れ現象に歯止めが掛けられていないのが実情です。

既存のお客様に既存の商品の継続提案でなく、既存顧客に対する新しい需要創造に向けて既存顧客にこのようなライフスタイルで生活をエンジョイして頂きたいとの提案を明確に設定し、MDを見直し、タンス在庫にない新しい提案を訴求しながら、お客様を引っ張っていく発信型売場を構築するべく、徹底した自店顧客マーケティングが必要不可欠です。

各社はカードデ―タ(全体の50〜60%程度)に固執しての分析に終始し、残りの40〜50%の顧客の顔が見えていなく、カードデータとリアルな視点での顧客動向を融合させ、データ分析も切り口を変えて、結果のみを追うことでなく、仮説を持ったデータ分析の角度が欠落しています。
折角のデータも集めるばかりが命であり、有効な情報を見過ごしているのが残念な状態です。

是非とも、手元にあるデータを有効分析して、仮説を立てて、既存顧客への新MD提案を実行して頂きたいものです。その上に立って、自店の新規顧客は誰なのか、その新規顧客に提案すべきMDは何なのかを研究し、実行に移して、挑戦をして頂きたいと考えます。
 2013/01/28 06:52  この記事のURL  / 
バーゲンについての提言
リーマンショック以降低迷が続いていました百貨店も、昨年より少しずつ光が差し始めてきました。しかし、また消費税増税が見えてきており、予断を許すべき状況にはありません。
台風が過ぎても旧態依然の形態で百貨店が生き延びる訳ではありません。
小売業を含む企業は時代の変化に適応しながら、ローカライズとカスタマイズを深耕しながら、お客様の望む物を提案し続けなければなりません。勿論顕在需要のみではなく、潜在需要の掘り起こしも重要な課題です。

三越伊勢丹は1月18日セール立ち上がりで、ルミネは1月17日バーゲン立ち上がりと打ち出しています。そのバーゲンの後倒しの説明か、1月3日付朝日新聞にルミネが下記の広告を出しています。

「バーゲンでしか欲しくない服は、本当に買いたい服なのだろうか」
バーゲンの魅力は値段だ。
いつもなら手が出ない服が買える。
いつもなら手を出さない冒険ができる。
バーゲンの魅力は、興奮だ。
値引きを前提に作られた服なら驚きはない。
似たような服ばかり、並んでいても心は踊らない。
安売りにならなければ魅力がない商品なら、どんなバーゲンにも意味がない。
日本の物づくりを、服づくりを、もっと心から楽しめるように。
わたしたちはバーゲンから変えていく。
ルミネ チェック ザ バーゲン 1月17日(木)から。

ルミネはデベロッパーとして運営には他のFBに比べ、一日の長があります。
また、テナント各社も売場環境作りには工夫があり、他のショップとの差別化が出来ています。しかし、バーゲンをやらない訳ではないのですから、上記広告は自分達のバーゲン商品は他社とは異なっているという自負なのでしょうか?

例えば商品の差別化がどこまで出来ているかというと、前回のブログのルミネ大宮のジェラ―ト・ピケ等は現在オンリーワンに見えて希ですが、夜に看板を付け替えても、翌朝には気付くお客様は一握りなのです。プロパーでさえこの状態であり、その残りでのバーゲン商品ならもっと同質化の極みです。バーゲンから変えるのではなく、根本はプロパー商品なのではないでしょうか?

バーゲン時期を遅らせる事は業界を正しい方向に導く機会でもあり評価できますが、時期の問題のみではなく、前回のブログの「セールの時期についての提言」に記載のように、川上から川下までのオペレーションの再構築を求められているのです。
三越伊勢丹のように粛々と現状をマーケティングして、MDや売場改革、改善に向かわれることを期待しています。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2013/01/21 05:51  この記事のURL  / 
郊外百貨店+SC正月店頭状況
リーマンショック以降低迷が続いていました百貨店も、昨年より少しずつ光が差し始めてきました。しかし、また消費税増税が見えてきており、予断を許すべき状況にはありません。
台風が過ぎても旧態依然の形態で百貨店が生き延びる訳ではありません。
小売業を含む企業は時代の変化に適応しながら、ローカライズとカスタマイズを深耕しながら、お客様の望む物を提案し続けなければなりません。勿論顕在需要のみではなく、潜在需要の掘り起こしも重要な課題です。

今年に入り、初売が一つのバロメーターでもあります。
1月4日(金)に都内の中央線沿線に、5日(土)に千葉〜埼玉の郊外店に目を向けて、店頭リサーチをしてきました。売上の評価は追ってマスコミが掲載してくれますので、お客様目線における百貨店の評価と入店状況等について、近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。
小職評価の入店客数ランク=時間を最盛時に調整し、例年のスタンダードとしての10点満点の換算です。少々乱暴な点はご容赦願います。

セレオ八王子(2)
朝一番の状況でしたがまばらな入店客であり、通常の朝一と変わらない状況です。客層は低層階のヤングショップに20〜30歳代と上層階には50〜70歳代を中心とする2極化であり、松坂屋銀座店に近い客層の館です。

グランデュオ立川(3)
エスカレータの位置や向き等の課題は今さら仕方がないのですが、ただショップが並んでいるのみで、何故グランデュオに来て頂きたいかが判り難いのです。

ルミネ立川(4)
例年のごとく、午前中のお客様の入りはもう一つであり、昼からのヤング客に期待するしかありません。

高島屋立川店(4)
初売も前年をクリアした店であり、伊勢丹が福袋以外にはあまりセールらしくしていないので、そのプラスもあったとは思われます。

伊勢丹立川店(3)
常に伊勢丹らしく、整然とした売場であり、B1Fの食料品と2Fの婦人雑貨のイベントにお客様が集中しており、このお客様をどのように上層階へ上って頂くのかがポイントです。

エキュート立川(2)
2つに分散されている点は過去にも記載しましたが、徐々にショップラインも充実してきています。乗降客は多いのですから、商機はまだまだ無限に広がっています。

ルミネ荻窪(4)
ルミネとは謡っていますが、百貨店がないためかエイジの高いお客様も多く、ヤングのみの集積ではありません。特に食品売場はデパ地下同然であり名店街の様相で、ルミネ池袋のようなヤングシフトしたリニューアルでも成功すると思われます。
但し、質の良いエイジの高い層のお客様も捨てきれずにいるように見受けられますので、ルミネではない大人の商業集積を構築しても可能性があります。

ペリエ千葉(3)
やはりFBにとって好立地は重要なポイントであり、千葉駅の高架下のエリアは絶好の場所です。三越からそごうへの抜け道までを確保して、朝一でも通路としての利用も多いのです。このお客様に足を止めて頂くにはMD+EVENTのMIXが重要です。

三越千葉店(1)
確かにミセスに強いのですが、年明けの第一土曜日にしては、ワゴンセール以外は閑散としており、てこ入れが必要でしょう。(経費は小さくてもできる事はまだあります)

そごう千葉店(6)
流石に地域一番店です。朝からそこそこのお客様が来店されており、賑わっています。コリドー館はヤング層の為に午前中のお客様の入りは今一つでしたが、、

西武船橋店(2)
地域に密着しているMDには見えているのですが、入店客もまばらで活気が感じられません。
掲店は1月7日付の都内店リサーチのブログでも記載しました西武渋谷店とは異なり、一からのリニューアルは必要なく、各ブランドショップや売場毎のお客様と商品構成のズレの見直しと、お客様の足を止めるフック(VPやEVENT)を各フロアの2機のエスカレータの中央部分で仕掛け、お客様を各フロアに導入する道筋を立てて、実行することから始めるべきでしょう。後は販売員が諦めないで、やるき、元気を出せばお客様も近づいてくれる事でしょう。

東武船橋店(4)
お客様の高齢化は目に見えて進行しており、それに合わせたMDで固く売上は確保していますが、将来の布石をそろそろ打つ時期なのでしょうか?
中心顧客の娘、息子様も40歳代(団塊ジュニア)に近付いてきており、母娘の来店促進、また孫までの3世代対応型売場も必要になってきています。
JR駅から遠い館には、大丸東京店の増床部分のMDの転用も、十分適しているものと思われます。

シャポー船橋(3)
JR駅地下と1Fにあり、1Fは駅に分断されており、地下の通路での移銅を余儀なくされています。なお1Fに上がるエスカレートと降りるエスカレータの位置がずれている箇所があり、利便性に欠けます。ショップは少しエイジも高くルミネ荻窪並であり、照明等でもっと明るく見やすくすればもう少し伸び代はあるのではないでしょうか?

高島屋柏店TX館(4)
昨年より入店客が増加しているように見受けられました。そごう柏店の初売が1日からにも関わらずTX館は順調に売上を確保した模様です。

高島屋柏店(5)
高島屋初売で前年をクリアした店舗の一つであり、昨年よりも入店客の増加が見受けられました。特に食品1F+B1Fは例年のごとく、お客様がレジに並び、通れないのは変わりありません。

そごう柏店(2)
感覚的には西武船橋店のコメントと同様です。

そごう西武の1日からのOPENは、西武池袋店やそごう千葉店のような地域一番店であれば効果を出しやすいものと思われますが、横浜や船橋のようなニ番店であれば一番店OPENを待つお客様もいらっしゃるので、そう効果があるとは思えません。
元旦からの初売(セールではない)はお客様のニーズに合致していると思いますが、営業時間の長さや休日の無さは課題でしょう。お客様に休みや時間を考えないで購入できる事により、お客様から考えて購入する力を奪ってしまっているのではないでしょうか?

マルイ柏店(3)
本館は整然としたMDの売場であるのですが、来店客が足を止めるフックが見えません。スパークリングセールと例年のごとく謡ってはいますが、スパークリングセール自体の進化が求められているのではないでしょうか?タイムサービス一辺倒ではない、、、
1Fの正面玄関前のセールイベントのみの人だかりでは店としては残念です。
VAT館はいつものようにテナントの力量次第ですが、各フロアのコンセプトが明確でなくなってきているようです。

流山おおたかの森SC(5)
年明けの第一土曜日の夕方は流石に入管客も多く、家族連れで賑わっていました。
IY食品館も売場構築もしっかりしており、高島屋フードメゾンもそれなりの商品構成にしていますが、導線が直線でなく、回遊しにくいのが難点です。

ららぽーと柏の葉SC(5)
大規模リニューアルに向けての閉店セールが全館実施されており、声が出て来るともっと良くなると思われます。

ららぽーと新三郷SC(6)
ららぽーと柏の葉と比べ閉店セールではないのですが、各ショップの呼声は賑やかであり、自分達の出来る事は自分達で模索しているのが手に取るように判りました。

イオンレイクタウンSC(6)
開業以来ますます安定してきています。テナントの退店数、入替数も減少してきているようです。お客様は全館見るのではなく、目的を決めての来店です。よって、多少歩く距離が長くても、ここに来れば代替品を含めて外れにくいといった感覚なのであり、ショップ数の多さが武器なのです。後は西武船橋店のコメント同様に、各ブランドショップのお客様と商品構成のズレを是正すれば自ずと売上は向上してくるのです。
唯一難点は閑散としているVIVRE-GENEのコスメームです。化粧品のブランドをそのまま持ってきても、SCの客層では望んでいない展開方法なのです。もっとお客様のマーケティングをしっかりして展開方法の見直しをすればお客様とのズレがなくなり、売上も向上できるでしょう。

イオンレイクタウンアウトレット(2)
寒い日でもあったので、屋外のOUTLETにはまばらな人であり、OUTLETの作り方もSCのような館内OUTLET(雨にも冬にも強い)も必要ではないでしょうか?
ヴィーナスフォートのアウトレットは、最初はFBであったが、結果としてOUTLETに1フロア変更したのみであり、該当しませんが、、、

伊勢丹浦和店(3)
セールを18日に後倒しした影響か、入店客が少なく感じられました。

パルコ浦和店(3)
通常と余り変わりはなく、1Fのユナイテッドアローズグリーンレーベルが賑わっていました。

高島屋大宮店(3)
例年のように早く引き上げられるお客様が多く、夕方は閑散としています。
掲店も入店客がそう増加しない中、西武船橋店のコメント同様に、来店客に向けての購買喚起方法を各フロアで実行すれば購買頻度が上がる可能性を秘めています。

そごう大宮店(4)
夕方でしたが、下層階にはそれなりに女性客が入っていました。
一般的には元旦OPENで他店より先に売上が確保できると踏んでいるのか、全くセールに対する進化が見えません。マルイのスパークリングセールでも同様ですが、昨年より何かプラスできるスパイスが見えません。残念です。販売員達の知恵があればなんだってできる筈です。

マルイ大宮店(4)
西武船橋店と同様のコメントですが、1フロアに2機のエスカレータがあり、その間の部分での売上をもっと確保できると思われます。

エキュート大宮(3)
立川と同様に過去にこのブログに記載していますが、立川よりもショップグレードが高い店が多いのです。

ルミネ大宮(6)
JR大宮駅の中央コンコースをまたいでいて、そこそこ旬なブランドも誘致されています。
最近目を見張るように伸びていますジェラ―ト・ピケ等も好立地を確保して、入店客も多いのです。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2013/01/14 06:23  この記事のURL  / 
セールの時期についての提言
リーマンショック以降低迷が続いていました百貨店も、昨年より少しずつ光が差し始めてきました。しかし、また消費税増税が見えてきており、予断を許すべき状況にはありません。
台風が過ぎても旧態依然の形態で百貨店が生き延びる訳ではありません。
小売業を含む企業は時代の変化に適応しながら、ローカライズとカスタマイズを深耕しながら、お客様の望む物を提案し続けなければなりません。勿論顕在需要のみではなく、潜在需要の掘り起こしも重要な課題です。

セールの時期につきましては、各社(百貨店+アパレル)の思惑があり、後ろ倒しについては賛否両論ありますが、理論上は百貨店のプロパー消化率が過去のように70%前後を維持していた時期に比べ50%未満という状態であり、百貨店とアパレルは従来の百貨店客(ボリュームゾーンのお客様)を他のチャネルに流出させてきたのです。

要はセールで購入されている方が、プロパーで購入されている方に肩代わりされている比率が高くなっているのです。
このような不公平な状況が業界全体を悪化させているのです。
一番暑くなっている時期や、寒くなっている時期の前にセールを打って、自分の首を絞めている状況なのです。

基本的にはアパレル各社の販売実力の精度の甘さが生産数を増加させ残庫を多く持ち、セールの前倒しにつながっているのです。
プロパー消化率が高い時期のセールは1月下旬、7月下旬であったのです。その時期は各社(小売業+アパレル共)がセールを1月初日や7月1日より開始しなくても維持できたのです。
要は百貨店のアイテム展開売場を除いては、価格決定権を持っているアパレル各社が、各ブランド毎に自己都合でセール時期を決めていたのです。

他社より付加価値のついていない商品を企画生産し、そのつけを値引きというタイトルでセールを蔓延化させたのは自分達なのです。
もう一度自社商品が本当にお客様にとって魅力のある商品であり、他社の商品価値よりも上回っているのかを冷静に判断すべきでしょう。

値段で他社のシェアを食っても、お客様は同じ物を10枚も購入してくれないのです。
自社企画商品が他社の商品よりも付加価値がついているから、シェアを奪えると考えているのでしょうが、冷静に第三者の目(お客様目線)で見直しをすべきなのです。
逆に付加価値が付いていないから価格に走るのです。
真剣に物づくりを再構築すべき時期にきています。

小売業も販売実力の精度を高くして予測し、仕入を適切に行う事により、アパレルも余分に在庫を持たなくなるので、一致団結してお客様に必要な商品を、必要な時期に、必要な量、必要な場所に、適正な価格で並べ、ターゲット顧客に向けて、訴求(ヴィジュアルによるライフスタイル提案)すべきなのです。
買って頂く事と売り切る事は自ずと異なります。

このような事を前提にして、生産数量と販売実力のバランスが取れれば、消化率も向上し、無理な上代を設定しなくても済み、お客様への価格の信頼を取り戻せるのです。
これを出来ないとしないで、小売業もアパレルも粛々と実行して、正常なマーケットに作り上げる使命があるのではないでしょうか?

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2013/01/07 07:34  この記事のURL  / 
謹賀新年 (都内百貨店+FB初売状況)
リーマンショック以降低迷が続いていました百貨店も、昨年より少しずつ光が差し始めてきました。しかし、また消費税増税が見えてきており、予断を許すべき状況にはありません。
台風が過ぎても旧態依然の形態で百貨店が生き延びる訳ではありません。
小売業を含む企業は時代の変化に適応しながら、ローカライズとカスタマイズを深耕しながら、お客様の望む物を提案し続けなければなりません。勿論顕在需要のみではなく、潜在需要の掘り起こしも重要な課題です。

今年に入り、初売が一つのバロメーターでもあります。
1月2日(水)に都内に目を向けて、店頭リサーチをしてきました。売上の評価は追ってマスコミが掲載してくれますので、お客様目線における百貨店の評価と入店状況等について、近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。
小職評価の入店客数ランク=時間を最盛時に調整し、例年のスタンダードとしての10点満点の換算です。少々乱暴な点はご容赦願います。

アトレ川崎(2)
朝一番の状況でもまばらな入店客であり、通常の朝一と変わらない状況です。

ラゾーナ川崎(7)
朝一番で昨年と同様の賑わいがあり、今年は2Fよりも3Fのショップにお客様が多く、エイジの高いミセスショップの入店客が多いのが目に付きました。

ルミネ横浜(7)
例年のごとく、ユナイテッドアローズ、ビューティ&ユースのショップは入店制限をしており、横浜地区の混雑ぶりが目に付きます。

横浜ポルタ(6)
ヤングレディス、ミセスの幅広い客層が集積しており、そごう側への通路の福袋のイベントも盛り上がっていました。

そごう横浜店(7)
前日からのOPENの割には入店客も多く、安定している状況です。

マルイシティ横浜(6)
特に下層階の婦人雑貨の賑わいはいつものごとくであり、通路やエスカレータが狭いので、混雑しているように見受けられますが、例年並みでしょう。

高島屋横浜店(9)
リニューアル途中でありながら、朝の9時からのOPENを余儀なくされる位の混雑ぶりは如何に高島屋への期待値が高いかという評価の表れであり、収益の基幹店でもあるので、完成が待ち遠しい状況です。

ジョイナス横浜(7)
やはりFBにとって好立地は重要なポイントであり、隣の高島屋の効果も影響しており、集客も高い状況です。

東急東横店(5)
確かにミセスに強いのですが、閉店セールの期待感よりも、初売目当てであり、例年並みに見受けられました。

西武渋谷店(1)
2日目とは言え正月とは思えない入店客であり、如何に期待されていないかを物語る店舗でしょう。
過日食品売場のリニューアルが話題になっていましたが、その名残が残っている程度です。
西武池袋店のミニ版に見えますが、根本的にマーケティングし直して、地域密着型でのマーチャンダイジングの改革が必要でしょう。A館、B館と分かれているのを言い訳にしないで。
東急東横店が約10年間の工事による面積半減が、東急本店に流れない状況の中、まだまだやり様はある筈です。本部のバイヤーが池袋に総力を結集して維持しているように、一度全体での渋谷店の改革を推進すべきです。駅乗降客数からしても、渋谷エリアの百貨店売上は少な過ぎます。勿論ローコストで、、

ヒカリエ(7)
流石にパワーが感じられ、109と異なるヤングの集積は安定しています。

ルミネ新宿(5)
セールが1月17日STARTと遅いにも関わらず、福袋等のイベントでの集客があり、例年までは届いていませんが、初売りはそれなりです。今後が難しいでしょうが、、
イセタンミラーも初売りは福袋目当てのお客様が多少とも入店されていましたが、現場での見直し、修正がより必要と思われます。同タイプの店がラゾーナ川崎のINCLOVER(1号店)等が進出してきていますが、伊勢丹の看板と得意のMD編集力をブラッシュアップさせ、その差をどのようにお客様に訴求できるかに掛っています。
これが1店舗でも出来れば、多店舗化で収益は確保でします。

高島屋新宿店(3)
伊勢丹のセールを遅くした影響を一番享受できそうな新宿地区の百貨店ですが、入店客は
例年程度に見受けられ、そう大きく増加しているようには見えていません。

小田急百貨店新宿店(4)
昨年より微増の入店客に見受けられましたが、百貨店のセール分散化により、お客様がセールには目が向いていなく福袋等に集中しているのは、何も掲店のみの特徴ではありません。

京王百貨店新宿店(3)
昨年よりも微減の入店客に見受けられましたが、1Fの雑貨等は例年のごとく、お客様がレジに並び、通れないのは変わりありません。

伊勢丹新宿本店(8)
セールの後倒しによるのか昨年よりは微減した入店客数に見受けられましたが、それでも福袋のみでの集客力は他を圧倒しています。各売場の対応は気を緩めずにお客様に向いており、今年の正月初売の状況把握に徹底した動きが見受けられました。

マルイ新宿(7)
例年以上に入店客は女性客が多く、特に低層階の雑貨は混雑状況が夕方以降も継続しており、伊勢丹の影響は多少こちらに流れたのでは、、、

エチカ池袋(2)
通常程度であり、このようなトラフィックでの初売は期待されていないようです。

東武百貨店池袋店(4)
昨年に比べ入店客は微減しているように見受けられ、流石に1日の西武の開店の影響を受けていると思われました。
そごう西武の1日開店は横浜や柏のような2番店では、メインの1番店がOPENするまでお客様は待たれていたようですが、流石に1番店地域ではそれなりに効果が出ている様です。

ルミネ池袋(5)
ルミネに変更してのMD改革が功を奏している典型的な店です。但し、各フロアの入口の作りが今一で、入店されたお客様には判り易いレイアウトですが、入口と判り難いのが欠点ではないのでしょうか?

西武池袋本店(5)
1日からの開店の影響か2日目にはそうパワーが感じられませんでした。
それでも食品売場は夕方まで混雑ぶりが続き、賑わっていました。

松坂屋上野店(3)
昼過ぎまでの賑わいとは打って変わり、夕方は本館にはそう入店客が少なく、南館のメンズフロアへの入店が多く感じられ、紳士物は後回しでした。

三越日本橋本店(5)
伊勢丹と共にセールを18日に後ろ倒ししても、三越本店ファンはそれなりに来店されており、ストアブランドの強さを見せつけられました。

コレド日本橋(2)
通常と余り変わりはなく、1Fのユナイテッドアローズが賑わっていました。

高島屋日本橋店(4)
例年のように早く引き上げられるお客様が多く、1F雑貨、B1F食品のパワーは流石です。

松坂屋銀座店(3)
夕方でしたが、平日と変わらない状況で、FOREVER21とうふふガールズが多少混雑しており、通常売場とのギャップは前回のままです。6月末に閉店を掲げており、手を付けられないとは思いますが、閉店セールを半年打つのも面白いでしょう。

三越銀座店(7)
セールを後ろ倒しした影響か、朝夕にはお客様の引きが早く、山はお昼過ぎで、福袋等の初売でのファッション商品を購入しようとするお客様が目立ちました。また、ヤングアダルトファッションも食い付き始め、やはり三越銀座の従来の固定客のコンサバリッチの顧客層とリニューアルでトライしたヤングアダルト層も徐々にですが来店されているようです。

松屋銀座店(5)
セールに入ってはいるものの、三越銀座店よりは入店客数は少なく感じました。

プランタン銀座(3)
1Fの雑貨のパワーはそれなりにあり、如何に上層階まで引き上げられるかが課題でしょう。

マロニエゲート(3)
通常と余り変わりはなく、1Fのユナイテッドアローズが賑わっていました。

マルイ有楽町(5)
例年以上にカップル客が多く、有楽町エリアのFBとしては、マーケティング、マーチャンダイジング共、的確に自店顧客にフィットしています。上層階までの引き上げも上手くできており、マルイ本部の編集売場が顧客に共感をえているのでしょう。

ルミネ有楽町(4)
ルミネ有楽町は通常のルミネに比べ、ターゲットエイジを上げて、銀座に通用する館を作ろうとされているのでしょうが、結果は上手く出せていません。
理由はマーケティングに不備があり、この有楽町エリアの大人の女性が分析できていなかったのです。よって、その顧客に適したMDが取れずに、お客様のニーズに商品がずれている適だけなのです。
展開ショップはそのままでも、マインドはヤングでも、サイジングはエイジを少し上げて大人の体系でも着られる商品構成等を見直すべきなのではないでしょうか?

阪急メンズ東京(4)
掲店はオープンして1年強が過ぎ、初売は好調に推移した模様ですが、今後の課題としては、ショップ展開はともかく、各ショップの商品MDを丁度見直す時期に来ていると思います。考え方は上記ルミネ有楽町と同様ですが、大阪で阪急が得意とするハイクラスの価格を掲げながらボリュームゾーンの価格をメインとする戦略(イメージを高く見せて、実は買いやすい価格)をもっと押し出すべきではないでしょうか?
高島屋が新宿に出店した時に、伊勢丹を意識して2番手を狙う戦略を取ったために、本来の高島屋の味が消えて、4番手に甘んじている状況になりかねないのではと思われます。

大丸東京店(6)
掲店は昨年秋に増床リニューアルし、面積増とほぼ同様の前年比140%前後を確保している店で、梅田店と同様(面積比170%程度で、売上160%程度)の経緯です。
この店の初売は前年比を大幅にクリアし、面積比前後になっています。
但し、初売は一過性のお客様の来店も多く、フロアガイドがお昼過ぎには各エスカレータ前から無くなり、夜にはゴミ箱に捨てられているケースがそれを物語っています。逆に前述の阪急メンズ東京では、各エスカレータ前のフロアガイドはぎっしり詰まっており、ゴミ箱にも捨てられている気配はないのです。

大丸松坂屋の言われる百貨店を貫かないで、小売マーケットに柔軟に合わせられる経営を模索されている事が、目先を維持できるスタンスですが、三越伊勢丹の百貨店の王道を貫けるかといった二者択一になるのかが悩みどころです。
現状は経費を絞っているローコストオペレーションのJFRでも経常利益は3%程度であり、それなりに潤沢に経費を使用している三越伊勢丹ホールディングスも3%程度と現在答は出ていません。どちらかが8%程度でも上げる勝ち組になると自ずと方向性が見えてくるのですが、、

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識
され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。

 2013/01/07 05:51  この記事のURL  / 
オチマーケティングオフィス
プロフィール

生地雅之(おちまさゆき)
1952年3月 大阪市生まれ
1974年3月 龍谷大学法学部卒業
1974年4月 ニチメン衣料梶i現双日インフィニティ梶jに入社
メンズブランドの生産担当、営業担当を経て、メンズ企画課長、次長、マーケティング担当(ブランド開発)次長、販売部長を歴任
1997年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役に就任
2003年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役を退任
2003年9月 潟Iチマーケティングオフィスを設立(小売、アパレル向けコンサル他)
2004年7月 繊研新聞社より「メンズ市場とブランドビジネスサポート」を発刊

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