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高島屋柏店食品売場
小売業の売上が苦戦していますが、少しずつ底打ち感が感じられる様になってきています。
特に百貨店の閉塞感の中から、新しい息吹が感じられる売場もそこここに現れ始めました。
リーマンショック後の低迷の中、じっと耐えているのみでは何も生まれません。
一部の店は自店のマーケティングを再度実行し、ターゲットを明確に浮き彫りにして、仮説を立てて挑戦をし始めています。
そこで、、郊外百貨店の元気な食品売場にお客様目線にて感じるままに纏めてみます。

柏市は人口40万人であり、千葉県内では千葉市、船橋市、松戸市、市川市に次ぐ中核都市です。近郊商圏も含む売上は千葉駅に次ぐ県内2番目のパワーがあります。またつくばエクスプレスが開業し、ヤングが東京へ流出しているとの声もありますが、つくばエクスプレスの高額運賃では実態はそう大きくなく、逆につくばエクスプレスのおおたかの森SC(184億円)、ららぽーと柏の葉(167憶円)に20〜40歳代を確保されつつあるのです。
ところが柏駅西口側の柏高島屋ステーションモールのS館(専門店館202憶円)は9.2%の伸びを示し、T館(本館)も百貨店業界が苦戦の中、堅調な売上を維持しています。その中でも食品売場においては、基本を忠実に守りながらも独自性のある仕掛けにより、昨年の上期以降、現在に至るまで安定した売上を維持しています。

掲店は1973年に駅前再開発で出来たJR改札口フロアと連動しています「ペデストリアンデッキ」が3Fに直結し、コスメやラグジュアリーブティックのフロアに入ります。それ以上はファッション等通常の百貨店のフロア構成ですが、2Fは婦人雑貨、1Fはワールドフーズや和・洋菓子等の食品であり、B1Fは生鮮食品や惣菜、グローサリー等の食料品、B2Fは和・洋酒やワインショップ、健康食品に加え、本来なら上層階にあるべき催事場を構成しています。この催事場も顧客をB2Fまで吸引できる効果を表しています。1Fに地上入口があり、JRで仕事から帰ってきた地元顧客はこの1Fから徒歩やバスで帰られるので、効果的なフロア構成と言えます。三越銀座店がB1Fにコスメと婦人雑貨を、B2F、B3Fに食品を降ろし、B1Fを1F扱いし地下鉄との入口を活用したフロア構成は既に掲店では実証済みのことなのです。

その中でも食品部門は昨年上期以降前年以上に推移し、特に野菜部門の大幅な伸びが注目されます。「地産地消」に掛けて千葉産千葉消費を「千産千消」と銘打ち、地元産品に焦点を当て、例えば房総の漁港からの新鮮な鮮魚(中島水産)、千葉県産の手間ひま掛けて育んだ豚肉(人形町今半)、千葉の大地の恵みのほうれん草や、長ネギ、小松菜等の青果(サンフレッシュ)、多古町の「多古米こしひかり」、特選吟醸酒の「かしわ育ち」と取り上げ、11月3日から16日まで「千産千消フェア」を開催し、また、日替わりの大奉仕商品も準備し、その他、「千産千消フェア」限定の柏レイソル応援弁当と銘打ち、レイソルBOX(レンコン、インゲン、ソラマメ、ルッコラの入った=頭文字でレイソル)、祈願BOX(おめでたい、試合に勝つ=鯛と黒豚とんかつ)、躍進BOX(凧のように天まで舞い上がれ=多古米)、応援BOX(柏店惣菜売場も応援しています=煮物や漬物等)の4BOXで構成されています弁当が1111円とフェア期間中各日39点限定として、話題性もありました。森田県知事も9日にはイベント会場で応援挨拶もされ、好調に終了しました。

掲店は「良い食品づくりの会」に高島屋東京店とともに参加しており、その会の基本方針である是である「良い食品の条件」の、
@より安全、A美味しい、B適正な価格、Cごまかしがない と、「良い食品を作る為の4原則」の、
@ 良い原料、A清潔な工場、B優秀な技術、C経営者の良心 をB1F食品売場の掲げ、その基本姿勢を元に、売場構築、商品開発、販売、接客を実践しています。
このような基本に忠実でありながら、旬な話題作りや顧客に興味を持って頂く仕掛けを日々検討し、トライアンドエラーを繰り返しながら、売上を取りに行っているのです。

このフェア時期のみではなく、掲店の食品売場はいつも活気が溢れ、販売員の方達も元気な声掛けを行っています。この食品売場の顧客はエイジ幅が広く、中心は40歳代以上ですが、20〜70歳代まで広がり、デパ地下ファンも郊外でも確保出来ているものと思われます。
この島屋柏店食品売場は、掲店以外に近郊の流山おおたかの森の「おおたかの森SC」に島屋フードメゾンとハイグレードな食品店を出店しており、同様に出店しているイトーヨーカドーと差別化した戦略で、まだ小さいとはいえ健闘した売上を作っています。
今後も両店とも、時代と顧客に合わせての商品開発やイベントに期待が持てます。

高島屋柏店のみならず、百貨店全体としては残念ながら、上層階のファッションフロアには彼ら(20〜40歳)のカバーするウェアが少なく、食品売場に来店されているヤングの満足にはまだ応えられていません。掲店にはS館があると言っても専門店であり、親が百貨店で購買されている娘さんや息子さんの欲する上質で、コンサバ、ベーシックな30歳代のファッションを強化するとより、ファミリー(世代=親+子+孫)をカバーできる百貨店に変われるのです。この点についてのファミリーでワンストップショッピングをしていただく顧客の囲い込みは百貨店全体としての課題と言えます。

流通・小売業において、百貨店であろうが、GMSであろうが、SCであろうが、アパレルであろうが、不振の原因は自社内にあるのです。早く浮き彫りにして改善していかないと新しい道は開けないのです。
要は、百貨店もアパレルも素晴らしいショップブランドとグッズブランドを保持しているのですから、各々の店の顧客に密着させれば凄いパワーを発揮できる業態であり、如何に顧客にお伝えできるのかを問われているのです。
「お客様目線で商品と売場の課題を発見し、プロの技での改革」が必要です。
是非とも健全な顧客満足度の向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2011/01/31 06:32  この記事のURL  / 
SCの不振飲食店退店後の対応
小売業の売上が苦戦していますが、少しずつ底打ち感が感じられる様になってきています。
特に百貨店の閉塞感の中から、新しい息吹が感じられる売場もそこここに現れ始めました。
リーマンショック後の低迷の中、じっと耐えているのみでは何も生まれません。
一部の店は自店のマーケティングを再度実行し、ターゲットを明確に浮き彫りにして、仮説を立てて挑戦をし始めています。
そこで、「輝く売場」について、SCにおいての不振飲食店の退店対応にお客様目線にて感じるままに纏めてみます。

SCの飲食店は特にショップ展開の経営が苦しんでいる場合が多いのです。
SCの集客の多い土日に合わせての経営バランスでは平日の運営も難しいのです。
また、SCやアウトレットの飲食店は顧客を多く抱えている人気店とそうではない店の差が激しく、経営難に陥っている店も多々あるのです。

そのような店は退店を決めて出て行くのですが、初期の設備投資も回収できないまま、更地に戻しての退店は経費も掛るので、居抜きで出て行くケースも多々あるのです。
その場合デベロッパーは次の入店する店を探すのですが、居抜きだと入り易いのです。

つまり、新規参入店の初期投資は過大であり、二の足を踏むのですが、居抜きですと運営経費のみですので、入り易いのです。
また、この店は集客が上手く、旧店に比べ経営がうまく回る事が多いのです。
理由は同じ無名店でも、お客様へのプロモーションが1枚も2枚も上手な店が多いのです。

要は無名店であっても、如何にお客様を集客できるかに掛っているのです。
百貨店も同様ですが、良い商品を取り扱っても中々売れない状況が続いているのです。
如何に良いものを必要とするお客様にお伝えできるかの一点に掛っているかといっても過言ではありません。

たまには、居抜き後に入る飲食店が自店よりも集客がある事に反発して、経費が掛っても現状回復させて出て行く店もあるようですが、その意地やパワーを何故展開期間の集客に知恵とお金を使わなかったのでしょうか?残念でなりません。

流通・小売業において、百貨店であろうが、GMSであろうが、SCであろうが、アパレルであろうが、不振の原因は自社内にあるのです。早く浮き彫りにして改善していかないと新しい道は開けないのです。

要は、SCも飲食店も素晴らしいショップブランドを保持しているのですから、各々の店の顧客に密着させれば凄いパワーを発揮できる業態であり、如何に顧客にお伝えできるのかを問われているのです。
「お客様目線で商品と売場の課題を発見し、プロの技での改革」が必要です。
是非とも健全な顧客満足度の向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2011/01/24 06:20  この記事のURL  / 
改装中の大丸梅田店婦人服売場
小売業の売上が苦戦していますが、少しずつ底打ち感が感じられる様になってきています。
特に百貨店の閉塞感の中から、新しい息吹が感じられる売場もそこここに現れ始めました。
リーマンショック後の低迷の中、じっと耐えているのみでは何も生まれません。

一部の店は自店のマーケティングを再度実行し、ターゲットを明確に浮き彫りにして、仮説を立てて挑戦をし始めています。
そこで、「輝く売場」について、改装工事中でも予想以上に売上を落としていない都心百貨店婦人服売場にお客様目線にて感じるままに纏めてみます。

来春に向けて着々と進んでいます大丸梅田店の改装工事。それに伴いそこここに工事で閉鎖されたフロアや売場が散見されつつあります。
全体的に改装工事が始まると相対的には前年実績比60%程度に落ち込む事は先日オープンしました三越銀座店の改装工事中の売上を見ても明白です。三越銀座店の改装オープン前の8月度の売上は前年比55%減です。
しかしながら大丸梅田店の婦人服フロア、特に7Fの売上は悪い中でも、かなり健闘していると言っても過言ではないでしょう。

いままで6Fにて展開していましたニューミセスを7Fに集約した事によるもので、若く見えるレディスファッションを7Fに導入した事による従来のミセスが若々しく感じられ、相乗効果を上げて予想よりも10%以上の高い売上を死守できているのです。
逆に言えば、いままでミセスはこの位のおしゃれ感で大丈夫と思っていた事が、実態はもっと若々しいファッションを着たいお客様が結構いらっしゃった事を認識出来た事の方が、大きな収穫と言えます。

当然アパレル側も気が付いた筈ですので、今後のミセスファッションの若返りは、百貨店婦人服売上の根本的改革に導く可能性があるのです。
男性はグッドエイジングで、良い年齢を重ねて行きたいのですが、女性はアンチエイジングで、若くなりたいのです。よって、婦人服は若い服をサイズのみアダルトに変更し、紳士服は若く見える服を提案する必要があるのです。

但し、現在の紳士服や婦人服マーケットはサイズに問題があり、アルマーニ等が流行していた時代は大は小を兼ねたのですが、ここ数年、スリムラインが流行しており、ヤングにはスリムライン、アダルトにはスマートライン(細く見えるが着られるサイズ)を展開しなければ対応できません。

アパレルも小売業もこの点は漏れが無い状態ですが、如何に売場で差別化して表現できるかが課題です。通常のハンガーに吊るすのみでは、見た目が変わらず、ヤング向けなのかアダルト向けなのかが分かり難いのです。よって、表現方法はかなり重要ポイントと言えます。

拝見しました当時の売場は工事中ですが、7Fのブランド構成はインディヴィ、ヴォイスメール、組曲、ロートレアモン、ピンキー&ダイアン、フラジ―ル、ミッシェルクラン、ジョゼフ、セオリー、アナイ、グレースコンチネンタル、リフレクト、ソフール、エフデ、ヒューマンウーマン、23区、パオデロ、ICB、イネド、アンタイトル、ナラカミ―チェ等、そうそうたるメンバー構成です。

その他、改装工事中とは言え、小出しに7月23日(金)12階に家具・寝具・家庭用品・リビングギフトサロンフェア(第1期オープン)や8月5日(木)14階レストランフロア(第1期オープン)等のリーフレットも作成し、工事中と言え、来店されたお客様へのアプローチは完璧です。
この様な投げない対応が有効になるのです。当たり前の事を当たり前にやる事が重要です。

流通・小売業において、百貨店であろうが、GMSであろうが、SCであろうが、アパレルであろうが、不振の原因は自社内にあるのです。早く浮き彫りにして改善していかないと新しい道は開けないのです。

要は、百貨店もアパレルも素晴らしいショップブランドとグッズブランドを保持しているのですから、各々の店の顧客に密着させれば凄いパワーを発揮できる業態であり、如何に顧客にお伝えできるのかを問われているのです。
「お客様目線で商品と売場の課題を発見し、プロの技での改革」が必要です。
是非とも健全な顧客満足度の向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2011/01/17 08:04  この記事のURL  / 
関西百貨店X’mas状況
リーマンショック以降低迷が続いていました小売業にも百貨店を中心に、昨年後半より光が差し始めてきました。しかし、予断を許すべき状況にはありません。
台風が過ぎても旧態依然の形態で百貨店が生き延びる訳ではありません。
小売業を含む企業は時代の変化に適応しながら、お客様の望む物を提案し続けなければなりません。勿論顕在需要のみではなく、潜在需要の掘り起こしも重要な課題です。

昨年末のXmas時期に関西百貨店をリサーチしてきました。お客様目線における百貨店の評価と入店状況等について、近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。少々乱暴な点はご容赦願います。

阪急メンズ館(8=小職評価の入店客数ランク)
12月24日(金)お昼時であり、また周辺は工事、工事で通路も通り難く、阪急本館へ入るのみでも大変困難な状況でした。メンズ館も1Fから既に混雑状態であり、MDをしっかり構成されている店は賑わっていました。

大丸梅田店(5)
X,mas時期に入り、改装工事中とはいえ既にオープンしています食品売場等はかなりの混雑振りで、入店客数は多く感じました。

阪神梅田本店(6)
夕方で入店客も多く、特に食品売場は多くの人達で混雑していましたが、やはりメンズフロアなどは今一つ落ち着いた状況が見受けられます。

大丸心斎橋店(6)
18時30分頃の入店でしたが、食品売場は大変な混雑状況で、特にXmasケーキ売場は大行列でした。流石にファッションフロアはお客様が引き気味でしたが。

そごう神戸店(5)
12月25日(土)14時頃の入店でしたが、例年並みでしょうか?エスカレータ周りにもスムーズに通れて少しパワー不足を感じたのは小職のみでしょうか?

大丸神戸店(7)
15時頃の入店でしたが、B1Fの食品から1Fの雑貨までは大混雑、2F〜6Fまでは少し混雑であり、メンズフロアもお客様はゆっくりとした買い物を楽しんでいらっしゃったようです。

西宮阪急(5)
17時30分頃の入店でしたが、MD構成ができており、買い回りし易い売場ですから、ショッピングバッグを持ったお客様が多く見受けられました。

西宮ガーデンズ(5)
18時頃のリサーチでしたが、Xmasのためにヤングはまだ多く見受けられましたが、ミセス等は早帰りの時間でした。寒くてテラスには長居ができませんでしたが、やはり上手く作られています。

近鉄阿倍野店(5)
12月26日(日)10時過ぎの入店のためと改装工事のために、入り口が不便であり、今一つの客数でしたが、改装中とはいえ上手なリレーションを組んでおり、特にメンズのフロアにおいてはそれなりにお客様がフロア滞留されていました。但し、改装前より2重環導線の使い方に苦慮されており、ヤング売場がメイン通路から見え難い環境にあったもので、今後の改装後に期待しています。

上本町ユフラ(3)
11時前のリサーチでしたが、店舗数が少ないファッションビルです。歌舞伎座と隣接しておりターゲットが明確であるために、修正はし易い環境です。マーケティングをしっかりこなしての仮説・実行・検証・修正をかければすぐに良くなる商業集積です。

島屋大阪店(7)
13時前の入店でしたが、メンズフロアもレストランも混雑しており、楽しみな状況でした。リニューアルしてからのメンズフロアは好調です。但し、gokaiはリニューアルオープン後に手を入れていないのか売上が取れている店舗と取れていない店舗の格差が付き始めているようです。大丸のうふふガールズとの違いは、ブランドリレーションやゾーニングについてはgokaiの方がまともに見受けられるのですが、うふふは半年毎や3ヶ月でも、僅かな店舗入替や追加でも告知をして、点を線に、線を面にしようとされている点に差が出ているようです。

伊勢丹京都店(5)
15時頃の入店でしたが、レディスファッションフロアは流石に混雑状態でしたが、メンズフロアは今一つでした。

ラクエ烏丸(2)
15時30分頃のリサーチでしたが、昨年の古今烏丸と同様であり、小さい商業集積であり、近隣の常連の隠れ家的な存在です。

大丸京都店(6)
16時前の入店でしたが、食品は相も変わらず混雑状態であり、1F+2Fのうふふガールズも大人気でした。上層階のメンズフロアもそれなりに入っていました。

島屋京都店(5)
17時30分頃の入店でしたが、食品は同様に混雑しており、メンズフロアは日曜日で引き気味でした。特に裏側の駐車場の契約が終了してからの車での来店客が激減しているようで、苦しい戦いを強いられています。しかし、逆境に負けないためにも、電車、バス、自転車のお客様に向けてのサービス強化によるアプローチで集客増加を狙い、顧客単価の向上を実施されることが重要です。一例を挙げれば、特に車で来店されないのですから大きいものは買い難く、宅配のサービス強化を事前告知しておく事も必要でしょう。まだまだやりようはあります。

その他
12月24日(金)朝一に京阪百貨店守口店、夕方に京阪百貨店住の道店、12月25日(土)朝一に山陽百貨店、昼前にヤマトヤシキ姫路店、昼過ぎにヤマトヤシキ加古川店をリサーチ致しましたが、朝一や夕方の時間帯でもあり、中心部との比較が大き過ぎるために、今回はコメントしていません。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2011/01/10 07:20  この記事のURL  / 
謹賀新年 (百貨店初売り状況=都内)
明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いします。

リーマンショック以降低迷が続いていました小売業にも百貨店を中心に、昨年後半より光が差し始めてきました。しかし、予断を許すべき状況にはありません。
台風が過ぎても旧態依然の形態で百貨店が生き延びる訳ではありません。
小売業を含む企業は時代の変化に適応しながら、お客様の望むモノとコトを提案し続けなければなりません。勿論顕在需要のみではなく、潜在需要の掘り起こしも重要な課題です。

今年に入り、初売りが一つのバロメーターでもあります。
1月2日(日)に都内と郊外に目を向けて、店頭リサーチをしてきました。売上の評価は追ってマスコミが掲載してくれますので、お客様目線における百貨店の評価と入店状況等について、近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。
少々乱暴な点はご容赦願います。

松坂屋銀座店(2=小職評価の入店客数ランク)
お昼時でしたが、平日と変わらない状況で、FOREVER21とうふふガールズが多少混雑しており、通常売場とのギャップは前回のままです。既にLAOX等のテナント導入で効率が上がってきているのですが、すべてヤングファッションとスィーツやカフェに特化した方が建替えまでのつなぎにしても効率ももっと上がるものと思われます。
しかし、正面玄関出てのFOREVER21とLAOXの福袋を含めた呼び込みは頂けません。
節度を守らないテナントは店のイメージを悪化させます。何でもアリではないと思います。

三越銀座店(7)
セールに入り漸くファッション商品を購入しようとするお客様が目立ちました。昼時でしたがレストランに並ぶお客様よりもファッションフロアが混雑し、本来の姿が垣間見られました。
入店客も銀座3店(三越、松屋、松坂屋)で一番多く、エスカレータに乗っているお客様比率や売場における混雑度合いが最も高かったのです。
それは価格と価値のバランスがプロパーとしては悪かったと評価すべきでしょう。また、トレンド過ぎるファッションも食い付きが悪く、やはり三越銀座の従来の固定客のコンサバリッチの顧客層がメインで来店されているようです。

松屋銀座店(5)
セール時期に入り、三越銀座店よりは入店客数は少なく感じましたが、三越銀座店よりもオシャレなお客様が多く、エイジも40歳代が多く見受けられました。
松屋銀座店としては2月からの集客施策が安定すれば、増床三越銀座店に銀座一番店の地位を渡さないで済みます。
幸いにも昨年のリストラ、浅草店の効率運営等で、営業利益が読める状態に戻りつつあり、これからは時代に適応できる銀座というローカライズされた地域で、カスタマイズした店舗戦略を実施すべき時期にきています。チャンスです。

三越日本橋店(6)
昼過ぎで入店客も多く、ファッションフロアは多くの人達で混雑していましたが、やはり銀座と違い落ち着いたお客様の質が見受けられます。銀座では三越のショッピングバッグを持って松屋に入って来るお客様、またはその逆のお客様より、日本橋の方が高島屋とのお客様の交流が多く見受けられます。つまり、お客様の質が近いのです。よって、日本橋2店の顧客戦略はその重なった顧客層を如何に自店に引き寄せるかが課題で、銀座の様なMD差別化戦略をとるべきではなく、告知方法等での集客戦略が重要なのです。

高島屋東京店(5)
例年同様の入店客と見受けられましたが、先月も前年をクリアした事もあり、多少店に活気が戻ってきているように思われました。初売りのお昼過ぎに1F正面で売場を動かし、初売りの福袋売場を解体していたようです。その横には外国人対応の売場説明のパンフレットが配置してありました。特に中国は旧暦であり、日本の正月期は通常対応が必要です。しかし、店を出てくる人の高島屋のショッピングバッグを持っている人の比率は三越日本橋店より高いと思われました。

大丸東京店(7)
順調に推移してきていた大丸東京店も先月は少し割ったかも知れないくらい微妙な売上でしたが、セール初日は順調な滑り出しです。
入店客も多く、それなりに混雑しており、特に1Fのスイーツ、B1F食品等は人気を博していました。メンズフロアも特に雑貨に人気があり、エスカレータ回りは混雑状態でした。
この初売りは福袋よりもファッションに目が向いているのが特徴ですが、流石に食品比率の高い大丸東京店ならではの状況です。

伊勢丹新宿店(10)
夕方15時頃に本館のB1F(食料品)から入店したのですが、大混雑であり、恐らく入店客・売上もTOPであるように見受けられます。メンズ館のB1F(靴や鞄、肌着等)も1F(革小物、ネクタイ、洋品等)も大混雑でとても上層階まで上がれない状況でしたが、無理にでも見てきました。12月時にもプロパー段階でも気になっていたのですが、メンズ館のB1F〜3Fまでと8Fはともかく、4F〜7Fの商品の同質化が気になります。すべて(4F〜7F)のフロアにアウトドアブームとは言え、例えば1アイテムのみの判断ですが、各ブランドがウェスタンヨーク切り替えのダウンジャケットやダウンベスト等を展開していました。ブランドネームを抑えて見れば、ブランド名が分かり難くく見受けられ、スポーツウェアブランドでさえ同様です。各フロアのコンセプトが違いますが、いくらファッションの流れとは言え、商品のこなし方にブランドの味や差別化を見せて欲しいと思われます。
他の百貨店より常に高いレベルを望まれており、実施されている伊勢丹ですから、既に気が付いて、次シーズンには調整されている事を期待しています。

小田急新宿店(6)
例年並みでしょうか?取り立てて特筆する状況ではありません。

京王新宿店(7)
例年並みでしょうか?いつもの事ながらエスカレータ2基の間が混雑しており、エイジの高いお客様がゆったりと買い回りし易い状況です。
今回は特にほとんどの店が福袋リストを作成していて判りやすさを狙ったものでしょうが、福袋よりもファッションセールに目が向き、福袋としての当たり外れがあるようです。

高島屋新宿店(8)
JR新宿駅新南口の改装工事に伴い、不便な入口状況にも関わらず、盛況な入店客であり、各フロアは混雑していました。夕方16時頃でしたが、特にメンズフロアもレディスフロアも雑貨や洋品にギフト需要か多くのお客様が並んでいました。
東急ハンズの混み方はそれ以上であり、まだまだ百貨店MDの欠けている点が浮き彫りになっていました。つまり、わくわくドキドキ感をお客様に感じて頂ける売場が少ないと言えます。

その他郊外店
伊勢丹立川店、高島屋立川店、そごう柏店、高島屋柏店、流山おおたかの森SCに17時〜20時までリサーチしましたが、初売りの夜であり引きが早いので参考になりませんので、記載していません。郊外店は全体的に食品売場にお客様が残っていたことが特長でした。

POINT
三越のいままでのクリアランスセール告知のカラ―は赤でしたが、今回から黄色に変更されており、大丸が通常使用していますカラ―とバッティングしています。この様なイメージカラ―を簡単に変更する事はいかがなものでしょうか?色が一番印象に残るのですから、イメージカラ―は簡単に変更せず、デザイン等の表現方法部分での斬新さを出せば良かったのです。
高島屋のショッピングバッグは東京店のみ東京店の外観イラストで、丸いバラのマークではありません。他社百貨店にもショッピングバッグが数種(数柄)あり、コーポレイトカラ―的なショッピングバッグは1柄で統一する方が顧客へのイメージ戦略には適していると思われます。仕様違いで数種必要なら、底の色を変更するなど社員のみが判れば良いのではないでしょうか?(仏事は別)
ブランディングとは、徹底してショップやグッズのイメージを高めて、そのマーク等を見ただけで素晴らしい店だとか素晴らしい商品だとショップブランドやグッズブランドが一目瞭然に判断されるまで昇華させる戦略が望ましいと思われます。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2011/01/03 12:06  この記事のURL  / 
オチマーケティングオフィス
プロフィール

生地雅之(おちまさゆき)
1952年3月 大阪市生まれ
1974年3月 龍谷大学法学部卒業
1974年4月 ニチメン衣料梶i現双日インフィニティ梶jに入社
メンズブランドの生産担当、営業担当を経て、メンズ企画課長、次長、マーケティング担当(ブランド開発)次長、販売部長を歴任
1997年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役に就任
2003年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役を退任
2003年9月 潟Iチマーケティングオフィスを設立(小売、アパレル向けコンサル他)
2004年7月 繊研新聞社より「メンズ市場とブランドビジネスサポート」を発刊

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