« 2010年09月 | Main | 2010年11月 »
三越通信販売
小売業の売上が苦戦していますが、少しずつ底打ち感が感じられる様になってきています。
特に百貨店の閉塞感の中から、新しい息吹が感じられる売場もそこここに現れ始めました。
リーマンショック後の低迷の中、じっと耐えているのみでは何も生まれません。
一部の店は自店のマーケティングを再度実行し、ターゲットを明確に浮き彫りにして、仮説を立てて挑戦をし始めています。
そこでチャレンジし始めました百貨店クロスメディア事業にお客様目線にて感じるままに纏めてみます。

昨年110周年を迎えた三越通信販売は、今またチャレンジをし始めています。
まずはベーシックなカタログのみでなく、百貨店のリアル店舗では扱わなくなってきていますオーソドックスな定番商品に目を向け、ベストセラーを追うカタログとは一線を画し、ロングセラーを意識した商品構成をメインにした「定番物語」が安定成長しています。

この「定番物語」は選び抜かれた素材から、確かな技が生み出す品質を、流行に左右されず、いつまでも古びない柄やデザイン、使い心地の良いモノまでを、お客様目線でこだわり続け、厳選された「バイヤー一押し」の商品群なのです。

ページ構成も従来の単品集積型ではなく、読み物風にこだわりや薀蓄を表現し、ライフスタイル提案を意識した表現に仕上げられつつあります。
ターゲットエイジは百貨店通販のメインである60歳中心であり、お客様から手紙、葉書、メールで
1号当たり160通に近いお礼状が届いているのは僅かになりつつある苦情への対応力も含め、三越通信販売事業がよりお客様に密着しているということの表れと言えるでしょう。

また、次世代のエージを狙った「サージュ」というカタログを作成し、イメージターゲットを40歳代におき、リアルターゲットを若々しい50歳代に設定し好評となっています。
この「サージュ」はモニター企画(お客様の声)を重視した商品群であり、デザイン等は若々しくても50歳代の体形に沿ったサイジングを意識しており、狙いと結果が合致しています。

別途、百貨店の店頭では効率が悪く、売場を削減してきた寝具、家具等の売上も主力であり、生活雑貨売上で通販全体の25%のシェアを占めています。食品売上も40%程度であり、ファッションを含め、衣食住のバランスが取れています。

別途カタログ冊子ではないのですが、タブロイド版で「三越くらしの御用達便」と銘打った会員制宅配サービスを始めており、今期3年目でそこそこの規模になり、採算も合って来ている様です。
この事業は関西では食品の強い阪急百貨店が早くから進んでおり、関東に60%強のお客様を抱えている三越通販としても、暖簾の強みを活かした事業展開で、ぴったりと嵌っているのです。
つまり、店まで来られないお客様、忙しいからのみではなく、お体が不自由の方等への安定リピーター化も強みでもあります。

彼女達のオーダーはカタログを見ながらの電話注文が多く、オペレーターの対応一つで受注の増減に大きく影響しています。その点三越通販のオペレーションの対応は目を見張るものであり、お客様満足度が高いと評価しても良いと思われます。

要は百貨店通販事業を含めて小売業は顧客に密着対応できないと生き延びない業態であり、如何に顧客にフィットできるかを問われているのです。
「お客様目線で商品と売場の課題を発見し、プロの技での改革」が必要です。
是非とも健全な顧客満足度の向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2010/10/25 06:42  この記事のURL  / 
アトレ吉祥寺
JR中央線吉祥寺駅下の吉祥寺ロンロン(1969年12月開業)のB1F+1Fの商店街的ストリートが2010年4 月にアトレ吉祥寺として、2Fも展開しての第1期リニューアルをしました。その後9月21日(火)に第2期GRAND-OPENし、9月24日(金)の朝一にリサーチしてきました。
近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。
少々乱暴な点はご容赦願います。

ATRE 吉祥寺 (10/09/21 GRAND-OPEN)
吉祥寺ロンロン時代は、40歳以上の客層が中心であり、今回のアトレに転換して、20〜30歳代も取り込もうとのリニューアルです。
全店で約220店舗(食品売場内も含む)であり、FASHIONは23%、生活雑貨は16%、飲食が53%、サービスが8%の構成で、やはりDAILY-USEの食品売場(イメージはデパ地下)の「ロンロン市場」を構成し、ここだけはネーミングを変えていないで、なじみ易さを確保したようです。

まず、B1Fで東館と本館を繋いでおり、1F+2Fは駅改札口と道路で分断されています。これにより、FASHIONをB1Fに揃え、1Fの本館の一番西側にロンロン市場を配し、通勤帰りの客に食品を購入いただく図式は評価できます。
また、いままで東館2Fにレイアウトしていましたユニクロを本館のB1Fに移設しています。ユニクロは東館から北に10分程度歩くとヨドバシの中にもう1店舗、大きな売場を持つユニクロがありますので、東館から本館に移設したものと映ります。本館B1Fに移設したユニクロでフロア全体の吸引力を求めており、十分期待に沿っています。
FASHIONはほとんどレディスであり、ユニクロとシャツプラザくらいがメンズもある程度です。

このFBはDAILY性が高く、飲食比率を見ても53%と他のSCやFBに比べ遜色無く、期待が高まります。FASHIONもDAILY性が高く、TREND性の高いBRANDは皆無で、20〜30歳代の等身大の女性向けを上手く揃えており、郊外型SCのBRAND集積を、駅前立地を活かして構成したもので、車で行かなくても良い利便性はこれからの駅前FBのエイジ幅を広げるチャレンジに見えます。

VENUS-FORTのOUTLET展開も都心でのOUTLET展開の可能性を秘めています。LUMINEサイドが都心でのOUTLET展開はおかしいとのコメントを出していましたが、お客様が必要としているものを必要な場所にレイアウトすることはビジネスをしている上では当然のことであり、クールビズはネクタイが売れないからやめて貰うように政府に陳情しようとしていたネクタイ業界と同質と映ります。

売場ゾーニングは当然横長ですが、飽きの来ない作りで、直線2本導線でありながら、半円形などの形状を利用して、楽しめる売場ゾーニングです。エスカレータも7機もあり、B1F以外の1F+2Fの中央分断の欠陥を十分カバーしていますが、それでも東館の入館客は本館に比べ少ないのは否めません。ただ、書店やサービス関係のお店が本館にも、東館にも両方に展開している点は東館と本館の別々に集客しようとしている点も評価できます。

問題はエスカレータの中で、右側が昇りのエスカレータと左側が昇りになっているので、統一感がなく、このエスカレータはどの場所にあるから右にしているとの認識がお客様に定着しないものと考えます。統一すべきであったと思われます。ただ、出入口の多さは駅地下の利点であり、駆使できているものと思われます。トイレはB1Fに4箇所、1Fに1箇所、2Fに2箇所であり、バランスが少し悪いと思われ、男性用を少し減らしても女性用を増加させるべきではないでしょうか?そしてトイレの中(男性用のみ確認)は個室も小便器もそれなりに用意されていますが、トイレに入る通路の狭さは頂けません。2人がすれ違うことが出来ない状態でした。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識
され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2010/10/18 04:55  この記事のURL  / 
アリオ橋本
9月17(金)に神奈川地区のSCをリサーチしてきました。
近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。
少々乱暴な点はご容赦願います。

アリオ橋本 (10/09/17 OPEN)
JR横浜線と京王線のクロスする橋本駅から新宿方面への右側を徒歩5分程度にARIO橋本がOPENしました。ヨーカドーの発表では、IYで100億円、136の専門店で200億円という売上予測とのことです。
橋本駅からの入り口を入ると右側にヨーカドー食品売場があり、専門店でファッションを見てから帰りに食品を買う構図は進化してきています。但し、意識してそういうレイアウトにしたかどうかは疑問です。また、入口の看板は、ヨ―カドーが上段で、一文字毎に凹凸の文字を打ちつけてあり、立派ですが、アリオはその下段に1枚で凹凸もなく張り付けてあり、アリオの核店舗のヨ―カドーではなく、ヨ―カドーにアリオというテナントが入っている表現で、違和感があります。

今までのIYの方針はイオンと異なり、自前のGMSは一等地、専門店はその次とのレイアウトがスタンダードであり、イオンはその逆になっているので、IYの平場の坪効率はイオンの1.5倍くらい高い推移をしているのです。勿論平均価格の違いもあるのですが、IYの方が売場構築、VPの完成度についてはイオンよりもレベルが高く、イオンよりも高い商品が売れる環境があるのです。また、会社方針もイオンはディスカウンターに向かおうとしていますし、IYはそこまで安い商品を扱おうとはしていません。やったとしてもTHE-PRICEで実験的にやってみているのです。

SC専門店の核店舗は、1FにZARA、くまざわ書店、LOFT、STYLE-JAMです。2Fはアカチャンホンポ、ゼビオ、等です。
一般的なアパートBYローリーズ、アース・ミュージック&エコロジー、グローバルワーク、ライトオン、ABCマート等に、AZUL BY MOUSSY、TOMY HILFIGGER ,等があるのに、ユニクロ、GAPがないのです。近くに三井アウトレットパーク多摩南大沢や、八王子そごう、立川伊勢丹、立川高島屋、グランデュオ、LUMINE立川があるので、競合激化と思われますが、意外と橋本は陸の孤島のような環境で、ベビーカーを押したヤングママ達が多いのです。
彼女達はアウトレットよりも等身大のSCが必要であり、食品SMの付いたSCでの1STOP-SHOPPINGが必須なのです。

SC専門店のFASHION店数は58店(43%)、雑貨店数22店(16%)、飲食店数33店(24%)、サービス26店(17%)であり、飲食店比率を高めてきたのは評価できます。(ARIO北砂から)
また、1Fフードコート、2Fレストラン街もメインのFASHION-STREETから見えないサブ導線を作り、落ち着いて食事ができるように配慮している点も評価できますが、フードコートのテナントのレベルが今ひとつで、安くても満足があるとは思えません。レストランよりもヤングママ(トドラーの子供連れ)であれば、レストランよりも子供が騒いでも気にならないフードコートの需要が高いのですが、今ひとつです。

IYの衣料品平場は相変わらずで、PB面は苦戦気味で、壁面にレイアウトされたクロコダイルやゴールデンベアのメンス+レディスのツインショップの方がお客様の流れがあるのです。
平場は開店記念セールの目玉のみの購入目当てなのです。それでも紳士は売れていませんでした。理由は平日OPENであること。そのためか5000円の洋革のカバージャケットやブルゾンなどにも目が向いていません。洋革ではあるのですが、非常に硬く、革の持つ風合いが出ていないのです。勿論ユニクロのネオレザーなどに比べて数段レベルが高いのですが、、

GMS-PBはイオンのTOPVALU-COLLECTIONを始め、衣料品改革に躍起になっていますが、IYのL&BやPBI、そして今回のGALLORIA等も差別化が全くできていなく、黙ってA-BRANDの商品をB-BRANDの売場に混入させてもお客様も、社員までも気が付かないくらいに見えます。イオンのTOPVALU-COLLECTIONの方が、まだ売場構築と運営面で漸くアパレルに近づいていると映ります。
8月27日(金)10:00からイオン津田沼店で、TOPVALU-COLLECTIONの社長の記者発表が行われましたが、その翌週にIYのGALLORIAの記者会見がある予定でしたが、急に中止となった理由はイオンのTOPVALU-COLLECTIONを売場で見て、IYのPBは従来の様に商品にネームを付けただけと見えて、POWER負けしていたからではないのでしょうか?

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識
され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2010/10/12 05:36  この記事のURL  / 
イオンモール京都SC+COCON KARASUMA
8月28(土)に関西地区のショッピングセンターとファッションビルをリサーチしてきました。
近視眼的ですが、リサーチにて感じた内容を想いのままに記載してみます。
少々乱暴な点はご容赦願います。

1)イオンモール京都 (10/06/04 OPEN)
京都駅南西側で駅から5分程度の好立地で、地上7F+RFであり、5Fの半分とそれ以上は駐車場です。敷地面積は3万m2であり、商業面積は4.5万m2です。駐車場は1125台、駐輪場は1200台と近隣客がターゲットです。
清水建設が地権者と建物を所有しているようで、イオンはデべロッパー機能のみとの事です。

全体で129店、FASHIONは47店(36%)、雑貨18店(14%)、アミューズメント&サービス33店(26%)、飲食31店(24%)となっており、百貨店よりゆったりした感覚でありますが、百貨店が近いので有力FASHION-BRANDが入れなかったというのが実情と思われます。
本館(さくら館)と別館(かえで館)とは2F+3Fで繋がっており、かえで館は1FはTVキャラクターショップ、2Fが大垣書店、3Fがゼビオ、4Fが家具インテリアのINTER-HEARTS、5FがシネコンT・ジョイ京都となっており、大箱のみです。

本館の核店舗は1Fの奥にスーパーKOHYO、ZARA(未OPEN)、2Fに無印、3Fにユニクロとゾフマップ、4Fにはフードコートとダイソーやナムコランド等で、通路も広くゆったりとした環境を作っています。しかし、フロアの照明が暗く、まして4Fのレストランや2Fの中島面にTOMY-HILFIGERが背の高いSHOPを囲っており、ニューファミリーとその下(20〜40歳)がターゲットであるのに、落ち着き過ぎの雰囲気です。もっと明るくしておけば、立地も良いので期待ができます。

2)COCON-KARASUMA(04/12月 OPEN)
四条烏丸の交差点角に旧丸紅の跡地に出来ていました古今烏丸を見てきました。
建築家の隈研吾氏が再生して商業施設を構成したのです。
オフィスビルの1〜3Fのみであり、1F&2Fの一部がACTUS、その他B1F〜2Fまでグルメショップが散りばめられており、3Fはシネマと雑貨程度で、京都らしさとモダンさの融合は理解できるが、ショップが少なすぎて、気に入った店に常連になった人のみの隠れ家状態です。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識
され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイルの確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。
 2010/10/04 05:47  この記事のURL  / 
オチマーケティングオフィス
プロフィール

生地雅之(おちまさゆき)
1952年3月 大阪市生まれ
1974年3月 龍谷大学法学部卒業
1974年4月 ニチメン衣料梶i現双日インフィニティ梶jに入社
メンズブランドの生産担当、営業担当を経て、メンズ企画課長、次長、マーケティング担当(ブランド開発)次長、販売部長を歴任
1997年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役に就任
2003年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役を退任
2003年9月 潟Iチマーケティングオフィスを設立(小売、アパレル向けコンサル他)
2004年7月 繊研新聞社より「メンズ市場とブランドビジネスサポート」を発刊

2010年10月
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
最新記事

http://apalog.com/ochi/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
更新順ブログ一覧
リンク集