« 2010年06月 | Main | 2010年08月 »
大丸心斎橋店北館「うふふガールズ」
小売業の売上が苦戦していますが、少しずつ底打ち感が感じられる様になってきています。
特に百貨店の閉塞感の中から、新しい息吹が感じられる売場もそこここに現れ始めました。
リーマンショック後の低迷の中、じっと耐えているのみでは何も生まれません。
一部の店は自店のマーケティングを再度実行し、ターゲットを明確に浮き彫りにして、仮説を立てて挑戦をし始めています。
そこで、「輝く売場」について、話題の店舗を中心にお客様目線にて感じるままに纏めてみます。

2009年11月14日に大丸心斎橋店北館のB1F〜B2Fにオープンしました「うふふガールズ」は
レディス・ヤングブランドの集積であり、百貨店においては挑戦的な展開となりました。
伊勢丹本店の地下にターゲットを絞り込んだ「イセタンガール」をオープンしていましたが、それとは異なり、より一般的に落とし込んだMDとなっています。
B1Fでは、下りエスカレータ前にサマンサタバサプチチョイス、バナーバレット、アイズビットダイカンヤマを配し、エスカレータ裏側にジルバイジルスチュアートとカフェ等が展開されています。
B2Fでは、セシルマグビー、フリーズマート等の話題のショップを配し、ビス、ロミィジュリエッタ等が展開され、都心のファッションビル系のショップをそのまま持ってきた感覚であり、靴下屋まで混在です。

過去大丸心斎橋店は独自に「うふふクラブ」と称して、アラサーを中心とした顧客を別途囲い込みしたカード戦略を取っていたものでした。しかし、大丸松坂屋統合の産物か、カード統一の名の下に消滅しており、その顧客の取り込みが出来難くなっていましたが、今回の「うふふガールズ」の新設において、その顧客までも包含できつつあります。
また、「うふふガールズカード」も2010年2月26日に開設し、顧客に密着できつつあります。
ゴールデンウィークの5月2日には、北館14Fの大丸心斎橋劇場にて、神戸コレクションとコラボで、ファッションイベントを開催しており、今までにない斬新な店舗イベントも今後の楽しみです。

大丸の良さは顧客が右に行けば、右に商品を並べるといった時代適合型ビジネスであり、心斎橋の客層との違いを見極め、京都版としてエイジを少し上げた対応は素晴らしいものです。

いままでの百貨店はヤングが来ないからヤングブランドを置かないとキャリアやミセスを中心に構成した売場が多かったものですが、実態はヤングブランドを置かないからヤングが来なかった事に漸く気が付き始めたのです。

要は百貨店を含めて小売業は地域に密着した顧客に対応できないと生き延びない業態であり、如何に顧客にフィットできるかを問われているのです。
大丸の「うふふガールズ」も顧客マーケティングを確実に実行・分析し、仮説を立てて実践し、検証しながら修正を掛けて、よりMDの精度向上を求めているのです。
今後のチャレンジに期待しています。

「お客様目線で商品と売場の課題を発見し、プロの技での改革」が必要です。
是非とも健全な顧客満足度の向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2010/07/26 05:42  この記事のURL  / 
高島屋大阪店「gokai」
小売業の売上が苦戦していますが、少しずつ底打ち感が感じられる様になってきています。
特に百貨店の閉塞感の中から、新しい息吹が感じられる売場もそこここに現れ始めました。
リーマンショック後の低迷の中、じっと耐えているのみでは何も生まれません。
一部の店は自店のマーケティングを再度実行し、ターゲットを明確に浮き彫りにして、仮説を立てて挑戦をし始めています。
そこで、話題の店舗を中心にお客様目線にて感じるままに纏めてみます。

2010年3月2日に高島屋大阪店5F東館にオープンしましたレディス・ヤングブランドの集積「gokai」はいままでの百貨店には稀な売場として生まれました。
特にファッションビル系のブランドが多いのですが、売場構築としては完全ショップではなく、フラットに見える売場作りがポイントで、ブランドリレーションも判り易いものです。
中央館からの導入口にバーバリーブルーレーベル、トゥービーバイアニエスベーとドゥファミリーを配し、中央にメイクアップソリューション、シューズ等、奥にシェルター、ラズルベリーと大箱を構え、間に小さいブランドを繋ぎ、面白くて見易い環境を整備しています。

3月2日のオープン時には中央のエスカレータ前に位置していましたピュアルセシン、スーパーハッカもゴールデンウィーク前の4月28日にはメンズ・キャラクターの一部移設跡地に移動し、元の場所はイベントスペースに変更されていました。
この場所は常に売場としてのシーズンテーマの顔となる表現が必要ですので、固定のブランドでなく流動性のあるイベントスペースにしておく事は良いと思います。

また、その隣に3月2日時点ではメンズ・カジュアルでしたが、移設後の4月28日にはインディゴバーと称して、リーバイス、エドウィンやミスシックスティ等を配し、今年のトレンドの一つでもありますインディゴを編集しているのは評価できます。
このイベントスペースのシーズン変化とインディゴバーの秋冬版も、どう変化しているかが楽しみです。

高島屋も大阪店の「gokai」を自社他店に持ち込む場合に、その店の顧客ターゲットを見据えたMDに転換されると思いますので、持ち込み方の差別化が興味をそそるところです。

いままでの百貨店はヤングが来ないからヤングブランドを置かないとキャリアやミセスを中心に構成した売場が多かったものですが、実態はヤングブランドを置かないからヤングが来なかった事に漸く気が付き始めたのです。

要は百貨店を含めて小売業は地域に密着した顧客に対応できないと生き延びない業態であり、如何に顧客にフィットできるかを問われているのです。
高島屋の「gokai」も顧客マーケティングを確実に実行・分析し、仮説を立てて実践し、検証しながら修正を掛けて、よりMDの精度向上を求めているのです。
今後のチャレンジに期待しています。

「お客様目線で商品と売場の課題を発見し、プロの技での改革」が必要です。
是非とも健全な顧客満足度の向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2010/07/20 04:35  この記事のURL  / 
売場やお客様への感謝の言葉
小売業の売上が苦戦しています。「みんなで悪ければ怖くない?」 決してそうではありません。
小売業やマスコミは「顧客満足度向上」との謳い文句を10数年前から唱えていますが、現実は逆行していると言っても過言ではないでしょう。
この様な状況下、「顧客満足の向上」は望むべくもなく、「顧客不満足の解消」に目を向けるべきでしょう。その為には、顧客はどのような対応に不満を感じているのかを認識する必要があります。
そこで、小売業の顧客対応について、不満や満足を感じる事例を中心に掘り下げてみます。

ある郊外百貨店の店長に、商談で訪問した時の事です。
店長室は3Fにあり、売場から従業員通路を通っての奥にあり、売場から入ってすぐに従業員の食堂兼休憩室が設けられています。
私は売場から店長室に向かっていた時、従業員通路に入るドアのところで、売場に向かって「ありがとうございました」と挨拶をして従業員通路に入っていく従業員を見ました。
「ああ、この店の従業員は、売場やお客様に向かって感謝の意を常に表しているのだな!」と感じたものです。

DCショップ等では、販売員が休憩や食事に出る時に、売場に残っている販売員に対して、「ありがとうございました」と挨拶をしていることもありますが、このように店ぐるみで、お客様や売場に対して感謝の意を表現し、根付いている店は少ないのです。
私も仕事柄、全国の百貨店の店長や幹部の方達を訪問し、商談する機会が多くありますが、なかなか見受けられる光景ではありません。

この件を店長に聞くと、半年前から実施しているとの事で、企業としては様々な問題を抱え、経営者は知恵を絞って、コスト削減を実施し、この店も営業時間の延長とは逆に、人員削減で販売員を減らされ、1時間当たり1人の販売員の管轄エリアはますます広がってきているのです。
しかし、店が維持できるのは、何も販売員の数のみではなく、接客の必要なエリアに接客のできる販売員を置き、説明の余り不要なエリアにはそれなりの人数にシフトして行くべきで、軒並み20%カット等で対応すべきではないことは当然でしょう。
それにも増して、存在する販売員がすべて来店されたお客様に感謝の意を表現することは当然で、すべてが出来ているとは思えませんが、一つ一つ基本に忠実に徹底して、実行していこうとする店の気概に感動しました。


何もお客様のすべての満足に即対応出来るものではない環境の中で、これはこの程度あれば良いという観点から、品揃え・サービスを見直す必要があり、特に食料品のようなロスをデイリーで生むようなカテゴリーは、夕方5時にはこれは品切れしていてはいけないものと、これはまだ許せるといったものもあります。
お客様がどう感じているのかを的確に捉え、それにバランス良く近づけていく作業がデイリーで必要なのです。

日々お客様のニーズは変化して行きます。マニュアルを一度作ったらそのままではなく、日々の実態とマニュアルのギャップを埋めるように、常にウオッチし、そのギャップを埋めるためにマニュアルのアジャストを日々実行していく必要があるのです。
「売れない時代という前に、売れないのは自分のやり方が間違っている」という考え方で、売場を見直すことが望ましいのです。

心のこもった接客・サービスは、まだまだ隠れた所にも存在しているようで、これを経営者から従業員・パート・アルバイトまでを含む全員に拡大できるシステムをトップは考え、構築し、実践させる工夫を摸索するべきです。
つまり、店の格や質の見た目による期待感と実態との差によって、消費者は良かった・悪かった等の店の評価をするものです。
常に店を売り手の都合による設定にしておくのではなく、買い手(消費者)の買い易さ(価格のみではなく)を1ランク・2ランク上の接客で対応することで充分消費者の満足度は高まり、リピーターの確保が出来ていくのです。

「顧客視点での課題(提案と売場のバランス)発見、プロの目線での改革」が必要です。
是非とも健全なる顧客満足向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2010/07/12 05:27  この記事のURL  / 
心地良いフィッティングルーム
小売業の売上が苦戦しています。「みんなで悪ければ怖くない?」 決してそうではありません。
小売業やマスコミは「顧客満足度向上」との謳い文句を10数年前から唱えていますが、現実は逆行していると言っても過言ではないでしょう。
この様な状況下、「顧客満足の向上」は望むべくもなく、「顧客不満足の解消」に目を向けるべきでしょう。その為には、顧客はどのような対応に不満を感じているのかを認識する必要があります。
そこで、小売業の顧客対応について、不満や満足を感じる事例を中心に掘り下げてみます。

ある日近くのショッピングセンターに知人の彼女が、カジュアルウエアを購入するために出掛けました。とあるベーシックアウトドアブランドのショップで、ウール・レーヨンの混紡のカットソータートルを見つけました。自分に合うサイズがMサイズかLサイズか解らないので、一度試着して見ようとした時、近くにいた販売員が近づいてきて「どうぞ、試着してください」と声を掛けてきました。   
彼女は薄化粧とは言え化粧をしていたので、商品に化粧が付くのではと心配しましたが、フィッティングルームの傍にフェイスカバーが準備されていたのです。これを付けてから商品を着ると、商品に化粧品が付かないので、プルオーバーの試着には適しています。
このような対応をしている店は少なからず出てきてはいますが、まだまだスタンダードにはなっていないのです。
つまり、プルオーバーアイテムを購入するにあたり、このサービスは決定に至る最後のプッシュをしていると言えます。
これでサイズが確認されやすく、自分に合った商品が選び易いものです。もし、サイズ確認が出来なければ、不安で購入には至らないケースも多発するのです。

この事以外に、このフィッティングルームは靴を脱がずに入れるようにしている点も注目に値します。普通は靴を脱いで、フィッティングルームに入るパターンがメインですが、スラックスの丈を確認するのにはスラックスを履いてから靴を履いて、丈を見るのが普通です。しかしそれでは一々ドアを開けてから靴を履いて確認する事になるので、面倒なのです。
又、フィッティングルームの中にも鏡をつけてあり、中にいたままでスラックスのシルエットを確認出来る事も重要です。
そして、今まで他店で購入してきた荷物を置く場所や、上着を掛けるフックもあり、心地良いフィッティングルームでした。

ほんの少しの気配りがお客様の気持ちをくすぐり、商品購入以上の満足をお客様に与え、「又再度来ようかな?」と考えていただける店に変化していくのです。
この作業の継続が顧客リピーターを作り、増加させられる要因となっているのです。

心のこもった接客・サービスは、まだまだ隠れた所にも存在しているようで、これを経営者から従業員・パート・アルバイトまでを含む全員に拡大できるシステムをトップは考え、構築し、実践させる工夫を摸索するべきです。
つまり、店の格や質の見た目による期待感と実態との差によって、消費者は良かった・悪かった等の店の評価をするものです。
常に店を売り手の都合による設定にしておくのではなく、買い手(消費者)の買い易さ(価格のみではなく)を1ランク・2ランク上の接客で対応することで充分消費者の満足度は高まり、リピーターの確保が出来ていくのです。

「顧客視点での課題(提案と売場のバランス)発見、プロの目線での改革」が必要です。
是非とも健全なる顧客満足向上になるように、小売業の顧客対応力を早急に再構築できる事を祈念致します。
 2010/07/05 06:19  この記事のURL  / 
オチマーケティングオフィス
プロフィール

生地雅之(おちまさゆき)
1952年3月 大阪市生まれ
1974年3月 龍谷大学法学部卒業
1974年4月 ニチメン衣料梶i現双日インフィニティ梶jに入社
メンズブランドの生産担当、営業担当を経て、メンズ企画課長、次長、マーケティング担当(ブランド開発)次長、販売部長を歴任
1997年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役に就任
2003年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役を退任
2003年9月 潟Iチマーケティングオフィスを設立(小売、アパレル向けコンサル他)
2004年7月 繊研新聞社より「メンズ市場とブランドビジネスサポート」を発刊

2010年07月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
最新記事

http://apalog.com/ochi/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
更新順ブログ一覧
リンク集