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ソファの高さ(ある大型家具専門店)
小売業の売上が苦戦しています。
「みんなで悪ければ怖くない?」 決してそうではありません。
小売業やマスコミは「顧客満足度向上」との謳い文句を10数年前から唱えていますが、
24時間営業や人員削減による売場の守備範囲はますます拡大基調にあります。
一部の百貨店は漸く、休日の復活や営業時間の短縮に向けて走り出しましたが、まだまだ緒に付いたばかりです。
売場も、商品提案の不明瞭さのみでなく、誰に何を提案しているのか、判り難くなっています。
この様な状況下、「顧客満足の向上」は望むべくもなく、「顧客不満足の解消」に目を向けるべきです。
その為には、顧客はどのような対応に不満を感じているのかを認識する必要があります。
そこで、小売業の顧客対応について、不満や満足を感じる事例を中心に掘り下げてみます。

ある日ソファを買い替えに、郊外店の大型家具専門店に出向きました。
今までは通常の背もたれの低いものを使っていましたが、その店ではヨーロッパ製でレザーの背もたれが高いソファを試したところ、頭まで背もたれが当たり、寛げる事が解ったので、少し高額ではありましたがそれを購入しました。
使い出して解ったことですが、今までのソファでは首や肩が凝るのが、このソファではそれがなく、体と一体になるように感じました。
会社の来客用ソファはともかく、何故今まで自宅用のソファとして開発されなかったのでしょうか。
実はヨーロッパのこのソファも欧米人では背が高く頭が出て、日本人のバランスとあまり変わらないのかもしれませんが、日本人がヨーロッパタイプのソファを使用してみて、居心地の良さを体験しました。
人は常に、既存の枠からはみ出ようとはしないものであり、「今までこうだから、これからもこれで良い!」といった方が楽なのです。
しかし、一度メリットを享受したら、元に戻るのには抵抗感があり、なかなか戻れないのです。
この店の良さは2層であり、1Fが雑貨、カーテン、ベッドカバー、カーペット、クッション等をメインにし、2Fに家具をテイスト別(カナディアン、オールドイングランド、アーリーアメリカン、イタリアン等)にブースを分けてあり、全アイテムを各テイストでレイアウトしているので、見易く雰囲気が良く、
他店との差は、アイテム別(ドレッサーはドレッサー、クローゼットはクローゼット等)になっていなくリヴィングルームの雰囲気をテイスト別にトータルで演出してくれています。
価格もそれなりにこなれて(価値が価格を上回っている)、ゆったりとして見られる状態でした。
販売員の応対も、こちらから質問しないと来ないし、購入者の中心である新婚ペアや婚約中のペア等は、まず二人での相談から始まるので、気楽に入れる空間が出来ていました。
配送についても、場所は住所を伝えるだけで、ナビで確認出来、配送料金も意外とリーズナブルなのが魅力的でした。
このような店は、今後も伸びると思われるので、注目しています。

オーバープロダクト、オーバースペースの環境下、これからの日本の消費構造の変化を鑑み、「お客様目線で売場や商品を見て、手直しはプロの技」といった事を徹底しながら差別化する事は至難の業ですが、諦めずにチャレンジしていく事は永遠の課題でしょう。
これからも、特にリピーターを財産として捉え、ストアブランドとグッズブランドの違いを認識され、各ブランドの価値創造による消費者のライフスタイル確立を目指すビジネスの重要性が増すものと考えます。
これらの実行が、今後の発展に寄与できるものと確信しています。

 2010/02/22 06:33  この記事のURL  / 

オチマーケティングオフィス
プロフィール

生地雅之(おちまさゆき)
1952年3月 大阪市生まれ
1974年3月 龍谷大学法学部卒業
1974年4月 ニチメン衣料梶i現双日インフィニティ梶jに入社
メンズブランドの生産担当、営業担当を経て、メンズ企画課長、次長、マーケティング担当(ブランド開発)次長、販売部長を歴任
1997年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役に就任
2003年6月 潟jチメンインフィニティ(現双日インフィニティ梶j取締役を退任
2003年9月 潟Iチマーケティングオフィスを設立(小売、アパレル向けコンサル他)
2004年7月 繊研新聞社より「メンズ市場とブランドビジネスサポート」を発刊

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