|
今週の「日経ビジネス」の特集・食の細道はなかなか興味深かった。日本の食料自給率39%の内実と農業再生の取り組みを追ったレポートなんだけど、繊維ファッション産業と重ねてしまった。日本の衣料品の輸入浸透率(数量ベース)は9割を超える。つまり流通する衣料品のうち、日本製は10枚に1枚以下にすぎない。金額ベースでの国産品割合を自給率というならば、食品と同じく3割台と思われる。農家も繊維産地も次世代の担い手がなく高齢化が進む。価格競争にさらされて外国人研修生への依存率が高い点も共通する。
「貴重な食料がゴミと化す」という記事には驚いた。
“廃棄物学”を研究する石川県立大学の高月教授によると、全国の家庭から出る食べ残し(半分以上が手付かずの食品)は年間456万トン、小売店や飲食業から出る食べ残しが同700万トン近くで、合わせるとカロリーベースで食料供給率の35%に匹敵するという。金額ベースに直すと、日本の農業・水産業の年間生産額にほぼ等しい。つまり日本人は国内で作っている食料をそのまま捨ている計算になるというのだ。
これもそのまま衣料品と重なる。度を越した過剰供給の結果、店頭で消費者に見向きもされず、一度も袖を通されずに焼却処分される服がいかに多いことか。エコファッションだ、オーガニックコットンだ、という前に膨大な無駄をどうするのか考えるべきだと思う。
(H)
|