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選ばれなくて当たり前
 若者に対して「就職は繊維系の工場へ」とそそのかす風潮がある。
なかなか内定がもらえなくて、それでいて物作り系が好きな若者ならそれでも良いだろうが、そうでないなら、繊維系の工場以外に就職した方が初任給が良い。

筆者が親なら絶対に繊維系工場以外の企業を勧める。

繊維系工場というのは、織布、染色、加工、縫製、編み地などである。

これらの工場に若者が就職しないのは押しなべて給与が低いからである。
初任給も低ければ、その後の昇給も低い。
そんな企業に就職したがる人はそんなに多くない。
だれでも給与が高いか、今は低くても将来的な昇給が見込める企業に就職したい。
当たり前だ。

繊維系工場が若者に就職先として選ばれないのは、繊維・アパレルという業界自体が産業間競争に負けたからである。

安易に若者に繊維系工場への就職を煽るのは、ワーキングプアを一層増やすだけではないか。

 2015/11/30 08:40  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

物好きなマニア
 急に冷え込んだので、この週末は防寒着がある程度動くと思われる。
しかし、今売れるのはかなり値引きされた割安感のある商品に限られるだろう。

というのは来月頭からは各店でプレセールが始まるからだ。
安くなるのがわかっているのに、定価で買う人はいない。
もしどうしても必要なら割安感のある商品を買うだろう。

また高くても定価で買うような人はすでに8月末とか9月に買ってしまっている。
11月以降で防寒を買いたいという人はすでにバーゲン客だと考えた方が適切である。

ファッション衣料と実用衣料という言葉があるが、年々先物買いの客が減っているということはファッション客が減っているといえる。
クソ暑い時期に季節を先取りしてすぐには着られない防寒着なんて買う必要はまったくない。

それでも買いたいという人はファッションとして買いたいわけであり、言葉を変えるとよほど物好きなマニアだともいえる。
しかし、ファッションブランドはそういう物好きのマニアに支えられているのでそういう取り組みは必要といえる。

筆者は実需一辺倒なのでそのあたりの感覚というのが一部はわかるけど、すべてわかるとは言いにくい。

ブランド作りというのは、結局どれだけ物好きなマニアを増やせるかということに尽きるのではないか。

けれども近年では低価格ブランド品も見た目だけは、中高額ブランド品と大差がなくなってきた。
なら、低価格品を買おうと考える人が増えるのは自然な流れである。

そこを抗って物好きなマニアをどう増やすかという手腕が問われているのではないか。
 2015/11/27 09:08  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

日本の女性労働者数はもう増えない
日本女性の就業率が米国を上回る 女性労働者はもう増えない
http://thutmose.blog.jp/archives/47139015.html



女性の社会進出ガーと言ってる人はこの記事を読んでみてほしい。

だが日本女性の就業率は70%を超え、ついにアメリカを上回り、限界点に達しようとしています。

2015年の資料では25歳から54歳の日本女性の就業率は71.8%になっています。

OECDは「日本女性の就業率は34カ国中24位で低すぎる」日本は女性の就業率を高めなさいと指摘しています。

1位のスウェーデンが82.8%なので10%しか向上する余地は無く、世界全体で女性の就業率はもう上昇余地は無いのです。


それに女性が働くとなぜOECDが喜ぶのかが意味不明で、働いた女性が幸せになっているかどうかとは無関係なのです。

女性が貧乏になり働かざるを得なくなったとしても、OECDは「女性の地位が向上した」と言っています。

どう考えても裕福な専業主婦の方が地位が高いのに、働いたから地位が向上したと言ってる政治家は、正直バカなんだと思います。

まあ、この通りである。
その尻馬に乗る企業人もバカばかりだと思う。

ちなみにアメリカの女性就業率は2013年で69・2%だそうだ。
じゃあOECDの論調を借りれば、アメリカの方が日本より女性の地位が低いということになる。

アメリカの調査によると女性の25%ほどは「絶対に働こうとしない」ので労働させるにはよほどの好条件が必要になる。

とある。

それはそうだ。
働かなくても生活できる人を働かせるためにはよほどの好条件が必要になる。
今の生活を下回るような条件で働くお馬鹿さんは存在しない。

日本でも残りの29%の女性は「働きたくない」「働かなくても生活に不自由していない」のではないか。
あと10%女性の就業率を増やすことがそんなに重要だとは到底思えない。
 2015/11/26 10:17  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

比較対象にならない
 シェイク・シャックというハンバーガーが日本に上陸したらしい。
中には「マクドキラー」なんて持ち上げ方をしているお調子者の提灯メディアもある。

ファッション系のメディアも一様にこれをトップニュースで報じているのだから、世の中の興味は洋服には全然なくって、食べ物の方が興味を集めやすいということがよくわかる。

まあ、新しい物が報道されるのは当たり前だが、マクドキラーとまで持ち上げるのはどうかと思う。まったく比較対象にならない。

凋落傾向にあるマクドナルドだが、世界に3万店前後ある。日本国内だけでも3000店前後ある。失速によって100店舗ほど国内は閉店するとのことだがそれでも2800〜2900店はあるということになる。

一方、シェイク・シャックは世界で70店強しかない。

企業規模としてはまったく違う。
いわばユニクロと年商10億円くらいのアパレルを比較して「ユニクロキラーだ」と言っているに等しい。

また価格帯もまったくちがう。
最近はマクドナルドもむやみに値上げをしているが、シェイク・シャックはそのマクドナルドの2倍以上の価格設定である。
はっきり言って高い。
マクドに取って代わって広く大衆に支持されるような値段ではない。

同じハンバーガーという商品を扱っているだけでコンセプトもターゲットもまったく異なる。
これを同じ土俵で比較しようとするのが間違いだ。

マクドナルドという大衆店との差別化で生まれた高級志向店であり、これが今後マクドナルドの代替品になることは到底ありえない。

 2015/11/25 10:00  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

変わり身の早さが素晴らしい
 中国の経済失速によって爆買いは並み買いになるという意見も聞かれるようになった。
個人的には中国市場はまったく知らないので何ともいえないのだが、経済関係の報道を見ていると、中国経済がこれまでのような成長率を維持し続けていくのは不可能だろうと思う。

貧富の格差が激しい国だから、富裕層はそのままかもしれないが、それ以外の人間が将来の昇給を根拠として爆買いすることは不可能になるのではないかと思われる。

そこでこんなニュースがあった。

ルイ・ヴィトンなど高級ブランドが中国で続々閉店/し日本に移転する背景
http://news.livedoor.com/article/detail/10861106

中国の景気低迷を受け、欧米の高級ブランドが相次いで撤退したり、展開を縮小する動きが加速している。11月13日付の香港紙、東方日報記事によると、広東省広州市にあるルイ・ヴィトンの旗艦店が閉店したという。

ヴィトンは最近、中国にある各店舗の整理を開始し、不採算店を軒並み閉店しているという。同紙は関係者の話として「今後、北京・上海・杭州の三都市を除き、中国国内で新規出店はしない予定。今後は二級都市(主に内陸部の省都)にある店も閉店ラッシュになるだろう」と伝えている。

とのことであり、他のラグジュアリーブランドもこれに追随する可能性は高いのではないか。

高級ブランドを日本で買う中国人が増えて、内地で買う人が減ったからという理由だそうだが、それだけではないのではないか。
今後、中国人による日本での爆買いも減ることもすでに予想されている。

経済リスクの高まった中国より安定的な日本の方がアジア拠点にふさわしいと考えたのではないか。

ついこの間まで中国マネーをむしり取るために盛んに攻勢をかけていた欧米ブランドだが、陰りが見え始めるとあっさりと転進する。この変わり身の早さはなんとも素晴らしい。

 2015/11/24 10:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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