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GMSの凋落
 個人経営の小規模商店が相次いで閉店し、大型総合スーパーが君臨する時代が続いたが、大型総合スーパーもこれから閉店ラッシュに突入する。

すでにユニー、イトーヨーカドーが大量閉店を発表した。
ユニーは50店舗、ヨーカドーは40店舗を閉鎖する計画である。
とはいっても具体的どこの店舗を閉鎖するという発表は今のところないし、過去にも一度ヨーカドーは大量閉店を発表しながら実行しなかったこともあった。
今回も発表通りに閉店となるのかどうかは不透明な部分もある。

ユニーは業界3位、ヨーカドーは2位であり、2位と3位が相次いで大量閉店を発表した意義は大きい。大型総合スーパー(GMS)は凋落の兆しがあるということである。

1位のイオンは大量閉店は発表していないものの、ユニー、ヨーカドーに負けず劣らず減収大幅減益が続いている。本来ならイオンも閉店を発表してもおかしくない。

しかし、イオンは閉店を発表していない。業界内ではイオンは構造上、新規出店をやめられないと見られている。新規出店で売上高をかさ上げし続けないと経営が破たんするといわれているからだ。
大量閉店しても倒れないユニーとヨーカドーの方がはるかに堅実経営とみなされている。

それはさておき、家電、衣料品、日用雑貨品でそれぞれ低価格大型専門店が乱立している時代において、大手総合スーパーという業態が必要なのだろうか。
極端に言えば、ユニクロやしまむらや青山があればトップバリュは必要ないのではないか。

スーパーマーケットに消費者が求めている商材は、食料品と日用消耗品くらいなのではないか。

そう思えてくる。

総合商材路線を早めに捨てたGMSが最後は生き残るのではないか。
 2015/09/30 09:42  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ファッション化の功罪
 特定の業界で愛用されているアイテムがファッション化することが一概に良いとは言えないのではないかと思うようになった。

理由はジーンズである。
いわゆるジーンズ村と呼ばれる閉ざされた業界だったが、ジーンズがファッションアイテムとなることで、市場自体は広がった。
しかし、ジーンズ専業アパレルの多くは凋落して経営破綻してしまった。

その代わりに数多くのファッションブランドがいまではジーンズを扱っている。

対照的なのはワーキングユニフォームである。

ファッション化していないから広がりはないが、ワーキングユニフォームメーカーの多くは生き延びている。

しかし、アイテムの販路は広がっていない。
ファッションブランドのショップで、自重堂やクロダルマのワーキングユニフォームが売られているのを見たことがない。
せいぜい寅壱のトビ服がときどき売られている程度である。

こう見ると、とくに専業アパレルにとってはジーンズはファッション化しなかった方がよかったのではないかと今更ながら考えてしまう。

ワイシャツも同じかもしれない。

大手が次々と破綻し、大阪で残った大手は山喜だけである。
あとは長野のフレックスジャパンくらいだろうか。
中堅のスキャッティオークも直近では苦戦傾向にあると聞く。

ファッション化すれば市場は広がるが同時に競合もそれだけ増えてしまう。
市場は広げたいが競合は増やしたくない。それが理想なのだが、その理想を実現するのはほぼ不可能に近い。
 2015/09/29 10:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ファッション好きは特殊集団
 そういえば、先日、面白おかしくダサい男性のファッションを改造する漫画がウェブで流れてきて、読んでいて面白かった。
なかなか適切な描き方だと思う。

で、その中で「「白シャツ+チノパン」に着替えさせるみたいな描写があって、なるほどと納得していたらフェイスブック友達が「チノパンって何?」と書き込んだ。

その人のひととなりを書くと、年齢は40代半ばの男性。
理系高学歴の会社員である。

何度か彼と会ったこともあるが、平均的な40代サラリーマンという風情であり、決してファッションに興味があるとは思えない。

まあ、こちらもそんなにファッションにはこだわっていないが、ちょっと驚いた。

ファッションにまったく興味のない人はチノパンすらわからないのだと。

結局興味のない人はまったく興味を持っていない。
そしてこういう人たちが多数いるのだろうと思う。
というか、こういう人たちの方が多数派で、ファッション云々なんて言ってる人は業界人も含めて少数派なのではないだろうか。

はっきり言えば、ファッションに興味のある人は、ガンダムのプラモデルが好きな人と同じくらい特殊な集団なのではないかと思った。
興味のない人はHGUCグフカスタムと、HGプロトタイプグフの違いなんていくら力説しても「?」だろう。

これと同じで、興味のない人にトレンドを説明してみても「?」だろう。

以前だとファッションに詳しいということは一つのステイタスみたいな側面があったが、今ではそんなステイタスはなくなってしまった。
単なる一つの趣味のジャンルであり、それに対して外野が畏敬の念を持つようなことはない。

そりゃ衣料品は売れないわ。


 2015/09/28 09:54  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

海外製造への揺り戻しが来る
 円安基調と中国の人件費高騰によって、国内生産回帰が起こっているといわれているが、依然として閑古鳥の鳴いている国内縫製工場もあるようで、その格差が激しくなっている。

なぜ、閑古鳥の鳴く縫製工場がけっこうあるのかというと、ウェブサイトもブログもないから誰もウェブ検索で調べることができないからだ。
知られていないのは存在しないのも同じというのをまさに体現している。

知られていない縫製工場なんて存在しないのも同じなのである。
じゃあ、そういう縫製工場は何をすれば良いかというと、まずは自社サイトを立ち上げることである。それだけで何件かの問い合わせは確実にある。
やらないんだったら、そのまま淘汰されるだけのことであり、それに対して筆者は同情はしない。

それはさておき。

国内回帰をしたブランドがすべて国内工場に満足しているかというとそうでもない。
実際のところ、国内には高品質の工場もあるが、そうでない工場も数多くある。

たとえば、前開きのないいわゆるジャージタイプのズボンで両脇に少し切り替えの入った物を「こんな面倒な物は縫えない」と抵抗する工場がある。
中国工場なら割増料金なしでわけもなく縫える。

また、以前、国内の縫製工場でマウンテンパーカタイプのアウターのサンプル縫製を頼んだら、裏地が破れていて両面テープで貼っていたこともある。

国内工場がすべからく高品質だというのは、根拠のない神話か、バレンタインデー並みのキャンペーンにすぎない。

そしてそれらのブランドからは「ちょっともう一度中国工場を使うことを考えます」という声が出ている。
人件費が高くなったとはいえ、国内工場並みだし、手の込んだ物も縫える。

おそらく、国内工場が満杯という今の状態はそう長くは続かないだろう。
今後、小ロットが可能な中国工場への回帰は相当あるような気がする。
またアセアンの工場が整備され次第、そちらへの移転も相当数あるだろう。

今の国内製造ブームは長くは続かないのではないか。
 2015/09/25 09:30  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

78%オフ
 昨日、ふと思い立ってバナナリパブリックを冷やかした。
バナリパは日本上陸10周年、GAPは上陸20周年だそうだ。
店にそういうPOPが貼られていた。

今のバナリパはかつて25年ほど前に日本で人気だったバナリパとえらくテイストが異なる。
定価はGAPよりも高額に設定されているが、まあ、あの定価で買っている人がいるとは思えない。

現在、夏物在庫の処分セールが開催されている。
だいたい50〜70%オフで、昨日はレジにてさらに25%オフだった。

3900円の商品が877円になる。
約78%オフである。(笑)

もし、仮に自分が3900円の定価で買っていたとしたら、あまりのショックで立ち直れないだろう。
1900円の商品が半額くらいなら「シーズン終わりだから」とあきらめもつくのだが。

まあ、同じグループのGAPも同様である。
最終処分値が990円くらいになる。
しかも大量に残っている。定価で買っていたら立ち直れないほどのショックを受けるだろう。

そんなわけで改めて、GAPやバナリパで定価で買うことはあり得ないと固く誓った次第だ。
 2015/09/24 10:05  この記事のURL  /  コメント(2)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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