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低価格ブランドだけが搾取しているのではない
 低価格SPAやファストファッションを指して「どこかの国の縫製工場が泣いている」と評されることがある。
現実に、某国でそういうブランドの仕事を請け負っていた縫製工場で崩落事故が起きて多数の工員が亡くなっておられる。痛ましいことである。
事故は起きていないが、そういう工場は世界に多数あるのだろう。

しかし、世間で持ち上げられている他の企業でも実際は酷い目に合っているということを漏らす人もいる。
例えば国産で名を挙げた某社だが、下請け製造の一部に携わっている企業からは「工賃が安すぎる」という声を聴くことがある。

また、壮大なビジョンを語る若手経営者が、ブラックプレジデントだと指摘されることも往々にしてある。

結局、すべての企業がどこかの段階でだれかから搾取して成り立っているのではないかと最近思えてくる。
高い物を作っていてブランドイメージも高いけど社員への待遇は薄いとか、そんな企業・ブランドは掃いて捨てるほどある。

高額な物を作って、それでもだれかを搾取しているなら、むしろ、低価格品を作る企業・ブランドよりもひどいのではないかとも思う。

高額品を作って、全工程・全取引先・全納入業者がハッピーなんて企業・ブランドはお目にかかったことがない。
まあ、これが世の中の実情ということだろう。

そんなわけで、個人的には「安い物は誰かが泣いている」という論法にはまったく賛成しない。誰かを泣かせている高い物も山ほどある。

 2014/11/28 10:12  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

売りたい生地を売りつける方法
 先日、某生地問屋の展示会にお邪魔した。
最近では各生地問屋の展示会で、衣料品のサンプル展示の型数が増加している。

理由は、来場したアパレルからの受注が衣料品サンプルにしたものに集中するからだそうだ。
だったら、生地問屋は自社が売りたい生地を重点的に衣料品サンプルに縫製すれば良いということになる。
昨今のアパレルのデザイナーは生地を見ただけでは何を作って良いのかわからないのだそうだ。

うそだろ?と思うが事実である。

薄手の綿素材ならシャツかブラウスかチュニック
厚手の綿素材ならパンツ類かジャケット類
厚手のウール生地なら冬用のジャケットかパンツかコート

というようにド素人でもある程度は考え付くと思うのだが、それすらできないということはよほど想像力が欠如してしまっているのだろう。
想像力が欠如した状態でよくもデザイナーなんて仕事をやっていられると呆れてしまうが、想像力が欠如したままでも務まるのが企業デザイナーということだろうか。

生地問屋は自社が売りたい生地をどんどんサンプル化して、アパレルに買ってもらえば良いのである。
これが進むと生地問屋がアパレルの商品を遠隔操作することすら可能になる。

アパレルは危機感を持った方が良いと思うが、危機感を持っただけで想像力の欠如は是正されないだろうから、やっかいなことである。
 2014/11/27 00:29  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

雑貨が売れるのも納得
 最近、懐が寒いせいもあるが、洋服を買う枚数が減った。
以前だと新しい色柄・デザインが出るたびに買ってみたくなっていたが、最近はそう思うことが少ない。

手持ちの洋服が増えたことのほかに、着ることに対して興味が薄れてきたのではないかと自己分析している。
年を取ると物欲が亡くなると聞いていたが、まさにそれに当てはまるのではないかと思える。

それと、いくら洋服に凝ってみたところで、顔・体型・身長などは変わらないから、あまり効果がないとも感じ始めている。
カッコイイ洋服を着たらかっこよくなった。ただしそれはイケメンに限る。
イケメンではない筆者はさほど変わり映えはしない。

まあ、そんな感じである。

ここ数年、洋服よりも雑貨類の方が好調だと言われているが、メンズの洋服は毎年あまり変わり映えしない。変化が少ない。
なら、帽子やメガネ、バッグ、靴で変化を表現したいというのは消費者のストレートな欲求だろう。
各消費者も手持ちの洋服も増えているだろうから、変化の少ない洋服よりも雑貨が売れるのは無理からぬことだと身を持って感じている今日この頃である。
 2014/11/26 11:57  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

多店舗体制が不可欠では?
 タイガーやASOKOなど雑貨店が流行しているが、ああいう雑貨店は在庫処分をどうしているのだろうと疑問に感じる。

洋服の場合は、1000円とか500円とかに投げ売りすれば「安いし、1枚買っておこうか」という人が必ず現れる。サイズが合って色柄さえ気に入れば。
洋服は嗜好品でもあるし、消耗品でもあるから破損した場合には気に入った物と同じ物がもう一枚あると便利である。

しかし、ああいう雑貨はどうなのだろうか?
例えば、ダーツボード。
在庫処分で100円にして投げ売りしたら、完売するのだろうか?
筆者なら100円でも買わない。
ダーツを自宅でする趣味はないからだ。

カラフルなバケツや洗面器だって50円になっていても買わない。
自宅のバケツや洗面器が破損した場合を除いて。

こう考えると雑貨の方が投げ売り処分しにくいのではないだろうか。

利益率もそれほど高くはないだろう。
あの業態を支えるには多店舗展開が不可欠ではないか。
タイガーの場合は、日本でもようやく出店が加速し始めただけでなく、欧州にはすでに多店舗展開しているから、もともとは土台が整っていると考えられる。

ASOKOはいまだに4店舗のままだが、急速に20店舗から30店舗体制を確立しないと事業としては厳しいのではないか。

傍から見ているとそんなことを考えた。

 2014/11/25 10:09  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

三陽商会製バーバリーの根強い人気
 先日、百貨店関係者から「今秋冬はバーバリーがバカ売れしてるよ」との情報をいただいた。撤退前の閉店セールや廃園される遊園地にお客が集まるようなものだろう。
消費者心理と言うのは何とも面白い。

それだけ三陽商会の物作りには定評があったということである。
ただ、往年のバーバリーファンからは「最近のバーバリーは昔に比べると生地の品質がイマイチではないか」という指摘もあるが、それを差し引いても評価が高いということになる。

三陽商会が作る高品質なバーバリーの秋冬物は今回が最後。

この認識がそう安くはない価格のバーバリーをバカ売れさせている。

と思っていたら、本日のブログで小島健輔さんも

無くなるのを惜しむ顧客は国内外に少なからず、三陽商会製「バーバリー」の売上はうなぎ上りだし、「バーバリー」の生産を終了した国内自社工場製の三陽商会ブランドの評価も高まっている。

とある。

そんなわけで三陽商会製バーバリーの根強い人気が今秋冬は再確認されたといえる。
再確認できたところでどうしようもないのだけれど(笑)。

 2014/11/21 10:40  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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