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セールは続くよどこまでも
 著者名を明らかにしていないが比較的アパレル関係を多く書いているブログがある。
面白いので定期的に読んでいるが、先日アップされたエントリーにこんな一節があった。

流通業界にも吹き荒れる「春の嵐」現象
http://ameblo.jp/businessinformation/entry-11804920681.html

4月から消費税が3%引き上げされるのに合わせて、小売業では駆け込み需要に対する期待が高まりました。

しかし一部の高額商品や耐久消費財、日用品などは多いところでは20%近い伸びを見せましたが、アパレル小売りのほとんどは完全に空振り状態で前年比割れも珍しくはなかったようです。しかも多くのアパレル企業は過去の在庫も持ち出して完全な夏物一掃を狙いましたので、店頭にはほぼ考えられる範囲の夏物アイテムがならんでしまうという「逆効果」も手伝いました。

中にはおそらくは倉庫在庫なのでしょう。90%引きなどを謳った福袋と称する企画をしたスーツチェーン店もありました。

もともと年間の70%以上で20〜40%の値引きが横行しているSC、モールなどの一般アパレル小売店で3%の差が気になるわけもなく、これでは昨年そっぽを向かれて大量在庫を抱え込んだ業界は、これから長い夏を迎えて打つ手もなく止めを刺されたといっても過言ではないでしょう。

とのことである。
たしかに3月中旬ごろからは、各SPAブランドがやたらと「春セール」を連発していた。
筆者は携帯メンバーにはあまり登録しない方だが、それでも毎週3ブランドくらいからは「春セール」の案内が来ている。

3月中旬からセールを開始したなら、4月以降は何を売るというのだろうか。

上のブログで指摘されているようにもう夏物終了時までセールを続けるしか手がない。
「セール後倒し論」はまさに絵に描いた餅にすぎなくなる。

ショッピングセンターなんておそらくこのままセールがダラダラ続いて、5月末くらいに「夏セール」が開催され、そのまま夏物終了時まで続くだろうし、ルミネを除くファッションビルもある程度はその動きに追随するだろうし、何よりもまず、各通販サイトが早期セールを打ち出すだろう。
たとえばZOZOのような通販モールサイトだけではなく、各ブランドの自社通販サイトも店頭に先んじてここぞとばかりにセールを前倒しすると考えられる。

四の五の言わずに、各ブランドともSPA方式で一定期間が過ぎれば自動的に値下がりしていくというシステムを取り入れれば良いと思うのだが。
 2014/03/31 08:55  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

虚像多し
 ファッション業界の仕事なんて大半が地味な作業である。
店頭でも品出しに追われたり、値札の付け替え作業に追われたりである。
デザイナーの仕事だって地味な仕事が多い。

ドラマチックな出来事なんて日常生活ではそんなに起こらない。

それでも「イメージ」を前面に打ち出す人が多くいる。個人的には好きではないが、プロモーションの手法はその人の自由なので勝手にされれば良い。

そういう「イメージ」重視のデザイナーが、自分でデザインせずに中国の広州市場で買ってきたノーブランドの商品をそのまま丸パクリして自ブランド製品として打ち出したときには驚かされた。

まあ、2,3年前の過去の話ではあるのだけども。

ファッション業界にはそんな話がゴロゴロ転がっている。
 2014/03/28 10:34  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

不思議な名称
 「セレクトショップ」とは不思議な名称である。

まあ、本来は「仕入れ専門店」と同義語である。
店長なりバイヤーなりの「セレクトした商品が集められた」からセレクトショップというのだろう。

ただし、そのやり方でオペレーションできるのは10店舗くらいまでだろう。
それを越えた企業体となるには、利益を追求するためにもSPA化する必要がある。

今の大手セレクトショップといわれる企業はだいたいが各社とも7割前後は自社企画製品を販売している。
「え?店頭を見る限り9割くらい自社企画製品ですやん」と突っ込んだこともあるが、各社とも雑貨は仕入れ品の構成比が高いため、それを含めると7割程度に落ち着くそうである。

こうなると「セレクトショップ?」という感じである。
大手セレクトショップは疑似SPAと呼んだ方が実情に適っていると思うのだが。

そういえば、最近は若い人たちの間ではセレクトショップのオリジナル品の人気が高いんだとか。
セレクトショップの自社企画品が「ハイブランド」として認知されているということになる。
世の中変われば変わるものである。

口の悪い人(筆者も含む)の中には、「大手セレクトショップがなぜ『セレクト』と呼ばれるかというと、自社企画製品を企画する際にパクる手本をさまざまブランドの中から『セレクト』するからではないか」と唱える人もいる。(筆者含む)

そんなこんなでセレクトショップ万歳だ。
 2014/03/27 09:59  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

大コレ化?
 あるネット媒体の社長が「東京コレクションの詳細を掲載してもあまりアクセス数が増えない」と言ったそうである。
まあ、これはフェイスブック友達からの伝聞なので事実かどうかはわからない。
けれどもフェイスブック友達の性格からするとわざわざウソを言うような人ではないので事実に近いのではないかと考えている。

筆者はこの言葉は実に重いと感じる。
アクセス数が増えないということは一般消費者は東京コレクションにあまり関心がないということになる。
逆にウェブも含めた業界メディアは報道が年々盛大になっているように感じる。

メディアには啓蒙活動の要素もあるから、興味のない一般消費者に対して「こんなファッションイベントがあるよ」と提示するのは必要な業務である。

けれども業界側の力の入れようは今のところ空回りしているといえよう。

一般人には東京ガールズコレクションであり神戸コレクションの方が興味深い。
まず、チケットさえ買えば一般人が入場できる。
次にそれなりに人気のあるタレントがモデルとして登場する。(ウォーキングは超下手くそだけど)

業界人が想像するよりも一般人は最新モードだとかデザイナーズブランドだとかには興味がない。

こういう状況を見ていて、筆者はこう思い始めている。

東京コレクションも大阪コレクション化してきたな。と。

2004年で廃止された大阪コレクションである。
関西の業界人はそれなりに注目していたイベントだが、一般人はもちろんのこと、東京の業界人にも知名度は低かった。

一部の業界人の自己満足的なところがあったと言わざるを得ない。

東京コレクションもそうなりつつあるのではないかと感じられる。

前提として一般人に興味を持ってほしいのか、そうではないのか、この辺りの線引きを明確化するところから始めてみてはどうか?
 2014/03/26 10:48  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

駆け込み消費は必要ない
 さて、消費税駆け込み需要なのだが、衣料品に関してはそれほど期待できないのではないかと感じている。
反対に日用生活品はそれなりに駆け込み需要があるだろう。

衣料品に関していうなら、今、多くの国民は1年間買い足さずとも過ごせるほど服を持っている。よほどの高額品は別として、増税になるといっても実際は3%増えるだけである。
1000円の洋服なら1050円が1080円になる程度であり、タンス在庫を豊富に持っている現状なら、30円高くなるくらいなら、今駆け込む必要がない。

10000円の洋服でも300円増にすぎない。
10万円の洋服なら3000円増になるが、10万円の洋服を買う人が3000円をけちるとは思えない。

食品を含む日用品は消耗品であるため、日持ちのする物なら今のうちにという心理が働く。

不思議なのは家電に群がる人たちだ。
家電には定価がない。いわゆるオープン価格である。
増税後に需要が落ち込めば、その分値引きされる可能性が高い。
10万円の家電製品があったとして、増税後は3000円の値上げになるが、売れ行きが鈍れば3000円くらいなら値引きをする。

かつての地デジ化ブームの反動後に、液晶テレビが価格を大幅に下落させたのと同じ理屈である。

こう考えてくると、消費増税に駆け込む必要があるのは食料品を含めた日用消耗品のみということになる。

 2014/03/25 10:48  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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