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「海外で」と言ったら
 日本人は全般的に欧米に対して過剰な信仰心を持っている。
シナジープランニングの坂口昌章さんによると「若い人ほど欧米信仰は減っている」というが、まさにその通りで、個人的体感では50代以上の欧米信仰は過剰である。
とくに衣料品分野での欧米信仰は他分野に比べてもなお酷いと感じる。

先日、雑談の席でこんな笑い話を聞いた。
「昔、この糸は海外から取り寄せました」と言ったら、相手が勝手に「イタリアですか?風合いが違いますよね。流石ですよね」と激賞したそうだ。
しかし、彼が説明を続ける前に勝手に「イタリア」だと誤解しただけであり、本当は彼は「韓国の東大門市場で」と続けるつもりだった。

「海外で」と言っただけで勝手に「イタリア」だと思いこんだという笑い話なのだが、実際、糸の良し悪しなんてものは見ただけ触っただけではわからないということである。
分かる人もおられるが、それはごく少数でほとんどは「わかったような顔」をして糸をなでているだけである。

まあ、頭で料理を味わう方が多いということだ。
 2013/05/31 09:52  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

直前のダイレクトメール送付だけでは不十分
 今週はアパレル関係のみならず、素材関係もあちこちで展示会が開催されている。
すべての評判はまだ聞けてはいないが、そのうちのいくつかは評判を耳にしている。

たいてい耳にするのは悪評なのだが(笑)、どうも客入りが悪いらしい。
それらの素材関係の展示会はキチンと告知したのかな?と疑問に思う。

せっかく良いコンセプトの素材関係の展示会でもそれが開催されていることを知らなかったら誰も来場しない。
宝の持ち腐れである。もったいないなと思う。

おそらくダイレクトメールを直前に送付したくらいなのではないか。
もっと頻繁にメルマガを送付するとか、ブログを更新するとかしないとなかなかお客は集まらない。

まあ、もっとも取り引きが絶対不可能な大手量販店とか5兆円を目指す某グローバル企業の担当者にいくら来場してもらっても枯れ木も山の賑わい程度にしかならないのだけど。
 2013/05/30 08:24  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

クレバーな人々
 先日、雑談でこんなことを話した。
業界紙には繊研新聞、繊維ニュースが残っている。日本繊維新聞は無くなった。

この業界では元繊研新聞社、元日本繊維新聞社という方はけっこう見かける。
中でも元日本繊維新聞社という人の数は断トツで多いような印象がある。

ところが元繊維ニュースですとおっしゃる方は割合に少ない。
知っている範囲では、若くして繊維ニュースを退職した方々は、だいたいが異業種に移る。
記者・ライター職で移籍する場合でも繊維業界外の業界へ移る傾向が強い。

そしてその選択はかなり正しい。
繊維業界は隠しようもない斜陽産業である。
アパレル業界も斜陽だ。2000年代前半に隆盛を誇った大手総合アパレルもオンワードHDを除けば経営は青息吐息である。

そういう業界にいつまでもしがみつかずにサっと異業界へ移る人々は非常に冷静でクレバーだと感じる。

筆者にもそういうクレバーさがあったらなあ・・・・・・・・・と後悔することしきりである。

 2013/05/29 10:19  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

ポケットと肌着
 先日、鎌倉シャツがニューヨーク向けに胸ポケットのないシャツを発売するというニュースについて論争になった。

ドレスシャツはそもそも肌着のシャツが由来だから、ポケットが無いのが欧米ではスタンダードである。だから正しいという意見と、日本人はアウターとしてシャツを着用するので胸ポケットのある方が望ましいという意見である。

まあ、どっちでも好みの問題だという気がする。
個人的には胸ポケットがあった方が若干便利なので好きである。

これと同じ論争が夏場にドレスシャツの下に肌着を着るか否かである。

欧米ではドレスシャツが肌着なのでその下に肌着を着るのはダサいという意見がある。
これは日本でも結構根強い。
一方、日本の夏は欧米とは比べ物にならないくらい湿度が高く汗の量が多いので、ドレスシャツの下には肌着を着るべきだという意見も多い。

最近の女性向けアンケートでも素肌にドレスシャツを着用して乳首を透けさせているオヤジはNGという意見が大勢を占めている。

まあ、たしかに欧米ではそうかもしれないが、湿度80%を越える日本の夏で、ドレスシャツのみで汗を吸収するのはかなり難しい。
その着用者が内勤ならそれも可能かもしれないが、炎天下に外回りをする営業マンなら肌着を着用しないと大量の汗でかなりヤバイことになるだろう。

だから筆者はシャツの下に肌着を着用する。

欧米では〜と言われたところで気候風土が違うのだから、別にそこに合わせる必要もない。
 2013/05/28 09:36  この記事のURL  /  コメント(2)  / トラックバック(0)

作り手も消費者も安全パイ志向
 以前の超ヒットアニメ「宇宙戦艦ヤマト」がリメイクされ、「宇宙戦艦ヤマト2199」として復活した。で、テレビ地上波での放送が4月から始まったのだが視聴率は上々の滑り出しらしい。

今回は通常のテレビアニメと異なり、いきなり映画化→DVD発売→テレビ放映という順番になっている。
通常のアニメは、テレビ放送→大ヒット→DVD→映画化である。

ただ、近年は原作漫画付き以外のオリジナルのテレビアニメではなかなかヒット作が出ていなかった。これを逆転させたことでヒットの兆しが出たということになる。

さて、テレビアニメでヒット作が生まれなくなったのは、視聴者側も安全志向が強まったからではないだろうか。
原作も何もないどこの馬の骨ともわからない連続テレビアニメなど時間がもったいなくて見ていられない。
しかし、テレビ放送前に映画なりDVDなりでの評価が定まっていれば安心して「見てみようか」ということになる。

これは衣料品業界でも同じではないか。
製造側は不況なので怖くて斬新なデザインの洋服など作る度胸がない。
どこぞの売れ筋のパクリとコピーに終始する。失礼、言い方が悪かったので「オマージュ」「インスパイア」と言い直そうか。

で、消費者側も「どこの馬の骨ともわからない」デザインの物を積極的には欲しがっていない雰囲気も感じられる。他所で「評価の定まっている」商品なら安心して手を伸ばす。

宇宙戦艦ヤマト2199のそこそこのヒットを見ていると何だか根底には相通じるものが感じられるのだが。
 2013/05/27 09:39  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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