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大晦日を休む施設まで
 今年は12月28日が金曜日、12月29日が土曜日なので、今日が仕事納めという企業が多いのではないだろうか。

大阪の天王寺にMIOというファッションビルがある。
JR西日本グループが運営している。

このファッションビルは今年の12月31日は休館する。新年の営業開始は1月1日からだ。

昔、大晦日は深夜まで店が開いていた。
洋服店ですら午後10時くらいまで開いていたのではないだろうか。
それは新年3日間ほとんどの店が閉まっていたからである。
年内に買いだめしておく必要がある。

だから、大晦日は店側にとっては一大商戦だった。

それが正月も店が営業するようになってだんだんと大晦日は「物があまり売れない日」になっていった。

でもそれが始まったのは、ほんの15年ほど前のことなのである。
大晦日の「売れなさ加減」は、わずかの間に休館する商業施設まで生み出してしまった。
他の商業施設も似たり寄ったりで、休館はしないまでもほとんどが大晦日は短縮営業だ。
通常よりも1〜3時間くらい早めに閉館する。

毎年この時期になると、わずかの期間でずいぶん生活様式が変わったなあと思ってしまう。
昭和は遠くになりにけりだ。

ありがたいことに、このブログを読んでくださっている方も多いようだ。
年内は今日でお終いにして、次は1月7日から開始させていただこうかと考えている。
 2012/12/28 09:13  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

1900円に上質さを求めるwwww
 赤貧な筆者は低価格〜中価格帯のチェーン店でよく買い物をする。
ユニクロしかり、ライトオンしかり、ジーンズメイトなどなどである。

先日、そんなあるチェーン店で商品を見て回っていると、二人連れのおばちゃんが入ってきた。おそらく40代後半くらいの専業主婦だろうか。
ジーンズ穿きの普段着カジュアルなので、セレブな奥様でないことを付け加えておこう。

その彼女らがセーターを手に取りながら「上質ちゃうな〜」と話し合っている。
そのセーターはウール主体だが、編み目が大雑把で使用している糸もなんだかカサついている。たしかに上質ではない。
けれども価格は1900円だ。きっとセール用に仕込んだ1900円セーターなのだろう。

まあ、お買い得感はまったくないが値段相応である。

しかし、このおばちゃんに限らず1900円のセーターに「上質さ」を求める消費者が多数存在するであろうことに改めて驚かされた。
消費者は安くて良いものに慣れきってしまっている。
それは不況が悪いのだとは思うが、「安売り」以外に無策だった多くのメーカー、小売店側にも責任があるのではないかとも思う。

メーカー、小売店側が消費者をそのように教育してしまったといえるのではないだろうか。
教育という言葉が適切でないなら啓蒙、啓発してしまった側面も大いにあるのではないか。

デフレスパイラルが止まらない理由は、そういう要素も大きいのではないか。そう思えてならない。
 2012/12/27 10:00  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

縮小する国内製造スペース
 中国の人件費が年々上がっており、来年も上昇する。
こうなると商品によっては日本国内で製造しても変わらない物、日本国内で製造した方が安い物も出てくる。

そうすると「国内製造業復活か?」という期待が膨らむわけだが、実状はそれほど甘くない。
日本国内の製造スペースは年々減り続けており、中国製造を諦めた商品すべてを引き受けることはできないのが現状である。

「日本の生地メーカーを守れ」という声はよく聞くようになったが「縫製工場を守れ」とか「洗い加工場を守れ」とか「整理加工場を守れ」という声はあまり聞かない。

先日、知り合いのカットソー企画会社が、和歌山のカットソー縫製工場を買収した。
近年珍しい動きだと思って尋ねてみると、「社長が高齢で引退することになって、御子息は跡を継がないから廃業する運びになっていた。縫製スペースは貴重なので当社が経営を引き受けることにした」という。

こういう事例はかなり珍しいことで、高齢化で廃業する縫製工場は後を絶たない。

今年だけでも有名なところだと井上プリーツ、ダイイチ、吉田染工などの加工企業が倒産している。井上プリーツはプリーツ加工場、ダイイチは整理加工場、吉田染工は洗い加工場だ。

業界や行政の目は何故か生地工場ばかりに向いているが、今のままではまったく効果がない。

物作り神話を美しく飾るのはけっこうだが、整理加工場がなければその生地は売り物にはならない。
 2012/12/26 09:21  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

買いたい物があまり無い
 一応、アパレル業界の端っこには属しているので、夏冬のバーゲン時には何か新しいアイテムを買うようにしている。
しかし、この2,3年は「どうしても買いたい物」があまりない。

当方は赤貧なので、高級ブランドはもともと論外である。
数年前くらいまでは、それでも「これがトレンドだからどこのブランドのでも良いから買って試してみたいなあ」という物があった。
3年くらい前からそれがなくなった。
買うとしたら動機は「ジーンズがそろそろ破れそうだから買い替えようかな」とか「以前持っていたコートの形が古くさくなってしまったから、似たデザインで今風のシルエットのに買い直そう」とか、そういうことがほとんどである。

レディースと違ってメンズの洋服のバリエーションは少ない。
42年も生きていると一通りの洋服は持ってしまっている。
似たような洋服をこれ以上増やしても仕方がないし、かと言って、奇抜な色やデザインはオッサンが着ても似合わない。

それでも数年前くらいまでは「お、あのアイテムはすごい人気だな。一度試してみるか」と思わせるくらいのヒットアイテムがあった。それで買ってみたがまったく似合わなくてタンスの肥やしになったりしたのだが・・・。

オッサンがこう感じてしまうあたりにも昨今のアパレル不振の原因があるのではないか。

しかし、トレンドアイテムを追いかけて右往左往しなくなった(というよりもビッグヒットのトレンドがない)状況は日本がそれだけ成熟社会になったということだろう。

昔の活況を知っている方には物足りなく感じられるかもしれないが、筆者は成熟社会で良いのではないかと思っている。

 2012/12/25 08:42  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

受注を断る心配はその時になってからすれば良い
 以前に「製造業は発信が足りない」と書いたところ、某業者に携わる方から「発信してもし受注を断るようなことになっては申し訳ないので闇雲な発信は賛成できない」というご意見をいただいた。

なるほど。そういう視点はなかったので、勉強をさせていただいた。
こちらが言葉足らずだった。

その方の工場の繁盛ぶりは理解できるが、そうではない繊維製造業は国内に山ほどある。
「受注を断る」ほどの工場なら発信は必要ないが、仕事を探す製造業は発信をした方が良い。逆にいうなら「受注を断る」ほどまでになるのは生半可なことではない。
仕事を断ることはそのときになってから考えれば良いのではないか。

それに「仕事を断る」ことは悪いことばかりではないだろう。
それほど忙しいのなら、その工場の作業にプレミアが付く。
筆者は行列を作ったりキャンセル待ちをしたりすることが大嫌いだが、多くの人はそういう料理店やホテルにステイタスを感じるものらしい。

ならばそういうステイタス性のある工場になるのも悪くないと思うのだが。
 2012/12/21 10:26  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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