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安全パイ志向で閉塞感
 先日、13年ぶりにかつての人気番組だった「料理の鉄人」が復活した。
13年前はほぼ毎週見ていた。

今回のリニューアル版の初回も見たかったのだが、所用で見逃してしまった。

個人的には期待をしていたのだが視聴率は10%とあまり振るわなかった。
これについて、今は見たい番組は録画で見る時代だという意見もある。たしかにそういう要素はあるだろう。
しかし、Wカップやオリンピックなどの中継は視聴率が高い。
「見たい」と思う番組なら、オンタイムで見る方も多いのだろう。

さて、最近は料理の鉄人に限らず、リニューアル、リバイバルばかりである。
サイボーグ009、宇宙戦艦ヤマト、聖闘士星矢と70年代・80年代の人気アニメが続々と復活している。
そういえば、「ガッチャマン」も実写映画化されるという。これも70年代の人気アニメである。

クールジャパンというものの、日本は新しいソフトを生み出す力を失ってしまったように見える。
本当は失っていないのかもしれないが、テレビ局や制作会社が極度の「安全パイ」狙いだということだろう。昔の人気番組をリニューアルすれば、一定の視聴率は確実に稼げると。

しかし、料理の鉄人などはその思惑を打ち砕いた。
料理の鉄人でなかったら視聴率10%も稼げなかったと見ることもできるが、やはり安易なリニューアルでは厳しいということだろう。

そして、新しさが見えないのは、アパレル衣料品業界も同じである。
こちらはリニューアルではなく、ヒットの芽がある商品のコピー合戦である。
これも「極度の安全パイ志向」の産物ではないだろうか。

 2012/10/31 10:32  この記事のURL  /  コメント(3)  / トラックバック(0)

小ぢんまりした方が良いのでは?
 7月のセール分散化から店頭が悪いと聞く。
衣料品が悪いのはここのところずっとのことだが、今年は例年以上にひどいという。

しかし、某ブランドは「展示会で受注が増えて例年になく忙しいですわ〜」とおっしゃっている。
おお、朗報である。

けれどもこのブランドの年商は小さい。
おそらく数億円くらいだろう。
規模が大きいからエライとか、小さいからどーでも良いとかそういうことが言いたいのではない。

もしかしたら、このブランドのように規模は小さいが「この秋は好調です」というブランドがほかにもあるかもしれない。
多くの人から注目を集める大型ブランドやチェーン店が苦戦をしているのである。

そういうことから考えると、現在の状況では「ビッグビジネス」は生まれにくいのではないかとも感じる。小資本で小ぢんまりした身の丈経営の方が良いのではないだろうか。

少なくとも赤貧洗うが如しの筆者には、小ぢんまりした身の丈経営のブランドの方が親近感が持てる。
 2012/10/30 10:27  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

気持ちはわかるのだけど・・・・
 生地の表面にコーティングのような加工を施して、防水・防汚などの効果を得るものがある。

先日、その見本を見せていただいたのだが、通常のコーティングよりも柔らかく耐久性がありそうだ。

さまざまな高級生地にこの加工を施し、バッグなどを作ってみてはどうか?という案が出た。
下地となる生地にもよるが、シルクを使ってバッグを組み立てたら数万円以上になるという。
ならば、帆布やデニムなどの比較的安価な素材を使えばどうか?というとおそらく2万円前後に収まるという。

ならば、2万円でバッグを作ってみては?と思うのだが、作り手側としては「最高級品にこだわりたい」という気持ちが強い。
作り手側のその気持ちは十分に理解できるものの、やはり最初は2万円前後でスタートする方が良いのではないかと思う。

2万円のバッグというのは決して安物ではない。
それなりにブランド名の確立したバッグも2万円台で販売されている。
むしろ、新規ブランドがその値段で参入して成功できるのだろうかと不安にも思う。

もしかしたら新参ブランドとしては1万円台での投入の方が良いかもしれない。

むやみやたらな安売り競争には疑問を感じるが、名の通っていない新参ブランドが超高額品をいきなり投入するのはなかなか厳しいと思う。
最高級生地を使った10万円のバッグが売れれば良いが、売るためには商品作り以外にも販促やPRなどでかなりの工夫を凝らす必要がある。
それらがなければ売りこなすのは難しい価格帯である。

作り手側は往々にして「最高級品で」という思いに駆り立てられるが、それが超有名ブランドの特別ラインであるなら別だが、名も通っていない新参ブランドであるなら、ある程度値ごろ感のある価格帯からスタートする方が良いだろう。

産地ブランドも同じような失敗を多くする。
作り手の熱意は分かるのだが、その辺りの価格設定とポジショニングは冷静になる必要がある。
 2012/10/29 10:04  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

このまま年明けセールに突入するのでは?
 先日、10月22日ごろに久しぶりに「あべのキューズモール」に立ち寄ってみた。
ご存知の方も多いが、ここは天王寺駅という都心ターミナル立地でありながら、郊外型店舗を集積した商業施設である。

すでに各テナントで「秋物セール」が始まっていた。
だいたい割引率は20〜50%だ。

また、先日、久しぶりにテレビを見ていたら、「くずはモール」が5日間秋物セールを行うというテレビCMが流れていた。日程は10月25日〜29日である。

くずはモールも京阪くずは駅前にある中規模の商業施設で、京阪電車沿線の人が集まる商業施設であり、大阪市内からわざわざ行く人は少ないだろう。そういう立地である。

9月・10月と展示会を廻っていると、「店頭が例年よりも鈍い」という話ばかりを耳にする。
それでも昨年秋は「全体的に悪いが、あのブランドは良いらしい」という話も聞いたが、今秋は「良い」と言われるブランドを耳にしない。

だからこその郊外型の性質が色濃い施設は、早くもセールに踏み切っているのだろう。
11月も文化の日や勤労感謝の日などの祝日がある。ここでのセールは当然あり得るだろう。
そうなると、そのまま12月上旬のプレセールに突入して、年明けのセールを迎えることになる。

「セール後倒し」を叫んでいる2社があるが、何のことはないセールは自然発生的に前倒しになっている。
 2012/10/26 10:06  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

大きすぎても不便かも
 昨日、阪急百貨店梅田店の内覧会にもぐりこんだ。
今日から二期棟がオープンするが一部エリアはまだ施工中で、グランドオープンは11月21日になる。

リリースによると売り場面積は8万平方メートルで、売り上げ目標は2130億円と発表されている。

大丸梅田店が6万平方メートルで、売上高が600数十億円だから、売上高は三倍ということになる。

来年春にオープンする近鉄百貨店阿倍野本店の売り場面積は10万平方メートルになるとか。

大丸梅田、阪急梅田、近鉄阿倍野と2万平方メートルずつ、広くなっている。
6万平方メートルでも百貨店としては異例の広さだが、それを大幅に上回る8万平方メートル、10万平方メートルという超巨大売り場は果たして有効に稼働するのだろうか?

恐竜がだんだんと巨大化していったような印象を受けるのは筆者だけだろうか。
郊外型ショッピングセンターもどんどん大型化しているが、ある一定の面積を越えてしまえば巨大化は逆に不便となる。利用者の館内移動が大変になるからだ。

超巨大施設としてはイオンのレイクタウンがある。
知り合いの記者によると、巨大すぎて客がたどり着けない区画がある。それらの区画は早くも寂れているという。

やはり過ぎたるは及ばざるがごとしである。

さてさて巨大化し続ける関西の百貨店はどういう結末を迎えるのだろうか。
 2012/10/25 09:34  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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