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どこで販売するつもりなのですか?
 近頃、アパレルメーカーやデザイナーと産地企業を巻き込んだ勉強会やグループ作りが盛んに行われている。これ自体は良い試みだと思うが、もう何十年も前から提唱されてきたことのリニューアルバージョンだとも見える。

ただ、産地企業が外との交流を持つことは非常に良いことだし、ぜひ続けていただきたいとも思うが、このメンバーが「実際のファッションビジネス」を志すのはどうかと思う。勉強会や交流会で留めておいて緩い付き合いを続ける方が良いのではないだろうか。

実際のファッションビジネスとなると、販売の問題が持ち上がる。
その際、必ず小売店をメンバーに引き入れることが必要不可欠となる。
専門店でも良いだろし、セレクトショップでも良いし、量販店や百貨店だって良いだろう。
通販やインターネット販売会社でも構わない。
しかし、傍から現在の勉強会を眺め続けていると、メーカーとデザイナーと産地の集まりに終始している。じゃあ、よしんばモノができたとして何処で販売するつもりなのだろうか?

一定の段階が過ぎたら、次は小売業をメンバーに加えないといけないのだが、一向にその気配がない集まりが多い。
さて、いくつもあるグループは今後どのように舵取りをするのだろうか。傍から生暖かい目で見守りたいと思う。
 2012/07/31 10:04  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

消費者にニーズを提案できるモノ作りを
 消費者モニターすべてを否定するわけではないが、ことファッション衣料に関しては消費者の意見の取捨選択が重要であると思う。
馬鹿正直に消費者から寄せられる意見をすべて商品に反映させる必要はない。
極端な言い方をするなら、ある人は「明るい色が欲しい」と言い、別の人は「もうすこしシックなイメージで」という。
さてどちらを採用するのだろうか?どちらかに絞るべきで、両方採用するなら分けのわからないカラーパレットが出来上がる。

販促コンサルタントの藤村正宏さんのブログからご紹介する。

消費者は自分のニーズに気づいていない
http://ameblo.jp/ex-ma11091520sukotto/entry-11312572979.html

素晴らしい時間や憧れのライフスタイルが「体験」できますよ、と気づかせてあげると、消費者は急に欲しくなるわけです。


これが「体験」を売るという発想です。


たとえば、あなたが女性の友達と一緒に、スーパーブランド『エルメス』に入ったとします。
彼女は商品を見るたびに、



「あ、こういうの探していたの〜」
「あ、こういうの欲しかったの〜」
「あ、これいいねぇ〜」

と、連発です。


結局彼女は7万円の薄いグリーンのスカーフを買いました。

彼女は本当にそれを探していたのでしょうか?
本当にそれが欲しかったのでしょうか?
彼女はエルメスにニーズがあったのでしょうか?

(中略)

しかしこの時の彼女はちがうでしょ。


ブラブラと銀座を歩いていて、いろいろなブティックに立ち寄り、たまたま入ったエルメスで、自分の欲しいモノに出会ってしまったというのが正解です。
それまで気づかなかった自分のニーズに気づいたということです。


もしエルメスに行く前に、彼女に「何が欲しい?」と聞いたとしたら、


「エルメスの薄いグリーンのスカーフ」

とは答えなかったはずです。
だって彼女はそういうマフラーの存在さえ知らなかったのですから。


とのことである。

今回は「エルメス」というステイタス性の高いブランドが例なので、一概に違うとは言い切れない部分もある(文中でも言及されておられる)が、これは他のブランドだって同じではないだろうか。

目当てらしき商品があって、店頭を覗く。
そうするとこれまで認知していなかった他の色も見かける。
すると、こっちの色の方が欲しくなって買う。

こういう流れはエルメスに限らず、ユニクロだってしまむらだって、無印良品だって同じではないか。
全商品ラインナップなどいくらネットが発達している現代とはいえ、把握できない。
だって店頭にはネットに掲載していない商品もあるから。

実際に店を見ると、知らなかった商品がたくさんある。
それを見ていたら欲しくなる。
これが普通の消費行動である。

消費者の意見を聞くのではなく、作り手側は消費者に対して提案するモノを作る必要がある。それが受け入れられる場合もあるしそうでない場合もある。
そうでない場合も販促手法やネーミングを変えたら売れたこともある。

そういうものである。
 2012/07/30 10:55  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

見せ方が不適切ではブースに立ち寄らない
 先日、某レディースアパレルが久しぶりに合同展示会に出展したと聞いた。
カジュアルで2ライン、ややシックな2ラインを持っているのだが、そのうちの3ラインを出展したそうだ。
合同展示会の1ブースはだいたい3×3=9平方メートルである。
展示会によっても少しずつ大きさが違うので9平方メートル前後と考えた方が良い。
出展料は1ブースでだいたい30万〜40万円。
だから、よほどの大企業でない限り5ブースも10ブースも出展することは不可能である。
おそらく2〜3ブースがせいぜいだろう。

この中で、明確な区分けもせずにテイストの異なる3ラインを同じブースで出展するのは逆効果である。
なぜならごちゃごちゃしてお互いの長所がまるで引き出せないからだ。
それならいっそのこと独立した1ブースずつを3つ別々の場所に出展した方が見やすいだろう。

展示会に出展する際は「見せる」ということを念頭に置かないと意味がない。
「来場者が○○万人」と言っても、それは会場全体に来る人数であり、あなたのブースに○○万人来るわけではない。
「見せ方」が不適切ならば、その○○万人はあなたのブースを素通りしてしまう。
結果的にあなたのブースに立ち寄った人数は数十人程度で終わってしまう。

合同展示会に出展するブランドはここを忘れていることが多い。
「○○万人も来場者があったらうちのブースにも○○百人くらい立ち寄ってくれるやろ」という安易な気持ちで出展する人を何人も見てきた。

合同展示会に出展するなら「見せ方」の専門家に一度は相談した方が賢明ではないだろうか。

 2012/07/27 10:22  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

消費者の声は聞きすぎてはダメ
 販促コンサルタントの藤村正宏さんが「商品作りに際して消費者の声を聞きすぎるな」と書いておられるがその通りだと思う。
工業製品でも衣料品でも食品でもsおうだが、消費者の意見を聞くことは大事だが、それをすべて盛り込んではだめだ。消費者は勝手なことしか言わないからだ。

消費者モニターが作りましたという商品が過去にいくつもあったが、現存している商品があるだろうか?おそらく無いはずである。

iphoneというスマートフォンがある。
これは、デザイン性の高さにも定評があるが、筆者はバッテリーを自分で取り外して交換できないことが不便だと感じている。
通常の携帯電話のバッテリーは使用して1年が過ぎると充電量が減少する。
このため、通常の携帯電話ならカバーを自分で外して新しいバッテリーと取りかえることができるようになっている。
しかし、iphoneは見た目の美しさを追求した結果、継ぎ目がない。
従ってカバーを自分で外してバッテリーを交換することができない。

スティーブ・ジョブズという人に特別な思い入れはまったくないが、彼が消費者の声をそのままデザインに反映していたら、おそらくバッテリーを自分で交換できるように外装に継ぎ目が入ったはずである。
果たしてそのiphoneは支持されたのだろうか?おそらく今のiphoneほど評価は高くなかったのではないだろうか。

彼が消費者の声を聞かずにデザインをしたことがiphoneの大ヒットにつながったとも言える。

必要以上に消費者の声とやらを過大評価しても却って有害になる場合も多い。
 2012/07/26 10:28  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

勢いがないクールビズ商戦
 今年の夏はクールビズの声をさっぱり聞かない。
果たして売れているのだろうか?体感としては売れていないと思う。

先日、某広告代理店のオジサンから、クライアントの有名スーツブランドが「クールビズがちっとも動かないから頭を抱えている」との情報をいただいた。
また、某量販店メーカーからは「クールビズ対応として、冷却材を首に巻くストールを製造したが7月半ばの時点でまったく売れていない」との声も聞いた。

衣料品のみならず雑貨もあまり好調ではないらしい。

梅雨が終わって猛暑が到来したので、もしかしたら今からはある程度売れるのかもしれない。

クールビズが不調だった原因をいくつか考えてみた。

1、7月半ばまでそれなりに涼しかった
2、昨年ほど節電を言われなくなった
3、昨年にある程度の量を買いこんだ

あたりではないだろうか。

こうなると来年からのクールビズ商品もあまり盛り上がらないのではないか。
もしかすると、クールビズのピークは昨年だったのかもしれない。

冬のウォームビズもあまり勢いがないのではないだろうか。
 2012/07/25 10:58  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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