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1990円ダウンまで登場した
 先日、自宅の近所の国道沿いにある郊外型ドラッグストアに行った。
当然、クスリを買いに行ったのだが、そこに1990円の薄手ダウンジャケットが売られているのを見て驚いた。

ノーブランドでどこかの量販店メーカーの自主企画製品だと思われる。
タグを確かめたがどこのメーカーだか分からなかった。
また先日、大阪の本町で、ネオワールドという会社の直営店を拝見した。
ここは、まだ数店舗くらいしか展開していないのだが、低価格のレディースウエアを販売する会社である。
そこで、薄手ダウンジャケットが2560円で売られていた。

いずれの商品も「ダウンとフェザー」が内蔵されている。
決して「中綿」入りジャケットではない。
イオンやヨーカドー、ユニクロにある軽量ダウンと同じような形状をしていた。
店頭に混じっていても一目では判別できないだろう。

ジーユーが軽量ダウンを定価2990円で販売している。
昨年までは「これが底値だろう」と考えていたが、2560円、1990円という商品が現れた。
今後、まさか990円ダウンは登場しないと思うが、1990円が底値ということになるだろう。

ダウンジャケットの値崩れもいよいよ極まったと言える。
 2012/01/31 09:37  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

もう一度物作りを見直してみては?
 1月7日の朝日新聞に川久保玲さんのインタビューが掲載された。
たぶん、多くの方々がお読みになったと思うが、クリエイティブの欠片もない人間にとって、半分賛同できたが、半分はよく分からなかった。

その中でこんな一節があった。

 「すぐ着られる簡単な服で満足している人が増えています。他の人と同じ服を着て、そのことに何の疑問も抱かない」


一昔前のQR対応のSPAブランドの躍進や、つい2年ほど前のファストファッションブームはいかにもこの風潮が顕著に表れたといえる。
つらつらと20年前の1990年当時を振り返ってみると、「すぐ着られる簡単な服」はほぼ無かった。カッコイイけどバカ高いDCブランドか、1900円でお手頃だけどめちゃかっこ悪い量販店の自主企画商品かしかなかった。

今でこそ、黒いスーツはツープライススーツショップでも販売されているし、イオンや西友でも一万円程度で販売されているが、当時のロードサイドスーツショップでは販売されていなかった。若かりし筆者は黒いスーツを大枚はたいてDCブランドショップのバーゲンで買った記憶がある。

ジーンズにしてもそうだった。7900円のリーバイスと、イズミヤで買ってきた1900円の自主企画商品は明らかに見栄えが違っていた。
記憶を頼りに書いているので、いささか脳内改変があるかもしれないが、生地の厚さ・風合い、ウオッシュの色落ち、シルエットとすべてが異なっていた。
22歳まで1900円の自主企画商品を愛用していたが、リーバイスを初めて穿いたときに「これは高いだけあって違う」と感じた。

川久保さんの指摘された部分にはまったく賛同するのだが、
低価格品の企画内容と、いわゆる「ブランド」の企画内容がそれほど違わなくなってきたこともそういう風潮を助長したのではないだろうか。
ユニクロの3990円ジーンズと、後ろポケットのステッチを外したブランドのジーンズは一目見ただけではほとんど大差ない。
スーツしかり、セーターしかり、ポロシャツしかりである。

そうなると、消費者は「安い方で買う」のである。
これが自然の摂理だ。
同じ物は安い方で買う。
アパログでも毎週ブログを書いておられる生地雅之さんの用いられた例えだが
「コカコーラが1缶120円の自販機と、100円の自販機があるなら、ほとんどの消費者は100円の自販機で買う」。
これが普通の消費者の動きであろう。

120円の自販機でわざわざ買う人はよほどの少数派であり、100円の自販機の場所を知らなかったか、「デフレは俺が食い止める」という使命感に燃えた方かのどちらかであろう。


川久保さんの物作りの姿勢は別格だが、一部を除いて「大半のブランド側」が安易な物作りに走った結果でもあるような気がしてならない。
そういう意味では、低価格ブランドと「明らかに異なるクオリティ」を実感できる商品作りをすることが、ブランド側の復活につながるのではないか。

 2012/01/30 09:47  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

不毛な価格競争
 漠然とした雑感を記したい。

現在、アパレル業界、流通業界はユニクロを意識して商品作りや価格設定を行っていると感じる。
「ユニクロがあの値段だから、当社は100円安くしました」というような打ち出しである。
言外に担当者の「エヘン」という自慢の声が聞こえてきそうで気味が悪い。

実際は100円安かったところで、その差額では缶ジュースの一本も買えないのであるから大した効果は無い。

しかし、多くのブランドや流通が価格ばかりに気を取られているが、ユニクロの本質は素材メーカーとの共同開発であり、工場との取り組みである。
いわゆる垂直統合に近い形での生産形態である。
そのためにあの価格の割には、質の高い商材が出来上がるのである。
ここを忘れて、「ユニクロよりも100円安くした」「ユニクロよりも500円安くした」という不毛な戦いを繰り広げている。
ユニクロよりも100円安いかもしれないが、品質もユニクロに劣る物が数多くある。
なら100円や500円安いところで、そんな粗悪品より、ユニクロの商品を買った方がずっとお得である。

とくにその傾向は量販店に強いような気がする。
イトーヨーカドーの「グッディ」はその後どうなったのだろう?華々しいデビューの割に、さっぱり評判を聞かない。
店頭で見る限りにおいて価格はユニクロ並みだが、素材品質は劣っている。そしてデザインは似ている。
だったら消費者はユニクロを選ぶ。


そういえば、業界の某大先輩もイオンの仕事をしたことがあると仰っていたが、品質は二の次で「とりあえず価格をユニクロ並みに」というやり方だったらしい。

ユニクロが拡大して早15年。量販店や低価格アパレルの首脳陣は、ユニクロが支持されている理由をいまだに「価格だけ」だと思っているのだろうか?
 2012/01/27 09:47  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

若者の○○離れは愚の骨頂
雑誌販売1兆円割れ…震災・スマホ影響
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120125-00000320-yom-soci&1327455460

という記事が掲載された。

2011年の書籍・雑誌の推定販売額(電子書籍を除く)は前年比3・8%減の1兆8042億円で、7年連続で前年を下回ったことが25日、出版科学研究所の調べで分かった。

 特に雑誌は同6・6%減の9844億円と過去最大の落ち込みとなり、1984年以来27年ぶりに1兆円を割り込んだ。東日本大震災と節電の影響で娯楽・レジャー誌の部数が減ったことに加え、スマートフォンの普及で若者の雑誌離れが加速したと見られる。

 雑誌の販売額は統計が始まった1950年から増え続け、97年には1兆5644億円とピークに達した。その後、インターネットの普及で減少に転じ、14年連続で前年を下回った。



とのことである。
たしかに雑誌は一部の誌名を除いて苦戦傾向にある。
ファッション雑誌なんて惨憺たる有様だ。
しかし、その原因が「若者の雑誌離れ」とされていることには、呆れてしまう。
スマホや震災が原因なら、雑誌離れをしているの若者だけではない。
震災で被災したのは若者だけではなく、老若男女等しく被災している。
スマホで遊んでいるのは若者だけではあるまい。40代・50代のオヤジもけっこう使用率が高いぞ。

メディアが何でも原因を「若者の○○離れ」に求めるのはそろそろやめないか。
アホの一つ覚えである。

ビールが売れないのも、自動車が売れないのも、ブランドが売れないのも、雑誌が売れないのもみんな若者のせいなのか?

ビールを飲んでスポーツカーに乗って、身分不相応なブランド品を購入し、チャラチャラした雑誌を買いあさり、盗んだバイクで走って校舎のガラスを割って、軋むベッドの上で優しさを持ちよるというライフスタイルを若者全員に押しつけるのは愚の骨頂である。
 2012/01/26 11:45  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

ファッションショーは1時間以内に
 ファッション専門学校の卒業制作ショーの時期である。
最近はほとんど行かなくなったが、以前は4〜5校程度は拝見させていただいていた。

物作りの良しあしについては、あまり立ち入らないことにしている。

ショーそのものについてちょっと意見がある。
個人的体感で言うと、ショーは1時間以内で終わることが理想的だと思う。
なぜならショーが1時間を越えると、見ている側の集中力が無くなり、居眠りをしてしまうからである。中には2時間とか2時間半とかの学校があり、毎回、1時間を少し過ぎたあたりから、意識をなくしてしまった。(要は居眠りしていたということ)

以前、卒業制作ショーではなく、プロのデザイナーの個人コレクションで1時間を越えるものを拝見したことがある。もちろんプロなので出来栄えはすばらしかったが、後半20分の記憶がない。(要は眠ってしまったということ)

自校の生徒の力作を余すところなく見てもらいたいという気持ちはわかるが、ショーは1時間前後をめどにコンパクトにまとめる方が、観客の記憶にも鮮明に残るのではないだろうか。

 2012/01/25 10:17  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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