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産地の宴会にて
 繊維産地の展示会などに関係していて不思議に感じていたことがある。

産地展示会などを開催する際には、個々の企業がいくばくかのお金を支払わないといけない。少なくとも各社が5万円や10万円程度支出せざるを得ない。

その際に産地全体としては非常に紛糾する場合が多い。
「ワシら5万円も出されへん」とか「2万円支出が増えたら死活問題」などなどのようにである。

もちろん国内繊維産地の厳しさは良く理解している。
なるほど、5万円は厳しいだろう。もしかしたら2万円も厳しいのかもしれない。

しかる後に、だいたい反省会という名の飲み会が開催される。
繊維業界は川上も川下もお酒が大好きである。
その「反省会なる飲み会」が終了して、支払いの時になると、先ほど「資金難」を訴えていた人々が、我先に「今日はワシが支払う」「いやいや今日は俺が」「ここは僕が」という状態になる。
支払い総額は5万円を遥かに超えている場合も少なくない。


その光景を見ていると「?」だらけである。

展示会には2万円を惜しんで、飲み会では5万円でも10万円でも進んで支払う。
これは逆ではないだろうか?
個々で見れば、新しい業態を切り開いている繊維製造業者が各産地に存在する。またそれらに続こうとする企業も現れ始めている。
しかし、産地全体を見ると、各産地とも飛躍する気配がない。

産地にこの風習が根付いている限り、産地全体の飛躍は望めないのではないか。
 2011/09/30 09:48  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

大物を外してもあまり影響はないのかも?
 少し前になるが、タレントの島田紳助さんが電撃引退をした。
好きなタレントではなかったので、別にどうということはなく、できれば背後関係をキッチリと明るみに出してもらいたいと思う。

それまでレギュラー番組を数多く抱えており、そのどれもがある程度の高視聴率を稼いでいたから、引退当初は今後の番組製作を心配する声も聞かれた。
騒動が落ち着いてきて、彼が外れた番組の視聴率を見ると、ほとんど視聴率は落ちていない。むしろ微増しているものもある。

最近では、彼抜きでも番組を制作することは十分可能だとわかったようで、彼の「神通力」も切れてしまった。


アパレル業界も同じなのではないかと思う。
「社長に●●さんを起用していれば大丈夫」「デザイナーに××さんを起用すれば必ず売れる」「○○さん抜きでブランドが立ち上げられるのか?」「▼▼さんを起用しないと失敗するのではないか」
という風潮が強い。

特定の有名人を経営者なりデザイナーなりに起用しなければ売れるブランドが作れないと考える方が多い。

しかし、これはテレビにおける「島田紳助」状態ではないのか?
特定の有名人を外してみても売り上げはあまり変わらなかったり、むしろ上手く業務拡大ができたりするのではないだろうか。

今は景況が厳しいので、少しでも確実性の高いプロジェクトを組みたいと考える気持ちはわかる。過去に実績のある人々を起用すれば「失敗は少ない」という考え方が主流になることもわかる。
しかし、そういう考えばかりでは、いつまで経っても業界体質も変わらないし、新しいブランドも生まれない。

 2011/09/29 10:00  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ベーシック路線一辺倒では売り上げ拡大は不可能
 今春夏に続いて、今秋冬のユニクロの店頭を眺めているとベーシック商品に特化しすぎていてあまり買いたいものがない。
ラムウールセーター1990円の色違いを1枚買おうか、というくらいである。

さて、トレンド商品を苦手とするユニクロがベーシック路線を強化することには非常に賛成である。しかし、ベーシック路線一辺倒で、売上高6500億円からさらに上積みを目指すことはかなり無理があると感じる。

もし、ユニクロが売上高100億〜200億円程度の規模ならベーシック路線一辺倒でも売上高を増やすことは可能だろう。
やり方にもよるとおもうが、500億円企業までなら売り上げ拡大が可能だと思う。

しかし、1000億円を越えた企業がベーシック商品一辺倒ではなかなか売り上げ拡大は難しい。ましてや6500億円を越えるのは不可能に近い。

そこからの上積みは、やはり小ロット多品種のトレンドアイテムが必要になる。
ユニクロの規模なら東京、名古屋、大阪、横浜あたりの都心大型店のみに1型5000〜1万枚くらいの期中差し込み型トレンド商品を供給することは可能だと思う。

ユニクロ側から見れば「非効率的」だからやりたくないのだろうが、6500億円以上の売り上げ規模を目指すなら必要である。それに元々ファッションというのは「非効率的」なものである。「効率追求」がしたければ重工業分野を目指すべきであろう。
 2011/09/28 10:00  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

百貨店売上高が大きく伸びることはない
 いささか旧聞であるが、全国百貨店の8月度売上高が発表された。
売上高が4258億円で前年比1・7%減である。

今後も百貨店売上高はこの水準で推移すると考えられ、一部の方々が期待しておられるような大幅復活は未来永劫にないだろう。

今回は話題だったクールビズ商品が息切れしたと説明されているが、まあ、8月に入ってまだなお「クールビズ用の半袖ポロシャツを買わねば」と考える消費者は少数派であるため、当然なのではないだろうか。よほどのお買い得価格に値引きされた物を1枚か2枚買う程度だろう。

百貨店に限らず、量販店・専門店にも明るい兆しがあるのは、今年度に限り、冬場の「ウォームビズ」商品が本格的に動き出すことであろう。
これまで掛け声倒れだった「ウォームビズ」だが節電の影響で、例年になく活況を呈しそうである。
11月ごろから動き始めると推測しているが、ただ、1月2日からはバーゲンが始まる。
11月・12月の2ヶ月間で売り切らねばならないため、非常に時間的に余裕がない商戦となる。

反対に消費者の立場から見れば、11月はそれほど寒くない。12月は下旬に寒さが来るがそれはわずか10日ほどを我慢して凌げば良い。1月2日からはバーゲンが始める。
寒さがそれほど苦にならない方であれば、1月2日のバーゲンまで凌ぐことは、容易であろう。

さて、ウォームビズはどこまで伸びるのだろうか?
 2011/09/27 09:53  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

商業エリアの作り方
 先日、ある商業施設の方とお話をした。

大阪では、駅ビルが集積した梅田、駅前に量販店型大型商業施設が出来た天王寺が活況である。また難波も根強く、改装後の高島屋は好調である。
心斎橋筋商店街は、やや人通りが減ったのではないかという指摘はあるものの、許容範囲内だろうと感じる。

最も寂れているのが、南船場、堀江、アメリカ村といった地域で、これらの共通店は「駅から近くない」「小型路面店が集積しており、目当ての店から店へと移動するのに時間がかかる」「大型商業施設がない」である。

東京には詳しくないが、伝聞するところによると、東京も駅ビルが活況で、代官山や裏原宿が寂れているという。代官山、裏原宿も南船場や堀江と同じ立地条件である。

要するに東西を問わず「小型路面店しか集積しておらず、駅から遠い立地は寂れる」傾向にあるということだろう。

ところが、ある経済誌の方から教えていただいたのだが、
「駅と駅の間にある地域はある程度活況が残っている」という。
大阪でいうならさしずめ「難波〜心斎橋」間であろう。

地下鉄難波駅を降りて、上がると高島屋がある。
そこから地上のアーケード商店街を歩いて行くと10分ほどで心斎橋筋商店街へと着く。
心斎橋筋商店街には、地下鉄心斎橋駅がある。

経済紙の方によると、
「難波駅で降りて心斎橋商店街まで歩いて、心斎橋駅でもう一度電車に乗って他の地域に移動する、または帰宅するという利用法があるため、ある程度の活況が残っているのではないか」という。
もちろん心斎橋駅で下車して難波駅から移動する場合も含まれている。

南船場、堀江、アメリカ村は両端に駅がない。
そのため、利用客が年々減少しているとも考えられる。

今後、そうそうはないだろうが、新たなエリア作りの際には、参考になる見解だと思う。
 2011/09/26 09:56  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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