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昨春とトレンドがあまり変わらない
 生地商の展示会やアパレルのレディース展示会を見ていると、2011春も昨年春と同様に
ライトオンスデニムトップス(ダンガリー、シャンブレーを含む)と花柄マキシ丈ワンピースの組み合わせが流行しそうである。
昨年春と異なるのは、花柄が小花柄から中花柄・大柄へと変化したことくらいなのだが、昨年買った小花柄を着用してもまったく違和感はない。安心して昨年物を着まわせる。


「不景気の時は同じトレンドが長く続く」そうなのだが、昨年春とほとんど変わらない今春のレディース商品を見ていると、この言葉は正しいと確信してしまう。
不景気だから同じ服を長く着まわしたいという消費者の生活防衛心理が働くのだろう。

反対に好景気の時は半年ごとにトレンドがガラっと変わるそうだ。
景気が良いから、心理的に、新しい物にチャレンジしやすいのだろう。

まあ、エコの観点から言えば現在の方が健全な消費傾向であると思う。
昨年のマキシ丈ワンピースと今春のマキシ丈ワンピースはほとんど同じ。花柄の大きさが微妙に変わるだけというのは、非常にエコ的で地球にやさしい。(笑)
よく、雑誌などでは「ヨーロッパではお祖父ちゃんからもらったセーターを孫が着ていて、おしゃれ」と書いてあるが、日本ももうすぐそういう消費傾向になるのではないだろうか。


自分のような貧乏人からすれば、高い価格の商品を買ってもしょっちゅうトレンドが変わって買い直さねばならないのなら、トレンド商品はできるだけ安く買った方が良いと、どうしても考えてしまう。ペガサスセミナーのチェーンストア理論で「ベーシック品は高品質で高価格に、トレンドアイテムは中品質で低価格に」というのは、そのためだろう。

もうすぐ春物が本格的に全店頭に並ぶが、昨年春と見分けのつかない光景になりそうだ。
 2011/01/31 09:14  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

大卒の就職内定率は過去最低
 大卒の就職内定率が、過去最低の68%だと報道されている。
実は、この数字水増しされており、実際には50%程度だという声もある。

ファッション専門学校の就職内定率はどうだろうか。
個人的に統計を取っているわけではないのでわからないが、体感的には相当厳しいように感じる。おそらく大卒以下の内定率だと思う。
こういう就職環境下にあって、池田信夫氏は、ブログで若者が生き残れる消極的な就職モデルを提唱しておられる。

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51670715.html

その中から一節を引用させていただく

このように日本の会社が泥舟になりつつある今では、優秀な若者は海外に出たほうがいい。そこまで自信のない若者は、とりあえず2階企業にもぐりこんで、一定のキャリアを積んでから起業したほうがいい。いま入った企業が定年まで存在する可能性はほとんどないので、企業に頼らないで自立できるスキルをいかに磨くかが勝負だ。

とのことである。
ここでいう「2階企業」とは大企業の意味である。
さらに言うなら、個人的には中小、零細企業にでも一旦はもぐりこんで数年かけて自立できるスキルを磨いた方が良いと思う。

繊維・アパレル業界に翻ってみれば、
ほとんどの大企業でも定年まで勤め上げることは難しい。
首切りは盛んに行われているし、業界大手でも簡単に倒産するし、吸収合併もされる。
ましてや不況で新卒もあまり採用していない。
池田氏がおっしゃるように「2階企業」にもぐりこめる確率はかなり低い。

だからと言ってフリーターやニートのままでは、キャリアを積むことはできない。
ならば中小・零細企業にでももぐりこんで、数年、場合によっては10年前後、スキルを磨いて自立する道を探るしかないだろう。

ファッションは趣味程度にとどめておくのがある意味で正解かもしれない。

 2011/01/28 00:25  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

今年は2月3日が旧正月
 今日はネタもないので、思ったことをつらつらと書いてみる。

来週、2月3日から中国の旧正月が始まる。
繊研新聞に1月5日に掲載された旧暦占いによると、今年は旧暦の元旦と新暦の節分が重なるらしい。
占いによると、旧暦と新暦の差はほぼ1カ月なので、順調に四季が移り変わるようだ。
3月5から暖かくなり3月末には桜が咲いて、残暑は長く続かず、10月末から寒波がくる。そんなサイクルである。衣料品業界にとっては数少ない追い風ではないだろうか。

今回の旧正月で、一体どれくらいの工場従業員が帰ってこなくなるのだろうか。
毎年、中国の連休、旧正月と10月の国慶節では、多数の工場従業員が帰省したまま戻ってこない。そのたびに工場の生産スペースが労働力不足によってタイトになる。
昨年の旧正月では3割くらいの作業員が復帰しなかったと聞いている。はたして今年は何割が戻って来ないのだろう?
 2011/01/27 10:08  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

綿花最高値更新、羊毛も高騰
 年が明けても原料の高騰が止まらない。
まず羊毛だが、1月24日付の繊維ニュースが、22年ぶりの高値が付いたことを報道している。以下に引用する。

急騰を続ける豪州羊毛相場は後半セール第2週も高値を追った。豪州羊毛取引所(AWEX)の東部市場価格指標(EMI)は19日、02年10月1日の1240豪セントを上抜き、過去22年ぶりの最高値となる1242豪セントをつけた。

さらに、昨年秋頃から一般紙やテレビでも盛んに報道していた綿花だが、1月26日付の繊維ニュースによると、さらに高値を更新したという。
こちらも以下に引用する。

ニューヨーク綿花定期相場は24日、期近(3月)物が、前週21日の156.94セントから5セント高い161.94セント(1ポンド)をつけ、昨年12月21日につけた159.12セントを上回る史上最高値を更新、160セント台に突入した。


綿花は、これで昨年1月よりも2倍以上の高値に跳ね上がったことになる。また羊毛も高値を更新しており、これらの動きに連動して合繊もジワジワと値上がりしている。
これでは、春物衣料品の製造コストにも影響が出ないわけにはいかない。


ユニクロや世界展開アパレル(GAP、H&M、ZARAなど)は1型あたりの製造枚数が何十万枚という莫大なものであるため、製造コストをある程度吸収できて、価格維持が可能だろう。一方、国内の中価格帯以上のセレクトショップ、専門店などは「春物から値段を上げている」と明言している。

今回の各原料高騰で一番苦しい立場に立たされるのが、製造枚数がそれほど多くない低価格SPAブランドだろう。個人的にはハニーズあたりを思い出すのだが、ハニーズほどの低価格ではないにしろポイントの各ブランドも価格戦略は変更を迫られるのではないかと考えている。
店頭価格を上げるのか、もしくは店頭価格を維持するために素材と縫製の品質を下げるのか、のどちらかの選択が必要となる。

 2011/01/25 23:32  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ジーンズメイトが謎の株価急騰
ライトオンとジーンズメイトの1月売上速報が発表された。
数字の増減率だけで見れば、今月は両社に差が出来てしまった。

ライトオンの1月売り上げは
既存店売上高が前年比3・5%減
既存店客数が同10・0%減
既存店客単価が同7・2%増

と前年微減にとどまった。

一方、ジーンズメイトの1月売り上げは

既存店売上高が前年比18・2%減
既存店客数が同14・6%減
既存店客単価が同4・3%減


と前年割れの幅が大きい。

ちなみに、しまむらの1月売り上げは
既存店売上高が前年比2・5%増、

同じグループのアベイルも
既存店売上高が同1・0%減

と堅調な数字を残している。

ライトオンは冬物が苦戦したがニットが良かったとコメントを発表しており、
苦戦した冬物はダウンジャケットだと推測される。
2009秋冬に好調だった「洗えるダウン」は今冬はあまり消化できていない。

一方、しまむらは保温肌着「ファイバーヒート」とウールコートが商況を引っ張ったとコメントしている。

ジーンズメイトは今回コメントを発表していない。打つ手なしというところだろうか。
年明けバーゲンセールが含まれていてこの数字では、かなり厳しいと言わざるを得ない。


ところが今、経済誌記者の間では、年末のジーンズメイト株価急騰が話題になっている。
良い材料がまったく見当たらないのに株価が一時期2倍以上に跳ね上がったからだ。
11月末までは180〜190円くらいで推移していたのだが、12月半ばから突如株価が上昇し始め、年末には400円を越えた。
現在はそこからジワジワと下降し始めて、350円を割っているが、それでも11月末の2倍弱の値段である。まったく不思議な株価の動きと言わざるを得ない。

これに対して「ジーンズメイト側が会社売却の準備をしているのではないか」とか「ジーンズメイトの買収をもくろむ企業が介入しているのではないか」という推測が飛び交っている。

真相はわからない。


ただ、ジーンズ専門店チェーンが等しく苦戦しているという状況は変わらないが、他社とジーンズメイトの差がジワジワ広がってきており、ジーンズメイトという企業が存続できるかどうかはここ1,2年が正念場になるだろう。
 2011/01/25 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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