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「ここが変だよ 日本の管理職」
 先日、宋文洲さん著書の「ここが変だよ 日本の管理職」(祥伝社黄金文庫)を読んだ。平易な文章で書かれてあり、参考になる内容だった。著書の後半に「成果主義」と「結果主義」の違いについて触れられている個所があった。

「結果主義」は結果から評価を逆算していく人事評価制度で、ともすると売上高という結果だけで評価を決めてしまう側面がある。
「成果主義」は現場の人間が任された業務プロセスの一部分の作業内容を的確に遂行したかどうかで判断される。

今の企業はさかんに「成果主義、成果主義」と口にするが、結局、売上高という結果だけで判断する「結果主義」に陥っているケースが多い。それ故に、従業員も手っ取り早く「売り上げノルマ」という結果を達成しようと、違法スレスレな手段にも手を染める。

昨年11月にギフト問屋のメッセージが倒産した。メッセージの箱田社長は、それまでギフト業界では注目の有名経営者だった。
その倒産の理由をいろいろと探ると「他社では考えられないほどの廉価で利益の薄い商売をしていた」との情報を得た。
現場の各営業マンが売上高を作るために、激烈な薄利多売をしていたと言われている。
その結果売上高は稼げたが、低利益率の企業となり、最終的に資金ショートしてしまった。

これなどは宋さんの言われる「結果主義」の弊害の最たる例だろう。

日本には成果主義が根付いていないが、さらに言えば評価する管理職や役員、経営者のスキルも低く従業員側も「好き嫌いだけで評価されてはたまらない」という気持ちもある。
ある弱小編集プロダクションのオーナー経営者は「ダボダボのズボンを穿いている」という理由だけで従業員を低く評価したこともある(笑)

一般社員のレベルアップももちろんだが、成果主義を根付かせるためには管理職、役員、経営者のレベルアップも不可欠である。
 2010/02/26 08:45  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ツイッタードラマは大丈夫か?
 ツイッターを導入しはじめて、1か月以上が経過した。
なんとなくだが、その面白みが本当に朧気ながら見えてきたような気がしている。

先日、ツイッターを小道具として使ったドラマが、フジテレビで4月から放送されることが発表された。放送されたものを見ていないので何とも言えないが、それでもそのあらすじには違和感を覚える。

ツイッターを通して知り合った5人の男女の青春群像劇と説明されていたのだが、それって出会い系か趣味のサイトっと間違っていませんか??と質問したくなる。
おそらく、そのような使い方をしている人間は、現時点ではあまり存在しないと思われる。
脚本は恋愛ドラマで過去何度か大ヒットを飛ばした北川悦吏子さんなのだが、J−CASTニュースによると「ツイッターは2月から始めたばかり」だという。
さらにその記事によれば「ツイッターはあまり使い勝手が良くないようで、結局ブログに戻っている」ともいう。

http://news.livedoor.com/article/detail/4623165/


脚本家自体がそのシステムに精通する必要はないが、「キモ」の部分を理解していないと小道具としては効果的に働かない。
ドラマの視聴率が全般的に低迷しており、視聴率が稼げそうなアイテムならなんでも取り入れたいという製作者側の気持ちはわかるが、ツイッターを採りあげるのは時期尚早だったのではないだろうか。

ちなみに1月スタートのドラマも全般的に苦戦傾向でとくに「ヤマトナデシコ七変化」と「エンゼルバンク」は視聴率5%前後で超低空飛行を続けている。
 2010/02/25 08:50  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

イケてる作業着発売。農協を解体して農業振興を
 2月20日にエドウインが、藤田志穂さんとコラボしたオーバーオール「イケてる作業着」を発売したとの記事が掲載された。

記事によると元ギャル社長だった藤田さんは、農業の世界に足を踏み入れられており、かっこいい作業着があればもっと農業のイメージもアップするのではないかと考えられたそうである。
http://news.livedoor.com/article/detail/4616399/

農業を振興するためには、ファッション分野からのイメージアップも重要との考え方であり、まったく同じ考え方を何年か前に知り合いからも聞かされたことがある。もっともその知り合いは作業着作りには取り組まなかったのだが。

藤田さんの問題意識はよく理解できるし、個人の取り組みとしてはケチの付けようもない。
しかし、日本の農業の問題の元凶は政策である。
いくら衣服やスタイルによって農業のイメージをアップしても農業は振興しない。
さらにいえば今以上に小規模農家を増やしても意味がない。

日本の農業の問題点は小規模農家が多すぎること、農家を保護しすぎたことである。
たとえば国内の需要が低迷するなら、農家は真剣に輸出を検討すべきである。しかし今の農家にそういう気概があるだろうか?一部はあるかもしれないが、大多数が「お上がなんとかしてくれ」という意識のままである。

日本の農業を振興するためには、小規模農家を減らしてもう一度大規模農家を作ることが重要である。大規模農場にすることでコスト削減をはかる。
そこで邪魔になるのが農協の存在だ。彼らは小規模農家を援助するための組織であるから大規模農場を登場させるためには農協を解体しなくてはならない。

農業を振興するためには農協を解体して大規模農場を誕生させることである。
ギャル社長のイメージ戦略だけで農業は振興しない。
 2010/02/24 09:11  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

ライトオンとジーンズメイトの2月売上速報
 ライトオンとジーンズメイトの2月度売上速報が発表された。
ライトオンの既存店売上高は前年比16・0%減、
客数は13・3%減、
客単価は3・1%減だった。

ジーンズメイトの既存店売上高は前年比9・5%減、
客数は7・8%増、
客単価は16・0%減だった。

ジーンズメイトはダウン、中綿ジャケットの超安価販売が功を奏して客数は前年を上回った。
ライトオンは、発表によると春物の前倒し投入を行ったが、実需には気温が低く販売が苦戦したという。

先物需要は年々低下しており気温に即した実需が伸びていると各識者が指摘しておられる状況で、なぜ春物を前倒し投入することで売り上げが作れると考えたのか理解に苦しむ。
トレンドブランドのショップならともかく、ジーニングカジュアルの店頭を見ていると、2月はまだまだ冬物が動いている。

大学卒業後、地方のジーンズカジュアル店「グリーンゲイブルズ」で雇われ店長をしていたことがあるのだが、2月初旬に本部からどっさりと春物が送られてきたので、店頭を全部春物に替えたところ1カ月間弱まったく売れなかったという経験がある。
その間動いていたのが冬物のセーターの見切り品だった。
あの時、冬物の見切り品がなければ2月の売り上げは作れなかったと思う。

現状、街を見渡しても、気温が15度以上になる暖かい日は別としても2月に寒さをこらえて春物を着用している人などいない。
十数年前や二十年前なら冬に春物を着る人、うだるような残暑の中で秋冬物を着用した人をけっこう見かけたのだが。


それにしてもジーンズチェーン店の落ち込みはすさまじい。
昨年の2月売上を見ると、たとえばライトオンは既存店で13・2%減だった。
今年の2月売上は一昨年の約3割減ということになる。
 2010/02/23 08:42  この記事のURL  /  コメント(1)  / トラックバック(0)

厳しい状況の繊維業界紙各社
 新聞社の不況は深刻である。

何ヶ月か前に毎日新聞は北海道の夕刊を廃止し、先日、朝日新聞は大分と佐賀の夕刊を廃止した。
たしかに夕刊など誰もまじめに読んでいないのだから全社一斉に全国の夕刊を廃止しても良いかもしれない。

ネットのニュースの方が速報性があるし、ある程度なら仕事をしながらでもチェックできる。
「ネットを使えないお年寄りはどうするんだ?」という反論が返ってきそうだが、お年寄りはテレビのニュースでチェックしている。
だから夕刊への期待感はほとんどないと言っても差し支えないだろう。

一般紙も大変な状況だが、
繊維関係の業界紙もさらに大変な状況である。
繊維業界紙には大手が4社ある。ご存知だろうか?
繊研新聞、日本繊維新聞、繊維ニュース、センイジャアーナルである。
4社とも過去13年間で最も厳しい状況に置かれている。


自分は河原町阪急が閉鎖されても何の感傷も湧かない人間だが、
業界紙育ちなので、今後もしどこかの業界紙がなくなるとしたら少しばかりの感傷がある。
何か新しいやり方があると思うのだが、明確な答えが出ないまま今に至っている。

ファッション雑誌や大手経済雑誌では知りえない繊維業界の動向が報道されている点は、必ず需要がある。
しかし、ファッション雑誌でも最近は工場取材なども行うこともあり、業界紙の立ち位置が食われている部分もあると感じている。
さらに言えば、ブログやツイッターの登場でかなりコアな情報を一般人も簡単に入手できる状況にある。

また、各社とも中立を装うあまり、思い切った批評ができていないことも気にかかる。
もっと各紙がスタンスを明確化しても良いのではないだろか?

感傷かもしれないが業界紙はある程度の社数は必要だと思っている。
しかし、今のままの社数は生き残れないし、内容も今のままなら全般的に衰退する一方である。
何か新しい紙面作りが必要なことは明白だ。




 2010/02/22 08:59  この記事のURL  /  コメント(2)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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