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素肌にワイシャツを着込むなかれ
 少し前に「部長!ワイシャツからランニングがすけてます」(朝日新書・ドン小西著)という本が発行されたが、メンズの着こなしに対する「業界定義」に大いに不満がある。

 この本は要するに「ワイシャツは元来下着であるから、その下に肌着のTシャツやランニングシャツを着るものではない。素肌の上にワイシャツを着るものである」ということが言いたいのだが、春秋冬の季節は良いとして、この真夏には適していない。

 これはファッションライター落合正勝氏もドン小西氏と同じことを提唱されているのだが、真夏に外回りのおじさんが素肌にワイシャツを着たらどんな悲惨なことになるかを実感していないから気楽なことが言えるのである。

 ドン小西氏は自身の著書で「上質の綿素材のワイシャツなら汗を吸い取ってくれるので素肌に直接着ても大丈夫」という意味合いのことを書かれているが、いくら上質な綿素材であっても肌着のTシャツよりは汗は吸い取らない。落合氏や小西氏の言うとおりに着たら、外回りのおじさんは汗でびしょぬれになって素肌に貼りついてスケスケになったワイシャツを着て得意先を訪問することになる。
 素肌にワイシャツを着られる身分の人たちは落合氏や小西氏のように外回りをしなくても済む人たちに限られる。

 だいたい洋服というものは、日本よりも湿度・気温ともに低いヨーロッパで生まれた衣服である。たしかに湿度が30%くらいで、最高気温が29度くらいなら素肌にワイシャツでも良いだろうが、日本のように湿度70%・最高気温35度の国には適さない。
 いっそのこと東南アジア諸国のように日本も夏の間は、半そでの開襟シャツというスタイルで過ごせば良いのである。

 衣服というものは気候に応じて各地で独自の進化を遂げてきたものである。寒冷なヨーロッパに適した衣服を、高温多湿な日本でそのまま受け入れようとすることはまったく意味がない。
 2009/07/31 00:40  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

瀧定大阪2010春夏総合展
 大手生地商、瀧定大阪の2010年春夏展示会が今日まで行われている。

今回は生地部と製品部の総合展となっており、生地から製品までの総合的な打ち出しを行っている。
展示会場では明るいカラーの「フレッシュ・スタンダード」とアースカラーの「スタニング・ワイルド」の2コンセプトが製品のスタイリングとして展示されている。
 2009/07/30 13:37  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ユニクロは早々と秋物が立ち上がっている
ユニクロの話題が続くがご容赦を。

先週からユニクロが早くも秋物を大々的に立ち上げている。
ネルシャツあたりからの投入が始まっており、
昨年の大ヒット商品ヒートテックもそろそろ発売を開始する。

他社の売り場は軒並み夏物の投げ売りセール中で、
秋物が立ち上がる気配すらない。
洋服の需要が気温に即した形になっていると言われており、
気温が高ければ9月終わりごろまで半そでが売れることも珍しくない。
こういう状況なので、夏物の投げ売りセールを継続する姿勢は
ある意味で正しい。

この時期に早々と秋冬物を投入するのは、
ユニクロの在庫回転率が良く、夏物を順調に消化していることの証明だろう。
他社は夏物の在庫が山積みで、投げ売りセールをあと1カ月は継続せざるを得ない。

この辺りにユニクロの勢いを感じるのはぼくだけだろうか。

かつてトレンド最先端層の顧客を持っている店舗では
6月に秋冬物を先行投入すると先物買いがあった。
もちろん今でもその需要はあるのだろう。
しかしユニクロの顧客層は元来トレンド最先端層ではない。
そのユニクロが他社に先んじて秋物を投入している。

今までトレンド対応に血道をあげてきた百貨店アパレルやセレクトショップは
現在、完全にユニクロの後塵を拝している。
 2009/07/27 22:57  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

8月はセール品の値段がさらに下がる
百貨店がユニクロ導入へという記事が話題を集めている。
消費者のロープライス志向を考慮すればもっとも効率的な方策だと思う。
安易すぎるけれど。

今年はゴールデンウイーク明けからセールが五月雨式にはじまっている。
6月20日ごろから駅ビルや百貨店では「全館セール」を開始しているが、実質は5月の連休明けからセールが続いている。そしてセールはあと1カ月も続く。

ロープライスカジュアルというジャンルで比べると「ライトオン」「ジーンズメイト」「メソッド」などのショップは破格値アイテムを提供し続けている。
主にクリムゾンの「RUSSK」「タウン&カントリー」や岐阜アパレルの商品が多いが、
ポロシャツ・Tシャツ990円は当たり前で、500円の「ワンコインセール」や
タンクトップは390円という品番もある。
これらのショップを巡った後では、ユニクロの価格が高く感じる。
ポロシャツは1990円で、週末値引きでも1290円、
Tシャツは1500円で、値引き後が990円である。

それでもユニクロは売上高の記録を更新しており、
カジュアルショップは勢いがあるとは言い難い状況である。
わずか数百円の価格差とは言え、一概に安ければ良いというわけではなさそうだ。
これは知名度の高さと、顧客層の違いが原因だろう。

ちなみにぼくは安い物好きなので、
今夏のタンスには「RUSSK」のTシャツ・ポロシャツ・チェック半そでシャツがかなりの枚数で増えてしまった。
岐阜アパレルのTシャツ類も数枚増えているがユニクロ商品は増えていない。

8月に入ればセールの価格はさらに下がりそうだ。


 2009/07/25 23:53  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ユニクロ商品愛用中
 7月23日のダイヤモンドオンラインに
「世界一手強い」日本のお客も虜に!
店頭取材でわかった外資系の意外な強み
という記事が掲載された。

興味のある方は読んでいただきたい。

http://diamond.jp/series/spa/10003/

日本のアパレル業界関係者からは
「H&M」や「フォーエバー21」などの外資系ファストファッションブランドの
過熱ぶりは一過性の物で、多店舗化する前にブームは終わると言われていたが、
「H&M」はこれから4店舗を出店するので、ブームは一過性ではない。
というのが主な主旨である。

4店舗の出店がその証明になるのか?という疑問はあるものの
概ねその通りだと思う。

日本の消費者の特徴として記事では
「日本人は(1)品質にうるさい、(2)ファッション性を気にする人が多い、(3)ジャストフィットのサイズ感を重視するなど、他国と比較して商品に求める水準が高い。世界各国で成功しているからといって日本で成功するとは限らない」ことを挙げている。

ファッション業界関係者の多くは、とくに「品質にうるさい」ということを重視される方が多く、
「だからファストファッションはダメだ」という結論になりがちではないだろうか。
しかし、個人的な見解だが洋服における「品質」とはなんだろうか?
この定義はけっこう曖昧ではなかろうか?

縫製がしっかりしていること、染色堅牢度が高いこと、長年使い続けられること、
この辺りがその定義といえるのではないか。
素材の風合い、素材の肌触り、といったことを挙げる方もいると思うのだが、
この「風合い」「肌触り」というのは個人の主観でしかないので万人を説得する材料にはならない。

国内ファストファッションの勝ち組である「ユニクロ」は
縫製、素材品質ともにかなり高レベルにある。
もちろんラグジュアリーブランドとは比較できないだろうが、
あるOEM会社の代表によると「百貨店ブランドと並べてもそん色ない」という。
デザインも野暮ったさを解消しているので「ユニクロ」を愛用するのはなんら問題ない。
一方、外資系はたしかに「ユニクロ」に比べて素材や縫製の品質が今一つだという声も多い。

しかしダイヤモンドオンラインの記事は
「日本の消費者は以前ほど服に“付加価値”を見出していない。品質や接客よりも商品の“価格”や“デザイン”重視になっているようだ」という声を紹介している。

トレンド物は2〜3シーズンで買い替えることになるため、
そこまで品質にこだわる必要はないだろう。
新入社員時代に受けたチェーンストア理論のセミナー(ペガサスクラブの流れを汲む内容)では
「長く愛用できるベーシック商品の価格は高く、短サイクルで買い替えるトレンド物の価格は安く」と教えられた。
ならばトレンド物が安いというファストファッションブランドは理にかなっている。


 2009/07/24 00:01  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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プロフィール
南 充浩(みなみ みつひろ)
ファッションメディアプランナー。
「繊維ニュース」記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを担当。
同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。
現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

掲載実績
繊維流通研究会ウエブ記事、WWD

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