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CtoCビジネス:基本的な利便性と合理性がワークする。

今週、「高所得社がはまる中古衣料の再販サイトスレッドアップの成長の理由」というコラムをアップさせて頂きました。 ちょっと書ききれなかった事をフォローアップします。

この「スレッドアップ」はオンライン版のスリフトショップとして知られています。”スリフトショップ”とは不用品を委託販売する古着屋さんの事で、昔から米国の人々に親しまれてきました。 ECに特化した事で幅広く販売が可能となり、CtoCをベースにした、スタートアップが様々登場しています。

その中でも「スレッドアップ」が支持されている理由の一つに、不要な洋服を指定の袋に入れて無料送付するだけという手軽さがあります。それともう一つ、商品の写真撮影からECへのアップ、購入者への送付まで一括管理している事が大きい。

利用者の負担が少ないだけで無く、ウエブ上の商品は、同じマネキンに着用させて撮影した統一感があり、商品説明も同じフォーマットで使用されているので、普通のショッピングサイトを見ているのと変わり無い清潔感があります。 競合他社の場合、出品者が全てハンドルしているので写真も文章もマチマチ。

また、スレッドアップがECを管理している事で、サイズ、色、スタイル、ブランド等の絞り込みが可能となっていて、自分に必要な商品のみを閲覧でき合理的。これは、実店舗のスリフトショップでは難しく、競合ECでも検索はできますが、ここまでの絞り込みは見られません。

シンプルで基本的な事なのですが、整頓された使いやすいプラットフォームは、幅広い年齢層に受け入れられますし、CtoCのオンラインビジネスと言うと利用者まかせで、運営会社は手数料を取るだけというケースが多いのですが、面倒な作業を一括管理する事で、出品者、購入者両方の利便性と合理性を実現しているのではないでしょうか。

同社のブログでは、セレブリテイが利用している例も紹介されています。 例えば、サラジェシカパーカー、すぐに成長する子息の服は再販商品を利用している賢いママエピーソードや、ウイルスミスの奥様と娘さんはサンタモニカのスリフトショップに好んで行くとか、ドリューバリモアやズーイ・デシャネルは、ユニークな掘り出し物を見つけるのに利用している等。 セレブも利用するスリフトショップは節約の為だけでなく、スタイリッシュというアピールは買い物の習慣に変化をもたらしている一つかもしれません。

また、先日のCBSのニュースで「スレッドアップ」の関連ニュースがあったのですが、閉鎖や倒産に追いやらたショッピングモールのブランドが、皮肉な事に再販市場では、あっという間に売れているという事が伝えられていました。 ウエットシール、クロックス、BCBG等、いずれも大量閉鎖をしたブランドが人気。例え、倒産しても、良く知っているブランドであれば、サイズ感も分かっているし、値段が安いならということでしょうか。ブランド需要はあっても、米国の消費者は正規価格では買わないという傾向も増加しているようです。
 2017/05/19 08:28  この記事のURL  / 

パーソナルスタイリングの「Stitch Fix」が絶好調でIPOもあるかも?

 
Recodeによると、2011年にスタートした、パーソナルスタイリストサービスのSTITCH FIX(ステイッチ・フィックス)の2016年の売り上げが、7億3,000万ドル(約803億円)に達したとの事で、1千億円企業への成長が見込まれているようです。
 
昨年は、メンズやプラスサイズ(ビッグサイズ)のカテゴリーの拡大もあり非常に活発な一年だったようですが、どの様なサービスかというと。。

洋服の好みやサイズに関するアンケートに答え、個人のスタイルプロファイルを作成後、 アルゴリズムをベースにしたAI機能を元に、実存するスタイリストが、洋服、靴、アクセサリー等、250ブランドの中からセレクトした5品が送られてくる仕組み。自宅で試着して気に入ったものは購入の手続き、不要なものは無料で返送。 購入が成立した際に、20ドルのスタイリング費がかかりますが、5点全て購入した場合は25%オフの割引きがある。返品する商品の理由も、アンケート調査する事により、更に改善されたプロファイルに完成していくようです。
 
ステッチフィックスのピンタレストには90万人のフォロワー数があり、自分のスタイルボードを作る事も出来る様です。
 
ショッピングが得意では無く何を買って良いか分からないという消費者が、ターゲットで、最近はこういった定期購読サービスは珍しくありませんが、ステッチフィックスには3千人のスタイリストがおり、一人一人、丁寧に対応している様です。AIだけで無くスタイリストの感性が加わっているが、対面したサービスの様な煩わしさが無い所が良いのでしょうね。
 
実店舗では、ECほどの品揃えはないし、時給で働く店員さんが、個人の趣味趣向、サイズなどのデータを把握して、アドバイスすることは有り得ません。 ここでも個人に合わせたパーソナライズ化されたサービスと、スタイリングのプロにセレクトしてもらう楽しさが成長のキーポイントとなっている様です。
 
 2017/05/16 09:23  この記事のURL  / 

アバクロが遂に身売りを検討か!?

今日は、ロイター通信が、アバクロンビー&フィッチがインベストメントバンクのParella Weinberg Partnersを雇い、身売りの検討をしていると報じたのでざわざわしています。

今年の初めには、アジア圏をリードするオンラインマーケットプレース「Zalora」との卸売り販売の契約を交わし、アジア圏11カ国6億人の顧客へ向けての販売を発表していました。そして、アメリカ国内では昨年54店舗の閉鎖に続き、リース切れとなる60店舗の更新を行なわない事を発表、トレンドを重視したMDとイメージ一新で立て直しを行っているところです。 しかし、ザラやH&Mの様なトレンド商品を取り入れた所で競争力は無いし、アイデンテイテイを失い返って迷走しているようにしか見えず。年齢層を引き上げようと高級素材の取り入れや価格も上がり、現在、多くの商品が40−60%オフで販売されています。 

若年層をターゲットにした商品構成とプレミアム感を取り戻す為のトランスフォーメーションを行っているコーチの様に、打撃を受けつつも、たっぷりの時間が必要です。今のアバクロには余力なく、マーケットの状況も悪くて難しいのでしょうね。しかし、そんな状況で、売り先がみつかるでしょうか。

アバクロは、現在、アメリカに709店舗、海外に189店舗、市場価値は$862M。



 2017/05/11 09:06  この記事のURL  / 

アマゾン:自動採寸システムのソフト開発
昨年は、米国消費者の46%がアマゾンで洋服を買った事があるそうですが、インターネットで洋服を買うときの最大のリスクは、サイズが体にフィットするかどうか。米国のアパレルのオンライン販売のよる、返品率は30−40%と非常に高い状況の中、EC最大手アマゾンの目下の解決策は、アパレルのセクションの写真の改良、そして、返品の無料サービスで、それによって、利用者は返品費用を気にする事なくショッピングをする事ができる。

そして、更なるアパレルの強化の為に、今年、衣料製造のオンデマンドシステムの特許取得し、「ファイブデイズ・カスタム」の実現を模索しています。それには購入者の正確なサイズの採寸が必要となるのですが、アパレルトークで、プロトタイプのデイバイスを見た人物によると、カメラとスキャナーを使用しボデイを自動採寸、そのデータを顧客のアカウントにアップロードするソフトウエアを開発しているのだとか。 デバイスは、ちょっと前に話題となった、ファッションアドバイスをする「ECHO LOOK」に近い感じでしょうか。

多少、太ったり痩せたりしても、その都度、採寸するのであれば、体にフィットした洋服を注文する事ができ、更に、返品のリスクも大きく回避される事になります。

まだまだ開発段階の様ですが、アパレル企業が目の前の事で精一杯で追いつかない中、AIの導入を着々と進め、製造業者の買収も検討しているというから末恐ろしい限りです。



 2017/05/10 10:08  この記事のURL  / 

商品受け取り方で、これ程違うマージン率!

Infographic via CNBC

インターネットで注文して店頭でピックアップ、店頭でオンライン購入して、店から出荷する方法など、購入方法と受け取り方法に選択肢があるのは非常に利便性があり販売を促進するきっかけにもなる。しかし、一体どれくらいの利益が残るのでしょうか。CNBCで興味深い検証をしていました。 

上のチャートは、100ドルのアパレル商品をベースに、原価が40ドルとして、それぞれ、オペレーションコストがいくらかかるか検証したインフォグラフ。店舗の家賃、光熱費、人件費、保険などのオペレーションコストは年間で償却していく事になるので、それによって異なると思いますが、ばくっとした、マージン率が算出されています。

店頭販売の場合:
商品ピック、パッキング、シッピングなどのコストはかからないが、家賃+人件費等のオペレーテイングコストが28ドルに商品コスト40ドルでマージン率は32%

オンラインで販売した場合:
100ドル以上の購入は通常、送料無料として算出。商品コスト40ドルに加え、配送センターでの商品ピック、パッキング、出荷にかかる費用を30ドルとし、マージン率は30% 個人宅への配送は、店舗へまとめて配送するよりも割高。

オンラインで販売し、店頭でピックアップする場合:
消費者にとって利便性のあるこの方法は、店頭とEC両方の運営コスト37%と企業側のコストがよりかかりマージン率は23%となっています。

オンラインで販売し、店頭から出荷:
遠方のデイストリビューションセンターからの出荷よりも、消費者の家に近いストアからの方が配送コストは安くなる。しかし、ウエブと店のダブル運営コストに加え、配送には倉庫から店、店から消費者宅までのダブルコストとなり、オペレーションコストは48ドルに跳ね上がる。結果、マージン率は12%と最も低い。

米国のオンライン購入での返品率は30−40%と高いのですが、これにサイズや色などの交換となった場合、更に往復の配送コストがかかってしまいます。

ある程度、想像はしていたものの、購入、受け取り方法によって、これほどの差が出ては、企業にとってのメリットが見えず、特に返品率の増加は課題となっています。

こういった問題の打開策として店頭での返品を受け付けている企業もあり、ターゲットの場合、3分の1の顧客が、オンラインでのオーダーを店頭でピックアップ若しくは返品を行い、ついでに別の商品の買い物をして帰るという状況だそうです。日常的に購入出来る、食品やドラッグストア商品を扱っている企業の利点ですね。

 2017/05/09 21:41  この記事のURL  / 

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