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米国閉店ラッシュに思う事をつらつらと・・


アバクロンビーやウエットシール等、去年も大概、閉店のニュースはありましたが、今年も後半に差し掛かろうというにに、大型チェーン店舗閉鎖のニュースが相次ぎました。今年、倒産した企業店舗若しくは一部を閉鎖した店舗をざっとリストアップしてみると・・・

フィニッシュライン(150店舗)ピアワン・インポーツ(100店舗)シアーズ(78店舗)コールズ(18店舗)スポーツオーソリテイ(140店舗)メンズウエアハウス(250店舗)パックサン(175店舗)オフィスデポ(300店舗)エアロポステール(154店舗)ラルフローレン(50店舗)

カナダのジョーフレッシュはマンハッタン店を全店閉鎖し、JCペニーでの販売も契約期間が終わったと思われ完全に姿を消してしまいました。セレクトショップや細かい企業をあげればもっとありますが、これだけでも1415店舗。既に閉店した店もあれば、これから3年内に閉鎖というのもあります。今年の特徴として売り場面積の大きな店舗が多く含まれています。

最近では米国コーチが、卸売りをしているデパートから、トータル店舗数の25%にあたる、250店舗の撤退を発表しました。昨年は、自社アウトレット等で、低価格商品を露出しすぎて、ブランド価値の低下、昨年は70店舗の閉鎖を行い、新デザイナーの元に立て直しを計っている真っ最中。デパートでも、ハンドバッグの売り上げが落ちている事から投げ売り状態。卸売り店舗の閉鎖は同様の処置と言える。

そして、なんといっても、最も衝撃的だったのが、米国最大のデパート、メイシーズの100店舗の閉鎖。今年前半に38店舗の閉鎖に次ぐ追加の発表。米国小売り業界は確実に大打撃を受けるし、メイシーズに卸している、アパレル企業への影響、アンカーストアを失う事になるショッピングモールのダメージは計り知れません。

しかし、現在の状況を打破するには、これくらいの思いきった処置は必要だと思え、この発表を受け、メイシーズを始め、ノードストローム、コールズなどの株価は上がっており、既存店の売り上げが快復しているJCペニーも、メイシーズの客層が流れるだろうという見方をしています。メイシーズは、現在、オハイオ州で新コンセプト店の試運転中でもありますので、将来的な期待があるのでしょう。

これだけの店舗が一気に閉鎖に追いやられたのは、様々な事情が複雑に絡み合っており、ファストファッションの登場から、インターネット販売への移行、アウトレットやオフプライス店人気、若年層がモールへ行かなくなった、アスレジャートレンド、消費者が物よりも体験を求めている、生活の中にデジタル機器が真に入り込んだ人類最初の世代、ミレニアルズの存在、等々。  ひと昔前の様に、一つのトレンドが終わったら次ぎの仕掛けをというだけでは対応しきれない複雑な事情が交差しています。メイシーズ100店舗の閉鎖は並々ならぬ改革の序章といった感じを受けます。 苦戦している企業、それぞれ、自社のターゲットを見据えた変化が求められる時期なのだと思います。
 2016/08/23 10:23  この記事のURL  / 

米国展示会の衰退

弊社小林が、8月15日−17日まで、ラスベガスで開催されている米国最大の展示会に行っており、以下の様な状況報告がありましたのでシェアしたいと思います。

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アパレル展示会の衰退が叫ばれていますが、米国最大の展示会、MAGIC(マジック)を運営する、Advanstar社が人気の展示会を次々と買収したのはご存知の方も多いと思います。その後も、それぞれの展示会のテイストやターゲットにより、別々の会場での展示をしていたのですが、今回は、出展者数が減っている事から、一緒くたに同じ会場で開催されていました。

マンダレイベイ・ホテルの会場で開催されていた展示会、「MAGIC」「PROJECT」「POOL」に加え、今回から新たに「THE COLLECTIVE」「MRKET」「THE ACCESSORIES SHOW」「INTERMEZZO」「CURVE NV」「STITCH」等が加わり、一緒くた。

別々の運営会社、会場で開催されていた時は、多少なりとも、競合する雰囲気があったのですが、今や完全にAdvanstar社の独壇場。大きな会場で、簡単に区分けしただけで、ブランドや展示会の特徴がめっきり薄くなってしまいました。(唯一、サンズエキスポで開催されていた、別会社の運営による、メンズの展示会「AGENDA」「THE LIBERTY」「CAPSULE」は、以前の展示会の趣が残っている程度)

その最たる物が、本来のMagic(Men's Apparel Guild in California)の紳士アパレルエリア。 従来、主役であった、トラデイショナルメンズや、ヤングメンズが会場の隅に追いやられ、ブースは激減。一部の展示会で無料で提供されていた飲食のチケットもなくなり、衰退の一途をたどっているのが目に見える状況。 

新興ブランドや、新規参入社もほとんど見られず、今回は従来より1週間早いスケジュールでお盆休みと重なったせいか、日本からのバイヤーの姿は少ししか見られず。 20年近く見ていますが、これほど、日本人のバイヤーが少なかったのは初めてではないでしょうか。

先日、メイシーズが800店舗ある店舗の内、不採算店の100店舗を閉鎖すると言うショッキングなニュースがありました。(これで競争が減って、利益がでるのではとメイシーズは勿論、競合のコールズやノードストロームの株価は上がった様ですが)

ファッションビジネスは、10年程度のピッチで、好調・不調を繰り返す傾向にありますので、この辺りで、また以前の様な活況のある展示会を期待したい所です・・・

A.Kobayashi

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マジックと言えば、ブランド企業と各国からのバイヤー達、時には著名人が応戦したり、若いセールスマン達もフェスの様に活気に満ち溢れていたのですが、最近の展示会はどこも出展者が激減していますね。出展コストや出張費が削減できる、ネットで注文できる展示会サイト等の登場や、企業に属さない個人プレイヤーが増えている事が背景にあるのかもしれません。

 2016/08/18 04:42  この記事のURL  / 

オンライン版の100均ショップ「HOLLAR」
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昨年の11月にスタートした「Hollar(ホーラー)」はミレニアル世代の主婦層をターゲットにオンライン版の100均ショップ。
 
100円ショップといっても、平均の販売価格は2−5ドル、ミニマムは10ドルで、25ドルの購入で送料が無料になるというもの。取り扱いアイテムは米国の100円ショップに非常に近いが、ちょっと良い品質(商品)という感じでしょうか。

それでも、月の売り上げは100万ドル(約1億円)あり、毎月、50%増近い成長をしているそう。創設者は、ジェシカアルバのヒットEコマース「Honest Comapany」の元、副社長兼マーケテイングを担当していた人で主婦層のマーケテイングには詳しい人物です

100円ショップといっても、平均の販売価格は2−5ドル、ミニマム10ドルの購入が必要、25ドルで送料が無料になるというもの。取り扱いアイテムは米国の100円ショップに非常に近いが、ちょっと良い品質(商品)という感じでしょうか。

サイトでは、ミレニアル世代をターゲットに、キューレートされた商品構成で、一般の、1ドルショップに比べると型数は少ない物の、2万点がリストされています。

1番の売れ筋は「おもちゃ」。昨年11月以来、アニマルピロー(2ドル)は10万個販売。その他、フィギュアや、ライセンスのキャラクター商品も扱っているので、ターゲットやウオルマートに比べるとかなりのお買い得価格。上の動画は、Hollarで注文した商品ボックスをオープンするキッズ
 
2番目に売れているのが「ビューテイプロダクトとアパレル」で、例えば、セフォラでも販売されている様な商品のワンシーズン遅れた物や過剰在庫商品を扱っていて、サイトでは、商品の元値がでているところは、オフプライス店と類似している。
 
100均では、品質面から難しいとされていたアパレル商品は、スポーツウエアや、有名なキャラクターのライセンス商品などのキッズが好調だそう。今後は、利幅や品質の安定性を狙ったPBも扱っていく様ですが、この手のショップで無名の商品をオンラインでとなるとリスクが高そうです。
 
通常、100円ショップは利幅少なく、数を売る事で成りたっているので、今まであり得なかったオンライン化と、人気のオフプライス店に類似した宝物探し的なサイトの構成は、忙しいミレニアルの主婦層にアピールしているようです。実際、利用者の80%は女性でスマホからの注文が殆ど。
 
オフプライス店同様、仕入れが最大の要となる商売形態の為、バイヤーは世界各国回っている様です。
 
CNBCによると、全米13,000店舗を運営している、1ドルショップの最大手「Dollar General」でも、20代女性の利用が増え24%増。採算のあう、比較的高額商品を集めてオンラインショップを運営している様ですが、送料もかかり、細かい買い物を望む同社の客層にはアピールせず、本気モードではなく形だけのショップという印象。これからは、100均トレジャーハントもオンライン化!?
 
Hollar(ホーラー)
https://wwwl.hollar.com
 2016/08/17 08:00  この記事のURL  / 

米国MUJI、ニュージャージ州のモールにオープン。

ニュージャージ州のパラマス地区に位置する「ガーデンステートプラザ・モール」に、無印良品がオープンしました。マンハッタン近郊の客層という事もあり、米国企業が新コンセプトのパイロットショップを続々オープンしてきたモールとして知られています。最近はそういったテスト店も減り、撤退するブランドも増えていますが、集客維持の為の様々な改装を続け、人気店の誘致に力を入れる、影響力のあるモールだと思います。

8月11日に新規オープンした米国12店舗目となる、MUJIのストアは、トラックモールの下の階に位置した、8,600sqft (約800平米)のスペースで、入り口が2か所に分かれた通り抜けタイプになっています。集客には有利ですが、万引きには注意が必要ですね。

マンハッタンの手狭なスペースに比べると、MUJIの世界観を感じる事のできる売り場構成で、訪問当時は、そこそこ、レジも並んでおり、MUJIのかごを持った買い物客が結構入っているようでした。MUJIのEコマースデータでは、ニュージャージからの注文はかなり多く、ファン層がいるとの事ですので、マンハッタン近郊という事もあり、既に知っている客層が多いのではないでしょうか。
 
グランドオープニングでは、商品により15%オフのセールと、3日間限定の日替わりで、ボデイフィット・クッションや、炊飯器、カッコー時計、キャリーケース、アロマデイフューザー等、一押し商品が半額セールとなっていました。

その他、マンハッタン5番街店同様に、自由にスタンプを押せる「スタンプセンター」や、ハイテクな刺繍マシーンを導入しした「エンブロイダリーセンター」があり、100種類の図案から好きな柄を選び、購入した商品に入れる、カスタマイズサービスを行うようです。(刺繍1個に付き3ドル)

様々なストアがひしめく都心と異なり、種類の異なるアイテムを扱うMUJIのストア形態は新鮮に感じられ、2−3ドルからの商品も取り揃えながら、ファストファッションとは明らかに異なる品質とコンセプト、客層の幅が広いですし、モールは、常に新しい形態のストアを求めていますので、A級クラスのモールへの進出をスタートするのは、認知度や状況から、タイミングが良いのではと思います。 ユニクロ同様、日本の企業ですので、頑張って欲しいですね! 



 2016/08/16 03:08  この記事のURL  / 



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