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ストレスフリーな、キッズ向けオンラインショップ「Rockets of Awesome」

選ぶ手間、買い物の手間が無いのが利点の定期購入サービスですが、一旦、メンバー登録すると、退会が困難であったり、送られてきた商品が気に入らない等のクレームを耳にします。

今年に入ってから2回目の従業員の解雇を行ったビューテイプロダクトの定期購読サービスBurchbox(バーチボックス)も顧客の肌質に合わない製品が送られてきたり、同じ商品が何度も送られ来る等のクレームが絶え無い様子。

そんな中、”定期購入”というしばりを無くした、キッズ向けのEコマース、Rockets on Awesome(ロケット・オン・オウサム)が先日ローンチした。サービスの概要は、以下の通り。

オンライン上でキッズのプロファイルを作成。好きな色、サイズ、スタイル等、クイズ形式で答えて行く。 そのショッピングデータに基づき、「ロケット・オン・オウサム」のスタイリストがキュートレートした商品、トータル12品が、3ヶ月置きに無料で自宅で送られてくる。ユーザーは気に入った商品のみを購入、気に入らない物は無料で返送。

$12−36の商品なので、平均一品$20として、1回につき$240分の商品が年に4回送られてくる仕組みだ。しかも、定期購入代金を毎月支払う義務がなく、欲しい商品のみの支払いを行えば良いのです。商品は、アジアやドミニカン・リパブリックで生産されているようですが、全て自社製品。

副社長兼マーチャンダイザーのZIA TAYLOR さんは、「オシュコシュ・ビゴッシュ」「ギャップキッズ」アメリカンイーグルのキッズブランド「77キッズ」等、トータル20年以上の経歴を持つベテラン。スタイリスト達も、ジェイクルーやケートスペードでの経歴を積んだスタッフを起用しており、スタイリング以外にも、キッズの洋服に必要なデイテイルや安全性を完全把握したプロ集団。

定期購入で、消費者が不満を持ち続けた規定を全てクリアーにしたストレスフリーなサービスは、共働きや、子育てに忙しい消費者に取って、非常に利便性のあるものと思えます。実店舗でいくら買い物をしたって、お客さんを覚えているセールスパーソンは少ないですし、まして、その顧客の趣味やサイズのデータを元にアドバイスというのは不可能に近い。

成長も早く、洋服の劣化も早いので、買い替えショッピングは必ず必要ですね。2015年の米国のキッズウエアは、$156.8ビリオン(1,586億ドル・約16兆6,500億円)市場。ショッピングを手助けしてくれる、こういうサービスは、理にかなっているかもしれませんね。

ロケット・オン・オウサムのウエブでは「The Awesome News」という暮らしに役立つ情報サイトもあり、スタイル、リビング、フード、子育て、セレブ等の項目があり、ヘルシーなアイスキャンデイのレシピや、トレーシーアンダーソン等、セレブママ達の情報等も嬉しいサービスの一つですね。
















 2016/07/29 08:07  この記事のURL  / 

ニューヨークのお土産ビジネス

週末なので、軽い話題で。
日本には観光地にちなんだ名産物や工芸品がたくさんありますが、アメリカでは、自由の女神、エンパイアーステートビル、プレスリーなど往年のロックスターグッズ、「I Love NY」や「Brooklyn」とプリントされたTシャツやキャップが定番、最近では、大統領選を前にトランプやヒラリーさんのグッズも登場しています。

5番街やタイムズスクエア周辺に点在しているギフトショップは米国で24,000店舗もあるそうで、売り上げトータルはおよそ、$17B(170億ドル)1ドル=105円として、1兆7,850億円市場。

細かい物が多いですが、マンハッタンの様な観光地では、一般の小売店に取っても商材となる、ビッグ市場と言えます。 そんなお土産に力を入れる小売店2社をご紹介しようと思います。

まずは、34丁目、メイシーズ旗艦店。トップの写真はメイシーズの地下1階に設置された、お土産売り場。今年、改装されたのですが、ちょっとしたアーケードになっていて、すごい物量です。観光客がたくさんやってくるストアだけあって、かなり力を入れているのが分かります。 あまり足のむかない地下ですが、ちょっとしたカフェテリアがあり、ミレニアルズを対象にした新セクションが同じフロアに設置していますので、観光客の導線も考えたのかもしれません。


タイムズスクエアやNYのタクシーと犬のキャラクターを組み合わせたトートバッグやアートグッズ。


I Love New Yorkのハートの部分を、メイシーズの星マークに変えたイラストロゴTシャツやバッグ。


チャンピオンのベースxフェリックスのコラボグッズ。

そして下の写真は、メイシーズの隣にある、アーバンアウトフィッターズが新しくスタートした、お土産コーナー。ショッピングバッグで見かける「Thank You」や「NY State of Mind」と印刷されたバックパックやジムバッグ。キーホルダー、ステッカー、ペナント、マグカップ、ハット、ジュエリー等。ファッションブランドらしい、ちょっとひねりを加えたユニークなデザインのTシャツやスエットシャツ等、若年層を対象にした楽しいデザイン。 ポップなイメージのメイシーズとは対照的な印象ですね。

アーバンアウトフィッターズでは、ニューヨークの他、マイアミ、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ハワイ、オーステイン等のお土産コレクションが各地で販売されているようです。日本もオリンピックを控え、各社バージョンのお土産グッズをビジネスに取入れてみるのも良いかもしれません。


35丁目、アーバンアウトフィッターズ・ライフスタイルセンターのお土産コーナー

 2016/07/15 10:04  この記事のURL  / 

独走中の米国ZARA、出店をじんわり加速!

ニュージャージ州・ガーデンステートプラザモールにオープン予定のザラ

ファストファッションの勢いが減速していると伝えられる中、淡々と独走中なザラ。上の写真は、ニュージャージ州のパラマス地区「ガーデンステートプラザモール」にオープン予定の店舗で、モールには珍しく、ドドーンと2フロア構成。写真の右側も数店舗分に股がって陣取り、写真に入り切らない程のラージスケールの店舗です。そして、なんと、この店舗の横には、戦々恐々としたノードストロームとユニクロの店舗が隣接! このモールに今まで、ザラが入っていなかったのが不思議なくらいですが、待ちわびていた消費者は多い筈。それ以外のテナントにとっても、この出店は相当なインパクトを与える事が予想されます。

そんな「ザラ」、米国の出店数は、他国での出店数や、米国内でも競合店に比べると異常に少ない事が知られています。今、何店舗になっているんだろうかと、調べてみた所、今年の現時点で64店舗。 ザラが米国に初店舗をオープンしたのは1989年ですので、27年経って64店舗というのは亀さんなみです。

メデイア資料では、2012年時点で46店舗、2015年の1月時点で52店舗となっているので、この3年では6店舗の増店が、昨年から今年の1年で、12店舗の拡大と今までに無く加速している。

更に、州別の出店数をチャートにまとめてみた。予想通り都心に集中していますが、カリフォルニア州が20店舗に対してューヨーク州は12店舗、その内の8店舗はマンハッタン店とニューヨーク州内においても慎重さが伺えます。他の都市は多くて5店舗、殆どが1−2店舗しか無い。しかも、アメリカ50州のうち、半分に満たない僅か18州しか進出していない。 

どんだけ慎重やねん!という感じですが、今となっては賢明な判断。米国に進出してきたヨーロピアンブランドで、良く思い出す言葉がある。 随分前、米国のアナリストがザラの成長を分析した資料を読んだ事があるのですが、「米国はヨーロピアン・ブランドの墓場」という言葉が使われていた。アナリスト間では有名なのだと思いますが、それ程、米国市場は複雑で、ヨーロッパのファッションが受け入れにくかったという事。実際、米国に進出して、撤退したブランド企業は数知れず、成功例では今の所、「ザラ」と、ノードストロームとのタイアップに成功している「トップショップ」くらいでしょうか。

ザラは、そのジンクスをひたすら腹に据えながら地道に運営して来た企業と言えます。

米国が「ヨーロピアンブランドの墓場」と考えられる理由には、進出当初、ヨーロッパ色の強いファッションが米国で受け入れられにくかった事、ランウエイからデザインを起こした最先端のファッションは都心向きという事もあるでしょう。 アメリカには、マクドナルドまで車で1時間なんていう都市もざらにあり、田舎の地域では低価格でファッション好きな人が居たとしても少数派と想像できます。 また、米国女性の60%以上がサイズ14以上という肥満体国という厳しい一面もあり、ザラが進出できる都市はかなり限られてきたのだと思います。

しかし、世界の情報が瞬時に入手・共有できる時代となり、ファッションに飢えている若年層が増加、健康志向でフィットネスに励む若者も増え、米国もようやく、受け入れ市場が成熟してきたと考えられます。機が熟するのを待ち、じんわりと出店を加速しだしたと考えられるのではないでしょうか。

ザラが出店できるA級のショッピングモールは米国で50店舗くらいからマックスで100店舗くらい、慎重に選出される事が予想されますが、ザラのビジネスは、まだまだ拡大しそうです。
 2016/07/07 10:42  この記事のURL  / 

メイシーズ: ミニモールコンセプトを導入した新フォーマットのストアをオープン

5四半期連続の売り上げダウン、モールでの客足が落ち込み、34丁目の旗艦店でも、大幅なデイスカウント商品での集客を行っている、スランプのメイシーズですが、現在、以下の3つの戦略を進めている。

- オフプライス店、「バックステージ」の加速。
- ミレニアルズ対応のテスト・フロアを旗艦店の地下1階にオープン
- トップロケーションの店舗、150店をハイエンドイメージにモデルチェンジ

その3つ目の戦略となる第一弾のテスト店が、コロンバス・オハイオの「Easton Town center」にオープンしました。「ライフスタイル・デパート」と「リースビジネス」をコンセプトとして取り入れ、新たに117人の従業員(50人は臨時店員)を導入。顧客との接点を見いだす、カスタマーサービスにも注力していくようです。

- Connect @ Macy's Kiosk : マンツーマンでのサービスを提供
- My Stylist @ Macy's:特別な費用無しに、パーソナルなスタイリングサービス。

アスレジャーの売り場では、アスレチックフットウエア・チェーンの「フィニッシュライン」のショップ・イン・ショップや「Berry Blends」による、ジュースやスムージーショップの併設。 カスタマーサービスは、ヘルス&フィットネスをベースにしたライフスタイルのアンバサダーとしてサービスを行う。

需要増の化粧品売り場は特に力をいれていて、什器や内装など全面的にラグジュアリーなイメージに改装。昨年買収したスキンケア&スパチェーンの「ブルーマーキュリー」のインショップでは、ビューテイプロダクトの販売の他、マイクロ・ダーマブレーションなどのフェーストリートメントや、ヘアブローやワックスなどのサービス。 プレミア・サロンでの、ヘアケア、ネイル、マッサージなどのサービス。

「メンズウエアハウス」チェーンによるタキシード等の「Tux Shop」を併設したウエデイングショップの拡大。このエリアでは、ジュエリーやダイアモンドリングのカスタムデザインや、「My Stylist @Macy's」のプログラムから、無料のウエデイングスタイリング、ウエデイングパーテイやゲストドレス、ギフト、ハネムーンでの衣装などのアイデイアを提供。 家具売り場では、都心のライフスタイルにフィットする、コンパクトで機能的な家具の販売。


34丁目旗艦店の「フィニッシュライン」

「フィニッシュライン」は旗艦店や一部の店舗で既に導入しており、靴売り場の中でも、ひときわ混雑している成功例ともいえます。(写真参照) ショップ・イン・ショップの、ライフスタイルを意識したミニモールコンセプトの導入は、JCペニーの再建で、ロン・ジョンソン氏が掲げていたプランを彷彿させます。短期間での結果がだせず、退任となりましたが、当初のプラン通り、ジュースバーやネイルサロンなどを取入れた路面店風の店作りを目指していたら、新たな顧客体験を提供し、違った結果となっていたかもしれません。JCペニーが導入した「セフォラ」はメイクアップ好きの客層を取り込む結果となっているようです。

オフプライス店の売り上げが増加する一方、専門店やデパートも値下げによる集客をしており、消費者サイドにしてみればプロパーでものを買う理由が無いと言うのが現状。洋服だけでは集客は難しい、雑貨を置いたらライフスタイルかと言うとそうでもなく、消費者が店に足を運ぶ為の理由をどうアレンジして行くかが今後の課題となりそうです。

メイシーズは「Easton Town Center」店をプロトタイプとし、ハイエンドな立地にある150店舗にフォーカスした改装を行って行く様です。
 2016/07/06 07:20  この記事のURL  / 



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