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ザラの最新兵器

ウエブメデイアの「REFINERY29」が、ザラの親会社、インデイテイックスのスペインのHQを独自訪問し、CCOのJesus Echevarria氏へのインタビューを行ったそうなのですが、その中で、一年半前に導入したと言う、「データープロセス・センター」が非常に興味深い。

そのセンターでは、24時間作動していると言うデータ解析器が、世界各国のストアと繫がり、セールスデータをリアルタイムで入手しており、別のチームでは、顧客の反応やフィードバック等を集めてデータ化しているそう。

どの地域で、どの商品が売れ、何が売れなかったか、その理由や、地域で何が求められているか等、リアルタイムでデータ化されているんですね。 当然、いち早く商品に反映していると言う事だ。一般の米国アパレル企業であれば、年に数回、各地域のセールスマンを集めて会議、来期の商品の改善を話しているところでしょうが、ファストファッションのグローバル企業ともなれば、全てがスピード化しているんですね。

ザラ本社(INDITEX )には、ベストデザイナーが350人、グループ全体では600人デザイナーがおり、デザインスタジオでは、レデイースとメンズのフィットモデルが週5日ワークしているそう。 日々のデータをベースに、商品に反映、改善されているんですね。恐ろしい限りです。

Refinery29社のフルインタビュー、興味のある方はこちらから。


 2016/04/15 10:03  この記事のURL  / 

メイシーズのオフプライス店「バックステージ」

先日、ロード&テイラーの「FIND」について書きましたので、メイシーズが昨年スタートしたオフプライス店、BACKSTAGE(バックステージ)の方も追記しておこうと思います。メイシーズは、昨年のホリデイ商戦11月12月の売り上げが、5%落ち込み、今年に入ってから不採算店40店舗をクローズしています。

昨年は、オフプライス店の「TJマックス」がメイシーズの売り上げを初めて追い越した事や、「ROSS」やノードストロームの「RACK」等のオフプライス業態が好調である事から、自社でもオフプライス業態の立ち上げをしました。

いつも感じる事ですが、アメリカの企業は行動が早い! 今回のメイシーズも構想から、オフプライス店のオープンまであっという間。 アメリカの企業とDEALする際は、ある程度のスピード感がなければ相手にして貰えません。 

それはさておき「バックステージ」は現在、東海岸中心に8店舗、年内に更に5−6店舗オープンする様です。昨年のオープン後、比較的、近いブロンクス店に見に行きました。 ブロンクスは都市開発が進んでおり、スペイン語を話す、ヒスパニック系の低所得者の人々が多く住んでいる地域。デイスカウンターも多く、年間契約無しで使用できる低価格帯のプリペイドの携帯電話会社がずらりと並んでいたりしました。

他の店舗も都心から離れているのですが、「TJマックス社」の米国店舗が2,700店舗もある為、競合するロケーションを避け、米国三大消費者層の一つ、ヒスパニック系の地域をターゲットに出店しているといしたら納得がいきます。 

「バックステージ」を見た感想は、商品の見せ方や価格帯は、競合店とさほど代わりはありませんでしたが、ロード&テイラーの「FIND」の様にシューズの品揃えやアクテイブウエア(スポーツウエア)の品揃えが豊富と言う様な特徴が無く、今の所、デパートの売れ残り、在庫商品のみで構成。TJマックスの様に、週に何度も入荷する様なシステムや、700名を超えるバイヤーによるバラエテイある商品仕入力が無い分、リピーターを生む程の競争力はまだまだ劣るといった印象でした。

訪問時は、ホリデイ時期で冬物商品ですが、店内の様子を、参考に写真添付しています。

アパレル商品の数はかなり多い。

ファッション雑貨

40-60%オフ。靴にタグが貫通しています・・・

ヒスパニック系の人達が多く住む地域
 2016/04/13 11:32  この記事のURL  / 

人気のオンライン企業が「ノードストローム」と組む理由

「ノードストローム」は現在、トータルの売り上げの21%がオンラインによる販売だそうですが、ここ数年、以下の様な人気のオンラインリテイルショップが「ノードストローム」とパートナーシップを組み、続々販売されています。

ノードストロームで販売されている、オンラインショップの例:
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Shoes of Prey(シューズオブプレイ)https://www.shoesofprey.com
フットウエアのサイズやデザインをカスタマイズできるオンラインストア。

Sole Society(ソールソサイエテイ)http://www.solesociety.com
クールでシックなデザイン、値ごろ感のある価格帯が魅力のシューズ中心にファッション雑貨、アパレルのオンラインストア。

Bauble Bar(バウブルバー)https://www.baublebar.com
値ごろ感のある、ファッションジュエリーアクセサリーのオンラインストア。

Bonobos(ボノボス)https://bonobos.com
身体にフィットする商品を探すのが得意でない男性をターゲットした、メンズファッション・オンラインストア

Eloquii (イロクイアイ)http://www.eloquii.com
レデイースのプラスサイズ(ビッグサイズ)をターゲットにした、オンラインストア
-----------------------------------------
人気の、オンライン企業にとって、実店舗となるパートナーに「ノードストローム」が多いのは、デパートの中でもロケーションが非常に良いのだそうです。米国の大型ショッピングモール約、2,100 の内、優良モールは95店舗程。 

「ノードストローム」は120店舗中、62%がそのエリートモール内にあるそうです。ちなみに「ブルーミングデールズ」が50%。店舗数が43店舗なので22店舗が優良モールしても、ノードストロームの3分の1。「メイシーズ」は800店舗中の11% マンハッタン旗艦店は改装後、アップスケールなデパートに生まれ変わりましたが、その他の米国のショッピングモールのメイシーズは、高級感はあまりなく大衆モールというのが殆どなので、11%(約88店舗)というのは非常に頷ける数字です。

米国の消費を支えて来た大型ショッピングモールの苦境が伝えられる中、どのモールに入るかというのは、生死を分ける程の重要な選択肢となる為、優良モールの%の高い、「ノードストローム」と組みたがる企業が多いのは納得の判断と言えます。

その他にも、ジェイクルーの姉妹店Madewell (メードウエル)や、トップショップ等もノードストロームと組んで売り上げをのばしているブランドの一つです。

下の写真は週末の「ノードストローム」の売り場の様子。安定の集客力です。


MEMO: ノードストロームの店舗数:
- レギュラーのストア: 121店舗
- RACK(オフプライス)197店舗
- トランククラブ: 5店舗
- ジェフリー(ハイエンドセレクト)2店舗
- クリアランスストア:1店舗
- トータル 326店舗

 2016/04/12 09:06  この記事のURL  / 

Revolve初の店舗「Social Club」に感じる事

写真:Revolveのインスタグラムより。

ミレニアル層にフォーカスした、E-Tailer、REVOLVE(リヴォルヴ)の、初めての実店舗がロサンゼルスにオープしたというニューュースが出ていました。

オンラインからオフラインへとトライする企業がまた一つ増えた訳ですが、「リヴォルブ・ソーシャル・クラブ」と名付けられた店舗は、3階構成のフロアからなり、完全会員制の新しいショッピング体験を提供するというもの

主な特徴は以下の通り

●顧客のオンラインデータをベースに、経験豊富なスタイリングチームがキューレートした商品で、顧客の為の完全パーソナライズしたショッピングスペースを提供。顧客とより親密なコネクションを創出。

●デザイナー・テステイング&ポップアップショップ
リヴォルヴが取り扱う500以上のハイエンドブランドの中から、キューレートした商品によるスペシャルフロアやイベントの共有。4月9日には最初のポップアップショップとして「Love & Lemon」のブランドがピックアップ

●Fomo体験を誘導
セレブスタイリストによるVIP対応のスタイリングセッションや、プライベートミュージックイベント体験等。"Fomo"はFear of Missing Outの省略形で、ソーシャルメデイアの中で生まれた用語、参加しないと疎外感が生まれる様な感覚。顧客がイベントへ参加し写真をSNSに載せる事で、そういった感覚を誘導するという意図があるようです。 

リヴォルブの昨年の年商は$400M(4億ドル)を超えているそうですが、体験を好むと言われるミレニアル層の中でも、中高の所得者層をターゲットにしている。 

米国では、その体験をどのように結びつけるか模索していると思いますが、ふと思い出したのが、グウイネス・パルトロウがハリウッドに土地を購入して、建設中の「アートクラブ」いわゆる、英国のジェントルマンクラブのハリウッド版を作ろうというものなのですが、9階建て、各種レストランやラウンジ、プール、ルーフトップ、15部屋のゲストルームを備えたゴージャスな空間で、アート・ミュージック・クラブ・お酒も楽しめるというソーシャルスペース。 オフラインでないと味わえないこういったイベントは、インスタグラムで自撮りしているミレニアル層にとって非常に魅惑的な共有体験と言える。アートクラブの完成予想図は下の写真参照。

「リヴォルブ・ソーシャル・クラブ」のコンセプトも、それに及ばないまでも、ショッピング+体験をクリエートする事で、類似したプレミアム感が生まれるのでは無いかと思うのです。アスレジャートレンドが根強いのも、フィットネスやヨガ等のスポーツという体験が伴っているからであり、気持ちを高揚させる体験は小売り市場に取って重要な課題となっていくのではと思えます。

心理作戦さながら、焦りや喪失感を巧みに操作される感じは、あまり気持ち良くはありませんが、ただ単に、スタイリッシュな店構えでラグジュアリーブランドを並べて販売している米国セレクトショップが、エキサイテイングでなく、あまりぱっとしない状況と考えると、こういった体験をプラスしたアイデイアは、非常にユニークな試みで興味深い。

http://www.revolve.com


Image via Curbed Los Angels: Gwyneth Paltrow‘s arts club
 2016/04/06 09:56  この記事のURL  / 

ロード&テイラーのオフプライス店「FIND@LORD &TAYLOR」に行ってみた。

米国で急成長化のオフプライス市場は、過去5年で44%も成長、昨年は$39ビリオン(390億ドル)も販売したそうで、米国のアパレル販売の20%を占める。

そんな中、5番街39丁目に旗艦店を構える老舗デパート「ロード&テイラー」が、ますます競合するこの市場に参戦。昨年11月、マンハッタンの隣の州にある、ニュージャージ州のパラマス地区にオープンした「Find@Lord&Taylor」の第一号店を見に行ってきました。 2013年に3度目の会社更生法を申請した、Lohmans(ローマンズ)というオフプライス店の跡地をそのまま利用しています。 ロードサイドモールの完全に独立した店舗になっています。 

店内は、35,000sqft(約3,250平米)の平場スペースで、レデイース、メンズ、キッズのアパレル、ファッション雑貨、ホームグッズ等の在庫商品がずらり。ミレニアル層を意識しているらしく、一番驚いたのはシューズの量!  下の写真はレデイースの靴売り場の半分地点、この廊下の左右にサイズ毎に靴が並べられています。競合デパートのオフプライス店と比べるとダントツで多いのではないでしょうか。 アスレジャーを意識した「アクテイブウエア」のコーナーもかなり充実。 ロード&テイラーが昔から得意とする、ドレスも各種2-3サイズは揃っています。PB商品の「Lord &Taylor」が全体の3割程はいっているものの、ざっと見る限り、今の所、オフプライス店向けに作り込んだ商品では無く、デパートの在庫商品を販売している様です。 

最大の強敵「TJマックス」と比べると、サイズも揃っている為、雑多な印象が無く、レギュラー店の商品と変らない様な印象を受けます。しかし、価格は小売価格の40%-70%オフ。 ニーマンマーカスやサックス程の高級ブランドの割合は少なく、ブランド構成、価格帯はノードストロームのRACK(ラック)に近い感じでしょうか。

ゆっくりと買い物したい客層や、パイロット店としての役割にはむいていますが、この店舗の僅か1.6キロ先には、サックス、ブルーミングデールズ、ニーマンマーカス等、オフプライス店とアウトレットを集結したBERGEN CENTER モールがあるので、集客的なロケーションを考えると、不利と言えます。その為か、店内は週末にもかかわらず集客はまばらでした。地元の宣伝広告も聞いた事がありませんでしたから、オープンした事を知らない人がまだ多いのではと思います。

また、ロード&テイラーのレギュラー店が入っている普通のモールも近辺にありますので、同じ商品を販売して、共食いとならない様に気をつけなればなりません。競合のデパートも在庫商品を販売する、オフプライス事業に注力していますが、こちらの商品がレギュラー店舗よりも売れるとなると、マージンは低くなるばかり、企業成長としては厳しい問題点も抱えています。

http://www.findatlt.com








 2016/04/05 08:30  この記事のURL  / 



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