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膨大な返品商品とギフトカードの行く末

クリスマスを目前に控え、ラストミニッツギフトの購入者もたくさんいらっしゃると思いますが、店頭へ行くと、返品のラインもかなりの行列!

返品ポリシーの緩和は集客の為のアピールに非常に有効で、ノードストロームでは、年間を通じて常に返品を受け付けており顧客受けの良いデパートとされる理由の一つ。 その他の大型店もホリデイ時期は、返品の受付け期間を延ばす等の特別対応をしています。 通常は、未使用、未開封の商品につき返品が可能となりますが、セフォラでは、一度開けてしまったマスカラや香水まで受け入れ。 こうなると2度と商品棚には戻れません。

NRF(ナショナル・リテイル・フェデレーション)の報告では、2013の返品総額は$270ビリオン(約32兆円)1ドル=120円換算 年末商戦の期間だけでも$60ビリオン(約7兆2000億円)にも上ります。今年もその金額の増加が予測されており、返品される理由は、サイズが合わない、気に入らない等の理由の他、一度着用してから返品する等の不正返品も含まれます。 アメリカの小売店では、ギフト目的で商品を購入すると、貰った人が好みの色やサイズの商品に交換できる様、ギフトレシートを発行。そのレシートを一緒に付けて贈るのが礼儀となっており、その後の返品や交換が容易にできるのです。

しかし、折角、選んで贈ったギフトが気に入らずに全く違う商品に交換、返品されるのはあまり気持ちのいい物ではありません。 そんな状況化、効率の良いギフトカードの需要が年々、増加。 ところが、そのギフトカードの10%は使用されなかったり、金額が残ったまま放置されたり。NY POSTによると、2008年から$44ビリオン(約5兆2000億円)もの金額分が使われていない事が報告されています。小売店側ではそのカードが使われない事には売り上げにならず、毎年、問題視されています。


最近では、必要の無い、ギフトカードを販売しキャッシュにしたり、好きなストアのギフトカードと交換する事の出来る、インターネット業者も増加しています。 転売しているネット業者では通常価格より安く提供しているので、必要な消費者にとっては、お得な買い物になる物と思います。

ところで、返品された商品の多くはどこへ行くのか?
セフォラの香水やマスカラであれば、返品されても店頭サンプルとして使用できるかもしれませんが、その他の商品の行く末はというと、清算業者等、第三業者への転売、リサイクル、寄付又は廃棄というルートがあるそうですが、消費者からの寄付商品でオペレーションをしている、GOODWILL(グッドウイル)と提携しているターゲット等の大手小売店や、LIQUIDATION.COM等への転売されるそう。電化製品からファッションアイテムまで様々、月に1億アイテム近い商品がこういった業者によって取り扱われているそうです。 

年末商戦も押し迫ってきましたが、膨大な量の返品に、使われないギフトカード、小売業界に取って深刻な問題です。
 2014/12/24 07:03  この記事のURL  / 

アマゾンの1時間デリバリー開始に思う

先月、アマゾンがマンハッタン34丁目のビル全体を17年契約で借り上げたブログをアップしましたが、12月18日付けのWSJでは、そのビルを倉庫代わりに使用し、2万5000点以上の生活必需品を、ビルの周りに住む、アマゾンプライムの会員向け(年会費99ドル)に、自転車での配達費$7.99で1時間以内で届けるサービス(2時間以内は無料)を始めたと伝え話題になっています。

Eコマースでは競合のeBay Now, Google Expressも同様の動きをしており、またメイシーズやギャップも実店舗を利用して、1時間、同日宅配を模索していますので、それに対抗しようとしたのでしょうが、それにしても何故あの場所なのか??

アマゾンが借りたビルは34丁目(5番街と6番街の間)は駐停車禁止の大通りなので、商品を搬入するのに使えるのは裏の35丁目の荷物用入口のみ。 一方通行で、いつもトラックや乗用車でひしめきあったエリアです。(この地区は右折・左折禁止・直進のみの規制地域)

12階建てのオフィスビルのエレベーターを使い、いちいち一階まで商品をおろし自転車で宅配。更に、商業ビルが多く、夜は住んでいる住人は少ない。(アマゾンが今回試験している地域番号10001は、人口22000人だが一人住まいが9000人、ふぁみりーは、たったの3500世帯)

ちなみに、このビル全体で47万sqft (約4万3,663 平米)マンハッタンのオフィスビルの家賃相場はこの手のビルで$60-70/sqftとすると年間で$28-33M(約28–33億円)の支払い。(全米の倉庫の平均リース料は$4.75/sqftなので、このビル全体で200万ドル(約2億円強) 

実験で、話題性はありますが、収益性を考えたら、あのコストに厳しいアマゾンが、何故この場所で、こんな儲からないことを始めるのかと考えざるをえません。
 2014/12/19 08:29  この記事のURL  / 

E-コマースの商売はマージン率が低い!?

今年のホリデイ商戦を占うブラックフライデイ(木曜日から日曜日までの4日間)の売上は、前年比11%下回った。一人あたりの購入額も$380.95(約45000円)と前年比6.4%減。一方オンラインのサイバーマンデー売上はやや好調で昨年比15.4%の上昇。全体を通しでみると若干、昨年より減といったところでしょうか。

アメリカ経済はそこそこ好調で、小売業界も昨対増を期待していたのですが、目玉商品の購入期間を実店舗、オンライン共に前倒し延長したことで消費者に緊張感がなくなり、別に今買わなくてもいいかという印象を与えた事と、消費者が事前に調査して目星を付けていた商品しか購入しないという傾向が一因している。

猫も杓子もEコマースで、オンライン販売を拡大させているが、地方の零細企業が全国に売上を伸ばす手段としてのEコマースならメリットは十分あるが全国展開している大手小売店ではEコマースは実店舗の商売より儲からないという。

普通に考えればオンラインなら高い家賃を払わないでいいし、店員も常時揃えなくても良いので儲かる筈だと思うのだが実際はその逆。サイトの運営、値段は割安に設定、商品の出荷や梱包にかかる手間、高い返品率の為、売上の25%がコストとしてかかってしまう。全米に1200店舗を運営する、大手アパレル百貨店Kohl's(コールズ)の場合、オンラインでの利益率はたったの4%。 実店舗の利益率は10%弱の半分以下となっているそう。実店舗の商売より儲からないどころか赤字になっているところもある様です。

だからと言ってオンライン販売をやめる訳にもいかず、小売店全体の利益率は減少する一方。

勿論、例外もありブランド力があり比較的高い価格の商品を扱うEコマース、例えば、アバクロやルルレモンの様にオンラインの方が実店舗での利益率より高いケースもある様です。

あいにく小売各社は、オンラインと実店舗の販売での経費の計上、仕分けについて明らかにしていないため本当にどこがオンラインで儲けているのかは正確には判りませんが、来年は更にオンライン、特に携帯サイトでの販売が格段に増えると予想されますが、企業に取って切実な問題となっているようです。
 2014/12/04 08:04  この記事のURL  / 

『ナステイギャル』のリアル店舗がオープン

サンクスギビングは、日本から友人が来ていたので、マンハッタンの街をぷらぷらとしましたが、以前に比べるとオープンしている店が多いなあ〜という印象。 42丁目のブライアントパークのホリデイマーケットは感謝祭の朝から普通にオープン、アパレル店では5番街のトップショップやギャップグループ(ギャップ、バナナリパブリック、オールドネイビー)も通常通りに営業していました。メイシーズ始め、複数の小売店では、ブラックフライデーの前倒しで、夕方6時から開店した店もあり、早々と店内で準備する店員さんの様子や、入り口でオープンを待つお客さんを見ていると、かつてのし〜んと静まり返る感謝祭とは違う特別な雰囲気でした。

さて、その感謝祭前に、ヤングガールに人気のオンラインショップ、ナステイギャルの実店舗がロサンジェルスのメルローズアベニューにオープンした様です。熱烈なファンは朝6時から並んだそうですが、ブログにも華々しいグランドオープニングの様子がでていますね。2500sqft(約70坪)のブテイックでは、カルトファン御用達の『CAMEO』や『For Love +Lemons』から、ナステイギャルのルーツでもある、ヴィンテージコレクション、PBのフットウエアライン等が販売されています。

以前、コラムでもご紹介しましたが、オンラインショップを急成長させた、カリスマ社長のソフィア・アムルーソさんの次ぎなるステージ、実店舗のスタート。今までオンラインで見ていた憧れの商品が目の前に広がり、実際に触れたり試着したり、同じ趣味趣向を持つ人々との出会いにも、オフ会?の様な感激が伝わります。11月21日にこの店舗がオープンしたばかりですが、既に2店舗目のロケーション(サンタモニカの3rd ストリートプロムナード)が決定しているとか。オンラインショップならではの強みを生かし、SNSやハイテクを駆使した、実店舗展開になりそうですね。

参考コラム:
米国20代女性に絶大な人気のオンラインショップ『ナステイギャル』ヒットの理由
 2014/12/03 09:54  この記事のURL  / 



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