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絶好調のTJマックスが新業態のストアをオープン!?

ホリデイ商戦での勝ち組はアマゾンだけではありません。先日アナウンスされた、オフプライス店のTJマックスグループ(TJX)も、第四四半期の売り上げは6%増加し94億7,000万ドル。1月末締めの年商は7%増加し332億ドルと発表され、多くの消費者がTJX社の店舗でクリスマスショッピングを行った事が実証されたと伝えられています。

そのTJX社には、寝具、家具、キッチン・インテリア雑貨、文具品等、通常価格の45-60% オフの値段で販売している絶好調の姉妹店、HOMEGOODS(ホームグッズ)がありますが、これとは異なる、新業態のホームグッズのストアをオープンすると伝えられました。 

新店舗のコンセプトや品物に関しての詳しい内容は現在の所、シークレットとされていますが、TJX社にとっても新たなマーケットへの参入となり、既存の買い物客たちもエキサイトするだろうとの事。テスト店として年内に4店舗をオープンするようです。既存の「ホームグッズ」店舗では、ありとあらゆる家庭用品が取り扱われているので、どう差別化していくのか興味のあるところですが、”オフプライス”であることは間違いありません。今の所、形態の類似した「TJマックス」と「マーシャルズ」が近隣に存在していても、あまり支障が無い様に思えますので、同じ家庭用品を扱う姉妹店ができたとしても、今の所、向かう所敵無しという状況でしょうか。

昨年、目にしたニュースで思い出すのは、食料品業界もTJXグループに侵食されているという様なもの。家庭用品に特化した「ホームグッズ」は、取り扱うカテゴリーが非常に多く、トレジャーハンテイング要素の高い、売り切りごめんの商売形態ですが、ここへ来ると、ある種のカテゴリーは販売しているという目的は生まれると思います。”食品”もその一つで、一般のスーパーでは取扱いの無い、グルメ食品がデイスカウント価格で販売されています。 以前は、オフプライス店で食料品をデイスカウントで買うというのは、一種、気持ちの悪いものがありましたが、例えば、トリュフオイルやソルト等の調味料や紅茶やスナック、チアシード等のスーパーフードやオーガニック系の健康食品に至るまで、珍しい製品が多く、賞味期限も記されているので、意外と皆、購入しています。若年層が新しい食品に興味があるというのも大きいですね。

ホームグッズ店での取扱い品目は多岐にわたりますので、新業態の店舗では、例えば、食品に特化した店舗であったり、ペットグッズに特化したり、あるいは、化粧品などのビューテイ商品や、スポーツグッズに特化する等、カテゴリーキラー的なオフプライス店になるのはあり得るかも? 特に食料品は切り離しても大きなビジネスの可能性があります。 こうなると、グルメスーパーのホールフーズや、不況知らずと言われるビューテイーやペット市場なども米国デパートの二の舞いとなり、おちおちしていられなくなるかもしれません。。。

Note:
「ホームグッズ」部門Q4の売り上げは13%増加し13億ドル。昨年の53店舗に続き今年は更に80店舗オープン予定。

現在の店舗数:
ホームグッズ(579店舗)
TJマックス(1,186店舗)
マーシャルズ(1,035店舗)
 2017/02/24 08:17  この記事のURL  / 

メイシーズのオフプライス店「バックステージ」

先日、ロード&テイラーの「FIND」について書きましたので、メイシーズが昨年スタートしたオフプライス店、BACKSTAGE(バックステージ)の方も追記しておこうと思います。メイシーズは、昨年のホリデイ商戦11月12月の売り上げが、5%落ち込み、今年に入ってから不採算店40店舗をクローズしています。

昨年は、オフプライス店の「TJマックス」がメイシーズの売り上げを初めて追い越した事や、「ROSS」やノードストロームの「RACK」等のオフプライス業態が好調である事から、自社でもオフプライス業態の立ち上げをしました。

いつも感じる事ですが、アメリカの企業は行動が早い! 今回のメイシーズも構想から、オフプライス店のオープンまであっという間。 アメリカの企業とDEALする際は、ある程度のスピード感がなければ相手にして貰えません。 

それはさておき「バックステージ」は現在、東海岸中心に8店舗、年内に更に5−6店舗オープンする様です。昨年のオープン後、比較的、近いブロンクス店に見に行きました。 ブロンクスは都市開発が進んでおり、スペイン語を話す、ヒスパニック系の低所得者の人々が多く住んでいる地域。デイスカウンターも多く、年間契約無しで使用できる低価格帯のプリペイドの携帯電話会社がずらりと並んでいたりしました。

他の店舗も都心から離れているのですが、「TJマックス社」の米国店舗が2,700店舗もある為、競合するロケーションを避け、米国三大消費者層の一つ、ヒスパニック系の地域をターゲットに出店しているといしたら納得がいきます。 

「バックステージ」を見た感想は、商品の見せ方や価格帯は、競合店とさほど代わりはありませんでしたが、ロード&テイラーの「FIND」の様にシューズの品揃えやアクテイブウエア(スポーツウエア)の品揃えが豊富と言う様な特徴が無く、今の所、デパートの売れ残り、在庫商品のみで構成。TJマックスの様に、週に何度も入荷する様なシステムや、700名を超えるバイヤーによるバラエテイある商品仕入力が無い分、リピーターを生む程の競争力はまだまだ劣るといった印象でした。

訪問時は、ホリデイ時期で冬物商品ですが、店内の様子を、参考に写真添付しています。

アパレル商品の数はかなり多い。

ファッション雑貨

40-60%オフ。靴にタグが貫通しています・・・

ヒスパニック系の人達が多く住む地域
 2016/04/13 11:32  この記事のURL  / 

ロード&テイラーのオフプライス店「FIND@LORD &TAYLOR」に行ってみた。

米国で急成長化のオフプライス市場は、過去5年で44%も成長、昨年は$39ビリオン(390億ドル)も販売したそうで、米国のアパレル販売の20%を占める。

そんな中、5番街39丁目に旗艦店を構える老舗デパート「ロード&テイラー」が、ますます競合するこの市場に参戦。昨年11月、マンハッタンの隣の州にある、ニュージャージ州のパラマス地区にオープンした「Find@Lord&Taylor」の第一号店を見に行ってきました。 2013年に3度目の会社更生法を申請した、Lohmans(ローマンズ)というオフプライス店の跡地をそのまま利用しています。 ロードサイドモールの完全に独立した店舗になっています。 

店内は、35,000sqft(約3,250平米)の平場スペースで、レデイース、メンズ、キッズのアパレル、ファッション雑貨、ホームグッズ等の在庫商品がずらり。ミレニアル層を意識しているらしく、一番驚いたのはシューズの量!  下の写真はレデイースの靴売り場の半分地点、この廊下の左右にサイズ毎に靴が並べられています。競合デパートのオフプライス店と比べるとダントツで多いのではないでしょうか。 アスレジャーを意識した「アクテイブウエア」のコーナーもかなり充実。 ロード&テイラーが昔から得意とする、ドレスも各種2-3サイズは揃っています。PB商品の「Lord &Taylor」が全体の3割程はいっているものの、ざっと見る限り、今の所、オフプライス店向けに作り込んだ商品では無く、デパートの在庫商品を販売している様です。 

最大の強敵「TJマックス」と比べると、サイズも揃っている為、雑多な印象が無く、レギュラー店の商品と変らない様な印象を受けます。しかし、価格は小売価格の40%-70%オフ。 ニーマンマーカスやサックス程の高級ブランドの割合は少なく、ブランド構成、価格帯はノードストロームのRACK(ラック)に近い感じでしょうか。

ゆっくりと買い物したい客層や、パイロット店としての役割にはむいていますが、この店舗の僅か1.6キロ先には、サックス、ブルーミングデールズ、ニーマンマーカス等、オフプライス店とアウトレットを集結したBERGEN CENTER モールがあるので、集客的なロケーションを考えると、不利と言えます。その為か、店内は週末にもかかわらず集客はまばらでした。地元の宣伝広告も聞いた事がありませんでしたから、オープンした事を知らない人がまだ多いのではと思います。

また、ロード&テイラーのレギュラー店が入っている普通のモールも近辺にありますので、同じ商品を販売して、共食いとならない様に気をつけなればなりません。競合のデパートも在庫商品を販売する、オフプライス事業に注力していますが、こちらの商品がレギュラー店舗よりも売れるとなると、マージンは低くなるばかり、企業成長としては厳しい問題点も抱えています。

http://www.findatlt.com








 2016/04/05 08:30  この記事のURL  / 

2015年オフプライス店のT.J.マックスがメイシーズの売り上げを追い越す!?

8月上旬締めの第2四半期の売り上げでは、両社共に増収増益、メイシーズの売り上げにぴたっと後を追っているのが、オフプライス店のT.J.マックス。ブルーミングデールズを含むメイシーグループは840店舗で、昨年売り上げは$27.7B(277億ドル)対して、T.J.マックスの方はヨーロッパやカナダにも店舗があり3000店舗以上、昨年売り上げは$27.4B(274億ドル)。

えらい時代になってきましたが、在庫商品を販売するオフプライス店が、このままのペースで行けば、2015年には、米国最大のデパートグループの売り上げを超すというのです。アナリストのHoward Davidowitz氏によると米国で今最もパワフルな小売店であると語っており、数あるオフプライス業態の中でも群を抜いて、売り上げ続伸しており、業態が異なると言っていられない状況。

T.J.マックスについては、当社コラムの方でも、取り上げてきましたが、フォーチュン誌でも、4ヶ月の時間をかけ、TJXで働いていた元従業員50名にインタビューし、運営法と人気の謎を探るべく独自取材をしていました。興味深い内容が書かれていましたが、その中で、ザラやH&M等のファストファッションでは、一型に対して少量生産しかせず、今買わなければ次ぎは無いと言う消費者の心情を抱かせる手法がありますが、TJXでも大量購入はせず、各アイテムの在庫数は少ない為、BUY NOW OR CRY LATERと言った感情が働き、消費者は無くなる前に買おうとします。ファストファッションと似た様な手法ですが、大きく異なるのは、ただ”安い”のでは無く、”ヴァリュー価値観”を売っている事。 元値からの値下げ率が高ければなんでも良いと言う物でもないですが、旬な商品をタイミングよく投入する、仕入れ力にかかっています。

しかし、3000店舗以上の商材、在庫商品の仕入れだけでは到底間に合わない筈で、アウトレット同様の作り込みがあると思われますが、この部分だけは、メデイアには明かされておらず謎。メーカーとの密着でかなり巧みに行われているのでしょうね。

アウトレット向けの商品を生産する事で、自らのブランド価値を下げている企業も見られる中、TJXの商品はあくまでもオリジナルメーカーからの仕入れ品という点が、消費者のお得感に更なる興奮をもたらしているようです。 


コラム:
トレジャーハンテイングを商売として確立してしまったT.J.マックスグループ


 2014/08/22 09:07  この記事のURL  / 

アウトレットに騙されるな!?

参考:Jezebel.com

米国のアウトレットで販売されている商品は、通常の店舗で販売されていた物と同じで、ワンシーズン古いものや、過剰生産されたものを安く販売していると思われている方も多いと思いますが、実際はそうではありません。 

例えば、サックスフィフスのアウトレット『OFF 5TH』では、フルプライスの店舗で販売されていた商品は、たったの10%、残りの90%は、PBだったり、アウトレット用に低価格で生産されたもの。つまり、元々安く作られた商品。

アウトレット商品のタグには、参考上代とアウトレット価格が並べて印刷されていますが、実はフルプライスの店舗では一度も販売された事の無い物が多く、タグで判断する値下げ率というのも?? 

上のチャートは、一日に20万ビジター数があるという、CNNでも紹介された女性の為の情報サイト『JEZEBEL.COM』の記事の中で紹介されていた内容を参考に書き出した数字。 各ブランドが、どのくらいの割合でアウトレット専用の商品を投入しているか、そのパーセンテージを示したもの、その割合の高さに驚きます。品質やデザイン等を省略化し、元々安く売る為に生産された商品なのですから、安くて当たり前なのです。


アウトレット向けに作られた商品はやラベルで区別している事がありますがご存知でしょうか? 例えば、コーチの商品は、品番が“F”から始まる。ギャップグループや、Jクルーは、写真の様に、襟ラベル、ブランド名の下に、●や■が3つ並んで付けいます。日本のアウトレットではどうでしょうか?

普通のモールがさびれる原因とも言えますが、最近オープする店舗はアウトレットが多い。 Jクルーでは、フルプライス店が320店舗、ファクトリーアウトレットがなんと3分の一の116店舗。アウトレットでの売り上げが良いので仕方ありませんが、ギャップも、ノードストロームも皆、同じ傾向。 

アウトレットを利用すれば、大変な節約をしたと満足度しがちですが、実は元々安い商品を買わされている事があるのですね。 知りつつブランドバリューで利用する人もありますが、店舗の増加に連れ、『アウトレット商品はお得なのか?』という定義がメデイアで取り挙げられており、知らなかった消費者も気づきつつあるようです。




 2014/05/20 14:12  この記事のURL  / 

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