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アバクロが遂に身売りを検討か!?

今日は、ロイター通信が、アバクロンビー&フィッチがインベストメントバンクのParella Weinberg Partnersを雇い、身売りの検討をしていると報じたのでざわざわしています。

今年の初めには、アジア圏をリードするオンラインマーケットプレース「Zalora」との卸売り販売の契約を交わし、アジア圏11カ国6億人の顧客へ向けての販売を発表していました。そして、アメリカ国内では昨年54店舗の閉鎖に続き、リース切れとなる60店舗の更新を行なわない事を発表、トレンドを重視したMDとイメージ一新で立て直しを行っているところです。 しかし、ザラやH&Mの様なトレンド商品を取り入れた所で競争力は無いし、アイデンテイテイを失い返って迷走しているようにしか見えず。年齢層を引き上げようと高級素材の取り入れや価格も上がり、現在、多くの商品が40−60%オフで販売されています。 

若年層をターゲットにした商品構成とプレミアム感を取り戻す為のトランスフォーメーションを行っているコーチの様に、打撃を受けつつも、たっぷりの時間が必要です。今のアバクロには余力なく、マーケットの状況も悪くて難しいのでしょうね。しかし、そんな状況で、売り先がみつかるでしょうか。

アバクロは、現在、アメリカに709店舗、海外に189店舗、市場価値は$862M。



 2017/05/11 09:06  この記事のURL  / 

アバクロの新コンセプトストア

Photo : Abercrombie and Fitch

アバクロンビー&フィッチ社が、2月17日にオープンするという新コンセプトストアを発表しました。 場所は本社のある、オハイオ州・コロンバスのショッピングモール内で約136坪ほどの売り場面積。 入り口の透明の丸い窓には、1900年代初頭に使用していたA&Fのロゴを象ったメタルオブジェがデザインされ、内装は、柔らかい明るさの照明で、ほのかに香る優しい香りが漂う心地よい雰囲気。かつての上半身裸のモデルやイケメン店員のみを起用したクラブのイメージは一新。クリーンでモダンな清潔感のあるインテリアのイメージ。

最も、力を入れているのが、試着室で、プライベートスイートルームの様な空間で友達同士や、ファミリーでお互いの試着状況を共有できる様になっている。そのルーム内には、携帯の充電ができるチャージドッグ、ミュージックやライテングの選択が可能なアメニテイがついており、自然に利用者の気分を高める事が可能といったもので、年内に、このタイプのストアを6店舗オープン予定している。

ウエブサイトの方では、創業当初のプレミアムコレクションとして、スエードのボマージャケット(600ドル)や、ムートンのロングコート(1200ドル)などの高額商品も展開しており、ストアイメージを一新すると共にブランドとしてのロイヤリテイを取り戻そうとする意図があるのでしょうが、一部のマニア向けで、本来のアバクロの消費者層には向かない商品だ。 クールキッズ限定というコンセプトで、総スカンを食らった同社が、消費者を取り戻す為に検討した結果、個性を失ったなんだか積極性の無いストアという感じだ。








 2017/02/08 11:37  この記事のURL  / 

救世主となるか?ギリーヒックスが、ホリスターの片隅で復活。


アバクロンビー社の姉妹ブランド「ギリーヒックス」が、ホリスターの店舗とオンラインで復活しましたね。「ギリーヒックス」は、オーストラリアのリゾート地に移住した架空のファミリーをコンセプトに、インナーウエア、ランジェリー、パジャマや、コロンなどのビューテイプロダクトまで展開されたブランドで、2008年にスタート後、28店舗を展開していましたが2013年に閉鎖となりました。

閉鎖の理由は、アバクロ本体の業績悪化に伴っての事でしたが、奇しくも、当時、競合店として必ず比較対象とされた、ヴィクトリズ・シークレットの「ピンク」や、アメリカン・イーグルの「エアリー」は現在も絶好調。特に、エアリーは、苦境のテイーンブランドの中で唯一、成長しており、フォトショップを使用しない、ありのままの女性のボデイを主張した、ポジテイブ・ボデイ戦略が功を無し、ブランドイメージもアップしています。

この功績を我が社にもとばかり、ホリスター部門の中で復活となった様です。 独立店舗があった時期は、私も何度も足を運んだストアなのですが、コテージ風の内装で、個別に分かれた部屋にお邪魔しているかの様なヴィンテージ風の家具や什器が置かれ、天井の高さまである、ブラライブラリーは圧巻でした。大人っぽく重厚感のある雰囲気から、店に訪れている消費者の年齢層にも幅がありました。しかし、今回の復活では、ホリスターの傘下に置いたことで、テイーンのコンフォート・ライフスタイルをベースにした、完全なテイーンブランド。ピンクやエアリーと真っ向勝負となります。
 
流行のブラレットを中心に、ヴィクトリズシークレットが昨年、完全撤退した水着も展開する様です。以前から使用していたブランドアイコンの「コアラ」がある以外はエアリーと、さほど変わらない印象。アパレルが苦戦する分、好調なカテゴリーで売り上げをキープしたいところでしょうが、これだけでは、ピンクやエアリーとの競争力は厳しいと思えます。現在、復活キャンペーンを行っている様です。

ホリスターの片隅でというのも寂しい話ですが、今思えば、商品のバッグボーンに、架空のストーリーがあることや、凝りに凝った内装だけで、消費者は新鮮さを感じていたのですが、オンラインビジネス時代が優位な時代となり、デジタルに精通した消費者が中心となったことで、これだけでは集客できなくなってしまいました。

それにしても、アバクロ社、どこよりも早く、ジムやフィットネスに注目し「GYM ISSUE」というコンセプト商品も展開していた事もありましたが数年で辞めてしまいました。「ギリーヒックス」にしても、とても良いブランドだったのに先見の明が無かったか、同様のことを感じます。経営難を救うのに、ブランドの閉鎖や縮小は手っ取り早い方法ですが、独裁国家の様なガチガチの自社コンセプトに拘るより、消費者の趣味趣向をもっと読むべきだったと思います。折角、復活したギリーヒックス、二番煎じの特効薬に留まらず、うまくいくと良いですね。

GILLY HICKS (ギリーヒックス)
 2017/02/03 09:08  この記事のURL  / 

米国MUJI、ニュージャージ州のモールにオープン。

ニュージャージ州のパラマス地区に位置する「ガーデンステートプラザ・モール」に、無印良品がオープンしました。マンハッタン近郊の客層という事もあり、米国企業が新コンセプトのパイロットショップを続々オープンしてきたモールとして知られています。最近はそういったテスト店も減り、撤退するブランドも増えていますが、集客維持の為の様々な改装を続け、人気店の誘致に力を入れる、影響力のあるモールだと思います。

8月11日に新規オープンした米国12店舗目となる、MUJIのストアは、トラックモールの下の階に位置した、8,600sqft (約800平米)のスペースで、入り口が2か所に分かれた通り抜けタイプになっています。集客には有利ですが、万引きには注意が必要ですね。

マンハッタンの手狭なスペースに比べると、MUJIの世界観を感じる事のできる売り場構成で、訪問当時は、そこそこ、レジも並んでおり、MUJIのかごを持った買い物客が結構入っているようでした。MUJIのEコマースデータでは、ニュージャージからの注文はかなり多く、ファン層がいるとの事ですので、マンハッタン近郊という事もあり、既に知っている客層が多いのではないでしょうか。
 
グランドオープニングでは、商品により15%オフのセールと、3日間限定の日替わりで、ボデイフィット・クッションや、炊飯器、カッコー時計、キャリーケース、アロマデイフューザー等、一押し商品が半額セールとなっていました。

その他、マンハッタン5番街店同様に、自由にスタンプを押せる「スタンプセンター」や、ハイテクな刺繍マシーンを導入しした「エンブロイダリーセンター」があり、100種類の図案から好きな柄を選び、購入した商品に入れる、カスタマイズサービスを行うようです。(刺繍1個に付き3ドル)

様々なストアがひしめく都心と異なり、種類の異なるアイテムを扱うMUJIのストア形態は新鮮に感じられ、2−3ドルからの商品も取り揃えながら、ファストファッションとは明らかに異なる品質とコンセプト、客層の幅が広いですし、モールは、常に新しい形態のストアを求めていますので、A級クラスのモールへの進出をスタートするのは、認知度や状況から、タイミングが良いのではと思います。 ユニクロ同様、日本の企業ですので、頑張って欲しいですね! 



 2016/08/16 03:08  この記事のURL  / 

独走中の米国ZARA、出店をじんわり加速!

ニュージャージ州・ガーデンステートプラザモールにオープン予定のザラ

ファストファッションの勢いが減速していると伝えられる中、淡々と独走中なザラ。上の写真は、ニュージャージ州のパラマス地区「ガーデンステートプラザモール」にオープン予定の店舗で、モールには珍しく、ドドーンと2フロア構成。写真の右側も数店舗分に股がって陣取り、写真に入り切らない程のラージスケールの店舗です。そして、なんと、この店舗の横には、戦々恐々としたノードストロームとユニクロの店舗が隣接! このモールに今まで、ザラが入っていなかったのが不思議なくらいですが、待ちわびていた消費者は多い筈。それ以外のテナントにとっても、この出店は相当なインパクトを与える事が予想されます。

そんな「ザラ」、米国の出店数は、他国での出店数や、米国内でも競合店に比べると異常に少ない事が知られています。今、何店舗になっているんだろうかと、調べてみた所、今年の現時点で64店舗。 ザラが米国に初店舗をオープンしたのは1989年ですので、27年経って64店舗というのは亀さんなみです。

メデイア資料では、2012年時点で46店舗、2015年の1月時点で52店舗となっているので、この3年では6店舗の増店が、昨年から今年の1年で、12店舗の拡大と今までに無く加速している。

更に、州別の出店数をチャートにまとめてみた。予想通り都心に集中していますが、カリフォルニア州が20店舗に対してューヨーク州は12店舗、その内の8店舗はマンハッタン店とニューヨーク州内においても慎重さが伺えます。他の都市は多くて5店舗、殆どが1−2店舗しか無い。しかも、アメリカ50州のうち、半分に満たない僅か18州しか進出していない。 

どんだけ慎重やねん!という感じですが、今となっては賢明な判断。米国に進出してきたヨーロピアンブランドで、良く思い出す言葉がある。 随分前、米国のアナリストがザラの成長を分析した資料を読んだ事があるのですが、「米国はヨーロピアン・ブランドの墓場」という言葉が使われていた。アナリスト間では有名なのだと思いますが、それ程、米国市場は複雑で、ヨーロッパのファッションが受け入れにくかったという事。実際、米国に進出して、撤退したブランド企業は数知れず、成功例では今の所、「ザラ」と、ノードストロームとのタイアップに成功している「トップショップ」くらいでしょうか。

ザラは、そのジンクスをひたすら腹に据えながら地道に運営して来た企業と言えます。

米国が「ヨーロピアンブランドの墓場」と考えられる理由には、進出当初、ヨーロッパ色の強いファッションが米国で受け入れられにくかった事、ランウエイからデザインを起こした最先端のファッションは都心向きという事もあるでしょう。 アメリカには、マクドナルドまで車で1時間なんていう都市もざらにあり、田舎の地域では低価格でファッション好きな人が居たとしても少数派と想像できます。 また、米国女性の60%以上がサイズ14以上という肥満体国という厳しい一面もあり、ザラが進出できる都市はかなり限られてきたのだと思います。

しかし、世界の情報が瞬時に入手・共有できる時代となり、ファッションに飢えている若年層が増加、健康志向でフィットネスに励む若者も増え、米国もようやく、受け入れ市場が成熟してきたと考えられます。機が熟するのを待ち、じんわりと出店を加速しだしたと考えられるのではないでしょうか。

ザラが出店できるA級のショッピングモールは米国で50店舗くらいからマックスで100店舗くらい、慎重に選出される事が予想されますが、ザラのビジネスは、まだまだ拡大しそうです。
 2016/07/07 10:42  この記事のURL  / 

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