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独走中の米国ZARA、出店をじんわり加速!

ニュージャージ州・ガーデンステートプラザモールにオープン予定のザラ

ファストファッションの勢いが減速していると伝えられる中、淡々と独走中なザラ。上の写真は、ニュージャージ州のパラマス地区「ガーデンステートプラザモール」にオープン予定の店舗で、モールには珍しく、ドドーンと2フロア構成。写真の右側も数店舗分に股がって陣取り、写真に入り切らない程のラージスケールの店舗です。そして、なんと、この店舗の横には、戦々恐々としたノードストロームとユニクロの店舗が隣接! このモールに今まで、ザラが入っていなかったのが不思議なくらいですが、待ちわびていた消費者は多い筈。それ以外のテナントにとっても、この出店は相当なインパクトを与える事が予想されます。

そんな「ザラ」、米国の出店数は、他国での出店数や、米国内でも競合店に比べると異常に少ない事が知られています。今、何店舗になっているんだろうかと、調べてみた所、今年の現時点で64店舗。 ザラが米国に初店舗をオープンしたのは1989年ですので、27年経って64店舗というのは亀さんなみです。

メデイア資料では、2012年時点で46店舗、2015年の1月時点で52店舗となっているので、この3年では6店舗の増店が、昨年から今年の1年で、12店舗の拡大と今までに無く加速している。

更に、州別の出店数をチャートにまとめてみた。予想通り都心に集中していますが、カリフォルニア州が20店舗に対してューヨーク州は12店舗、その内の8店舗はマンハッタン店とニューヨーク州内においても慎重さが伺えます。他の都市は多くて5店舗、殆どが1−2店舗しか無い。しかも、アメリカ50州のうち、半分に満たない僅か18州しか進出していない。 

どんだけ慎重やねん!という感じですが、今となっては賢明な判断。米国に進出してきたヨーロピアンブランドで、良く思い出す言葉がある。 随分前、米国のアナリストがザラの成長を分析した資料を読んだ事があるのですが、「米国はヨーロピアン・ブランドの墓場」という言葉が使われていた。アナリスト間では有名なのだと思いますが、それ程、米国市場は複雑で、ヨーロッパのファッションが受け入れにくかったという事。実際、米国に進出して、撤退したブランド企業は数知れず、成功例では今の所、「ザラ」と、ノードストロームとのタイアップに成功している「トップショップ」くらいでしょうか。

ザラは、そのジンクスをひたすら腹に据えながら地道に運営して来た企業と言えます。

米国が「ヨーロピアンブランドの墓場」と考えられる理由には、進出当初、ヨーロッパ色の強いファッションが米国で受け入れられにくかった事、ランウエイからデザインを起こした最先端のファッションは都心向きという事もあるでしょう。 アメリカには、マクドナルドまで車で1時間なんていう都市もざらにあり、田舎の地域では低価格でファッション好きな人が居たとしても少数派と想像できます。 また、米国女性の60%以上がサイズ14以上という肥満体国という厳しい一面もあり、ザラが進出できる都市はかなり限られてきたのだと思います。

しかし、世界の情報が瞬時に入手・共有できる時代となり、ファッションに飢えている若年層が増加、健康志向でフィットネスに励む若者も増え、米国もようやく、受け入れ市場が成熟してきたと考えられます。機が熟するのを待ち、じんわりと出店を加速しだしたと考えられるのではないでしょうか。

ザラが出店できるA級のショッピングモールは米国で50店舗くらいからマックスで100店舗くらい、慎重に選出される事が予想されますが、ザラのビジネスは、まだまだ拡大しそうです。
 2016/07/07 10:42  この記事のURL  / 




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