ミレニアルに抹殺される業界
フォーブスやニューヨークポスト等のメデイアが、ミレニアルによって抹殺される業界を、度々取り上げています。車、ゴルフ、映画、ペーパーナプキン、マクドナルド、バッファローウイング等。 ちょっと前のBuzz Feedでは、「ミレニアルが買わない12品目」を紹介していました。家、生命保険、宝くじ、石鹸、シリアル等、経済面や健康面、ライフスタイルの変化で使用頻度が減っている製品が多く挙げられています。

その中で、興味深かったのが柔軟剤。WSJ誌によると、米国の柔軟剤は13億ドルくらいの市場で、2005年から2015年にかけて15%ダウン。 有名なダウニーに至っては26%もダウン。余計なケミカルの使用を避けたいという事や、何の為に存在するのかさえも知らない人も存在する事が話題となっていました。米国では、洗濯機から泡がはみ出るほど洗剤を使う人もいるのに、親世代との思考の違いが良くわかります。

こういった、ミレニアルの消費行動により、様々な業態の商売が閉鎖の事態に追いやられ、小売業界が大きな転換期を迎えていると言われるのですが、その背景として、リーマンショックによる経済的な影響を受けた親世代の苦労が大きなトラウマになっている事や、多額の学生ローンが良く挙げられる。

アメリカの学生ローンがいくらあるのか調べてみたところ、Student Loan Heroの最新の情報では、4,400万人による学生ローンのトータルが、$1.4 trillion。1ドル=100円としても140兆円! 米国のクレジットカードの負債総額$620b(62兆円)をはるかに上回る金額です。 また、前期ミレニアル(18−24歳)の31%、後期ミレニアル(25−34歳)の33%が普通口座に預金が無い事が伝えられています。

給料相場は10-15年前と変わらないのに、家賃は上がり続け、高額な健康保険に通信費、食品などの生活費に加え、自らの学生ローンに子供の教育費。 洋服や娯楽品などの消耗品に当てられる金額はおのずと決まっていますので、その中でのやりくりは切実。まさに無い袖は振れない状況ですね。 日本のミレニアル世代に比べ、事態はより深刻なのではないでしょうか。


 2017/06/07 06:58  この記事のURL  / 


オフプライス部門と同じ売り場で販売するメイシーズ

ニュージャージ州のパラマスモールに入っているメイシーズなのですが、先週、寄ってみたところ、1階と2階は、通常のメイシーズだったのですが、3階の半分のスペースを、オフプライス部門の「バックステージ」として販売していた。

不採算店をバックステージに順次改装すると報じられていましたが、レギュラー店と同じビルデイング内で営業するというのは、なんとも大胆。ノードストロームやサックス等のデパートが最も懸念する事は、両業態の共食い状態。 しかし、メイシーズは、自らその舞台を作り上げてしまい、デパート本来の任務を遂行するどころか、これでは買い物する動機が値段に傾倒してしまい、価格を下げないと売れないという現状況を促進してしまうのではないか。

そのバックステージのフロアでは、通常の小売価格から5−60%オフの商品が並んでいましたが、競合店が好調な分、気の毒なくらい買い物客はちらほらという感じ。 店内放送でしきりに宣伝していた、”25ドルの買い物で5ドルバックします”という、プロモーションのせいか、返って、1階、2階のフロアの方が客数が多かった。

レギュラー価格のフロアでも25%−30%オフのセールは常に行われているので、アパレルであれば、バックステージの雑多な残り商品を漁るよりは、今シーズンのサイズの揃った商品を買ったほうが良いからだろう。

その他のホーム雑貨に関して言えば、もの珍しい感じはせず、近隣で営業するTJXなどの競合店の品揃えやプレゼン力からは遥かに劣る。 宝物探しをするのなら、商品の充実と楽しさを感じさせる演出がある店頭へ足がむくのは当然と思える。

バックステージは現在26店舗、今年は更に19店舗オープンする予定、数年内に100店舗を目指し、オフプライス業態を押し進めていく様です。




 2017/06/02 10:25  この記事のURL  / 


CtoCビジネス:基本的な利便性と合理性がワークする。

今週、「高所得社がはまる中古衣料の再販サイトスレッドアップの成長の理由」というコラムをアップさせて頂きました。 ちょっと書ききれなかった事をフォローアップします。

この「スレッドアップ」はオンライン版のスリフトショップとして知られています。”スリフトショップ”とは不用品を委託販売する古着屋さんの事で、昔から米国の人々に親しまれてきました。 ECに特化した事で幅広く販売が可能となり、CtoCをベースにした、スタートアップが様々登場しています。

その中でも「スレッドアップ」が支持されている理由の一つに、不要な洋服を指定の袋に入れて無料送付するだけという手軽さがあります。それともう一つ、商品の写真撮影からECへのアップ、購入者への送付まで一括管理している事が大きい。

利用者の負担が少ないだけで無く、ウエブ上の商品は、同じマネキンに着用させて撮影した統一感があり、商品説明も同じフォーマットで使用されているので、普通のショッピングサイトを見ているのと変わり無い清潔感があります。 競合他社の場合、出品者が全てハンドルしているので写真も文章もマチマチ。

また、スレッドアップがECを管理している事で、サイズ、色、スタイル、ブランド等の絞り込みが可能となっていて、自分に必要な商品のみを閲覧でき合理的。これは、実店舗のスリフトショップでは難しく、競合ECでも検索はできますが、ここまでの絞り込みは見られません。

シンプルで基本的な事なのですが、整頓された使いやすいプラットフォームは、幅広い年齢層に受け入れられますし、CtoCのオンラインビジネスと言うと利用者まかせで、運営会社は手数料を取るだけというケースが多いのですが、面倒な作業を一括管理する事で、出品者、購入者両方の利便性と合理性を実現しているのではないでしょうか。

同社のブログでは、セレブリテイが利用している例も紹介されています。 例えば、サラジェシカパーカー、すぐに成長する子息の服は再販商品を利用している賢いママエピーソードや、ウイルスミスの奥様と娘さんはサンタモニカのスリフトショップに好んで行くとか、ドリューバリモアやズーイ・デシャネルは、ユニークな掘り出し物を見つけるのに利用している等。 セレブも利用するスリフトショップは節約の為だけでなく、スタイリッシュというアピールは買い物の習慣に変化をもたらしている一つかもしれません。

また、先日のCBSのニュースで「スレッドアップ」の関連ニュースがあったのですが、閉鎖や倒産に追いやらたショッピングモールのブランドが、皮肉な事に再販市場では、あっという間に売れているという事が伝えられていました。 ウエットシール、クロックス、BCBG等、いずれも大量閉鎖をしたブランドが人気。例え、倒産しても、良く知っているブランドであれば、サイズ感も分かっているし、値段が安いならということでしょうか。ブランド需要はあっても、米国の消費者は正規価格では買わないという傾向も増加しているようです。
 2017/05/19 08:28  この記事のURL  / 


パーソナルスタイリングの「Stitch Fix」が絶好調でIPOもあるかも?

 
Recodeによると、2011年にスタートした、パーソナルスタイリストサービスのSTITCH FIX(ステイッチ・フィックス)の2016年の売り上げが、7億3,000万ドル(約803億円)に達したとの事で、1千億円企業への成長が見込まれているようです。
 
昨年は、メンズやプラスサイズ(ビッグサイズ)のカテゴリーの拡大もあり非常に活発な一年だったようですが、どの様なサービスかというと。。

洋服の好みやサイズに関するアンケートに答え、個人のスタイルプロファイルを作成後、 アルゴリズムをベースにしたAI機能を元に、実存するスタイリストが、洋服、靴、アクセサリー等、250ブランドの中からセレクトした5品が送られてくる仕組み。自宅で試着して気に入ったものは購入の手続き、不要なものは無料で返送。 購入が成立した際に、20ドルのスタイリング費がかかりますが、5点全て購入した場合は25%オフの割引きがある。返品する商品の理由も、アンケート調査する事により、更に改善されたプロファイルに完成していくようです。
 
ステッチフィックスのピンタレストには90万人のフォロワー数があり、自分のスタイルボードを作る事も出来る様です。
 
ショッピングが得意では無く何を買って良いか分からないという消費者が、ターゲットで、最近はこういった定期購読サービスは珍しくありませんが、ステッチフィックスには3千人のスタイリストがおり、一人一人、丁寧に対応している様です。AIだけで無くスタイリストの感性が加わっているが、対面したサービスの様な煩わしさが無い所が良いのでしょうね。
 
実店舗では、ECほどの品揃えはないし、時給で働く店員さんが、個人の趣味趣向、サイズなどのデータを把握して、アドバイスすることは有り得ません。 ここでも個人に合わせたパーソナライズ化されたサービスと、スタイリングのプロにセレクトしてもらう楽しさが成長のキーポイントとなっている様です。
 
 2017/05/16 09:23  この記事のURL  / 


アバクロが遂に身売りを検討か!?

今日は、ロイター通信が、アバクロンビー&フィッチがインベストメントバンクのParella Weinberg Partnersを雇い、身売りの検討をしていると報じたのでざわざわしています。

今年の初めには、アジア圏をリードするオンラインマーケットプレース「Zalora」との卸売り販売の契約を交わし、アジア圏11カ国6億人の顧客へ向けての販売を発表していました。そして、アメリカ国内では昨年54店舗の閉鎖に続き、リース切れとなる60店舗の更新を行なわない事を発表、トレンドを重視したMDとイメージ一新で立て直しを行っているところです。 しかし、ザラやH&Mの様なトレンド商品を取り入れた所で競争力は無いし、アイデンテイテイを失い返って迷走しているようにしか見えず。年齢層を引き上げようと高級素材の取り入れや価格も上がり、現在、多くの商品が40−60%オフで販売されています。 

若年層をターゲットにした商品構成とプレミアム感を取り戻す為のトランスフォーメーションを行っているコーチの様に、打撃を受けつつも、たっぷりの時間が必要です。今のアバクロには余力なく、マーケットの状況も悪くて難しいのでしょうね。しかし、そんな状況で、売り先がみつかるでしょうか。

アバクロは、現在、アメリカに709店舗、海外に189店舗、市場価値は$862M。



 2017/05/11 09:06  この記事のURL  / 

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