ランニング、ウォーキング、アウトドア、サイクルスポーツ市場
今回もスポーツ用品の市場出荷規模推移を見ながら話を進めて見たい。
東京マラソンに続いて大阪マラソンが開催されるなど、たいへんな盛り上がりが見られるが、ランニングシューズの出荷量は、過去3年間、前年比で104から108%台の伸びを示している。

しかし、競技参加者の年代別変化では、10代が男性、女性共に大幅な増加となっている一方、60代以上では、大幅な減少になるなど、大きな変化が起こっていることがわかる。
次にウォーキングシューズの出荷量は、前年比で2010年が117.7%、続く11年も109.6パーセントと大幅な増加となっている。参加者の年代分析では、大幅な増加を示している年代が無いのに対して、10代女性、40代では男性、女性共に大幅な減少となっている。
靴の出荷量が伸びているのに対し、参加者が減少傾向にあることから、参加者一人当たりの購入点数が増加している可能性があると思われる。

ゆるカジブームから山ガールへ、さらには山ボーイともいわれるアウトドア市場だが、2009年以降、アウトドア用品、シューズ共に前年比をクリアしている。
しかし、参加者を見るとウォーキング同様、大幅な増加を示す年代は見当たらない。むしろ、10代女性、30代男性の減少が顕著となっている。

最後にサイクルスポーツであるが、こちらは市場規模が2008年、前年比124.3%、2009年が107.8%、2010年が104.3%、2011年が100.5%と、全て前年比をクリアしているものの、伸び率は毎年鈍化していることがわかった。また参加者で大きく増加しているのは、10代の男性、女性であり、大きく減少しているのが20代、30代の男性という結果であった。

このように見るとスポーツによる市場の変化、年齢による変化などが明確になる。ただし、ここで紹介したスポーツはもう何年も前から注目されてきたものであり、新たな注目スポーツがしばらく登場していないということでもある。

今年は4年に一度のオリンピックイヤーということで、是非、日本人選手に活躍してもらい、新たなスポーツブームを起こして欲しい。
 2012/02/27 10:21  この記事のURL  / 


エコロジーとテクノロジー
エコな暮らしは、とても重要なテーマであり、どのようにこれからエコライフを実現するのかを考えなければならないだろう。従来の基本的な考え方は、生活の快適性や利便性を維持しつつエコな生活を送ることであり、そのための最も有効な手段はテクノロジーを最大限に活用するということだったと思う。科学技術の進化はそのような便利で快適な暮らしをもたらしてくれると多くの人は考えていた。しかし、このような考えは科学技術によって常に高い安全性が確保されるという前提、何か危機的な状況には陥らないという前提で理想化されたものであったと思う。

しかし、今回の、想定外の津波や想定外の放射能汚染など、自然の前では、あたりまえの様に想定外が起こり、危機的状況に陥ってしまう事を知った。安全が担保されない限り、残る手段は、科学技術などとは無縁の南海の孤島の様な場所に引っ越すか、進化を止めるかしかないだろう。現実的にはどちらも難しいことなので、当面は徹底したリスク管理のもとで現状の進化を続けるということなのだろが、政府や大企業が本当に信用できるのか?この1年を振り返ると多くの人が不安になるのもむりはないとおもう。極論になるが、どこかで進化を止めてしまわないと、人類の行く末は恐竜と同じ道をたどる事になるように思える。
 2012/02/20 10:56  この記事のURL  / 


日本人の感性
もう1年も前になるが、NTT DOCOMOが、TOUCH WOOD SH-08Cという機種の携帯電話を発売した。生産された携帯電話は、15000台の限定で、発売後すぐに完売してしまった商品である。これは、森を健康に保持するための方法として間伐を行い、日光が等しく当たるようにする必要があるが、そのためのコストが捻出できないと言った問題を解決するために端末1台につき千円が寄付されるというものであった。またこの商品の広告がユニークで、ウエブサイトのプロモーション動画「森の木琴」は、森の中に設置された全長44メートルの木琴の上を木のボールがころがりバッハの曲を奏でるというものであった。この動画はフランスのカンヌ国際広告祭でフィルムクラフト部門金賞など多くの賞を受賞した。また、この動画が世界中に配信されたことで多くの反響を呼んだ。その多くは、完成度の高さや、感覚面での優れた映像に対する賞賛であった。

あるアメリカ人がツイッターで述べた代表的な感想は次の様な内容であった。「日本人はとても情緒豊かで緻密で芸術的だね。僕はアメリカを愛している。けれど、日本からはテクノロジー以外にも、もっと真剣に学ぶべきところがあるんじゃないかな。」自動車やITなど、我が国は優れた技術を持ち、様々な商品を開発して世界で販売してきた。開発技術に圧倒的な差があれば、追いつかれることはないが、今では、どんなに優れた商品でも、同じようなものがはるかに安い価格で他国で生産され販売されてしまう。すなわち、以前の様に技術力だけを武器に戦おうとしても、量や、価格では負けてしまうという現実がある。

ここで、思い出したいのは先のアメリカ人の発言であり、私たちは、「情緒豊かで緻密で芸術的なものを作り出す才能に富んだ民族」であろうということだ。いまこそ、テクノロジーという武器を、情緒や感性、緻密さと言った武器に持ちかえて再び世界と戦ったら、なかなか面白い戦いになると思うのだが。
 2012/02/15 16:13  この記事のURL  / 


エコロジーブーム
思えば1991年にバブルが崩壊し、その後訪れたエコロジーブームで多くの企業の名刺が再生紙に変わった。その後、マイ箸ブームがあり、今でもエコロジーは重要なテーマとなっている。しかし、最近は自分の箸を持ち歩いている人を見かけることもなくなったように思う。2005年にはロハスが注目され、いろいろな売り場でロハスフェアが開催されていた。今、ロハスをテーマにした売り場展開を見ることはなくなってしまった。ロハスは地球環境を考えた持続継続が可能なライフスタイルを確立しようというある種の啓蒙運動でもあったと思う。

そして、2010年の秋には、雑誌でもテレビでも、生物多様性について様々な報道が行われていた。地球上の多くの種の保全、絶滅危惧種をどのように守るのか。あんなに注目されたのに年を越したら誰もが忘れてしまったかのようだ。熱しやすく冷めやすいと言ってしまえばそれまでだが、普遍的な価値観やライフスタイルを提案すると言う事であれば、この様な提案を継続して打ち出すことも勇気を持ってやってもらいたいと思う。
 2012/02/06 10:51  この記事のURL  / 


支え合う社会
澤選手、佐々木監督が、FIFAの年間最優秀賞を受賞し本当によかったと思う。スポーツを筆頭に国民レベルでは震災後も「絆」や「つながり」をキーワードに人々が支え合って生きて行こうという機運が高まっているように思える。その代表的なものの一つに「測ってガイガー」がある。これは、ガイガーカウンターを持っていない人が、持っている人に測定を頼んで結果をインターネットで表示することで多くの人が同じ情報を共有できるサイトである。hakatte.jp/map/

今後ますます増加する高齢者人口を考えると、今までの個人主義的な価値観ではなく、共同体的な社会を作る事の重要性を感じる。
 2012/01/30 10:36  この記事のURL  / 

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プロフィール
栗山 志明 (くりやま しあき)
1977年に(株)キングに入社。
基幹ブランド「ピノーレ」のデザイナー・チーフデザイナー・コーディネーターを経て1987年に独立。1988年に(株)プレールを設立して代表取締役に就任、現在に至る。
ファッション業界の様々な業態のクライアントに、質の高い情報と独自のマーケティング手法に基づくブランド開発、ディレクション、商品企画などの提案を行う。
1988年〜1994年までバンタンデザイン研究所・商品企画講師、1999年〜現在までIFIビジネススクール・マスターコース講座主任を担当。

株式会社プレールのホームページ

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