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「必殺仕事人」を見て考えたこと
アパレルウェブの社員の方が、「これ面白いんですよ。最近はハマってるんです。」といってDVDを貸してくれました。

そのタイトルは、「必殺仕事人」。

ご存知のように、「必殺仕事人」は、1979年から81年にかけて放映された古いドラマです。
晴らせぬ恨みを晴らす闇の稼業をテーマに、全84話という「必殺シリーズ」の歴代最長記録を持っていて、最近はパチンコにもなっています。

しかし、若い彼が見て「面白い」と感じる感覚がちょっと意外でした。
ぱちんこ必殺仕事人V
「電子書籍の衝撃」の中で佐々木俊尚氏が、ブライアン・イーノというイギリスのミュージシャン・プロデュースの言葉を引用しています。

「私の娘たちはそれぞれ、5万枚のアルバムを持っている。ドゥーワップから始まったすべてのポップミュージック期のアルバムだ。それでも、彼女たちは何が現在のもので何が昔のものかよく知らないんだ。」

例えばイーノの娘たちは、プログレッシブ・ロックなど1960年末から70年代にかけて流行った音楽を普通に聞いていて、父親が懐かしがると、「え?、じゃあこれって古いの?」と言うのだそうです。

1960年代の古いロックからゼロ年代の新しいポップミュージックまでが同じ地平線に上に見えていて、その並び順は、「自分が気持ちよいと感じるかどうか」「友人が『この曲凄いよ』と紹介してくれた」といった文脈の中に存在しています

つまり、デジタル化が進んで音楽がごく簡単に手にはいるようになったので、今までのような新譜やミリオンセラーやランキングといった価値観での聞き方が意味をなさなくなっているのです。

「もはや音楽に歴史というものはないと思う。つまり、すべてが現在に属している。これはデジタル化がもたらした結論のひとつで、すべてを所有できるようになった」
とイーノは結論づけています。

同じことが、映像の世界でも起きているのだと感じました。

あらためて「必殺仕事人」を見てみると、確かに古い感じがあまりしません。
90年代ドラマの多くが、古すぎて今では見られたものではないのとは大きな違いがあります。

晴らせぬ恨みを晴らすというテーマは、時代を超越しているのでしょう。
また、時代考証がおおざっぱなところも、逆に普遍性を獲得している理由かもしれません。
そして何より「仕事人」というタイトルが、秀逸だと思いました。
てきぱきと悪を処理するイメージが良く出ています。

そう考えると、最近テレビによく登場する「仕分け人」というのは、「仕事人」のパチモンだということがよくわかります。
「悪人」が最初から決まっていることや、それが制限時間内に処理されるという構図も同じです。
平均的な日本人が「気持ちよいと感じる」筋書きを踏襲しているわけです。
早くも第二弾とシリーズ化も決定したようなので、これからも、政権の支持率が下がると登場して「悪を撃つ」ことになりそうです。

・・・ちょっと話がそれましたが、要するに、今の若い人達は、古いものも新しいもフラットな感覚で評価するんだな、ということを言いたかった訳です。
「最新」や「流行」の価値が、どんどん下がっている理由もこれでわかります。


 2010/04/28 10:52  この記事のURL  / 

プロフィール
栗田 亮(Makoto Kurita)
(株)テンカイジャパン代表
『Cool Japan! カッコイイ*かわいい*たのしい*おいしい*日本を世界に発信』をテーマに、トラベル、ファッション、ショップ、ブランド等の情報を英語で積極的に発信中。 クールジャパンの翻訳、通訳、海外マーケティングには定評がある。 英語WEBメディア「Tenkai-japan.com」企画・運営 海外向け電子書籍出版、翻訳、通訳、外国語運営サポート、訪日外国人プロモーション、海外マーケティング、JAPANブランドの海外展開支援
●潟Aーチ&コーチ代表取締役社長
●バンタンデザイン研究所 『eマーケティング』 『クリエイティブ・イングリッシュ』講師
●訳書『ユニクロ症候群』(小島健輔著)
連絡先:03-3662-4976
 (株)アパレルウェブ内テンカイジャパン(栗田)

・アーチ&コーチ「日本発の"Earthな"ライフスタイルストア」
http://www.arch-coach.com
・ Tenkai-japan.com「日本のトレンドを英語で発信」
http://www.tenkai-japan.com
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http://www.apalog.com/kurita/archive/172
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