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スタイリッシュなブレスレットが身体を把握してくれる



この1週間、筆者の右腕に特殊なブレスレットが装着されている。見た目には結構スタイリッシュなデザインで、シンプルなネイビーのため、日々の仕事に支障が出ることはない。
このブレスレット。なかなかやり手のマネージャーみたいな感じだ。万歩計のように歩数も数えてくれ、心拍数から食事のカロリー管理、睡眠の質まで把握してくれる。
何の事やらと思われている諸氏も多い事だろう。
種明かしすると、「JAWBONE(ジョウボーン)」から発売されているUPという健康管理のためのウェアラブルデバイスだ。このほど新色が出たのを機に、お披露目会が催された。私自身は丁度、パリ合同展取材の出張中だったため、訪ねることはできなかったが、こういったITを活用した機器の姿が日々刻々、デザイン面で向上してきている。このUPも世界的に著名なインダストリアルデザイナー、イヴ・ベアール氏によりデザインされている。アルマイト製フレームの採用により、小型化とスタイリッシュなデザインを実現し、エレガントな外観に仕上がっている。



さて今回発表された新色ラインナップは「UP3」シリーズで、左からRUBY CROSS (ルビークロス) 、SAND TWIST (サンドツイスト)、INDIGO TWIST (インディゴツイスト) 、TEAL CROSS (ティールクロス)、そして中国と日本限定色のBLACK GOLD (ブラックゴールド)。価格は28600円(税込)。



このUP3は新しいファームウェアアップデートで睡眠の自動制御が可能になり、モード切替えの煩わしさから解放され、安静時心拍と非活動心拍の両方の視点から心拍数を把握できるよう進化した。最上位モデルにふさわしい性能とデザインを兼ね備えたモデルだ。



またトラッカーには優しく振動するモーターが内蔵されており、自然な睡眠サイクルの中で起床に適切な時刻を知らせるよう設定できる。一定時間座り続けていると、席を立って動くことを促す設定も可能。カスタムリマインダーを使用すれば、就寝や運動、毎日の服薬の時間などを手首への振動で知らせてくれる。
身体情報は、Bluetooth Smart経由でスマートフォンとワイヤレス接続し、リアルタイムで進捗状況を確認でき、24時間身に着けられる生活防水設計となっている。


睡眠の質が分かるのが有り難い

アドバイスを受けられる点も有り難い。Smart Coach機能により、ユーザーの習慣を分析し、目標達成に向けて個人に合わせたアドバイスや分析結果を提供してくれる。
この機能は生活状況を記録するにつれ、睡眠、食事、活動を改善するための実用的なインサイト(洞察)や達成可能なチャレンジなど、それぞれのユーザーに合った情報を提供してくれる。例えば、「いつもより早く寝ると次の日の歩数が多くなる」という傾向があることが分かると、「今日の課題」に就寝時間を設定するようメッセージを表示したり、すっきり目覚められるようSmart Alarmの設定を提案したりと至れり尽くせりだ。これで、悪い習慣を断ち切り、生活習慣を改善し、より簡単に目標をクリアすることができるだろう。
あとは、酒と肴をどう抑えるかだ。こればかりは制御装置が効かないのが私の弱点だ。
 2015/10/25 20:00  この記事のURL  / 

ホットスポットのロンドン・イーストエンドを訪ねた 

ロンドン名物フィッシュ&チップスとオールドスピタルフィールズマーケット

繊研新聞社パリ支局長時代にキャサリン・ハムネットのインタビューのため、ロンドンを訪れて早6年の月日が経った。この10月の平日、パリ合同展取材の直後に急遽、久しぶりに訪れることを決めた。この街も大きく変わっている事だろうと期待して街を巡った。
まずは主要4百貨店をリサーチ。
セルフリッジは、トレンドを上手に採り入れ、1階の半分を占める食品、グロッサリー売り場の品ぞろえが充実していた。また子供服売り場には、日本ブランドの「アーチ&ライン」が初お目見えしていた。



リバティは老舗なりの風格で、売り場面積は小さくとも、重厚な木造りの内装で圧倒される。「トゥモローランド」が入っているなど新しい挑戦も垣間見えた。



巨艦店のハロッズは、あまりにも広すぎて、またコンサバティブさに正直疲れた。ブロック割りされた小部屋のような作りも回遊性を悪くしている気がする。だが、食品フロアの高級イートインが充実しており、キャビアも出すオイスターバーや、テーマごとのカウンターに、パリではほぼ見かけることのないアラブのお金持ち風情の女性たちを数多く見止めることができた。



ハーベイニコルスは、少し格が下がった印象で、可もなく不可もないといった残念な結果だった。



さて、本題のイーストエンドを散策しに出向いた。リバプール駅からショーディッジ・ハイストリート(ショーディッジ)駅まで、オールドスピタルフィールズマーケットを経て、ブリックレーンへと回遊してみた。





改装され綺麗になったオールドスピタルフィールズマーケットには、土産物感覚のマルシェが軒を連ねていたが、こちらは軽くスルーして、裏側の少し雑然としたブリックレーン寄りのマーケットへ。中古レコード屋にフードコート、スポーツ系から古着、ブランドのアウトレットまで揃っているが、ブリックレーンの賑わいには敵わないようだ。もちろん、この周辺の屋内駐車場を開放して、土日に開かれるクリエーターズマーケットが行われる際には、どっと人手が予想されるが、10月の平日は閑散としていた。




一方でブリックレーンをショーディッジ駅方向へと北上していくと、店の数がかなり増えていることに気付く。古着、新進クリエーターのオンリーショップ、セレクトショップ、カフェ、チョコレート屋と若者が楽しめる通りとして充実してきたようだ。但し、クオリティーレベルは低く、素材や縫製の粗末さは否定できない。合同展に出られるレベルのものは少なかった。



最後にショーディッジ駅横にできたコンテナを並べたような小さなショップを集積した商業施設「ボックスパーク」を拝見。スポーツ、ストリート、お土産物やフードコートが並び、こちらも若者をターゲットに夜も賑わうスポットになっていた。
カムデンロックやノッティングヒルなどの変化も次回は調査してみたいと思いつつ、ロンドンを後にした。
 2015/10/24 22:36  この記事のURL  / 

高校ファッション部のショーに潜入


9月のシルバーウイークに東京・三鷹にある明星学園中学校・高等学校の文化祭を訪れた。この学校にあるファッション部が行うファッションショーに招かれたのだが、数多くのファッション専門学校のショーやコンテストの審査員をしてきただけに、高校生のショーが、どの程度のものなのか。正直少し興味があったのだ。
しかし、明星といえば無着成恭先生というのが、我々世代の印象。ラジオのこども電話相談室で、よく笑ったものだ。
閑話休題、会場は体育館でコの字型にランウエーが用意されている。機材は文化服装学院から借用したそうだ。
アンダーな照明の中、ショーがスタートした。グリーンやレッドのスポットが暗がりの中、モデルたちに当てられる。が、かなり暗い。写真が難しい…(~_~;)。もう少し明るくならないものかと思っていたが、これも演出のうちなのだろう。最後までアンダーな照明のままだった。作品そのものをじっくり見たいという筆者の立場とショーとしてのクオリティーや演出効果を狙った主体者の立場。しばしば対立するのはプロのショーでも良くあることだ。しかしジャーナリストの立場からすると、商品である服がはっきりと見えないのは、いかがなものかと思うことが多い。だが、これは高校生のファッションショー。自由な発想で、とことん本人たちが楽しむようにやれば良いのだ。



ショーのテーマは「FLOW」。時の流れを第1部「過去」と第2部「未来」に分けて、ステージを組み立てた。分かりやすい演出だったが、過去は「黒電話」をかけるモンドリアンルックの女性、未来は「スマホ」をかけるアイメイクを施したパンキッシュな男性が表現した。



さて、高校の部活動でファッション部というのは珍しい。17人の部員たちが、それぞれ2〜4体の作品を自ら制作し、ショーに臨んだという。ファッションそのものの可処分所得における、あるいは生活の中での相対的地位が低くなってきていると言われる昨今、このようにファッションをテーマとして高校内で課外活動が行われていることに敬意を表したい。本来、ファッションは人の気持ちに働きかけ、高揚させ、その人が持つパワーを増強してくれるツールとなるものだ。そして元気づけたり、癒してくれたり、人の心に寄り添う大切なもののはず。その視点に立って若いうちからファッションそのものを解き明かし、自らの血肉にしていってくれることを望みたい。またファッションビジネスを生業とする立場から、マーケティングやビジネスの仕組みの理解など学際的なアプローチにも取り組んでもらえたらと期待が膨らむ。
これからも同校ファッション部の動向(ダジャレではない(^-^;)から目が離せない。

 2015/10/04 18:00  この記事のURL  / 

ギリシャ・ミコノス島からリゾート気分満載のレディスブランド Maurizio Mykonos

               ミコノス島の海岸とマウリツィオ・ミコノス

ギリシャと言えば、経済破綻。このところ国の命運があっちに行ったりこっちに来たりと揺れ動いている国情だ。チプラス政権が総選挙で勝利したこともあり、EUとの綱引き、駆け引きが、引き続き行われることになる。
だが、この国は素敵な観光スポットで成り立っている国だけに、そこには力があるようだ(ダジャレではない)。
どうやらこんな情勢下でも相変わらずの賑わいを見せているようだ。世界中から訪れる観光客のためのレストランやショップ、アミューズメントの数々は、夏の期間中フル回転している。



かつてミコノス島を訪れた時の事を思い出す。筆者が泊まったこのホテル「DAMIANOS」には、このプールが付いていて、価格は1泊60ユーロほど。なんとも贅沢だ。カトミリと呼ばれる風車もアイコンとして名高く、これを眺めながら、海辺のレストランで伊勢海老のパスタを戴く。白一色で迷路のようになった街中には、ペリカンがマスコットのように歩いている。東京の喧騒をしばし忘れて、のんびりしたことを思い出す。





さてこのミコノスに、日本人女性が嫁いだファッションブランドがある。トラノイにも出展している「Maurizio Mykonos(マウリツィオ・ミコノス)」だ。
クリエイティブディレクターのAikaterini Kalafati(エカテリーニ・カラファッティ)と彼女の人生のパートナーのGiovanni Urciuolo(ジョバンニ・ウルチウォーロ)によって設立されたレディスブランドで、最初のコレクションはロウカットと刺繍を施したエッジの効いた小さな革のコレクションとして90年代初頭にスタートした。



エカテリーニは、ギリシャ家系でエジプトに生まれ、その後イタリア人のパートナーに出会い、多文化なバックグラウンドが、彼女のクリエーションの中に反映している。
近年のコレクションは、シルクやイタリアンレザー、最高級のフレンチブロケードをふんだんに使い、すべての装飾にはスワロフスキーとエキゾチックスキンを使用。また彼女の趣味でもあるハンドペインティングを用い、遊びを加えている。全ての商品がアテネの自社工場でハンドメイドされている。
現在ミコノスの旗艦店の他に、アテネに2つの直営店と20ヶ国以上の世界中のセレクトショップに卸している。
ミコノス島を訪れた際には、是非立ち寄ってみたい。
http://www.maurizio.gr

 2015/10/01 08:40  この記事のURL  / 

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名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO

アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長

ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。

大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『Journal Cubocci』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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