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縄文の精神を取り戻せ


ニューエラは芸術家・岡本太郎のアート作品をフィーチャーしたコラボシリーズを2017年春夏に発売。これを記念して平野暁臣・岡本太郎記念館・館長、レゲエミュージシャンのRed Spider Jr(レッド・スパイダー・ジュニア)さん、上木基嘉『The New Era Book』編集長によるトークショーが2017年2月9日に開かれた。


左からレッド・スパイダー・ジュニアさん、上木編集長、平野館長

わずか40分ほどのトークだったが、岡本太郎の人となり、そしてその遺志を受け継ぐ平野館長の歯に衣着せぬ熱い語りに思わず時間を忘れてしまった。(^-^;
冒頭、平野氏はコラボするに際して、「遠慮しなくて良い。トリミングしてもいいし。太郎は神棚に祭るようなものでもなく、新しい才能を触発していきたい。そうでないと郷土資料館のガラスの中の矢尻みたいになっちゃう」と生きた芸術にしていく意味性を強調した。



そして彼の話の真骨頂は、こうだ。
太郎は「縄文の精神を取り戻せ」と言っていた。それは彼がパリから戻って京都、奈良を訪れた際に、「京都は現代的になり過ぎた。奈良はまるで中国だ」と話したという。そして上野の美術館で縄文土器を見て「これが日本だ」と語ったそうだ。日本人は弥生時代以降、農耕文化によって一つの土地に定着し、それが堕落の始まりだと見ている。官僚型のヒエラルキーができて、安全・安心だけど、自由と尊厳が無くなった。「縄文人の心を取り戻せ」という事を日本人に伝えるために彼はパリに戻らなかったのだそうだ。
その「縄文人の心は、=呪術」である。レッド・スパイダー・ジュニアさんのライブは一人で万人を熱狂させると現代の縄文人(呪術)になぞらえたのも面白かった。
他の二人の話は、他の媒体に譲るとして、筆者の中で大いに響いた言の葉だった「縄文の精神を取り戻せ」。自由と個人の尊厳をとことん追求して、大勢に与しない創造的な日本人を再生させる役割を芸術や音楽、ファッションなどが担うべきなのだと。
「太陽の塔」や「こどもの樹」などの太郎のアート作品をモチーフにデザインされたヘッドウェアやバッグに加え、岡本太郎がロゴデザインを手がけた近鉄バファローズのシリーズも展開される。楽しみなラインナップだ。


 2017/02/23 18:43  この記事のURL  / 


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名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO

アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長

ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。

大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『Journal Cubocci』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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