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なぜ新しい形の合同展を始めたのか


来週火曜日から合同展「SOLEIL TOKYO(ソレイユトーキョー)」の第4回が開かれる。
そもそも、この展示会を始めたのは、「合同展に出ても受注がなかなかその場では取れない」という声を多く聞くようになったのがきっかけだった。以前、2000年代半ばまでは、筆者が関わっていた繊研新聞社主催の見本市「JFW-IFF」内の「クリエーターズビレッジ(CV)」に出展していた小さなデザイナーでも、地方の個店が数字を入れてくれたものだったし、今でも海外の展示会では、その時にしか発注できない状況もあり、数字を置いていくショップもそれなりにある。もちろん後からメールでのやり取りでオーダーが固まるケースが増えてはいるが。
国内のショップとの関係で言えば、合同展後に個展に誘って、最終的にオーダーに繋げるケースが殆どとなった。もちろん海外バイヤーが来れば、その場で付けてくれるケースもある。
ブランド側は、合同展の出展費用と個展の費用がかさみ、それなりに負担感が増していた。合同展が出会い中心の場へと変化しているというなら、もっとライトに見せる場があっても良かろうと思ったのだ。
それともう一つ、私自身が合同展を回っていても、ついついブースでハマってしまい、全部回りきれなかったり、捕まることを恐れて、あまり落ち着いて見られなかったり、根っから気が弱いせいか(嘘だ〜との声が聞こえそうだがf^_^;)、多少フラストレーションもあった。そして、結構埋没して、実は見落とされていたりして。
そんな思いからブランド側の人が不在のエッセンスだけを見せるライトな出会いの場を思いついたのだ。またデザイナー自身が説明する良い点は熱意が伝わることだが、やはり手前味噌というか、赤の他人が褒める方が良かったりすることもあるかな(^-^;とも思ったり。
そして、3回目からは、デザイナー不在を良いことに、普段聞けない本音を得ようとアドバイザー制度を設けた。錚々たる面々にお越しいただき、匿名で商品に対するコメントを書いてもらい、それをフィードバックする。なかなか聞けない本音が聞けるので、多少耳が痛い部分もあるだろうが、次への糧にしてほしいと思っている。
今回は海外5、初出展27を含む総勢34ブランドが揃った。場所は代官山駅徒歩4分の代官山ホワイトルーム。小売バイヤー、輸入卸、代理店、プレス、スタイリストなど業界人であれば、名刺1枚で入場できる。渾身の力作を見ていただきたい。
さて、この中から海外販路も開拓していくようなブランドも育ってほしいと願っている。そのための秘策「パリから世界へ、お手軽に出展する方法」を次回は紹介する。


 2017/02/09 21:12  この記事のURL  / 


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名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO

アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長

ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。

大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『Journal Cubocci』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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