« 前へ | Main | 次へ »
見本市を巡る効率的かつ楽しい回り方


20年振りにフィレンツェを訪れた。当時は、子供服展のピッティビンボの取材だった。やはり同じ1月なので寒いのは一緒だったが、街もあまり変わっていないようで、何となく記憶が戻ってきた。
今回はピッティウォモの取材。
さて、大型のトレードショーに初めて行く時は必ず全てを見て回るようにする。そうして大まかな構成を掴むことから始める。
この20年で、いろんな欧州の見本市を訪れた。第二の故郷のパリは除くとして、北はストックホルムの「ルーキーズ」、コペンハーゲンの「CPHビジョン」「CIFF」、デュッセルドルフの「GDS」「CPD」、ケルンの「インタージーンズ」、ベルリンの「プレミアム」「ブレッド&バター(BBB)」「セルビッチラン」「シーク」「ブライト」をはじめとしたいくつものトレードショー、アムステルダムの「モードファブリーク」、バーミンガムの「プレミアキッズ」、ロンドンの「ピュア」「40ディグリーズ」「マージン」、ダブリンの「ショーケース」、南はマドリードの「モダカルサード」「セマーナ・インテルナシオナル・デ・ラ・モーダ」、バルセロナの「モダバルセロナ」「BBB」「メディテラネオジャスウェア」、ポルトの「モディッシモ」「モカップ」、ミラノの「ホワイト」「ミカム」「ミペル」など、まだまだ小さなトレードショーも含めると数え切れない。マイナーな展示会名に、「そうそう、そんなのあったね」と反応している方も多いのでは?
さて、1回全てを見てしまえば、あとは見るべき所が絞り込まれて次回からは効率良く回る事ができる。但し、毎回オーガナイザーが仕掛けてくる「何か」だけは、実際行ってみないと分からない事も多い。例えばクリエーターの集積。格安で優遇しているため、ブース配置が決まるのがギリギリになる。なのでフロアマップに正確に記されていなかったり、ブランド名が載っていなかったり。今回のピッティでも「ポップアップストアーズ」というパビリオン各所のコーナーは、場所が記されているだけで、ブランドやブース番号も無い。行ってみるしかないのだ。
まずはプレスルームでマップを見て、小さなブースの集積を探す。それからポップアップとかクリエーターとかアルチザンとか、それらしいキーワードの集積もチェック。そこから見て回るようにしている。
大きな展示会に求められている使命は、こうした小さなクリエーターをインキュベートする機能を必ず持つ事だ。かつて「JFW-IFF」で「クリエーターズビレッジ」を作り、150ブランドまで広がったのも、ニーズがあったからだと思う。もちろん今から比べると良き時代だったとも思うが。
さて、見本市を巡る効率的かつ楽しい回り方。皆さんも試してみてはいかがだろう。釈迦に説法か?
 2017/01/24 00:17  この記事のURL  / 


« 前へ | Main | 次へ »
名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO

アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長

ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。

大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『Journal Cubocci』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ