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成宮寛貴を彷彿させるSWAY
あるPR女史から依頼があり、「COTE MER(コートメール)」のショーに登場した「ドーベルマン・インフィニティ」のSWAY(野替愁平)にインタビューする機会を得た。正直、ヒップホップやラップなどダンス系音楽とは無縁で、専ら70年代のフォークロックをこよなく愛している身としては、甚だ門外漢の小生だが、「色々な人に私のキャリアが役に立つなら」と自らジャッジできる独立の道を選んだのだから、まあ自分なりの人間分析で取り組んでみようかとお受けした。
多少の下調べをアシスタントに頼んで俄か知識を詰め込んで臨んだのだが、やはり質問は自分の関心事へと向かってしまう。
やれ、音楽とファッションの関係性だの、価値の伝え方だの、ファストファッションについてどう思うかだのと硬い話ばかり振ってしまったのだが、彼は真っ直ぐな視線で丁寧に自分の言葉で語ってくれた。
その時にふっと思い出したのが、もう10年以上も前に『senken h(アッシュ)』で撮影した成宮寛貴。何処となく顔も似ている気がするが、真摯に真正面からファッションや音楽について、真剣に語る姿が、ロケバスの中で生真面目に話す成宮とダブった。
30歳の若さだが、この53歳のオジサンでも共感できることをさらっと自然体で話す。身に付いてなければ、自分の言葉では話せない。それくらいは見抜く目を持っているつもりだ。
特に印象に残ったのは、「頑張って働いて、自分のお金で買う価値観が大切で、マインドを上げる、モチベーションを上げてくれる1点になると思う」と安売りされていた好きなブランドの商品を敢えて買わなかった話をしてくれた。
そして接客を、彼らにとってのライブに置き替えて、単なる服、単なるCDの曲以上の付加価値と感動を与え、そのものより更に価値を高めてくれることを「秘密を発見する」という言葉で表現した。彼自身も生地やプリントへのこだわりと蘊蓄で、コートメールをはじめとするブランドのことを好きになったそうだ。
「オーラが出てるというか、やはり輝く人は違うよね〜」とアシスタントと頷きながら、バックステージを後にして、ショー会場へと向かった。
筆者とSWAY(右)
コートメールのラストルック
2016/10/23 20:12
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名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO
アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長
ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。
大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『
Journal Cubocci
』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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