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古く深い話だったのね〜ラコステ×ジャン=ポール・グード


LACOSTE(ラコステ)」とJean-Paul Goude(ジャン=ポール・グード)のコラボライン「HOLIDY COLLECTOR(ホリデー・コレクター) 2016」の発表がパリファッションウイーク中の9月28日に行われた。



すっかり陽の暮れたパリの南東端、メトロ8番線・Porte Doreeの駅から、会場の国立移民史博物館(Musee national de l'histoire de l'immigration)へと向かった。「こんな時代だから、こんな場所を選んだのか」などと思いを馳せながら歩いていくと、何とも賑やかで夜の遊園地のような、どこか儚げでもあり、ノスタルジックな構造物が目に飛び込んできた。
2014年に六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開かれた「イメージメーカー展」を想起させる、くるくると回る構造物が、暗闇の中に浮かび上がり、その周りを取り囲むようにコラボ商品がディスプレーされているという趣向の会場だった。
ジャン=ポール・グードと言えば、単なるイラストレーターやグラフィックアーティストの域を超えて、幅広いジャンルでのクリエーター、そして広告まで含めたディレクションもこなすマルチクリエーターだ。
ラコステのクリエイティブ・ディレクター、フェリペ・オリヴェイラ・バティスタがジャン=ポール・グードと出会い、ポロシャツ、ボンバージャケット、バッグやクラッチといったリミテッドエディションのアイテムのためのロゴだけではなく、クリスマスのスペシャルパッケージや広告ビジュアルのデザインを全面的に依頼したそうだ。


フェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(左)とジャン=ポール・グード(右)

グードの目を通して見たラコステのワニは、幼少期に思い描いたアフリカ、ダンスへの熱い思い、そしてバウハウスへの心酔を表し、正装に身を固め、とても洗練された2匹のトカゲ類の動物のパレードとなって立ち現れた。
そして彼の空想世界からそのまま飛び出してきて、カプセルコレクションのアイテムに刺繍されている。厚手のコットンピケのポロシャツは半袖(レディス16000円・メンズ17000円・税別)と長袖(レディス・メンズとも19000円)があり、ホワイト、ネイビー、杢グレー、グリーン、レッドの5色で展開。ジャケット(レディス47000円・メンズ50000円)は、ボンバージャケットとスカジャンの要素を併せ持ったデザインで、背中部分には再編集されたワニのデザインが刺繍され、ネイビー、レッド、ブラックの3色で展開される。日本での発売は11月11日からラコステ各店とe-shopにて発売(アウトレットを除く)を予定している。



アフリカン・ダンスと移民史博物館、果たして何か意味を持たせたかったのだろうか。
グードは、次のように語った。
「国立移民史博物館(Musee national de l’histoire de l’immigration)や国立アフリカ・オセアニア美術館(Musee national des Arts d’Afrique et d’Oceanie)、仏海外県博物館(Musee de la France d’Outre-Mer)、植民地博物館(Musee des colonies)のほか、ワニが居る亜熱帯水族館もあります。私にとってはそれこそがPalais de la Porte Doreeなのです。ここでイベントを開催することは子供の頃から夢見てきたことですし、私の人生のインスピレーションの源でもあります」。
う〜ん、もっと古くからの深い話だったのね。


 2016/10/16 13:02  この記事のURL  / 


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名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO

アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長

ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。

大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『Journal Cubocci』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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