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映像と写真で綴る日本とドイツ 原美術館

泉太郎「溶けたソルベの足跡」2017年

東京・品川の原美術館「メルセデス・ベンツ アート・スコープ2015-2017 漂泊する想像力」が開かれている。出品作家は、泉太郎、メンヤ・ステヴェンソン、佐藤時啓の3氏で、映像や写真を通じて訴えかけてくる。
このメルセデス・ベンツ アート・スコープは、日本とドイツの間で現代美術アーティストを交換して交流をはかるメルセデス・ベンツ日本の文化芸術支援活動として1991年から続いており、同館が2003 年からパートナーをつとめている。
今回は日本から2名、ドイツから1 名が新作を発表することとなり、1〜2階の各ギャラリーや階段踊り場などに作品の数々が設置されている。
泉太郎(いずみ・たろう/2016 年ベルリンへ派遣)は、どこか不思議な映像インスタレーションを、メンヤ・ステヴェンソン(Menja Stevenson/2015 年東京へ招聘)は「Japan」の現在と伝統の中から着想を得た写真やモノタイプなど多彩な作品を、そして招待出品の佐藤時啓(さとう・ときひろ/1993 年「アート・スコープ」に参加)は、90年代に一度作品化した東京の街を再び違う手法で撮影した写真作品で、過去と現在を対置している。


佐藤時啓「An hour exposure 1990/2017 Tokyo-Shibuya」2017年

特筆すべきは、この佐藤の作品で、90年代初頭と今を活写した風景写真には、東京に住む者にノスタルジーと甘酸っぱい感情を呼び覚ます。


飛行機の機内にいるようなインスタレーション
泉太郎「浮き尻(彫刻の夢を見る12人以上の徘徊マニア)」2017年

本展のカタログには展示の記録写真(インスタレーションビュー)も掲載され、会期中に発行されるそうだ。オールカラー、日本語・英語併記。
また土日祝日には、JR品川駅高輪口から無料送迎シャトルとしてメルセデス・ベンツV クラス(定員6名)が運行される。メルセデス・ベンツの企画ならではの取り組みといえよう。後援は、ドイツ連邦共和国大使館で、企画協力とレジデンス・プログラムがNPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]。
開館時間は11〜17時(水曜は20時まで・入館は閉館時刻の30分前まで)で、月曜(祝日にあたる7月17 日は開館)と7月18日が休館となる。入館料は 一般1,100 円、大高生700 円、小中生500 円。会期は8月27日まで。

泉太郎「雲(夢の流れを変えるための反転ストレッチ)」2017年 泉太郎「パレ・ド・トーキョー(パリ)での個展 2017年(参考図版)
 2017/06/11 18:49  この記事のURL  / 


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名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO

アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長

ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。

大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『Journal Cubocci』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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