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真のソーシャライジングを目指してほしいTRUNK(HOTEL)


5月13日、東京・渋谷に新しい形のホテル「TRUNK( HOTEL)(トランク(ホテル)) 」が開業した。「ソーシャライジング」をメインコンセプトに掲げ、「環境」「ローカル優先主義」「多様性」「健康」「文化」を軸にブライダルのテイクアンド・ギブニーズが運営する。
オープンの案内状とともに届いた報道資料には驚かされた。A4版64ページにも及ぶ見事な冊子だった。チャプター1「TRUNK(HOTEL)が生まれるまで」2「TRUNK(HOTEL)が描く未来」3「The World of TRUNK(HOTEL)」4「価値創造都市・シブヤの今とこれから」で構成され、世界のホテルの進化やシアトルのエースホテルに始まるホテルトレンドの変化、ホテルの構成や細部、扱い商品に関する解説、穏田との関係性や渋谷地区再開発との関連まで、多岐に渡って解説されている。
オープン前に開かれた内覧会で館内を案内してもらった。



客室は全15室。特に目を引いたのが14人宿泊可能な1泊57万円のテラススイート。キッチンや大きなダイニングを備え、テラスにはバーベキューキッチンと小さな温水プールが備え付けられている。誰しもこんなところでパーティーでも開いてみたいと思うだろう。



プロジェクターが設置されシアターも楽しめるリビングスイートにはバーカウンターがあり、女子会にはもってこいの6人宿泊可能。



屋上にはチャペルがあり、この日は館内で使用され、販売もされるアメニティーをお披露目していた。蛍光管をリサイクルして作ったグラスなどこだわりの逸品だ。



バンケットはタイプとイメージ、雰囲気の全く違う大小4室があり、ウェディングから企業のセミナー、ショールーム、展示会にも活用できそうだ。広いテラスを持つ部屋もあり、ちょっとした異空間を味わえる。



内覧会とパーティーでは、「アンリアレイジ」の2017-18年秋冬コレクションを展示していた。



本館1階には、様々なパブリックスペースがある。
中心には大きなラウンジがあり、夜は照明を落としてバーとなるが、昼間はテーブルセンターにコンセントのあるノマドワーカーに嬉しいカフェラウンジとなっている。



レストランは個室も備えており、コジーな雰囲気だ。



大きなテラスの前にはショップがあり、ホテルで扱う渋谷産にこだわった商品や国内各地のリユースプロジェクトとコラボして作ったオリジナルアメニティーが取り揃えられている。
正面玄関横には串焼き屋があり、ちょっと一杯ひっかけたくなる。

さて、ソーシャライジングという地域社会共存還元型のコンセンプトで、先進国経済の精神性に一石を投じる試みが、この東京・渋谷でスタートしたことは、まずもって喜ばしいことだ。しかし、それが勝ち組の為の自己満足ツールとならないよう、さらに広く深くソーシャルを汲み上げていく取り組みまで発展させていくビジョンが無ければ、単なる小金持ちのエセおしゃれライフスタイルになりかねない。真のソーシャライジングを目指す覚悟を期待したい。




 2017/05/14 18:01  この記事のURL  / 


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名前:久保 雅裕
Masahiro KUBO

アナログフィルター『ジュルナル・クボッチ』編集長

ファッションジャーナリスト・ファッションビジネスコンサルタント。繊研新聞社に22年間在籍。『senken h』を立ち上げ、アッシュ編集室長・パリ支局長を務めるとともに、子供服団体の事務局長、IFF・プラグインなど展示会事業も担当し、2012年に退社。

大手セレクトショップのマーケティングディレクターを経て、2013年からウェブメディア『Journal Cubocci』を運営。共同通信やFashionsnap.comなどにも執筆・寄稿している。杉野服飾大学特任准教授の傍ら、コンサルティングや講演活動を行っている。また別会社で、パリに出展するブランドのサポートや日本ブランドの合同ポップアップストアなども実施し、日本のクリエーター支援をライフワークとして活動している。
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