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ライフスタイル業態の演出と陳列
 先週木曜はSPACの終わった後、6時過ぎにcocotiの「BAYFLOW」フラッグシップを覗かせてもらった。今春はライフスタイル業態の開発ラッシュといった感が在るが、幾つか見て回った実感をまとめると演出と陳列のキーポイントは以下の三点だと思う。
1)和める空気感を演出する
 ライフスタイル業態の成否は顧客に共感してもらえるか否かにかかるが、商品はともかくとして空間の演出にも注意を払いたい。そのポイントは「和める空気感」であり、3000kベースの暖かみのある点照明構成にして緊張感を高めてしまうHID照明を抑制し、内装素材/色の反射にも注意したい。
2)生活雑貨/服飾雑貨と衣料品を一体に演出する
 生活雑貨を充実するのは良いのだが、部門として衣料品から分離してしまうとライフスタイル業態としての空間が崩れてしまう。在庫を揃える壁面の元番地はともかく、島の演出テーブルでは生活雑貨と服飾雑貨/衣料品を一体に演出する事が欠かせない。何もかも混ぜるのではなく、シーンをイメージするアイテムとカラーに絞って陳列したい(マリンは寒色系、カントリーは暖色系など)。
3)SPAっぽさを払拭する
 カジュアルチェーンが開発する業態ではパワー単品のカラー/サイズ展開をテーブルに積み上げる癖が出てしまうが、これを見せるとお客にお里が知れてしまう。ライフスタイル業態への期待が醒めて単品単位で比較購買されてしまえば元の木阿弥で、赤い海に埋没してしまう。そんなSPAっぽいMDは元番地に留め、テーブル陳列は生活雑貨/服飾雑貨/衣料品一体のシーン演出に徹したい。

 2014/03/31 09:16  この記事のURL  /  コメント(0)

空前の盛況
 昨日午後、「最新オムニチャネル戦略総研究」をテーマに開催したSPAC月例会は出席希望が殺到して人数制限が追い付かず、定員145名の会場に200人近くが詰め掛け、東郷記念館の予備椅子が出尽くすという盛況となった。
 私がEコマースとオムニチャネル戦略の最新状況をSPACでしか知り得ない実務計数を揃えて論証しオムニチャネル消費がもたらす実店舗流通のショールーム進化を提言した後、ユナイテッドアローズの相川さん、パルコの林さん、tabの谷口さん、アパレルウェブの杉本さんというオムニチャネル最前線の役者を揃えたパネルが熱く盛り上がり、会場はかつてない熱気に包まれた。オムニチャネル戦略が業界の最注目課題となりつつある事を実感させる盛り上がりだった。
 メンバー企業の熱い盛り上がりに較べれば業界一般は温度差(同時に情報格差でもある)があるようで、空前の盛況にも関わらずメンバー外のオブザーバー参加が皆無だったのは残念だ。業績格差はこうして開いて行くのだろう。


 2014/03/28 10:11  この記事のURL  /  コメント(0)

第一回Eモール評価ランキング
 明日開催するSPAC月例会は「最新オムニチャネル戦略総研究」をテーマに、メンバー企業の最新状況を総括するともに今後の戦略展開を提示すべく、アッと驚くデータと論展を仕込んでいる。メンバーの期待も大きいようで出席申し込みは既に満員御礼の状況だが、今回はもうひとつ目玉がある。それは恒例となった「SCデベロッパー評価ランキング」のEモール版たる「Eモール評価ランキング」の初発表だ。
 評価項目は「売上スケール」「売上伸び率」「売上対比経費率」「フルフィルメントサービス」「ファッション感度」「マーケティング情報の提供」「オムニチャネル対応」の7項目だが、総合評価第一位はやはり段突でゾゾタウン、第二位は△△△△。最下位は何とコスト評価第一位の○○○○、ワースト2はデベ系ECの××××だった。総じてファッションECモールの評価が高く、総合ECモールとデベ系ECモールは評価が分かれた。
 その他、O2O各手法の効果評価、モールサイトと自社サイトの伸び率や経費率、返品率など、Eコマース実務者やオムニチャネル戦略担当者には垂涎のデータが満載だ。詳しくは当日の会場でレポートと解説、パネルディスカッションに乞うご期待でしょう。
 2014/03/26 14:29  この記事のURL  /  コメント(0)

賞味期限とバーゲン時期
 食品業界は賞味期限に厳しく、賞味期限の三分の一を過ぎると小売店に納品出来なくなり、三分の二を過ぎると返品されてしまうという商慣行(三分の一ルール)があった。それが膨大な食品廃棄の一因と指摘され、業界の機運と行政指導が重なって昨年からようやく是正が始まった。
 我らファッション業界の賞味期限はその性格上、実に様々で、一ヶ月から数年と極端な巾が在る。最も長いのがラグジュアリーブランドの定番バッグ/シューズや時計/宝飾品で、廃番になるまで定価を維持する事もある。さすがに衣料品はワンシーズン限りのようだが、店頭では上顧客向けのシークレットセールを除いて値引きせず、アウトレットに回すシステムが一般的だ。
 そんな雲の上の話は別として、一般のブランドでは半年以上前から開発する自社企画・自社生産品が最も長く(三陽商会のコートはその好例)、自社企画開発・外部生産品、自社企画・外部開発生産品(所謂OEM)の順に短くなり、売れ筋後追いのOEM品やODM品(外部企画開発生産品)が最も短い。手間隙かけて自分で開発した商品ほど付加価値が乗って賞味期限が長く、外部委託して手速く開発した商品ほど付加価値が薄く賞味期限も短いというのが実情で、バーゲン時期もそれにスライドする。
 ファストファッション店やODMで売れ筋を後追う継ぎ接ぎMD店は賞味期限が短いから始終セールを繰り広げ期末バーゲンも先行するが、自社開発型の店やブランドは賞味期限が長いから期中セールが無く期末バーゲンも最後発になる。インポートブランドやクリエーターブランドの多い館ならともかく、ファストなテナントの多いOL向けの駅ビルなど期末バーゲンは一番乗りが相応しく、無理に遅らせば明ら様なフライング/シークレットセールが氾濫するだけだ。
 近年の業界は実情も真理も無視して黒い物も白いと強引に言わせるご無体なお達しが横行しているが、北朝鮮や中国ではないのだからいい加減に止めてもらいたい。
 2014/03/25 08:55  この記事のURL  /  コメント(0)

お先真っ暗!
 27日開催のSPAC月例会を控えて先週水木と「販売データ交換会」を開催したが、4月1日の消費増税を控えて直近の販売動向は紳士服・婦人服で明暗が交錯し、4月以降は打つ手もなく逃げの一手という業界の実情に悪寒が走った。
 3月直近の販売動向は百貨店紳士服こそオーダー関連やスーツ、ドレスシャツ、革小物/バッグ/シューズなど消費増税前の駆け込み需要で二桁前後の伸びが見られるものの、百貨店婦人服は水面前後と期待外れで、駅ビルやSCの専門店では駆け込み需要はほとんど見られない。駆け込み需要は耐久消費財や宝飾品、高額の身の回り品、日用消耗品に集中しており、百貨店でもラグジュアリー関連はもちろん、総額や身の回り品、化粧品、宝飾・時計は二桁増だが、紳士オーダーと定番のスプリングコートを除けば衣料品は肩すかしを食らった格好だ。
 3月の駆け込み需要が期待外れだった一方、4月以降の衣料品販売には悲観論が広がっている。消費増税による需要の冷え込みに加え、業界こぞって逃げの一手で4月以降の新鮮商品の投入が薄く、売場の鮮度が保てそうもないからだ。
 当社の月例店頭商品展開調査に拠れば1〜3月でリゾートまで春夏トレンドのネタはすべて投入済みで、業界の逃げ切り姿勢が在り在りと伺える。4月以降の投入は売れ筋後追い企画ばかりになりそうで、GWから値崩れが広がり、6月中ばどころか5月末からセール状態に突入せざるを得ない状況だ。バーゲン後倒し派は未だ頑迷に固執しているが、インポート/ファクトリー/ブリッジ/クリエーター系など高付加価値商材を除けば、今夏は逆にバーゲンを前倒さざるを得なくなるだろう。駅ビルなど6月第三週末から全面バーゲンに突入するのではないか。
 2014/03/24 09:12  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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