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ピオレ姫路に行って来ました
 連休初日の土曜日、30日に開業するピオレ姫路の内覧会に行って来ました。姫路駅の北口を出て姫路城を遠望する広場の右手に新築されたピオレ姫路はB1〜6F店舗面積1万5000平米に姫路初の87店を含む119店舗を揃え、既存のヤング館、ごちそう館、おみやげ館とあわせた2万3000平米で初年度165億円を見込んでいるそうだ。
 B1はフードとコスメのフロア、1Fはアーバンリサーチ、トゥモローランドなどが並ぶセレクトフロア、2Fはトレンドカジュアルフロア、3Fはエレガンスフロア、4Fはカップルカジュアルフロア、5Fには東急ハンズとユニクロ、6Fはクリニックとビューティ関連などのサービステナントが並ぶ。姫路という立地にしては頑張って揃えているが、区画が大きすぎるテナントもあり、もっと多数のテナントを詰め込んでバラエティを充実させても良かったのではと思う。それでも姫路では意欲的な構成だから、三宮に流れていたOL〜キャリア層もある程度引き止められると期待される。  
 姫路はややコンサバとは言え岡山に迫る90万人級の商圏を持ちながら、三宮への消費流出でターミナルの商業集積が遅れていた。ピオレ姫路の開業で三宮への流出が減少すれば独立商圏として評価が高まるかも知れない。一方で岡山は倉敷と商圏が一体化して近年はアウトレットパークの開業やイオンモールの増床で倉敷方向に比重が移り、表町はもちろん駅前地区も衰退が進み、駅への一点集中が進んでいた。14年11月に駅隣接の林原本社跡地にイオンモール岡山が開業すれば、駅中〜駅地下とイオンモール岡山に来店が集中して表町の衰退が加速し、一度は倉敷方向に偏った比重も岡山方向に戻る事になる。
 商業集積が限られた地方都市の商圏は新たな商業施設の開業で大きく変貌する。静岡や岡山はもちろん、徳島やそれに酷似する和歌山など、予想を超える変化が注目される。




 2013/04/30 11:43  この記事のURL  /  コメント(0)

グローバル業態のインパクト
 グランフロント大阪では大手セレクトチェーン中心に新業態や関西初/大阪初の業態が勢揃いしたが、それら全部まとめても「ZARA HOME」ひとつのインパクトに及ばなかった。そう思ったのは私だけではないようで、プレス内覧の開始とともに南館を素通りして北館1Fの「ZARA HOME」に直行する取材陣が多かった。まずは「ZARA HOME」を取材して、その他大勢は後で良いというのが多くの取材陣の見識だったようだ。
 「H&M」上陸のときも取材が殺到して国民的なファストファッションブームになったが、別に外資だから大騒ぎになった訳でもないだろう。商品のバリューに加えてコンセプトとストアのインパクト、グローバルなスケール感が国民的関心を呼んだと見るべきだ。国内勢が次々と打ち出す新業態にそんな革命的インパクトやスケール感があるかと問われれば、みなガラパゴスな小技に頼った小粒業態と言わざるを得ない。
 等身大な市場で即、成果を挙げたいと思えばマーケットインな機動性と小ロットでのコストが優位なODMに依存する継ぎ接ぎMDになりがちで、グローバルに通用するバリューやインパクトは望むべくもない。端から数百数千のグローバル展開を構想して大規模な垂直統合開発チームを立ち上げ、グローバルにインパクトあるコンセプトでマーチャンダイジングして面のVMDに組み立てたスケール感あるストアをオムニチャネルにブランディングしない限り、グローバルに通用するパワー業態など出来はしない。国内からそんな化け物が出て来たのは古今「ユニクロ」のみであり、今やひとりで国内アパレル専門店チェーン市場の23%を占めている。
 等身大なローカル感覚を抜け切れない国内勢を尻目に外資グローバル業態の進出が加速するのは不可避で、このままでは百貨店のラグジュアリーゾーン同様、主要商業施設の一等地は外資系に占拠されてしまう。国内勢は「ユニクロ」に続く日本発グローバル業態の開発を不退転の決意で急いで欲しい。
 2013/04/25 11:07  この記事のURL  /  コメント(0)

グランフロント大阪インプレッション
 昨日はグランフロント大阪の内覧会にスタッフを連れて出かけたが、全館を一周して一通りテナント店舗を撮影するだけで午後一時からリミットの四時まで歩きっ放しで、さすがにクタクタになってしまった。
 店舗面積4万4000平米に266店舗というグランフロント大阪はターミナル施設としては例外的に大きい上に多数のショールームが加わり、南館も北館もレイアウトがモールのようにすっきりしている訳ではなく、施設空間全体としては歩き切れないほど広い。187店舗が結集する南館は「ミッドランド」を思わせる不要な吹き抜けに加えて1〜3Fの一等地をパナソニックのショールームが占め、存在が解り難い裏通りもあって商業施設としては好ましいレイアウトではない。インテリア/生活雑貨中心に58店舗が点在する北館も「キッテ」を思わせる巨大な吹き抜けとショールームの混在で客足は途切れそうだし、1/2Fには存在が解り難い区画もあってテナントが可哀想。駅ビル的な高販売効率が望めるのは南館の表通り、デッキで繋がる北館2F接続部と直下の1F部分に限られそうで、初年度予算の400億円から大きく化けるのは難しいと見た。
 テナント構成で特筆されるのが大手セレクトチェーンの大量出店で、「クロムハーツ」や「スティーブン・アラン」まで7店舗を投入したユナイテッドアローズを筆頭にパルグループ、アーバンリサーチ、ビームスが各3店を出店している。とは言え、取材陣が集中したのは北館1F入り口に陣取った「ZARA HOME」で、内覧開始と同時に多数が南館を走り抜けて殺到するという人気ぶり。もちろん私もその一人で、タレントまで動員したTVクルー勢と撮影アングルを争う騒ぎとなった。
 「ZARA HOME」の主力はホームリネンで、「ラルフローレン」や「ローラアシュレイ」と人気を分けそうなエレガントに洗練されたテーブルリネンやベッドリネンがカラーグループ別に美しく陳列されていた。お値段も「ローラアシュレイ」並みでファストというポジションではない。私も買いたくなる商品が少なからずあったが、シーツもコンフォーターカバーもホテル形式の布状で日本式にフィット状や袋状になっておらず、家人の負担を思うと断念せざるを得なかった。極めて魅力的とは言え、日本国内での多店化には課題が残る。


 2013/04/24 13:12  この記事のURL  /  コメント(0)

転ばぬ先の杖なのに
 今週26日(金)に開催するSPAC研究会では10年以降に開業した主要商業施設の直近評価と今秋以降に開業する主要商業施設の売上予測を発表するが、開業前の売上予測でダメ出しした商業施設は例外なく結果も不調で、なんで出店したのか訝られる。転ばぬ先の杖として精密な予測を提示しているのに、様々な事情で出店してしまうケースが後を絶たない。メンバー企業でもそうなのだから、非メンバー企業では死屍累々なのだろう。
 10年以降開業主要35SC中、明らかな不振SCは12、好調SCは絶好調5SCを含む12で、ベスト5は三井アウトレットパーク木更津、三井アウトレットパーク滋賀竜王、テラスモール湘南、ルクア、イオンモール甲府昭和だったが、ワースト5は該当デベの恨みを買うのは御免だからメンバーだけの内緒にしておこう。今秋以降に開業する主要SCでお勧めはターミナル立地では京王吉祥寺新駅ビル、JR大分駅ビル、郊外立地ではイオンモール和歌山、さいたま新都心駅前開発などだが、危ないSC名を挙げるのは止めておこう。
 出店の失敗は数千万円の損失を招くから慎重な選択が望まれるが、デベの提供する情報は一方的で誇大広告を否めず、抱き合わせ出店の誘惑などもあって判断を誤る事も多い。当社のように関連データを積み上げた精巧な予測システムを駆使すれば、ほぼ3%以内の誤差でSCの売上は予測出来るものだが、元より活用しない会社も多く、情報を手にしても種々の誘惑に負けてしまう会社もあり、売れっこないSCでも一応は小間が埋まる。が、結果は当社の予測を裏切る事は極めて稀で(評価SCがに化ける事はある)、×評価SCがに化けた例は皆無だ。テナント出店する企業は「転ばぬ先の杖」を軽視しないで大きな損失を避けて欲しいものだ。
 2013/04/22 09:53  この記事のURL  /  コメント(0)

百貨店の絶好調は続くのか?
 三月の全国百貨店売上高は既存店ベースで3.9%増と三ヶ月連続のプラスで、東京地区に限れば6.4%増、東京地区の婦人服は11.1%増、同紳士服は13.8%増、ラグジュアリー雑貨が急進した身の回り品は13.8%増、美術・宝飾・貴金属は二割増と、まさしく神風が吹いた感がある。とは言え、東京と全国、十大都市と地方都市、百貨店と量販店、高価格ブランドと低価格ブランドの伸び率格差も拡大しており、資産効果波及の格差が実感される。アベノミクス景気は小泉政権下のミニバブルと酷似して来た。
 百貨店の好調がこのまま続くのか三月の神風に終わるのか衆目の関心を集めるところだが、三月の都内百貨店の伸び率格差と四月前半までの動向からある程度は推察出来る。三月の伸び頭はリモデル効果に東横線・副都心線直通化が重なった伊勢丹本店の115.9で高島屋新宿店も108.6で続いたが、新宿西口や池袋の百貨店は101〜105前後に留まり、直通化で素通りされた渋谷の百貨店は苦戦した。
 四月に入って14日までの各店の売上は伊勢丹本店こそ三月に近い勢いを維持しているものの高島屋新宿店は減速し、西口の百貨店は前年を割り、渋谷の百貨店は大きく前年を割っている。全国レヴェルでも水面前後の攻防になっており、婦人服はマイナスの店舗が目立つ。四月の前半は寒気の戻りや強風で伸び悩んだが後半に入っては天候も回復して売上も伸びており、月計ではもう少し上向くと推計されるが、三月の勢いとは較べるべくもない。東京地区は3%強、全国は1%前後の伸びに着地するのだろうか。
 昨日のブログでは直近の店頭商品展開からGW明けの失速と五月末以降のセール待ち買い控えは不可避と昨年同様の暗転リスクを指摘したが、四月段階でこの減速ぶりだとGW明けが思いやられる。いらぬ予見が業界の在庫圧縮姿勢に火を注いでは、ますます失速リスクが高くなるから、一般的な情勢分析に過ぎないとお断りしておこう。消費の勢いが続いて欲しいと願うのは私とて同様なのだから。
 2013/04/19 10:43  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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