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ランジェリーは何故、好調なのか
 昨日の繊研新聞はピーチ・ジョンの業績好調を報じていたが、その要因は前社長の野口美佳氏が昨年、社長を退いて商品企画に専念した事が大きいとしていた。だが、好調なのはピーチ・ジョンだけではない。昨年の5月頃からほとんどのランジェリーストアが上向き、WWDジャパンはピーチ・ジョンの親会社であるワコールのSPA事業部の売上が4〜12月の3四半期で前年から34%も伸び、子会社のウンナナクールも同13%伸びたと報じている。これについては、間口の狭いブランドショップから現実的に間口を拡げた小売SPA化の成果が大きかったようだ。
 当社のSCテナント売上データベースで見ても、ピーチ・ジョンやアンフィ(ワコールのSPA事業部)に限らず、ランジェノエル(買収によってワコールが子会社化)やラヴィジュール(エゴイスト系)も5月以降、伸びが著しい。ピーチ・ジョンやラヴィジュールは低迷した一昨年の反動という見方も出来るが、アンフィは一昨年も好調だった。アモスタイルは大きく伸びてはいないが一昨年も堅調で、安定した売上を保っている。
 ランジェリーが何で好調なのか、業界紙にもウェブにも答えは見つからないが、売上グラフを見る限り、昨年の3.11を契機として急激に上向いたのは間違いない。復興需要が全国区になるはずもなく、いざと言う時に古い下着では恥ずかしいという心理が広がったという見方も穿ち過ぎている。アパレルではプロのつもりだが、ランジェリーについては適確な答えを見いだせない。どなたかランジェリーのプロの方、ホントの要因を教えて下さいネ。
 2012/02/29 09:17  この記事のURL  /  コメント(1)

ハイブリッドとダウンサイジング
 国内市場では人気沸騰のハイブリッド車だが、日本では二割を占めても米国では2%止まり、中国では年間3000台しか売れていない。代わりに世界の主流となっているのがガソリンエンジンのコンパクト化で燃費を改善するダウンサイジングで、ハイブリッドと較べれば機構がシンプルでコストも低く、欧州メーカーとりわけフォルクスワーゲンが先行している。ハイブリッドを掲げるトヨタとダウンサイジングを掲げるフォルクスワーゲンの業績はくっきりと明暗を分けており(売上伸び率も利益もフォルクスワーゲンが圧勝)、もはや勝負がついたという見方が世界の大勢だ。
 日本でもダウンサイジングで勝負を掛けたマツダが意外に健闘しているし、あのメルセデスさえダウンサイジングを全面に打ち出して来た。という訳で、メルセデスがハイブリッド車を本格投入する日は遠いと見たプロフェッサーは、年季が入ってくたびれて来たEクラスのステーションワゴンを昨年末にダウンサイジングモデルに入れ替えた。3.5リッターなのに出力を抑えて燃費を飛躍的に向上させ(50%UP!)300Eと名付けた4MATIC車だが、コンピュータ制御の7速ATとあいまって十分に高性能だ。まだ1000kmを超えたばかりで燃費は20%ほどの向上に留まっているが、あたりがつけばカタログ通りの燃費になると期待している。
 ガラな国内市場で通用する技術もグローバル市場で通用するとは限らない。それはガラ携帯でも実証された事だが、我らギョーカイではどうだろうか。低価格高機能なお買い得商品を大ロットの自社開発計画MDで面展開するユニクロは一種のダウンサイジングであってグローバルに通用しても、手軽なODMに依存して52週MDで継ぎ接ぐ人海戦術モデルがグローバルに通用するとは到底思えない。ギョーカイではアジア進出が過熱しているが、ハイブリッド車やガラ携帯の二の舞にならぬようグローバルな視点でビジネスモデルを検証すべきだと思う。
 2012/02/28 09:10  この記事のURL  /  コメント(0)

春風のような良報
 ちょっと前から噂が広がっていたジル・サンダー女史の古巣復帰が24日、ジル・サンダー社から正式発表された。2月27日付けで現クリエイティブ・ディレクターのラフ・シモンズ氏が退任し、翌28日付けでジル・サンダー女史が「ジル・サンダー」のクリエイティブ・ディレクターに就任する。ジル・サンダー社の株主であるオンワード・ホールディングスも女史の復帰を歓迎するコメントを発表して期待を露にしているし、ジル・サンダー女史も復帰のコメントで満面の歓びを表したと伝えられている。関係者の笑顔が目に見えるようで、未だ寒さの残る中、まるで春風のような良報と言えよう。
 プラダとの鬱陶しい軋轢や「+J」でのユニクロとの擦れ違いも皆過去の泡と消え、帰るべき古巣に迎えられるという今時珍しいハッピーエンド話で、グローバル戦略を押し進めるオンワード・ホールディングスにとってもまたとない良報となった。「ジル・サンダー」の人気復活に加え、オンワード・ホールディングスのグローバル戦略にも勢いがつく契機となれば幸いだ。
 2012/02/27 09:49  この記事のURL  /  コメント(0)

生き馬の眼を抜く
 今朝の日経はJフロントによるパルコの買収、TSIホールディングスにおける社長解任劇を報じていたが、どちらも意表を突くもので、まさに『生き馬の眼を抜く』を地で行く事件と言えよう。
 パルコの買収劇はイオンとの経営権争いの果てにJフロントがホワイトナイトに浮上したと見られるが、TSIホールディングの中島社長解任劇は東京スタイルとサンエー・インターナショナルの体質の違いに加えて中島社長の経営者としての資質が問われるなど様々な要素が錯綜しており、今は外部から論評出来る段階にない。どちらにしても、あまりにドラスティックな展開にプロフェッサーも朝から血の気が引いてしまいました。まさしく『百鬼夜行』と言うしかありませんネ。論評するのは、もう少し情報が揃ってからに致しましょう。
 2012/02/24 09:39  この記事のURL  /  コメント(0)

乖離する男女のフィット
 コーディネーターの報告するスタイリング動向イラストを見ていると、今春はメンズとレディスのフィットが乖離しているように感じられる。メンズでは緩く腰履いたり落とし履くスタイリングが広がる一方、レディスでは過去数年続いた緩いレイヤードが減少してボディに沿ったニートなスタイリングが増えている。今AWのレディスでは緩レイヤードからボディコンシャスへというトレンドが明確な一方、メンズではAWへ向けて正反対の弛崩しが深まる(現実にはモードなフィットと二極化する)というトレンドで、今春の店頭はそれを先取りしてメンズとレディスのフィットが乖離しているのだ。
 フィットの変化はデザイン的には大きな変化に見えなくても実際の物作りではパターンを悉く引き直す必要があり、開発スケジュールが半月はずれ込んでしまう。在りパターンで誤摩化して来たODM依存ブランドなど、直近になってパニクるのではないか。
 フィットの変化はVMDにも及ぶ。ボディやマネキンに上も下もMサイズを着せるとは限らず、フィットのトレンドによってはボトムはL/LLサイズを落とし履かせ、トップはSサイズをピチピチに着せるなどという技が求められる(「ホリスター」のボディ着付けを見てご覧)。本部が品番や色しか指示しないと店舗では上下ともMサイズを着せてしまうから、スタイリング訴求力は期待すべくもない。そんなシーズンでは着付けするトップ/ボトムのサイズまで本部が指示してあげましょうね。
 2012/02/23 09:08  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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