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‘アラモ’って何ですか?
 WWDジャパンの11月28日号は‘アラモ’特集を掲載していた。‘アラモ’とはアラウンドモードの略で、WWDは『ギャル文化を通過して来た女性デザイナーが作るデザイン性の高い日常着』『モード感/リアルクローズ度/バリュー感/チャレンジ度/キャリア度の5要素が不可欠』『デザイン性とミックス感があって通勤にもオフにも着れ、お買い得感がある』と定義していた。
 掲載されていたブランドマップを見ると「G.V.G.V.」「プランピーナッツ」「ラウラ」「アウラアイラ」「フローレント」など東京コレクション〜東京セレクトキャラクター系から「ナイン」「ローズバット」「アミウ」などのカジュアルミックス〜モードミックス系、さらには「カリアング」「マーキュリーデュオ」「ブラックバイマウジー」などのマルキュー卒OL系までを指すらしいのだが、LA系セレクトの「シェル」や「キットソン」、キュートエレガンスキャラクターの「リランドチュール」などは圏内でクールグラマラスキャラクターの「スライ」や「エモダ」は圏外というのはよく解らない。源流の異なる色んな流れが何となく時代の気分でまとまって見えて来た、という事なのだろう。最近の駅ビルやファッションビルの傾向をまとめると‘アラモ’となる訳で、ちょっと後出しじゃんけんの嫌いがないでもないが、時流に合った特集提案として一読をお勧めしたい。
 2011/11/30 11:11  この記事のURL  /  コメント(0)

シンガポールの暑い夜
 三泊四日のシンガポール出張から昨日夕刻帰国し、妻子と一匹の待つ我が家へ無事帰還する事が出来ました。シンガポールでは主要商業施設と出店ブランドの動向を視察する一方、要所要所ではミーハーに観光も・・・・やっぱ今の主役はマリーナ・ベイ・サンズに尽きますよネ!ソフトバンクのSMAPを起用したCMに出て来たあの摩天楼上に浮かぶプールサイドとクラブの世界をじっくりと堪能(昇るにはお一人様50シンガポールドル/約3000円取られます)。夜景の美しさもともかくクラブのボディコン乱舞はバブル期のお台場かと錯覚しそうでした。やっぱファッションは経済サイクルと同調するもので、バブルな上海やシンガポールでボディラインも露なボディコンが盛り上がる一方、失われた20年の果てに極東の僻地に堕ちた日本では貧乏臭い等身大ファッションが蔓延するのも致し方ないのでしょう。
 もうひとつの観光スポットはもち鈴木京香と長谷川博己が恋に落ちたあのラッフルズホテルの・・・・NHKらしからぬ濃厚な演出はほとんどロマンポルノ(古い!)の世界でしたよネ。外を歩いていると汗が滝のようにまつわり着くシンガポールの高温湿潤な空気に相応しい演出だったのでしょう。ラッフルズホテルのバーはそんなロマンスに憧れる日本人お姉さんOL観光客が押し掛けて危ない雰囲気でしたよ。
 私がマークした現地ブランドはLVMHが買収したというチャールズ&キース(と言うよりそのお姉さん版のペドロ)とモノトーンなモードスタイルに徹したエンフォシス(m)phosis)。このふたつはお値段も超お手頃で日本の駅ビルに並べても即イケそうでしたよ!





 2011/11/29 11:23  この記事のURL  /  コメント(0)

還暦親爺にジェットセッターはきつい!!
 昨日は勤労感謝の日なのに早朝からのぞみに乗って某都市に出張。マーケットを視察して駅ビルの構成企画を打ち合わせして来ました。そして今日は午後から月例のSPAC研究会。全国28アウトレットモールを検証してストレートに格付けするとともに、アウトレット店の役割の急変を指摘してビジネスチャンスを訴えます。そして明日は朝のJALでシンガポールに飛んで、マーケットとブランド展開を視察するとともに在星要人に新規事業を提案する予定です。28日に帰国して1日までに1万7000平米級駅ビルひとつ、昇降導線とリーシング区画を配置設計しなければなりません。フロア別の業種構成と区画別の業態構成の目処をつけないと精度を確保出来ないので、時間と勝負の四苦八苦になるでしょう。こんなジェットセッター的ハードスケジュールは還暦親爺にはきついです。ぶっ倒れなければよいのですが・・・・
 2011/11/24 09:28  この記事のURL  /  コメント(0)

志は高く
 今朝の日経にミキハウスに帝人など10社が出資したという記事が載っていた。6割弱を保有する筆頭株主の投資ファンドから買い取ったそうだが、創業家の木村一族は未だ四割超の株式を保有しているとか・・・・・
 ミキハウスは日本を代表する子供服ブランドとして90年代初期までは突出した人気を誇っていたが、バブル期の土地投機などで財務状態が悪化して現業も停滞。05年8月期には52億円の最終赤字に転落し、06年に東京海上キャピタルが40億円の第三者割当増資を引き受けて筆頭株主となり、経営再建を進めていた。
 黒字転換して再建の目処も立ったとは言え、長年の停滞でブランド価値は大きく毀損され、百貨店の子供服平場に埋没している現状は残念と言うしかない。経営陣が高い志を持って時代の変化に適応しブランド価値を高めていれば、今頃は欧米やアジアまで広がる人気ブランドになっていたかも知れない。あるいはSPA化したディフュージョンラインで子供服のユニクロと言われるほどビッグになっていたかも・・・・・それもこれも成し得なかった後悔でしかない。
 振り返って見れば、一時は一世を風靡するほど人気があったブランドが何時の間にか落ちぶれて忘れ去られるケースは枚挙に暇がない。落ちぶれて行ったブランドに共通するのは、1)財テクや異分野投資などに流れて本業を疎かにした、2)過度のQRや裾値商品に流れて同質化しブランド価値を損なった、3)開発手法や提供方法を革新する事なく既存体制のコストに飲み込まれ、原価率を大幅に切り下げてブランド価値を損なった、4)手を拡げ過ぎて低下した販売効率を穴埋めせんと原価率を大幅に切り下げてブランド価値を損なった、などであろう。
 1)は論外としても、2)〜4)はハッ!と思い当たる企業も少なくないのでは!もう手遅れのブランドや企業もあるかも知れない。そんな隘路に陥ったのはひとえに志の低さに起因する。志を高く持てば、誤った道に迷い込む事もないし、技術もチャンスも着いて来る。志を高く持ち、戦略を実務に落とし切るリアルマインドを貫徹すれば、必ずやブランディングを果たして事業は拡大する。今からでも遅くはない。志は高く、リアルマインドを貫徹して明日を開いて欲しい。
 2011/11/22 10:22  この記事のURL  /  コメント(0)

崩壊する文明
 最近、ブログで業界の問題を指摘しても何を言っているのかさえ理解出来ないユーザーが多いのが残念だ。専門知識はもちろん、業界の歴史や構造的問題、蓄積された技術体系をほとんど知らない世代が主流となり、本質を追求する指摘になると誰も着いて来ないという現実にぞっとさせられる。文明が衰退し、様々な経験や知識が失われて行く様は、ジャングルや砂漠に消えて行った過去の文明さえ想起させる。
 10月に入って防寒アウターが拡大しハンガー比率が急増して什器構成を組み替える必要がある事も、11月7日の立冬を契機に梅春期に入ってパステルカラーの獣毛混アイテムが広がる事も、若い人たちは知るよしもない。誰もそんな経験則を教えてはくれなかったのだろう。人類が獲得した様々な経験則や知識が文明の衰退とともに失われて行く事はギリシャでもローマでもエジプトでもアステカでも止めようがなかった。ましてや、衰退の一途を辿る東洋の辺境、日本の小さなファッション業界で経験則や知識が継承される事を期待するのは無理がありすぎる。それを承知で何とかしたいと望むのは老人の夢幻に過ぎないのだろう。
 年間のMD展開(アイテム×素材)やカラーパレットは私が学生時代にアルバイトでデリカ(現セシルマクビー)の店頭に立った40年前から今もほとんど変わらない。私は何度かそれを書籍にまとめた事もあるが(「ファッション店仕入れ販売ハンドブック」1982年ビジネス社刊など)、今でも実用に耐えると苦笑させられる。
 ファッション業界に限らず、今日の日本社会は文明が衰退してかつての技術や知識が失われつつある。この現状を直視して文明の崩壊を食い止めない限り、やがては日本全体が雑木林に埋もれかねない。極東の外れの小さなファッション業界だけど、かつてはすばらしい技術と見識が溢れていた。それを若者に継承させたいと願うのは見果てぬ夢かも知れないが、私の力量の許す限り、努力を続けたいと思う。
 2011/11/21 09:13  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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