前へ | Main | 次へ
ユニクロはやっぱ色音痴でした
 軽井沢三昧の夏も過ぎ、講演やセミナー、国内出張や海外視察、プロジェクト業務などが次第に詰まって10月〜11月は結構忙しくなりそう。夏休みボケから忙しい生活ペースになかなか切り替えられず、未だにアタフタしています。そんな中、今日は某大手GMSの売場編成を検証してあるべき構成を起案する仕事を進める傍ら、月度の店頭スタイリング動向を確認すべく、池袋〜渋谷と主要商業施設を一巡しました。
 池袋では東武百貨店の上に出来た巨大ユニクロをチェックしましたが、『これまでの店舗環境や陳列を一新』という報道とは裏腹に、相変わらずの単品山積みと色音痴としか思えない汚い色配列にうんざり。色環順がデタラメなのはトーン優先だからなのかと思いきやそれもデタラメで、色配列をほとんど考えていないのだというのが結論です。儲かっているのだからまともなカラーリストを雇って小奇麗に陳列すれば良いのにと思うのですが、いったい誰がそれを拒絶しているのでしょうか・・・・
 色環順配列は欧米では常識で中国でも一流ブランドは皆、きちんと色環順に陳列しているのに、どうしてユニクロは色環順を無視した汚い色配列を続けているのでしょうか。すべての分野で一流スタッフを使える予算があるのに、カラーリストだけは使わないでいるとしか思えません。今や国民服ブランドとなったユニクロですから、国民の色彩感覚に悪影響を与えるような陳列は是正してほしいものです。グローバル一流企業を自負するなら、まず色配列からグローバルスタンダードをクリアすべきではありませんか・・・・
 2011/09/21 09:14  この記事のURL  /  コメント(0)

今秋開業の注目商業施設
 今秋開業する注目商業施設を取材すべくプレス向け内覧会のスケジュールを各デベに問い合わせていますがまだ日程が決まらないところもあり、他の業務出張や海外視察との擦り合わせが遅れて焦っています。今の所、確定したのは福岡地所キャナルシティ東館の9月29日、ルミネ有楽町の10月27日までで、10月15日開業の阪急メンズトーキョーと11月11日開業のテラスモール湘南はまだ案内がありません。
 キャナルシティ東館はH&MやZARA、Berchka、Desigualなど注目グローバルSPAが出揃うのに加え、ユニクロやコレクトポイントもグローバル勢に対抗する多層型の大型店を出店します。各社が競うスケール感のあるVMDは必見でしょう。阪急メンズトーキョーは既にブランド配置も公表されていますが、クリエイティブなグローバルブランドがこれでもかと揃い、伊勢丹メンズ館に正面から挑戦します。梅田のメンズ館のように超広域から集客出来るのか、伊勢丹メンズ館との優劣はどうなるかなど、多いに業界の関心を集める事でしょう。テラスモール湘南は「郊外大型SC+ロンハーマンも出店する湘南ヴィレッジ」という湘南ライフスタイルな構成が注目です。
 ついでながら、来春の目玉は5月22日開業の東京ソラマチ(スカイツリータウン)、その前に開業するダイバーシティ東京(青海Q街区)ですよ。どちらも既存商業施設の枠を超えた面白い構成になるとかで、私も注目しています。3.11以降、元気のない日本ですが、低迷する消費に喝を入れる元気な商業施設に期待したいものです。
 2011/09/20 09:06  この記事のURL  /  コメント(0)

サプライズがなかったルミネ有楽町店
 昨日、ルミネ有楽町店のテナント構成が発表されたが、先立って公表されていた「ロンハーマン」と尾道発のセレクトショップ「パリゴ」を除いては目立ったサプライズはなかった。
 本館B1と別館B1〜1Fの食品・雑貨は新たな試みだが、本館1F〜4Fの衣料・服飾関連は手持ちの駒で手堅く構成しており、5Fはルミネエストっぽいグラマラスカジュアルでまとめている。生活雑貨やコスメなどの6Fはともかく、何故か「無印良品」(すぐ近くのインフォス有楽町に二層の大型店があってリニューアルしたばかり)も入る生活雑貨や文化雑貨の7Fはやや散漫で下層階との繋がりも無理があるように思うが、総じてサプライズのない手堅い構成だ。ただし、別館の2〜4Fはフロア毎に大型セレクトショップを配しているが、これは06年9月リモデル前の西武百貨店と大差ない構成で、「ユナイテッドアローズ」「トゥモローランド」など紆余曲折の果てに元に戻る事になる。本館との繋がりの苦しい別館の構成としては必然の帰着かも知れないが、当時の苦戦を知るものには芸のない選択に見える。
 むしろ別館は06年9月リモデルの延長上に下層階は「ナチュラルコスメ&ヒーリングと関連サービス」、上層階は「生活雑貨・文化雑貨と関連サービス」でまとめ、本館は6〜7Fまで衣料・服飾関連を伸ばして「1〜4Fをルミネ/5〜7Fをルミネエスト」とした方がライバル施設を凌駕するファッション関連集積を訴求出来たのではないか。1〜4Fの構成は大人っぽくまとまり過ぎで、ルミネエスト的大衆OL対応が5Fのグラマラスカジュアルだけではマスのスウィート〜レトロガーリー系とトレンドミックス/モードミックス系が欠落してしまうから6Fを当て、7Fは地域に欠落しているトラッドミックス〜ナチュラルカジュアル〜フェミニンミックス系OLに対応するのがベストではなかったか。このままではプランタンなど生殺しのまま放置される事になりかねない。
 OL対応では最先端のルミネさんに外野が意見するのは憚られるが、テナント配置を見る限りでは商業的にベストの構成とは思えなかった。10月27日のプレス内覧会でじっくり検分し、真意を確かめる事に致しましょう。
 2011/09/15 15:44  この記事のURL  /  コメント(0)

F1層狙いブランドは大ピンボケ
 最近の新ブランド紹介で「F1層狙い」という言葉をよく耳にするが、この手合いのブランドは何処かピントが暈けた大味なものが多い。
 そもそも「F1層」とは広告業界や視聴率調査業界で『20〜34才の女性』とバクッと捉えるもので、もそっとデリケートなファッション業界では粗きに過ぎる分類だ。この枠内にはヤングOL/お姉さんOL/トランスキャリアと三世代が含まれるし、それぞれに体型もデリケートに異なる。テイスト分類ともなればOLだけでもトラッドミックス/ナチュラルミックス/フェミニンミックス/フェミニンモード/フェミニンエレガンス/キュートエレガンス/エレガンスモード/スタイリッシュモード/トレンドミックス/グラマラスモード/モードミックス/ユーロモードが最低限の大分類だし、個々のブランドのキャラはこれらに、ちょっとレトロがかってるとかヴィンテージ入ってるとか、ストリート感があるとかバナル入ってるとか、ミックス感が強いとか弱いとか、いくらでもデリケートに細分化されていく。それが良いかどうかはともかく、そんなにデリケートな違いがあるものを「F1層狙い」とひとまとめに言い切る感覚は安手のケータイ以下で(最近のケータイのカメラは1000万画素もあって馬鹿に出来ませんが)、ファッション業界とは馴染まないと思うのです。
 「F1層狙い」と聞いただけで広告代理店任せでピントが暈けた大手の大味ブランドというイメージが焼き付いてしまうのは私だけでしょうか。他にも女性はF2とかF3とか、男性もM1/M2/M3とか粗々に分類されていますが、される側もむかついてしまうのでは。百害あって一理ない粗い分類ですから、デリケートなファッション業界人はもう使うのを止めましょうネ。
 2011/09/14 09:04  この記事のURL  /  コメント(0)

109のリモデルは今回も空振り
 秋の新規導入ショップが出揃ったので(「CLUB KT」だけは9月22日開店)、週末に渋谷109を覗いてみました。まず不思議に感じたのは、8月31日付けで民事再生法の適用を申請して経営破綻したララ・プランの6ショップが何事も無かったかのように通常営業していた事。ルミネエストのショップもそうでしたから、最近の経営破綻は債務整理の手続きのようなものなのでしょう。その一方で、4Fの「リダーク」は8月28日で閉店してしまいましたね。7Fの「ギルフィー」と「バックス」はまだ頑張っていますがマンネリは否めず、ディレクターの企画力の限界を感じさせます。どんな天才ディレクターでも一人で二つも三つもブランドを回すのは無理があったのでしょう。
 さて肝心の新規導入ショップですが、まず目を惹いたのが4Fの「ガルラ(GARULA)」。加工とフィットにこだわったグラマラスワーク系の新ブランドで、スレンダーなシルエットと凝った加工感は「マウジー」の妹版かと思わせます。でもこれはバロックジャパン社ではなくジャパンイマジネーション社が16才の読者モデル藤田杏奈をディレクターに起用して開発したブランドで、同社のODM調達の枠を超えて踏み込んだ物作りが注目されます(多分、「ギルフィー」的開発手法でしょう)。すっかり大人になった「マウジー」にはもはや期待出来ない初々しい危なっかしさとスリムに徹したフィット、ストリートなダメージ加工はお姉さんブランドを脅かすかも。
 もうひとつ目についたのが6Fの「ピンザ(PINZA)」。ルミネエスト的OLが飛びつきそうなレトロガーリー系キャラクターブランドで、お値段もモデレートとお手頃。お店は若いOLさん達で大混雑でしたよ。PINZA BIO MARCHE JAPONというおフランス風の会社名には見覚えがありませんでしたが実はこれ、リズリサの元オーナー(今でも20%を所有)が久しぶりに手がけたアパレルビジネスなんだそうです。店頭で出会った八木オーナーは『旬の感覚を持った若い人たちに乗り乗りにやらせてみたい』と抱負を語っておられました。
 この2ブランドに対して、マークスタイラーの手がける7Fの「アングリッド(UNGRID)」と8Fの「ジェイダ(GYDA)」は??という感じで、ちょっと拍子抜けでした。「アングリッド」はOL向けカジュアルミックスブランドに見えますが、アパーモデレートと安くないのにODMっぽい薄味な商品が多くて若々しい乗りがなく、109には不要という感じ。「ジェイダ」はグラマラスOL向けのファストファッションという印象で、アメカジからエレガンスまで大混乱のアウトレットみたいなショップでした。
 いっち酷かったのが8Fエスカ前の元「WC」があった所に開店した「ムーフープ(moohoop byスピンズ)」でテイストもコンセプトもない安売り店でしかなく、何処から見ても竹下口か横山町のODM仕入れファストアパレル店にしか見えませんでした。例えつなぎの催事営業店だとしても、エスカ上がった真っ正面にこんな店を配置するTMD(東急モールズデベロップメント)の営業感覚はデベとして常軌を逸しています。109は何処まで堕ちて行くのでしょうか。
 今回の新規導入ショップはルミネエストっぽいOLブランドと外れブランドばかりで109らしい新手の開発ブランドは「ガルラ」だけという惨状ですから、売上の回復は当分望めそうもありません。渋谷109のリモデルは今回も空振りでしたネ。

 2011/09/13 09:15  この記事のURL  /  コメント(0)

前へ | Main | 次へ


ブログ内検索
Web 検索
プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

リンク集
更新順ブログ一覧
最新記事

http://apalog.com/kojima/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
月別アーカイブ